ある日の昼下がり。レッスンや撮影、その他諸々の事情により、現在事務所には俺と、しばらく前にスカウトしたアイドル候補生の二人きりである。  
彼女の名前は鷺沢文香。磨けば光る物を確実に感じるのだが、当人が引っ込み思案な気があり、今ひとつ殻を破りきれていない。  
今日は午前中のレッスンを終え、午後からはオフにしてあったのだが、帰りに事務所に立ち寄って、そのまま空いたデスクに座って本を読んでいた。  
 
「ふぅ、ん、んん・・・・・・」  
 
仕事に一段落がつき、伸びをする。長時間PCに向き合っていたおかげで、そこら中がバキバキと悲鳴を上げた。  
コーヒーでも入れるか、と立ち上がり、給湯室へ向かう。だが、文香の後ろを通り過ぎようとして、ふと彼女に目を向けると。  
 
「・・・・・・」  
 
よほど集中しているのか、真剣に、食い入るように本を読みふける彼女の後姿を見て。  
 
「・・・・・・っ」  
 
気がつけば、椅子越しに彼女を後ろから抱きすくめていた。  
 
「・・・プロデューサー、さん・・・・・・?」  
 
彼女はそこで初めて、俺が後ろに立った事に気が付いたようだった。集中力が高いのはいいが、それで周囲への注意が散漫になったのでは元も子もない。  
次のダンスレッスンではその辺りに着目してメニューを組んでもらおうか、などと考えながらも、抱いた手は彼女の腹や胸を撫でさする。  
流石になすがままにされることはなく、文香は身をよじって俺を振り払おうとする。  
だがそうすることでより身体が擦れ、少女の柔らかさが情欲の炎に薪をくべることには気が付かなかったらしい。  
 
「っ、やぁっ・・・やめて、くだっ、さ・・・・・・」  
 
服を捲り上げ、直接文香の柔肌に触れる。すべすべとしたお腹の感触、しっとりと手に吸いつくような胸の柔らかさに、自然と息づかいが荒くなる。  
しばらく無言でひたすら愛撫を続けると、文香の体からはすっかり力が抜け、くたりと椅子の背にもたれかかってしまう。  
それでも身体を弄ばれる嫌悪感からか、時折思い出したように身をよじり、掠れるような小さな声で、やめてください、と懇願してくる。  
しかし、こちらは一切意に介することはない。それどころか、スカートの留め具を外し、腰を浮かせてずり下ろしてやる。  
表情を歪め、手を股間にやり隠そうとする文香。それよりも早く、俺の手がショーツの中へ滑り込む。  
 
ぐちゅり。  
 
「っく!?」  
 
秘裂をなぞり上げられ、一際大きく体を跳ねさせる文香。その秘所は、すでに淫らな蜜でしとどに濡れている。  
 
「・・・嫌がってるわりには、すっかりぐしょぐしょだな。こっちは一度も触ってないはずなんだが・・・文香?」  
 
わざと意地の悪い声で、耳元に囁きかける。きっ、と唇を引き結び、覗き込んだ俺から顔を背ける文香。あぁ、そんなことをしたら。  
 
くちゅ、じゅぷっ。  
 
「っぁ、ふぅっ!!」  
 
こっちの嗜虐心をくすぐるだけだというのに、何故それに気付かないのか。いや。  
 
「・・・わざとか、文香?そうすれば俺がもっとお前を虐めてやろうとするの、いい加減わかってるよな・・・?」  
 
そう。俺が文香に手をだすのは、何もこれが初めてではない。むしろ、二度や三度では済まないほど、幾度も繰り返してきたことだ。  
レッスンの後、息が上がり頬が上気した姿を見て、抑えきれずに抱きすくめてしまったのが始まり。  
初めの内こそ心底嫌悪していたようで、必死に抵抗してきたものだが、しばらくして、何故か周囲にその事を相談した気配が無いことに気づいた。  
当初は引っ込み思案な彼女のことだ、怖くて声を上げられないのだろう、いい加減やめてやるべきかとも考えたが、もしかして、ともうひとつの疑惑が鎌首をもたげる。  
次に彼女を抱いたとき、じっくりと彼女を観察することで、その疑惑は確信に変わった。  
いけない事だとは理解しているが、内心ではどこかそれを望んでいる彼女がいる。文香は、潜在的にマゾの気質があったのだ。  
それを理解してからは、嫌がる彼女に迫ることに後ろめたさを感じることは無くなった。むしろ、半端に抵抗する姿に嗜虐心を刺激され、行為はどんどんエスカレートしていった。  
 
にちゃ、じゅぷ、ぐじゅっ。  
 
二本の指をすんなり受け入れ、しかし千切れるのではないかと錯覚するほどぎちぎちと締め付けてくるヴァギナ。  
ねっとりと仕込んだ自分で言うのもなんだが、たった数週間でここまで厭らしい身体になるとは思いもよらなかった。  
 
「っ!ん、ふっ・・・くぅっ!!」  
 
目をぎゅっと瞑り、口を引き結んで快感に抗おうとする文香。たまらなく征服欲を満たされ、空いた手でぴんと主張する乳首を摘み上げる。  
二か所からの強い刺激を受け、あ、と思わず彼女が口を開く。その隙を見逃さず、秘裂をまさぐる指の動きを早め、こりこりと乳首を捏ね繰り回す。  
びくびくと身体が震え、声を押し殺すことも忘れて、文香が何度も短く悲鳴を上げる。そうして幾許もしないうちに、ぴんと背を張り、ぷしっ、と潮を吹き、文香は絶頂に達した。  
時折がくがくと無意識に腰を揺すり、力なく背もたれに身を投げ出す文香。はーっ、はーっ、という荒い息づかいに、理性を削り取られ、陰茎が高度を増していく。  
 
逸る気持ちを抑え、ぐったりとした文香を抱えて、仮眠室のベッドへ運んでやる。  
そのまま近くのデスクへ押し倒してやろうかとも考えたが、固いデスクの上では流石に文香も嫌がるだろうと踏みとどまった。  
 
「はぁ・・・はぁ・・・ん、ぁ・・・」  
 
愛液でべしょべしょになったショーツを脱がせると、その刺激すら快感になるのか、文香がぴくりと身体を震わせた。  
ぎしり、とベッドが軋む音を立てながら文香に覆いかぶさると、そのまま一気に彼女の最奥までペニスを突き入れる。  
 
「っぐ、かはっ・・・・・・!」  
 
いきなりの強い刺激に文香が背を仰け反らせ、ヴァギナが痛いぐらいに陰茎を締め付ける。ゆっくりと時間をかけて引き抜き、また一気に突き込む。  
びくん、びくん。一突き毎に大きく身体を跳ね、嬌声が部屋中に響く。  
それを聞くうちにこちらも理性の限界が来て、ねちねちと責めるような突き方から、より快感を得るためのと小刻みなストロークへとシフトしていく。  
ぱちゅ、ぱちゅ、と肉のぶつかる淫靡な音に、いやいやをするように顔を背ける文香。その頬に手をよせ、強引にこちらを向かせた。  
 
「っぁ、やっ・・・み、っ、みない、れっ、くらひゃ・・・ぁぅっ・・・」  
 
汗でぺったりと張り付いた前髪、その隙間から見えるとろっとした瞳、小さく、しかしだらしなく開いた唇と、その端からこぼれた涎。  
その全てが、あまりにも美しすぎて。  
 
「ん、むぅっ、じゅっ、んうっ!!」  
 
だからこそ、ぐしゃぐしゃになるまで壊してしまいたくなる。  
 
強引にそのやわらかな唇を奪い、舌にむしゃぶりつき、涎を啜る。腰のストロークは、パン、パン、と強く短いものに変わっていく。  
と、気づけば文香の足が俺の腰の後ろへ回されていた。あまつさえ、ぐい、ぐいっ、と、押しつける様な迎え腰で、より深い所まで快楽を貪ろうとしてくる。  
これをすべて無意識でやりだすまでに、自分が彼女に、彼女の身体にオンナを教え込んだのだ。改めてその事を意識して、頭が真っ白になりそうな強い快感が押し寄せる。  
 
「っ、く、文香、ふみかぁっ・・・は、ぐぅっ!」  
 
「・・・っ!ぁ、はぁっ・・・ん、ぁ、ああ・・・・・・っ」  
 
ギリギリまでペニスを引き抜き、一気に最奥まで付き込む。ぐりっ、と子宮口に先端を押しつける感触と共に、どくん、どくんと欲望の塊が彼女の中に流れ込む。  
それを子宮で受け止めながら、がくがくと全身を痙攣させ、文香は長い長い絶頂に達した。  
 
ずるり、と肉棒を引きずりだすと、子宮からあふれた精液が、ごぽり、と音を立てて零れおちる。  
だらりと四肢を投げ出し、荒い息をついて快楽の余韻に浸る文香の姿を見て、あれほどの快感を得たばかりだというのに、ペニスがみるみる硬度を取り戻していく。  
時計を見れば、他のアイドルたちが帰ってくるまで、まだ一時間以上も残されていた。  
口の端を吊り上げ、俺は再び文香に覆いかぶさる。  
 
 
 
結局その日の内に、もう三発ほど彼女に子種を仕込んでしまった。  
疲れ果てて眠ってしまった彼女の顔は、しかしとても充足感に満ちているように見えた。  
 

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