佐久間まゆの765プロデューサーに対する恋慕  
そしてその独占欲は、凄まじいの一言に尽きる。  
それは炎のように熱く彼女と彼女の障害となり得るものを屠り、燃やし尽くす。  
炎は余りの激しさに、やがて思慕を向けられた者すらも焦がしていった。  
 
「……」  
 
ここに一人の男がいる。  
彼はまゆに恋され、自身も少なからず淫思を抱いて軽々しく彼女の愛を受け止めた。  
いや受け止めたつもりだったのだ。  
実際の彼女の情愛は深海の底よりも深く、山ほどの鉄塊よりも重い。  
さらには地獄の業火のように苛烈だった。  
付き合ってひと月ばかりで、彼はまゆの愛が  
他の女性と一線を画す、言ってみれば尋常のものではないと悟った。  
だが、その気づきは余りにも遅すぎた。プロデューサーという仕事柄  
彼女との関係をスッパリ断ち切れないでいた彼は  
マグマに飲み込まれる山林のように、彼女の持つ闇へと飲み尽くされていった。  
 
   #  #  #  
 
彼が他のアイドルと接触する事を恐れたまゆにより  
プロデューサーとなっていた男は、彼女の住むマンションで監禁された。  
家で打ち合わせをしようというまゆの提案を、熟考せずに了承した人間の哀れな末路であった。  
 
「……。……」  
 
彼は今、力無き四肢をベッドの端に鎖で固定されている。  
ここに来て四ヶ月間ずっと拘束され続けているため、彼は一日たりとも自分の足で歩かせてもらっていない。  
手首足首に刻まれた赤黒い鉄鎖痕が、監禁初期に彼の行なった必死の抵抗を無言で物語っていた。  
動く事のできない廃人の生活を余儀無くされている彼の瞳は、輝きを失って久しい。  
身体の動きを極端に制限されていて、肘や膝はもはやうまく曲がらなくなってしまった。  
恐らく、もう歩く事すら出来ないであろう。  
彼は毎日何の面白みのない無地の天井を、ただじっと見る日々を送っていた。  
絶望の日々は彼の思考を蝕み、壊死させていった。  
逃げたいという意思すら希薄となり、生気とは無縁の生活の中にいた。  
今日が果たして西暦何年何月何日何曜日だったのか、男は全く思い出せなくなっていた。  
 
   #  #  #  
 
「貴方ぁ、ただいま」  
 
玄関の扉が開き、この家の女主人が入って来た。  
彼を人形同然の廃人にした張本人である、佐久間まゆが帰って来たのだ。  
 
「貴方……今日ね、まゆ一杯お仕事したんだよ」  
 
彼女は愛情を込めた視線をベッドの彼に注ぎながら語りかける。  
彼の反応はない。  
可愛らしい兎のぬいぐるみに語りかけた方が  
まだ何かしらの反応が期待できるのではないかと思えるほどだ。  
しかし彼女はそんなむごたらしい彼の様子をつゆも気にせず、愛する夫の身体を介助する。  
 
「さあ……まずは、オムツを交換しようね?」  
 
手慣れた様子でまゆは引き出しから成人用オムツを取り出して、ベッドの端に用意した。  
彼の逃亡を恐れる彼女は監禁して数ヶ月間、彼をトイレに行かせていない。  
拘束を解く事を嫌悪し、簡易トイレの類すら使わせなかった。  
だから排尿及び排便は、全て成人用オムツを装着させたまま行わせていたのである。  
彼女は朝早くに家を出て夕方頃に帰ってくるから、オムツ交換は一日二回行なわれている計算だ。  
それまで、彼は糞便を下腹部に纏わり付かせて過ごさなければならなかった。  
 
「あらあら、いっぱい溜めていたのね。  
 良かったわ、健康で」  
 
オムツを開いた瞬間、男がひり出した半日分の老廃物が汚臭と共に現れた。  
それを見てまゆは小さく微笑み、彼の頭を幼児に接するように撫でた。  
不健康極まりないこの生活環境を、彼女は全く理解していない。  
 
「待っててね。今、綺麗にしてあげるから……」  
 
嫌な顔一つせずに汚物を処理するまゆ――  
ここだけ見れば、彼女は単なる世話好きの優しい女の子で終わる。  
糞便の汚れを綺麗に使い捨てタオルで拭き取り  
オムツの交換を完了した彼女は、満足げに微笑んだ。  
いい歳をした若い大人がまるで乳児のようにオムツを穿かされ、排泄させられる。  
介護される者の人間的な尊厳など、この空間には全く存在しない。  
 
   #  #  #  
 
その後、まゆは台所に立って料理を始めた。  
彼と結ばれるのを夢見ていたためか、その料理は家庭的で愛がこもっていた。  
ここ最近めっきり食の細くなった彼の事を思い、最近の料理には  
若干とろみをつけて完成させてから振舞っていた。  
 
「貴方。はい、あーん……」  
 
まゆはベッドの端に座り、持ってきた料理をスプーンで掬いながら、男の口へと運んだ。  
両手は拘束されているため、彼女によって彼は雛鳥のように料理を啄ばまざるを得ない。  
しかし両手が自由になった所で、寝たきりによる筋肉の萎縮が甚だしい。  
彼はもう箸すらも満足に持てなくなっていた。  
食べ物を飲み込むように食べている途中、彼はゴホゴホと咳をした。  
何せ寝かされたまま食べているので、しばしば誤嚥してむせるのだ。  
 
「あらら、大丈夫ですか?」  
 
少しまゆは心配そうに彼を見ていた。  
実際彼は、この誤嚥によって肺炎になりかけているのだが  
医学的専門知識のない彼女には全くその兆候が分かっていない。  
しかし例え疑問に思ったとしても、家族にも医師にも彼女は相談しようとしないだろう。  
何故なら、彼に対して行なってきた非人権的行為が  
他者に全く理解されないだろうという事を、彼女は頭のどこかで理解しているのだ。  
 
「じゃあ最後に……まゆの『ジュース』、一杯飲んでね」  
 
彼女は下肢に穿いていたスカートを下着ごと脱ぎ下ろした。  
男からは見えないが、小さく膨らんだ恥丘に薄い春毛が繁茂している。  
太ももは程良く肉が付いていて、男の本能を縛り上げ下腹部へと引き上げる力を秘めていた。  
 
「んっ……はあぁ……」  
 
彼女は、ショオオオオ……と音を立てて手にしたグラスに放尿し  
その器を黄金の液汁で満たしていく。  
少し腰を振って残雫を落とし、並々と注がれた不浄の飲料を  
彼女は彼の口を開けて飲ませていく。  
男は顔色一つ変えずにその尿液を飲んでいった。  
当然の事だが、彼も最初はその忌まわしい液体の摂取を拒んでいた。  
頭を大きく横に振って必死に拒否を示した時  
まゆの愛らしい表情は黒色を帯び、困惑と憎悪によって歪んだ。  
 
「……どうして飲まないの!? まゆを愛しているなら、飲めるよ……!?」  
 
私は彼を愛している。彼の尿だって飲む事が出来るほどに愛している。  
だから彼も自分を愛しているなら、これくらいは出来るはずだ。  
……そういう狂った論理が、まゆの頭の中で展開され確立されていたのだ。  
なおも彼が拒否していると、彼女は狂ったように怒り  
金具で顎を外してから強制的にそれを飲ませた。  
その時の無惨な様子は筆舌に尽くしがたい。  
あの頃は彼もまだ言葉を喋っていたため、言葉と暴力のぶつかり合いだ。  
爪が皮膚と肉を抉り、涙と嗚咽が罵詈雑言と渦を巻くようにして絡んでいた。  
そうして無理やり飲ませたために、ベッドシーツや彼の服は汚水にまみれ、しばらくの間嫌な匂いを発した。  
彼女は嫌がり続ける彼の食事を極端に制限し  
空腹に苦しむ彼の口に無理やり自らの尿を飲ませ続けた。  
その結果、次第に彼は自身の置かれている世界に絶望と諦観を抱き、抵抗をしなくなった。  
それからは木偶のように彼女の言いなりになっていった。  
長期の監禁状態が続いて思考力に著しい低下を起こしている事も要因の一つである。  
しかしそんな異常事態になっている事を、彼女は知らない。  
彼女にとって、彼が自分の望む反応を示す今の状況こそが正常なのだ。  
 
   #  #  #  
 
「ふふ、貴方……」  
 
食事が済んだ後、まゆは上着をもその場に脱ぎ捨てて真裸の状態になった。  
その溜息が出るほどに美しい肢体からは  
歪みながらも真摯な彼女の愛情に相応しい妖艶さが滲み出ていた。  
どこまでも愛らしく、それでいて心胆を寒からしめる凄みがあった。  
 
「いつものように……仲良くしましょう?」  
 
彼女はそう言って相手の服を脱がしにかかる。  
現在彼の着ている服は前開きの出来る病衣であり、所々ボタンで留められていた。  
拘束中でも脱がす事の出来るようにと、同僚の柳清良から入手したものである。  
 
「……!」  
 
服を脱がそうと背中にまゆの手が潜り込んだ時、彼の眉間に皺が寄った。  
初期の頃より感覚がかなり鈍磨されているとはいえ、苦痛はやはり苦痛である。  
その苦痛の原因は、床擦れにあった。  
長期間動いていないのだから当然かもしれないが  
彼の背、尾骨、踵にはそれぞれ重度の床擦れが形成されていたのだ。  
入浴も寝返りも許されないため、その部分は恐ろしい早さで今も膿みが進行している。  
この頃は蒸し暑い気候も手伝って嫌な臭気も帯び始め、ますます容態は悪化していくばかりである。  
汚れた衣類を端にやり、まゆは彼の体に覆い被さった。  
密着すると彼女の悩ましい麗乳が、アバラの浮き出た彼の胸板の上で形を崩す。  
 
「んっ……」  
 
頬を赤らめたまゆは、夢中で男の口唇を吸い始めた。  
恋に落ちてからずっと想い続けていた異性である。  
一方的ではあるが、味が無くなるまで唇と舌を寄せ合い、唾液を交換した。  
 
「んうっ……、……貴方ぁ……」  
 
葡萄の蔦のように舌が絡み離れる度に、彼女にとっては日々のしがらみ  
彼にとっては日常の悪夢が解け、和らいでいく。  
 
「……っはぁ……」  
 
まゆが口唇を離した時、舌と舌の間には長々とした唾液のアーチが出来ていた。  
その橋を渡るのは、肉食獣にも似た彼女の激しい愛情のみである。  
渡らせたら橋を潰して奈落の底へ落ちてしまいかねないその重い情熱を  
彼女は舌先に集中させ、やせ細った彼の体を上から下へとゆっくりなぞっていった。  
男の乳首を丹念に舐める彼女の姿は、花に止まった蝶のようでもあり  
花蜜を根こそぎ搾り取る蜂のようでもあった。  
 
長い旅路の末に下腹部へ舌が着くと、猛々しく勃した肉根にぶつかった。  
無気力なこの生活で性欲が維持される事は、甚だ奇妙だと思われるかもしれない。  
しかし彼の場合は排泄欲など多くの欲求が満足に解消されない分  
欲求不満を解き放つ意識が性欲に一点集中しているだけなのだ。  
彼女は気力に満ち溢れているその牡茎をそっと白手で掴み  
ソフトクリームにするように極めて丁寧に舐めていった。  
舌が這う度にその醜柱における血管が脈打ち、先端からは濃い我慢汁が垂れ出てくる。  
 
「はふ……あむっ……んちゅっ……」  
 
まゆは雄のそれを可憐な口唇に含んだ。  
彼の陰茎は不十分な清拭が祟り、かすかにアンモニア臭がこびりついていた。  
しかし彼女は全く気にしないで、舌で撫でれば恥垢がこそげ落ちるその汚根を口淫していく。  
肉穂に始まり、雁裏、肉幹、根元を丹念に吸い、舐り尽くす。  
睾丸も口に含んで甘噛みし、蟻の門渡り、果ては臭いのきつい肛穴にも舌を派遣する。  
残滓の付いている肛穴へと舌を差し入れ、空いた柔手で挑発的に肉棒をしごいた。  
彼女にとって彼の体に汚い所など、ありはしない。  
最後は彼の射精を促すように頭全体を激しく上下に動かして、淫茎から精気を吸い搾る。  
口唇で緩急をつける事も忘れていなかった。  
 
「……! んううっ……!」  
 
肉砲が大きく脈を打ち、まゆの熱い口内へ濃厚で重い苦汁を強かに放った。  
鎖を外した狂犬のように暴れ狂うそれを彼女は頬を朱に染めて受け止める。  
射精が落ち着くと、彼女は目尻を下がらせて満足げに口内に溜まった淫汁を  
静かに喉奥へと運び、飲み干していった。  
尿道に精液も、頬をすぼめて残さず啜り味わう。  
 
「ふふ……元気良く出してくれて、まゆ、嬉しい……」  
 
口戯が終わると、まゆはベッドの上に身を置いた。  
この二人の性交は拘束の関係上、専ら騎乗位で執り行われる。  
これから行なわれる情交のひと時は、恐らく彼が首まで浸かっている生き地獄の中で  
唯一快楽というものを感じられるものなのかもしれない。  
もっとも、この状況を幸福と捉えているかどうかは  
彼の精神が壊れてしまっている今、確認不可能である。  
 
「じゃあ、いくね……」  
「……」  
 
射精後もなお勢いの衰えていない淫茎を天に向けて  
まゆは上からゆっくりと腰を下ろし、蜜肉の内奥へと導いていった。  
 
「ああっ……!」  
 
恥肉を男のものが押し広げて徐々に犯していくごとに彼女は男を受け入れた悦びを感じ  
体を興奮と快楽で捻らせる。  
湖沼に戻った淡水魚にも似た深い充足感が、漏れ出た吐息より想像出来た。  
 
「ああっ……好きっ、好きっ……!」  
 
まゆは顔を赤らめてしきりに快声を嬉々として上げる。  
ベッドを強く軋ませながら、己の裸身を軽やかに弾ませていた。  
その動きに呼応して蜜孔からは  
グチュグチュと淫汁同士のかき混ぜられている音が淫調として発せられている。  
送迎が進むにつれて、多量に溢れた姫汁が男の下腹部を熱く濡らしていった。  
奥の子部屋は、肉扉にぶつかる狼藉者に対して歓喜し、細かく震える。  
膣襞の一枚一枚が牝悦を身に纏い、こぞって男の逸物を愛撫した。  
 
「んっ……! ああっ……、……あはあぁ――……っ!」  
 
まゆの体に抗い難い大きな快楽の痙攣が起こった。  
それと共に、袋中で滾っていた彼の淫精が  
繋がっている女体の奥深くへドブッドブッと重々しく豪射された。  
粘り気の強いその液汁は、膣壁に何度も纏わりつきながら彼女の贓物を白く染め上げていった。  
彼女は射精が起こる度に頭を左右に大きく振り、髪を乱れ揺らしながら悦んでいる。  
 
「まだよ……」  
 
荒ぶる息の調子を整えながら、まゆは淫魔のように微笑する。  
 
「まだまだ貴方と……楽しみたいの……」  
 
彼女はその後も不休で彼と淫姦し続け、肉体がカラカラになるまで搾精した。  
そのような強姦を身に受けて酷く疲労した彼は彼女に抱かれたまま  
また深い泥のような眠りへと精神を沈めていく。  
起きたらまた、悪夢の続きを見るという事も忘れて……。  
 

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