アイドル:十時愛梨
シチュエーション:痴漢
「はぁ……はぁ……何とか、間に合ったぁ〜」
荒い息を何とか落ち着かせて、私――十時愛梨は大きく息を吸って安堵した。
時刻は午後11時過ぎ。
アイドルとして午前中にレッスンを済ませた私は、午後からプロデューサーと営業回りに勤しんだ。
色々な出版社や放送局へ赴いての売り込みを続けて回り、最後の放送局を出たのが午後10時30十分ごろ。
遅くなったから、ということで家まで送るといったプロデューサーを、仕事があるのならそっちを優先してください、と断った私は、最寄の駅まで電車で帰ることにした。
その際に、今にも走り出しそうな電車を目前にして走ったから、営業回りも相まって実に疲れてしまった。
レッスン以外で汗をかいたことなんかそうそう無いだろうな、なんてことを思いながらハンカチでそれをふき取っていく。
秋田育ちの私としては、都会は実に熱い。
この電車の中も暖房をかけているかのように熱くて、走ったから熱いだなんて関係無しに、私は流れていく汗を拭きとっていく。
「うぇ〜……汗でぺたぺたする……うぅ、帰ったらお風呂入るか」
だんだんと収まっていく汗を拭うと、今度は拭いきれなかった汗で服が微妙に張り付いていることに気付く。
がたんごとん、なんて電車の振動に合わせて動こうとする服が肌に張り付いて微妙な振動を肌に与えてくる。
お気に入りのカラフルなワンピースの下に着ているピンクのブラトップはフィットしているため問題無いのだが、問題はワンピースだ。
胸からお尻に至るまでが張り付いている感触がして、私は胸元は裾をはためかせてそれらに風を送っていく。
ぱたぱた、ぱたぱた、と送り込まれる風が汗の張り付いた肌に涼しい。
背中の方もしたいが、残念ながら手が届かない。
仕方ないとなしに、裾をぱたぱたとさせて私は幾分かすっきりとしていた。
――ごくりっ、と何かが聞こえた気がした。
「ええっと……今11時で駅を出たってことは……あぁ〜、12時近くなっちゃうなぁ。明日も朝からレッスンあるのに……ん?」
服をはためかせて風を送り、流れる汗をハンカチで拭いていく。
明日の予定はレッスンがあって営業に回ってミニLIVEがあって。
がたんごとん、なんて動きに身体が揺れるのを感じていると、ふとお尻に何かの感触。
満員電車で人の間なんて無いようなものだし、電車の動きでたまたま当たっているのだろう、なんて思っていると、お尻の感触は確かにさわりと動いた。
「へ……ッ」
さわり、さわり。
身体が当たっているだけ当たっているだけ。
意識していると思われたくないし、もし間違っていたら失礼だし、なんて考えていた。
けれど、それも触れるような感触がお尻に押し付けられると途端に消える。
むにゅ、むにゅ、と触れていた感触――誰かの手が私のお尻を掴んだ時、身体がぞわりと震えた。
痴漢。
その言葉が、即座に私の頭に浮かんだ。
「や……っ」
むにゅ、むにゅとお尻が誰かの手によって触られていく。
汗で若干張り付いた服がそれによって少しだけ擦れ、共に張り付いていた下着の形を少しずつ崩していく。
むにっ、と掴むように。
むにゅっ、と手を押し付けるように。
手を当てられたまま上下左右に動かされて、自分のお尻が色々な形に変わっていく。
「や……っ。いや……ッ」
びくり、と身体が恐怖で震える。
見ず知らずの、それも回りに色々な人がいる状況での、痴漢。
未だ男を知らない私としては、それが何よりも怖くて、悲しくて、心が痛いものだった。
けれど、痴漢にはそんなことは関係無い。
する、ずる、指だけでワンピースの裾を手繰られると、痴漢の手が下着に直に触れた。
服の上から触られていた先ほどまでとは違う、下着という布一枚の上からお尻を揉まれるという事実に、ぞくりと身体が震えてしまう。
すり、すり、と痴漢の手が動くたびに下着が肌に擦れて、上げればいいのについ叫び声を我慢してしまう。
そんな私に気を良くしたのか、痴漢の手は止まることはない。
下着から伸びる私の太ももを直に触ったり、下着の縁のゴムをちらりとめくっては少しだけ指を入れてくる。
恐怖で冷たい感情のまま胸の奥がどきどきして、何を言うまでもなく、唇を噛み締めて涙と嗚咽を必死で堪えた。
早く帰りたい、早く終わって、あと数駅。
声を出して注意すれば全てが終わるのに、恐怖からそれも出来ないでいると、するすると動いていく痴漢の手。
「あ……っ。やだ……ッ」
終わったのだろうか、なんて甘い考え。
痴漢の指先が下着の中に入ると、その先が容易に想像出来て心に冷や水が落とされる。
嫌だ、いやだ、イヤだ。
心が悲鳴を上げるが、痴漢は気にすることなく下着の中に手を入れて、私のお尻に直に触れた。
「ひ……ッ。いや、やめてくださいッ」
痴漢のごつごつと、それでいて少し乾燥した手が直接私のお尻に触れる。
少しだけ温かいと感じつつも、それが感じられてしまうという事実に恐怖がますます深まっていく。
少しだけ乾燥してざらざらとした痴漢の指が、電車の揺れに合わせてお尻にと押しつけられる。
その度にむにむにとお尻を揉む痴漢の指が微かに敏感な部分を擦ると、ぴくんっ、と身体が反応してしまう。
「やッ……そんなとこ……ッ。あ……ッ、いやっ、やぁ、開かないで……ッ」
するすると降りてきた痴漢の指に敏感な部分をさすられて、僅かながらにその入口を開かれて、私の身体はぶるりと震えた。
自分の何かが開いたり閉じたりされるという感触に、不安、そして恐怖がその震えを大きくしていく。
指で開かれる度に新鮮な空気が敏感な部分から中に入り込もうとして、その度にびくりと身体が震えてしまう。
その震えに合わせて、痴漢は開いた敏感な部分に指を入れてきた。
「やっ、やぁ……っ。いやぁ……私、そんな……ッ、ひぅ……っ」
触れるか触れないかぐらいの優しさでゆっくりと擦られたと思ったら、指の腹を押しつけられてぐりぐりと刺激される、敏感な部分。
指の先でほじほじと入口を弄られて、指で舐めるように行ったり来たりを繰り返されて、私は腰が震えるのを感じた。
やだぁ、いやなのに濡れてきちゃってるよぉ。
痴漢されているというのに感じ始めてしまっている自分の身体が恥ずかしくて、感じてしまっているということが悔しくて。
我慢していても涙が零れてくる。
だというのに。
涙を零しているというのに身体は正直なもので、敏感な部分の入口付近だけで出し入れされる痴漢の指に、腰がひくついていた。
そして、痴漢もそれを手越しに感じたのか、空いている手を私の胸に添えた。
むにゅり。
新しくもたらされた刺激に、知らず身体が反応した。
「はぁ……はぁ……」
「やだぁ……っ。そこは……ぁ、だめぇ。ふぅ……ッ。あ……ッ、んっ」
むに、むにゅり、もにゅ。
下から持ち上げるように、押しつけるように、引っ張るように。
痴漢の手が色々な動きをするたびに、胸から感じる確かな不快感と共に、身体を熱くする何かが身体の奥底から湧き上がるのを感じてしまう。
下着と服の上からでも分かるほどに痴漢の手は熱くて、その熱い手に触られている胸も熱くなってきて、熱くなる度にどんどんと痴漢の手の動きに意識がいってしまいそうになる。
ぴくん、びくん。
身体を震わせて痴漢からの刺激に耐えていると、するり、と服が肩から落とされる。
私がお気に入りで良く着ているこのワンピースは、胸が大きく開けており、肩の部分で留められている形である。
それ故に下着を直に着るわけにはいかなくてブラトップを愛用しているのだが、今回はそれが仇となってしまったようだ。
するり、と肩から腕に落とされた服の隙間を縫って、痴漢の手がブラトップ越しに胸へと触れた。
「はぁ……はぁ……ごくっ」
「ひゃ……ぁッ。んくっ……あ……んっ。あぁ……んんッ」
服で隔てられていた痴漢の手と私の胸が、ブラトップだけを間に挟んで触れる。
熱くなってしまった身体は痴漢の手が触れるとびくりと震え、熱い痴漢の手を求めてしまうように、身体の奥底からまた熱を発した。
熱によって反応を始めてしまった乳首を、痴漢の手がぐりぐりと押しつぶしながら胸を揉みしだいていく。
その度にぴくんと身体が反応してしまい、その反応に合わせて下の敏感な部分を弄っていた痴漢の指が、更なる反応を引っ張り出すかのようにぐにぐにと入口付近をほじくり返す。
とろり、と。
身体の奥底から熱と一緒に何かが流れた気がした。
「ん……ぁっ。はっ……ふぅ、んッ。やぁ……あっ。んく……ッ」
「はぁ……はぁ……はぁ」
私の身体を後ろから抱きしめるようにする痴漢の熱くて荒い吐息が耳にかかって、その熱と胸と下の敏感な部分に来る刺激に、じんじんんと身体の奥が熱を上げる。
痴漢されて感じちゃってるんだ、私。
それを自覚してしまって、いけないことをされているのにという背徳感が、ますます私の熱を上げていく。
ずるっ、とブラトップをずり下げられて露わになった胸の乳首を刺激される。
その度に漏れそうになる甘い声と胸の奥から湧き上がる熱を伴った甘い刺激に、身体の奥底が熱を発しながら震え出した。
とろ……とろり……。
敏感な部分から熱い液が少しずつ零れていく。
それを痴漢の手が掬い取って、にちゃにちゃと私の敏感な部分に塗りつけて、そこにある突起を擦り上げる。
その度にまた熱い液が零れだして、甘い声が漏れそうになって。
必死に我慢している私のお尻に、熱くて固い何かが押しつけられて、また声を上げそうになった。
「んぁぁ……っ。だ、めぇ……ッ。あんっ……あぁッ」
ずるり、と熱くて固い何か――男の肉棒によって、パンツが少しだけずり下ろされる。
パンツがずり降りると、今度はお尻の間を縫うように熱い固まりが押し入ってきて、男の長い肉棒の頭が、私の敏感な部分を擦り上げるように前から覗く。
ちらり、とだけ窺えば、ピンクとも黒ともとれるようなつるつるした肉の塊が、パンツの前の部分を押している。
私の股からそれが生えているようにも見えた。
がたん、ごとん。
電車の動きに合わせて、男が微かに動き始める。
ぬちゅっ……くちゅっ……。
痴漢の肉棒が前へ後ろへと動く度に私のお尻や敏感な部分を擦り上げて刺激する。
その度に熱い液が流れて、痴漢の肉棒の動きに合わせて淫らな水音を奏でていく。
「やぁ……あんっ……ッ。んぁ……ぁ」
ずにゅっ、と腰を引かれて、ぬちゅっ、と腰を押し入れられる。
その度に痴漢の肉棒は私の敏感な部分を擦り上げて、その先端を敏感な突起に叩き付けた。
どうしよう……駄目、なのに……こんなの駄目なのに……。
誰とも付き合ったことの無い、男性経験も無い私でも知っているこの感覚――絶頂。
電車の中で痴漢されて、痴漢に色々弄られて、肉棒で刺激されて。
そんな背徳感があるにも関わらず感じてしまっているという事実が興奮を生み出し、興奮が熱を生み出し、敏感な突起――クリトリスを肉棒で突かれる度に意識に鋭い電気が走る。
ぬるっ……くちゅりっ……ぐにゅっ……。
肉棒が引かれると痴漢の指は敏感な部分を刺激して、その中に身を埋めていく。
くにくに、とまるで広げるかのように動きながら入っていく痴漢の指に、びりりっ、と甘い疼きが身体の奥で熱へと変わる。
「んぁ……ッ。んっ……ぁぅ。ふぅん……っ、っぁ……ッ」
「はぁ、はぁ、はぁ」
ぐちゅっ、ずちゅっ、ぬちゅっ。
熱へと変わった甘い刺激が更なる熱い液を零して、敏感な部分を擦り上げる痴漢の肉棒に絡みついて淫靡な音を奏でていく。
がたん、ごとん。
電車が揺れる音や人のざわめきがあるというのに、その音だけはいやに良く頭に響く。
ちかちかと白いものが混ざり始めていた意識の中でそんなことを思っていると、どんどんと早くなっていく肉棒の動きにまた甘い疼きを感じていく。
いやぁ……電車の中なのに、痴漢されてるのに……気持ちいい……っ。
ずりゅりゅ、と痴漢の肉棒が敏感な部分を僅かばかりにほじくり返しながら、クリトリスを突き上げる。
びくんっ、びりりっ、電気が流れているような甘い刺激が身体の奥底から湧き上がってきて、肉棒の動きに合わせて波を私に届けてくる。
乳首が痴漢の指で刺激されて、クリトリスが痴漢の手と肉棒に刺激されて。
がくがく、と腰と脚が震えて、力が段々と抜けていく。
そして――。
「やぁ……っ。イ……くぅ……ッ。イッ……〜〜ッッあぁぁッ?!」
「んぐっ……」
――痴漢の肉棒が、敏感な部分を熱い液と共に擦り上げながらクリトリスを突き上げて、私の意識が真っ白に染まっていく。
敏感な部分の奥底、身体の奥底、胸の奥底と先端。
その全てが甘くて刺激的な疼きに熱を放って、快感が身体の中を通って頭へと届く。
白く染まって快感を享受しようとする私――そんな時、くちゅり、と熱くて固い痴漢の肉棒が敏感な部分に添えられた。
そして。
痴漢の肉棒は、そのまま絶頂を迎えて震えていた私の敏感な部分――女性部分を突き貫いていた。
「やっ……あっ……んっ……ああッ……ふぅ、んっ……」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
ぶぢゅんっ、と何かが切れた音が、白く染まっていた意識に鳴り響く。
熱くて、固くて、私の中にある何かを壊してしまいそうな痴漢の肉棒が、身体の中に感じられる。
それらの事実に、私は痴漢に犯されているのだと把握した。
けれど、絶頂を迎えてびくびくと震える私の中は、処女を奪われたというのに痛みをもたらせなかった。
代わりに運んできたのは、痛みを抑えるほどの甘い快感。
ずりゅりゅっ、ぐちゅんっ。
にゅちゅっ、ずちゅっ。
痴漢の肉棒が私の中を引っかき回しながら抜かれ、押し広げながら入っていくと、絶頂に震えていた私の中はそれを喜びとしたまま、痴漢の肉棒に絡みついていた。
「ああっ……んぁ……ッ、ひぅっ……んん……っ」
「はぁ、はぁ……なんて厭らしい身体なんだ」
「んっ、はっ、はぁっ、うごっ、動かないっ、でぇッ」
電車の中で痴漢をされているというのに。
痴漢されて処女を奪われたというのに。
ずにゅちゅっ、と肉棒が抜くように動くたびに私の中はそれを名残惜しそうに締め付けて。
ぐじゅんっ、と肉棒が奥深くまで突き上げられるたびに私の中はそれを嬉しそうに締め付けて、身体の奥――子宮は歓喜に震えた。
扉に押しつけられるように肉棒を出し入れされて、半ば露わになっていた胸が冷たい電車の扉に押しつけられる。
押しつけられたまま痴漢の手は乳首をくにくにと刺激して、その快感に震えた腰を捕まえて、痴漢は更に奥へと肉棒を突き上げた。
「厭らしい身体で、処女で、なのにこんなに感じているなんて……どんどんぐじゅぐじゅに濡れてきてる」
「んぁっ、やぁんっ、あんッ、んくっ」
じゅぽっ、ぐじゅじゅ。
じゅぼっ、ぐじゅりっ。
抜いて突かれて、引いて押し広げられて。
破かれた処女膜に肉棒が擦ってつきんっ、と鋭い痛みを呼び起こすが、それよりなにより、奥まで突かれて、子宮を叩かれて快感が意識を覆い尽くす。
もう腰も脚もガクガクで力が抜けてて、胸やクリトリスを弄る痴漢の腕が辛うじて私の身体を支えていた。
そんなものだから、私の身体は刺激を与えてくる痴漢の手に体重をかけるようになっていて。
感じたくないのに、痴漢から逃れたいのに、快感は否応無しに強くなっていた。
「ひぅッ、やぁっ、しげっ、刺激しちゃだめぇ、イくッ、またイっちゃうっ、のぉッ」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
乳首をじりじりと指で挟まれて、ぴんっ、と爪で弾かれて。
クリトリスを指で弄られて、敏感な故にじっくりと擦られて。
私の中――膣を肉棒で擦り上げられて、熱を与えてくるようにずんずんと奥まで貫かれて。
電車の中ということを辛うじて意識の端につなぎ止めて声を抑える私は、そのいけないことをしている、されているという背徳感から快感に背筋と膣中を振るわせる。
仕事帰りのサラリーマンが醸し出す男の匂いに包まれて、私は甘い嬌声を上げないように必死に唇を噛みしめる。
それがまた私の背徳感をくすぐって、周りのサラリーマンがみんな私を見て興奮してるんじゃないだろうか、なんて意識を快感に染め上げて。
私は、白くなっていく意識と視界の中でふと思った。
痴漢って、気持ちいい……。
そして。
「ひぁっ、ひゃぅっ、やぁ、ぁんっ、んんっ……〜〜〜〜っっっつつつつぅぅッッ」
「んぐぅ……っぁぁぁぁ」
ごりゅん、ごりゅん、と子宮を突き上げていた肉棒の動きが早まって、勢い良く肉棒が子宮を叩いた。
ちか、と視界が光った気がした。
それがただの感覚のものなのか、或いは誰かがたいたフラッシュだったのか。
そんなことを理解する間もなく、私の意識は快感によって白く染められていた。
ごびゅり、どびゅり。
膣中の最奥で肉棒が脈動して、熱くて重い塊を吐きだしていく。
その熱がまた心地よくて、気持ちよくて、絶頂を迎えていたというのに、私はまた身体を震わせて絶頂を迎えていた。
「はぁ……はぁ……」
「はぁ……はぁ……お嬢ちゃん?」
「はぁ……は、はい?」
びゅくり、びゅくり、びゅく、びゅく、びゅ、びゅ。
身体の最奥で肉棒の脈動がだんだんと小さくなっていくのを感じ、そのたびに吐き出されていた熱い塊が収まっていくと、ゆらゆらと朧気だった意識がだんだんと定まってくる。
身体は熱いままで、頭もぽーっとしたままだったが、自分が痴漢されて犯されたことは確かに自覚していた。
だと言うのに。
後ろからかけられた痴漢の声に、つい反射的に反応してしまう。
その動きに反応して肉棒がびくりと震え、それに私の膣もびくりと反応する。
あっ……まだ、足りないんだ……。
熱い塊――精液を吐きだしたばかりだというのに、そんな反応だけで少しばかり固さを取り戻した痴漢の肉棒にそんなことを思って、また犯されるのかな、なんてぶるりと身体を震わせた。
だからこそ。
一緒に何処かへ行こうか、なんて痴漢の言葉に、私はこくりと頷いていた。
また……熱い熱を感じられる。
そんな小さな歓喜に心を振るわせながら。
◇◇◇
「あっ、ああッ、やぁっ、やんっ、んあっ、そん、そんなッ、吸わない、でっ、あんんッ」
「んむっ、べろりっ、ちゅぱっ。厭らしい体つきをして、痴漢に犯されて感じているのかい?」
「あッ、あはっ、あんっ、いやぁ、そんなことッ、言っちゃっ、いやぁッ、ひっ、はぅっ」
ピンクの内装の部屋――ラブホテル。
家から4つほど遠い駅で降りた私と痴漢は、少し歩いたところにあったそこへと入った。
カウンターで借りた部屋へと入って、すぐに痴漢に押し倒されて。
また犯される……また気持ちよくさせられる。
そんな私の感情など知らないように、痴漢は私の服と下着を捲り上げて、肉棒を私の女性部分へと突き入れた。
じゅぷんっ、ぬぢゅんっ、ぐぷんっ、ぶちゅんっ。
大きく前後させるように動く痴漢の腰が私の腰に勢い良く叩き付けられて、ぱんっ、と肉と肉があたる音が部屋に響く。
粘っこい水音がそんな肉の音に混じって耳に届き、もはや痛みを感じなくなってきた膣中に、電車の中で吐き出された精液と私の熱い液が混じり合っているのだと理解する。
その事実が恥ずかしくて、実に淫らで。
肩から服を抜かれて、ブラトップを上へとたくし上げられて露わになった胸に痴漢が吸い付くと、更なる快感が私を襲った。
「あうっ、あっ…あ…んッ、んあぁっ、っはぁッ、やあぁッ」
「大きな胸だねえ、愛梨ちゃん。どれぐらいあるの?」
「んっ、あんっ、んぅ、ぁうんッ、はっ、86ッ、ぐら、いぅっ、あはっ」
「86? いやあ、実に大きいねえ。大きくて厭らしくて、実におじさん好みだよ」
「んひっ、かっ、噛んじゃッ、噛まッ、ないでぇっ、んぁっ」
ずぐじゅんっ、ぐじゅんっ、じゅにゅっ、ぬちゅっ。
ぱんぱん、と肉の音と粘っこい水音が部屋の中を満たしていって、ごんごんっ、と子宮が肉棒によって激しく突かれていく。
その度にどんどんと視界が白く染まり、与えられる快感をもっと求めようと自然と腰が動いて、痴漢の腰に脚を絡ませる。
もっと奥に……もっと熱いのを……熱いのが欲しい……。
ごりゅっごりゅっ、と子宮の入口を肉棒で僅かばかりにこじ開けられて、身体の奥底が快感と歓喜に打ち震える。
指で擦り上げられて、唇で甘く噛まれて、歯で挟まれて鋭い刺激を与えられて。
その度に女性部分から溢れ出る熱い液が増して、粘っこい水音が大きくなる。
「やぁっ、まっ、まらっ、まらイきッ、そうっ、んあっ、んんっ、んひッ」
「ああっ、愛梨ちゃんの中、イきそうでびくびくしてる……おじさんもイきそうだよ」
「ひあっ、ぅんっ、いひゃ、ああんっ、んはぁ、なかッ、なかでいいからぁッ」
「ああ、中で出してあげるよ、愛梨ちゃん。おじさんの精液、一杯出してあげるからね」
「うっ、うんっ、いっぱいッ……いっぱい、出し……てぇッ」
じゅぱんっ、ぐじゅぱんっ、ぐにゅぐじゅぐっ、ぬぢゅんっ。
痴漢の腰の動きがどんどんと大きく早くなって、私の膣中を動く肉棒も暴れ出し始める。
びくびくと今にも精液を吐き出しそうなほど脈動する肉棒に、知らず腰を動かしてそれを早めようとするが、絶え間ない快感にそれも中々叶わずに、子宮を勢いよく叩かれて嬌声を上げながら快感をただ貪っていく。
ちりちり、と頭の中の何かが焼き切れるような音がする。
それが理性が焼けていく音などとは露にも思わない私は、頭の中に響くその音を消すためにもっと快感をねだっていくように、痴漢の腰に絡ませた脚に力を入れる。
もっと頂戴、もっと気持ちよくなりたい、もっと熱いのを感じたい、もっと熱が欲しい。
身体の中を出入りする肉棒がずんっずんっ、と勢い良く突かれるたびに意識が白く染め上げられていく。
乳首を刺激されて、クリトリスを刺激されて、膣を通って子宮を刺激されて。
身体の中から湧き上がる熱と快感に、いつしか私の意識はそれしか考えられないようになっていた。
そして。
「イクぞ、愛梨ちゃん……一番奥で出してあげるからな……うぐぁぁぁっ」
「ひゃぁんッ、んくっ、うんっ、わたっ、わたひもッ……イっくぅぅぅぁぁぁぁッッッ」
大きく引かれた痴漢の腰が、これまでで一番勢い良く突かれた時。
痴漢の大きくて熱くて固い肉棒が私の子宮の入口を無理矢理に押し広げて、痛みより快感が私の身体を駆け抜けて。
私は、再び絶頂を迎えていた。
電車の中とはあまりに違うと思えるほどに脈動する肉棒から、本当に塊のような精液が私の子宮にと叩き付けられる。
その熱で絶頂を迎えているというのにまた身体を震わせた私は、ぼうっとした頭のままで、目の前にあった痴漢の首に腕を回して、その唇にキスをした。
そういえば……ファーストキス、かな、これ。
処女を奪われた後に初めてのキスなんて順番が可笑しいかな、なんて思わないでもないが、そんなことは関係無いか、とばかりに痴漢と深い深いキスを交わしていく。
お互いの舌を絡ませて熱を求め、唾液を交換して熱を飲み干して、上の口である唇を交じあわせたまま、下の口である女性部分と肉棒は精液を吐き出しながらも再び動きを始める。
……もう……戻れないかもしれない。
言いしれぬ不安と、確かな快感と、これからも犯されるであろう歓喜と。
様々で複雑な感情を胸に抱きながら。
私は、子宮に叩き付けられた肉棒に嬌声を上げていた。
◇◇◇
ぷるるる、と電子音が鳴り響く。
「おいおい、愛梨ちゃんの電話じゃないのかい。いいのかい、出なくて?」
「んぐっ、んぶっ、んふっ、れろっ、ん……大丈夫。だから、ね……もっと気持ちよくなって? んふっ」
「ふふ……愛梨ちゃんは本当にエロくなったねえ」
痴漢――おじさんに頭を撫でられて、つい嬉しくなって舐め上げていた肉棒を咥える。
肉棒を口に入れたままそのつるつるとした先端を舌で舐め上げて、先端の先にある割れ目を舌先でくりくりと刺激する。
とろり、とした少し苦みのある液――先走りが零れだしてきて、それを吸って飲み込んでから、また肉棒に刺激を与えていく。
おじさんに痴漢されてから、私は事務所に行くことが少なくなった――無くなった。
痴漢されたあの日、朝になるまで混じり合った私とおじさんは、私の中に精液が残ったままだというのまた電車に乗って、お互いに痴漢を楽しんだ。
無断で仕事をさぼったからか、ぷろでゅーさーからの電話がひっきりなしにかかってきたが、そんなことはお構いなしに、電車の中で、電車のトイレで、駅のトイレで、ホテルで、公園のトイレで、公園の植え込みに隠れて、交わった。
今もそう。
散々に交じり合ったというのに私の中は未だおじさんの熱いものを求めていて、寂しさを紛らわせるために入れているローターも、実に悲しく震えている。
やっぱり熱い肉棒じゃないと駄目だ、熱い精液じゃないと駄目だ。
そう胸をときめかせながら、私とおじさんの体液が混ざり合ったものが付いているおじさんの肉棒を丹念に舐め上げる。
裏筋をちろちろと舐めて、笛を吹くようにその竿を舐めて、膨らんだ部分――カリを唇で甘噛みしながら舐めて、それ全体を口に入れて舐めて。
肉棒を舐められながらも私の胸を揉みしだくおじさんの手が中々じれったくて、おじさんに弄って欲しい部分を弄ってもらおうと身体をもぞもぞと動かしながら、それでも肉棒を舐めていく。
びくん、びくん、と震えだした。
おじさんをちらりと上目で窺うと、こくり、と一つ頷いた。
そのままいいよ、と視線で言われて嬉しかった私は、おじさんの肉棒を喉の奥までくわえ込む。
喉の奥が肉棒で突かれて、その熱が嬉しくて、私は頭を大きく動かして更なる熱を求めていく。
そして――。
「んぐっ、んぶぅっ、んふっ、んんっっ……〜〜〜んんんんッッッ」
――喉の奥に、どびゅんっ、と勢いよく吐き出された熱い精液をこくりこくりと飲み干して。
その熱に身体を震わせて。
「あはっ」
私は、更なる熱を求めていた。
(熱を求めて、深く堕ちていく少女)