アイドル:城ヶ崎美嘉
シチュエーション:酔っぱらい、強姦、ハード
まじでヤバイ。
そんな心の声に蓋をして、アタシ――城ヶ崎美嘉は、目の前にある並々と注がれたグラスに視線を送る。
薄い緑色で、グラスのところどころに気泡をつけたそれは一見すればメロンソーダなどの炭酸飲料に見える。
だが。
「きゃはは。美嘉、早く呑もうよ〜。お酒、美味しいよ〜?」
「そうそう、美嘉ちゃん。これぐらいのお酒なら高校生の美嘉ちゃんでも問題無いでしょ? 一緒に呑んで楽しもうよ」
アタシを取り巻く環境が、それがただの炭酸飲料では無いことを教えていた。
酔っ払い多数。
なんでこんなことになった、と自問するも、ここが居酒屋であるということからそれもすぐに理解する。
お酒が入った、ただそれだけ。
そして、それが目の前にあるのだからアタシとしては頭を抱えたい気持ちでいっぱいだ。
りんごサワー。
一杯300円のお酒が、私の手の中にあった。
「あー……お酒を良く飲みなれてるって聞いたから、やっぱりそのぐらいじゃ美嘉ちゃんには弱いかな?」
「う、ううん。ア、アタシ、これ好きなの。う、うわー……美味しそう」
「へー、サワーが好きとか、やっぱり女の子だねえ。可愛らしいよ」
お酒なんか好きなわけがない――むしろ呑んだことすらない。
以前、お父さんが飲んでいたビールを少しだけ舐めたことぐらいはあるが、あんなに苦い飲み物を好き好んで呑む大人の味覚が理解出来なかったのを覚えている。
だというのに。
アタシの両隣にいる女の子――アイドルになる前にギャル向け雑誌モデルで一緒に活動していた友達が酔っ払いながらもグラスに注がれているお酒を飲み干せば、当然アタシが出来ないとなると浮いた存在になってしまう。
それだけは嫌で、アタシなりの意地もあって見栄を張れば、対面に座る男達――合コンの相手には好印象であったらしい。
にこり、と笑いながら、アタシに呑むようにと勧めてくる。
数合わせの合コンなんて来なければよかった。
後悔するにしても、本当に今更だ。
レッスンが終わって、そのまま莉嘉が待つ家に帰れば良かったのに、友達の家に泊まるからと言った以上、このまま家に帰るのは何かかっこ悪い。
「うわー、何これー。白くてねっとりとしてて、凄い美味しいー」
「カルーア・ミルクっていうカクテルだね。甘くて飲みやすくて、美味しいでしょ?」
「うわっ、これも美味しいー。グレープフルーツの味とこの縁にある塩がいい味出してる」
「ソルティドッグだね。女の子にも飲みやすいカクテルだと思って頼んだんだけど、気に入ってもらえて何よりだよ」
それに、友達が美味しい美味しいとごくごくお酒を呑んでいる以上、そんなに苦くないのかななんて思えてくる。
ミルクとかグレープフルーツって言うぐらいだし、目の前のりんごサワーもそれなりに美味しいのかもしれない。
ごくり。
極力緊張を出さずに、一つつばを飲み込んでグラスを動かす。
10cm、8cm、5cm――1cm。
あと少しだけ動かせばグラスの縁から緑色の液体が口から喉へと注がれる。
緊張のままに覚悟したアタシは、それを勢いよく傾けて――覚えているのは、そこまでだった。
◇◇◇
「……ん……は、はれ?」
「あっ、美嘉ちゃん起きちゃった?」
「おはよー。気分はどう?」
そうして。
ぎしり、と身体が何かしらで揺れる感触でアタシは目を覚ます。
身体の奥が熱く、頭がぼーっとしたままで重たい瞼を開けた向こうには、つい先ほどまで机を挟んでアタシの反対側に座っていた合コンの相手の男達。
にこやかに笑う二人の男――もう一人がどこにいるのかは分からないが――に視線を巡らせて、ふと、二人の顔がアタシの上にあることに気付く。
「……アレ……なんでアタシ、ベッドの上?」
「いやー、美嘉ちゃん、お酒あんまり強く無かったんだね。りんごサワーを一気呑みしたまでは良かったんだけど、その後、すぐに寝ちゃったんだよ」
「んでー、お開きしようかって頃になっても寝てるから、しゃあないから俺達が介抱しようと思ってここまで連れてきたわけ」
「そう……なんだ。……ん……ありがと、ね」
ぎしり、とベッドが音を立てるのに合わせて身を起こす。
ふかふかとは言い難いベッドは下のスプリングが悪いのか、アタシが身を起こした後に周囲を確認するのに動いただけでぎしぎしと音を立てる。
その音に合わせて周囲を見渡してみれば、甘い香りと共に少しだけ桃色な壁や調度品。
どこかのホテルみたい。
そんなことを思いながら立とうとすると、ふらっとふらつく身体。
「っと……大丈夫、美嘉ちゃん?」
「無理しちゃ駄目だよ。ここで休んでいこう?」
「ん……でもアタシ……帰らなきゃ」
「でもふらふらのまま帰る訳にはいかないでしょ?」
「そうそう。それに、楽しい楽しい暇つぶしもあるからさ、ゆっくり休んでいこうよ」
「ひま、つぶし……え?」
頭の中に重りを入れられたような感覚に、不意にふらついた身体は男の胸へと倒れ込む。
甘ったるい香水の匂いが鼻腔に届くが、少しだけ痛む頭にはそれだけで不快だった。
頭がぼうっとして、顔や身体が熱い。
そんなことを思いながらも帰ろうとしていたアタシは――不意に、ベッドへと倒れ込んだ。
「そんだけふらふらなんだからさ、ゆっくり俺達と遊んで休んでいこうよ」
「退屈はさせないからさ。一緒に楽しく気持ちよくなろうよ」
「えっ……どういう……?」
「どういうって、つまりはこういうことさ」
「え……きゃッ。ちょっ、何触ってッ」
どさっ、とベッドに倒れ込む音と、ぎしりっ、と振動でベッドが鳴る音。
ベッドに倒れ込んだ――というよりも、ベッドに押し倒されたという事実に意識が働かない。
頭の奥が少しだけ熱くて、男達の顔がまたアタシの上にくる。
けれど、さっきまでのにこやかな笑みとは違う、何処かにやりとした笑みに身を震わせていると、足下に感じる温い感触。
さわり、と剥き出しの太腿が撫でられているのだと感じると、腕を頭の上で固定されていた。
「ちょ、ちょっとッ、どういうことッ」
「どうも何も、美嘉ちゃんがお酒抜けるまで暇だろうから、暇つぶしに手伝ってあげようかと思って」
「気持ちいいことして汗をかけばお酒も流れるし、一石二鳥……俺達も楽しめるから三鳥かな」
「いやっ、楽しむってッ、やだっ、触らないでッ」
「まあまあ、楽しく気持ちよくなろうよ」
「おほっ、すべすべだなぁ、美嘉ちゃんの太腿。吸い付くみたいな」
「や、やだっ……触らないでっ」
男達に片手ずつ固定されて太腿を撫でられる、その事実にアタシは背筋がぶるりと振るわせる。
男達の指が肌に沈み込み、その不快な熱が染みこんでくる。
むに、むに、と軽く揉み込みながら、アタシの太腿なり膝なり脹ら脛なりを、感触を楽しむように手を這わせてくる。
ごつごつとした感触が肌の上を這う不快感に男達の腕を振りほどこうにも、酔っていて力が入らないことと体格差もあって、無理だった。
「ぴら〜っと……おおっ、ピンクのパンツ、まじカワイー」
「やっ……やだ、見ないで……ッ」
「おおうっ、もじもじしてるのがまじ色っぺー。……こっちもピンクかな」
「あっ……駄目ッ、見ないで触らないでッ」
どうにか男達の拘束から抜け出そうと藻掻いていると、ふと感じる風に制服のスカートがめくられたことを知る。
ひらひら、とスカートが動かされるたびに太腿に僅かな風を感じて、その風がパンツを見られているのだと知らせて、アタシはそれを隠そうと太腿をすりあわせる。
しかし、そんなことでパンツが隠れるはずもなく。
そして、パンツがピンクだと知った男達がもう一つの下着――ブラに興味を抱くことを止められる筈もなく。
ぷちっ、ぷちっ、と一つずつシャツのボタンが外された向こうに、アタシはブラを露出させていた。
「おお〜、ブラもピンクで可愛いな。それに……美嘉ちゃん、結構おっぱい大きいのね」
「んくっ……やだっ、見ないで……ッ」
「おっぱいも大きいし、こっちもぷっくりと厭らしいし……こりゃあ、当たりだったな」
「ひゃぅッ。やっ、駄目ッ、触っちゃ駄目ッ」
シャツのボタンが上から下まで外されて、その合間からピンクのブラが顔を覗かせる。
スカートの裾はくるくると丸めてゴムで止められたからか、自分の身体を見下ろすアタシの視界には上下共にピンクの下着が見えていた。
見知らぬ男達に下着を見られている。
その事実に身を震わせていると、さわり、と触られるブラとパンツ。
びくっ、とアタシが身体を震わせたことが楽しいのか、それに厭らしい笑みを貼り付けつつ男達が手を動かし始める。
むにゅ、と軽く揉むようにプラごと胸を触る男と。
すりすり、と女性部分に指を押しつけて滑らせるように動かす男と。
「美嘉ちゃんのおっぱい柔らけー。さすが女子高生、張りがあるね」
「そんなこと言って、お前この間中学生にも同じこと言ってなかったか? まあな、こっちもぷっくりと押し返してきて、良い感じだけどよ」
「やだっ、やだぁッ。触らないでッ、触っちゃ駄目ッ」
「そんなこと言っても、なあ?」
「触って欲しくないなら逃げればいいのに……ほら、力抜いてあげるよ」
「うっ、くぅっ……やッ、やだッ、捲らないでッ」
パンツ越しに女性部分を触っていた指に力が込められて、僅かばかりにそこに食い込む。
ブラ越しに胸を揉む手の指が揉みながらも先端――乳首をくにくにと刺激してくる。
そのたびに、不快感しか無いながらもぴくんっ、と身体が震えてしまうことに、羞恥で顔と身体が熱くなる。
お酒の影響からかその熱さには際限がなく、身体と顔の熱で頭が余計にぼうっとしてしまう。
男達が力を緩めてもぼうっとした頭と力の入らない身体ではそれをどけることは出来ず、それを知った男達は――アタシがわざと逃げないとでも思ったのだろうか――ブラとパンツを僅かばかりにずらした。
ブラは胸の上へとずらし。
パンツは、その上の部分から手を入れられた。
「んッ……やだっ……だめッ」
「あれー? 美嘉ちゃん、駄目駄目言ってる割には乳首硬くない? 気持ちよくなってんじゃないの?」
「そんなことないッ」
「でもよ、美嘉ちゃん。こっち、ちょっと湿ってるぜ? ほら」
「んあっ、駄目ッ、触っちゃ、んんッ」
ぷるんっ、と胸がブラからはみ出てくる。
上にずらされたブラによって胸が圧迫されるが、それよりも何よりも、露わになった胸を触る男の手に圧迫感を感じてしまう。
すすっ、とパンツの上から入れられた男の手は、僅かに茂る毛をかき分けながら女性部分に辿り着く。
手で女性部分の周りを含めた全体を軽く揉まれながら、男の指が女性部分の入口をちりちりと弄る。
にちっ、にちっ。
確かな水音が、アタシの耳に届いた。
「へえ、美嘉ちゃん、感じやすいんだね。下弄られて、どんどん乳首が硬くなってるよ。これなら味も期待出来そうだ……れろ」
「んっ、くぅッ。だめぇ……んっ、ふっ、触らないでッ、やっ、やだッ、舐めちゃッッ」
「弄る度にどんどん濡れてきてるよ、美嘉ちゃんのここ。なに、弄られて気持ちいいの?」
「そっ、そんなことッ、ないッ」
「でも美嘉ちゃんのここ、早く欲しいってひくひくしてるよ」
「やだっ、広げないっ、でッ、んんッッ」
男の親指で擦り上げるように乳首が刺激されて、びくっ、と身体が反応してしまうと同時に吐息が零れる。
親指で擦り上げたかと思うと指先で乳首の先を軽く刺激されて、ぴくっぴくっ、と震えてしまう。
女性部分を弄る男の指は、その入口をにちにちと軽く弄ったかと思うと、それを左右に広げる。
左右に広げながらもにちにちと入口を責められて、指を添えられたかと思うと、ほんの少しだけ中に入る男の指。
にちゅっ、にちゅっ。
女性部分に指が入ったまま、男なパンツの中で手を前後左右に動かし始めた。
「ひゃんっ、いやっ、いやッ、ゆび、抜いてぇッ」
「うおっ、めっちゃきつい……美嘉ちゃん、ひょっとして処女?」
「はぁっ、馬鹿言え。このなりで処女な訳があるか」
「でもよう、この締め付けはそれに近いぜ? 奥入れるにしても、かき分けなきゃ駄目だしな」
「んんっ、んあっ、だっ、だめぇ、なかで、うごかしちゃぁッ」
「ごくっ……確かに、この反応は処女っぽいな」
「だろ? ……さっそく確かめてみるか」
女性部分を広げられたまま、中に入っている指がぐちゃぐちゃと掻き回しながら出し入れをされる感覚に、ぴくんッ、と身体を震わせると同時に恐怖を感じる。
はっきりと言ってアタシはまだ処女だ。
ギャル仲間やモデル仲間などはそういった経験が早いようで、経験済みであること前提で話をされるものだから、まだ処女だっていうのに、アタシは既に耳年増だったりする。
そんなもんだから処女膜が破れる時はとても痛い、という話を聞いていて、出来れば安心出来る人――例えば、その、プ、プロデューサー、とか――でそういうのを経験したいな、なんて思っていた。
でも、もうそれも無理みたい。
ぬちゃっぬちゃっ、と粘っこい水音を出していた女性部分から指を抜かれながら、そう思った。
「おはっ、パンツ片脱ぎはやっぱエロいなー。美嘉ちゃんのここも、てらてらぬらぬらしてて、めっちゃエロいよ」
「綺麗なまんこだな。こりゃ、やっぱり処女か」
「や、やだッ、みちゃだめッ。みないでっ、はなしてぇッ」
「ひくひくしてんなー……お味の方はどうかな?」
「きゃんっ、や、やだッ、そんなとこっ、舐めっ、舐めないでぇッ」
抵抗しようにも身体に力が入らない。
そんなアタシを嘲笑うかのように、男がアタシの脚からパンツを抜いていく。
両方の脚から抜かれなかったパンツは、アタシの右脚の膝に引っかかっていた。
露わになった女性部分に、男達の視線が集まる。
お酒によって身体が熱くなっていたが、男達の視線による羞恥によって更に熱くなってくる。
男達から隠すように身を捻って太腿を閉じようとすれば、ねちゃっ、とした感触と水音に身体の動きを止める。
その隙を突いてか、男の一人がアタシの女性部分に口を付けた。
「じゅる、じゅる……うはっ、舐めたらどんどん愛液が溢れてくるぜ。甘い匂いでちょっとしょっぱくて、エロい」
「やんっ、やだッ、飲んじゃッ、飲んじゃ駄目ッ、んんッ、つぁッ」
「おいおい、おまんこ舐められて美嘉ちゃん乳首立ってきてるぜ。どんどんやってくれよ」
「ん、了解……ぐちゃ、にゅる、ずぞぞ」
「んんあッ、あっ、だめぇ、だめぇッ、なめ、なめちゃッ、すっちゃッ」
ぐちゃぐちゃにゅるり、と女性部分の入口を丹念に舐められて身体がぴくんぴくん、と震え。
にゅるにゅりゅり、と女性部分に男の舌が入り込んで動き回りながら中を刺激されて。
舌を差し込んだままそれを伝って溢れ出る愛液を、男が音を立てて飲んでいくのに身体の奥底にある熱が引き出されるのじゃないか、と恐怖で身体を震わせる。
「大分感じてきたみたいだな。処女でこれとか、美嘉ちゃんは本当エロいねー」
「ぃやぁ……ゃだぁ……」
「嫌よ嫌よも、ってな言葉があるけどさ、見ろよこれ。めっちゃ物欲しそうにひくついてるんだぜ」
「やだ、やだぁ、ひろげないでよぉ……」
にちゃぁ、と男の唾液とは違う確かな愛液の音に、羞恥で顔だけでなく身体全体が熱くなる。
ひくんっ、なんて広げられた感触で女性部分が蠢くのが感じられて、さらに愛液が零れて太ももを伝う。
それを男の指ですくわれた後、にゅるにゅると塗りたくられるように女性部分を刺激される。
そしてまたその刺激で愛液が零れて。
繰り返される刺激に、逃げなければ駄目なのに、拒まなければ駄目なのに、身体から力が抜けていった。
「さあて、と……そろそろ、やっちゃうか?」
「おっ、いいね。どっちからいく?」
「……じゃんけんっ、ぐーッ」
「ちょきッ……ぐおっ、負けた……」
「へっへー、お先。……さて、それじゃあ美嘉ちゃん、そろそろしようか?」
「ひッッ。やだっ、止めてッ、んっ……あッ、〜〜〜〜っっっああッッ」
ひくっ、と腰が震えてぼんやりとする視界の中で、男達がじゃんけんをしている。
順番を決めている、なんてことは分かっているが、それがアタシを犯すものだということを理解したくはなかった。
たった一度のじゃんけんで決められた順番に従って、男がアタシの下半身へと回る。
いつの間に脱いでいたのか、ぼろんっ、と零れ出た男のそれ――脈打つ肉棒に、知らず声が漏れ出た。
そんなアタシに関係なく、男が肉棒をアタシの女性部分に宛がう。
嫌だ、駄目、怖い――助けて、プロデューサー。
色んな感情がアタシの中で渦巻くが、身体はそんなこと関係無しに肉棒が宛がわれると愛液をさらに分泌した。
ぬちゃっ、と肉棒の先端が押し広げて入ってくる――そう思った途端、アタシの意識を置き去りにして、肉棒は一気に身体を貫いていた。
「おほっ、むっちゃ締め付けてくる」
「やっ、やだっ、痛ッ、痛いから抜いてッ、抜いてってばぁッ」
「ありゃー、美嘉ちゃんマジで処女だったのか。そんなギャルみたいな格好してるのに」
「ビッチみたいな言動でギャルの恰好なのに処女とか……マジ好物」
「やっ、うご、動かないっ、でッ」
初めては痛い、破瓜は痛い、なんて雑誌から知識としては知っていたけど、痛いなんてものではない。
熱々のピザ、なんて比喩ではなく、本当に火そのものが身体を貫いて裂いていくような痛み。
あまりの痛みに、身体が拒否反応を示すように涙が零れていくが、男はそんなこと関係無しに腰を動かしてアタシの一番奥を突き刺してくる。
ごりっ、と身体の奥が悲鳴を上げて、身体が刺激に反応する。
ぬちちっ、と引き抜かれて、ずぬぬっ、と押し広げながら入ってくる肉棒は痛みしかなかった。
「ギャル処女のまんこ、マジ気持ちええー」
「くそっ。……そうだ、口まんこの処女でも貰うとしようかな。美嘉ちゃーん」
「いやっ、やだぁぁッ、ぬいてっ、うごかッ、うごいちゃっ、だめッ――んぐぅッ」
「噛んじゃ駄目だよ、美嘉ちゃん。……くっはぁぁ、口の中もマジ気持ちいい」
「そうだ、どうせならそのまま酒呑ませちゃえよ。お前のちんぽ伝いに」
ずぬぬっ、ぬちゃっ。
抜かれて、突かれて。
肉棒の膨らんでいる部分が破れた処女膜をこするたびに鋭い痛みが身体中を走り、ぼろぼろと涙が零れるのが止まらない。
抜けきる直前に血と愛液に濡れた肉棒が再びアタシの中を押し広げながら入ってくると、僅かばかりながらも増した水音。
ずにゅにゅっ、にちゅっ。
にゅるるるっ、ぬぷりっ。
ぐぷぷぷっ、ずぷりっ。
痛みとは違う刺激に、身体が勝手に反応を始めていく。
びくんっ、ひくんっ、と身体が反応するたびに口から息が漏れていき、口が開いたかと思えば、男のそそり立った肉棒が突っ込まれる。
それに伝うように何かしらの液体がアタシの口に注がれると、ますます身体が熱くなった。
「おっ? 美嘉ちゃん、酒呑まされて気持ちよくなってきたみたいだぜ。締め付けがエロくなってきた」
「ひはっ、ひはふッ、あ、あはひッ、ひもひひょくはんひゃッ」
「駄目だよ、美嘉ちゃん。ちゃんと俺も気持ちよくしてくれなきゃ」
「んぐッ、んんっ、んふっ、んんんッッッ」
舌に届くぴりっとした味、芳醇な香りに口の中に注がれた液体がお酒だと理解する。
お酒を呑んでこんなことになったのだ、これ以上呑まされるのは、と口からお酒を吐き出そうとするも、口に突っ込まれた肉棒が動くたびにお酒が喉まで押し込まれてしまう。
異物とお酒がもたらす刺激に唾液が溢れ出て、それを反射的に飲み込もうとしてお酒まで呑んでしまう。
そうなると、もはやどうしようも無かった。
身体全体が熱くなって、顔も熱くなって、頭も熱くなって。
頭を固定されて口の中の肉棒が喉奥まで入ってくると、肉棒から香るお酒の匂いと男の匂いにくらくらと頭がぼうっとし始めていた。
「んんっ、やっ、やらッ、んぐッ、やめっ、うほはないへッ、んふぅッ」
「ほら美嘉ちゃん、もっと舌を使ってよ」
仰向け――正常位のままに激しく突かれて、横向きに頭を固定されて口の中と喉奥を激しく犯されて、もはや何が何だか分からない。
どんどん固く熱くなっていく肉棒が破れた処女膜を擦るたびに鋭い痛みが走るが、それよりも何よりも、突かれるたびに湧き上がる熱にどんどんと思考が白くなっていく。
口の中を犯してくる肉棒を押し出そうと舌を動かしても、ずにゅずにゅと動く肉棒を押さえつけたりするだけで精一杯。
口の中で頬に押し付けるように動く肉棒の側面を抑えるように舌を動かすと、びくんびくんっ、と口の中で肉棒が脈動を始めていた。
「やべっ、出そうッ」
「おいおいッ、ちょっと早すぎじゃね? まあ、俺もぼちぼち出そうだけどな」
「上下同時でいっちゃうか?」
「そうだな……と言うわけで、美嘉ちゃん、一番奥で出してあげるね」
「俺は一番喉の奥で出すから、ちゃんと飲んでね」
「んんんッッ、やッ、らめっ、なかはッ、なかには出さないでッ」
中で出す、という男達の言葉に、刺激ではなく純粋な恐怖にアタシの身体は震えた。
男の精子がアタシの子宮に注がれる――赤ちゃんが出来ちゃうかもしれない。
幸いというか、今日は比較的安全な日なのだが、犯されているという事実に加えて中に精液を吐き出されるという可能性は、恐怖や不安を呼び出すには十分なものだった。
腰を動かすスピードが速くなった男をどかせようとその肩を手で押すも、ぐちゅりっぐちゅりっ、と刺激を与えられてしまえば身体に力が入らない。
アタシの腰を手で押さえつけて身体の最奥を突くように動き続ける男が乳首に吸い付いてくる。
口に肉棒を入れられたままその刺激に吐息を零し、最奥に与えられる刺激に身体がびくんっ、と跳ねる。
そして――。
「んんんっ、んんぐっっ、んんんんんッッッッ」
――甘噛みされた乳首からの刺激と、びゅるりっと喉奥に流れ込む青臭い匂いと熱、そしてごぶりゅっと最奥に流し込まれる塊のような衝撃と熱に、アタシの意識は身体と共に白く染められていた。
◇◇◇
「んぶっ、んぐっ、んんッッ」
「美嘉ちゃんの中、ずっとびくびくしてんだけど。ずっとイキっぱなしって、マジエロいわ」
「押し出そうと動いてくる舌がめっちゃ気持ちいわ、これ。早く出ちゃうのも分かる……ウゥッ」
ぐじゅっぐじゅっ、ずぐじゅっずぐじゅっ。
ぐじゅぽっぐじゅぽっ、じゅにゅちゅっじゅにゅちゅっ。
四つん這いの状態で後ろから犯されるアタシの頭を持って、その口に肉棒を出し入れする男が喉奥を突くように腰を動かす。
さっき無理矢理に飲まされた精液の飲み零しとアタシの唾液、そしてまた肉棒伝いに呑まされるお酒がアタシの口元を妖しく濡らす。
それらの液体なのか、或いは涙なのか、よく分からない何かが顔を汚していた。
どびゅりっ、と口の中にまた精液が吐き出されるが、それでも止まらない男の腰の動きに合わせて喉奥にまでそれが流れ込んでくる。
口は肉棒に塞がれている、となれば精液の流れる先は一つしかない。
男の腰の動きに合わせて、アタシの口の中にあった精液は喉へと流れ込んでいった。
「やべぇ、出ちまった……けど、まだまだいけるぜ」
「俺もぼちぼちいけそうだ……また中に出してあげるからね、美嘉ちゃん」
「ぅぅっ、やぁ、やらぁっ、なかはっ、だめぇッ」
ずぐじゅんっずぐじゅんっ、と男の肉棒がアタシの中を出たり入ったりする。
そのたびに身体を襲う刺激に身体を震わせれば、覆いかぶさるように乳首やクリトリスを刺激される。
びりりっ、と電気が身体に走ったみたいに刺激がアタシを襲う。
ちかちか、と視界が点滅し、びゅくんっ、とまた喉奥に放たれた精液を反射的に飲み込んでしまう。
ごくり、ごくり。
肉棒を伝って流れ込んできたお酒と混じった精液はとても不思議な味で、青臭い匂いと芳醇な香りに頭がくらくらしてくる。
更なる熱がアタシの身体の奥底から湧き上がってくると、激しくアタシを貫いていた男の速度が上がった。
「美嘉ちゃんは子宮を突かれるのが好きなんだね。締め付けてきて愛液も出して……粘っこい愛液で白く泡立ってきてるよ」
「口を犯されるのも美嘉ちゃんは好きだよね。精液飲み込むたびにエロい顔になってきてるし」
「んぐぅ、そんなこっ、とぉッ、ないッ、ないしぃっ、やめっ、もうっ、やめてぇッ」
「また中に出してあげるよ、美嘉ちゃん。しっかり飲み込んで締め付けてね」
「口の中にも出してあげるよ。いっぱい飲んで、もっとエロい顔見せてね」
「んぶぅっ、んんっ、ぷやぁっ、だめぇっ、なかはッ、だめぇぇぇぇぇッッッ」
ぐりり、と子宮に口づけした肉棒がそれをこじ開けようと蠢いて、アタシに更なる刺激を与えてくる。
ぬちゃぬちゃ、と零れ出た愛液で濡らされた乳首やクリトリスが刺激されて、頭の奥がぼうっとしてとろけそうな感覚を与えてくる。
ぐぷっぐぷっ、と喉奥が突かれて、犯されているというのに匂いと味にくらくらとして何も考えられなくなってくる。
そうして。
喉の奥と身体の奥でびゅるるる、と精液が吐き出されると、アタシの意識と身体はまたもや白く染められていた。
◇◇◇
「……お疲れさまー」
「あっ、お疲れさまです、美嘉さん」
「お疲れさまです」
三村さんと渋谷さんに挨拶を残して、アタシは事務所を後にしようと脚を進める。
三村さんも渋谷さんも歳が近くて、アタシがこのプロダクションに入ったころからの友達だ。
ギャル仲間ならぬアイドル仲間、なんて当時のアタシ達は笑い合っていた――けれど、あの頃のアタシには、もう戻れない。
「おっ、なんだ美嘉、もう帰るのか?」
「ッ……プロ、デューサー」
「今日のレコーディングは中々よかったってトレーナーさんが言ってたぞ。悲哀の歌なんで美嘉に唄えるのか、なんて思ってたけど、よく頑張ったな」
「……うん。偉い、アタシ?」
「おう、偉い偉い」
「……ねえ、プロデューサー」
「ん、何だ?」
ぐわしぐわし、と力いっぱいに頭を撫でてくるプロデューサー。
髪が乱れるから、なんて初めのころは思っていたが、いつからそれが楽しみで頑張るようになったのかなんて忘れてしまった。
髪を撫でてくれる感触も。
褒めてくれる時に向けられる笑顔も。
アタシに向き合ってくれた時の優しい言葉も――何もかも、その全てを忘れてしまった。
言葉を紡ごうとしたアタシの耳に、ケータイのメール着信音が届く。
ピピピ、なんて簡単な着信音は、今のアタシにはベートベンの運命という曲よりも恐怖を呼び起こす。
「ん……何でもない。また明日、ね」
「ん、おお? うん、また明日な、美嘉」
身体が震えそうになるのを何とか我慢して、精一杯の作り笑いでプロデューサーに挨拶。
ちゃんと笑えているだろうか、声が震えていないだろうか、なんて頑張ってみたアタシに、少しだけ怪訝そうな顔をしたプロデューサー。
その顔にもう一度だけ作り笑いを向けて、アタシは急ぎ足で事務所を後にした。
『○×ホテル前で』
そんな題名と共に送られてきた、アタシが白く濁った精液に塗れながらも上下の口に男の肉棒を咥えている写真付きのメール。
それを削除して、アタシは零れそうになる涙と嗚咽を必死で堪えた。
――助けて、プロデューサー。
そんな言葉も、共に飲み込んで。