セルジュ、キッド、マルチェラの3人はアナザーワールドの蛇骨館へやってきた。  
 
もはや全く人気のない館は、昼間でもどこか不気味で人一人近寄らせない。  
 
「ったくよ〜、これからだってのになんだってこんな寂れた蛇骨館に戻ってくんだよ。ここでの用はもう済んだだろ」  
キッドが悪態をつく。  
「寂れたはないでしょ〜!でも、セル兄ちゃんもセル兄ちゃんだよ」  
マルチェラがムキになって反論する。  
「ごめん…」  
セルジュは気の強い二人に挟まれてたじたじだ。  
 
ここへ戻ってきたのは、ルッカからの手紙を受け取りに来たとき、セルジュがうっかり、この館の地下にある、もうひとつの[虹色の貝殻]を取るのを忘れたからだ。  
 
「あーあ、もう夜じゃねーか。食料と寝る場所があるのが唯一の救いだな。  
んじゃ、オレは先に寝てるから貝殻は適当にとっとけよ」  
と、キッドはさっさと行ってしまう。  
「あたしも。じゃあね、おやすみセル兄ちゃん。」  
マルチェラもキッドの後を追って館に入っていってしまった。  
「ああ…おやすみ」  
この二人と冒険をするのは楽じゃない…。色々と。  
 
 
貝殻と食料をとり、適当に部屋を選んで荷物を置き、シャワーを浴びてきた。  
軽く腹を満たすと、すぐにベッドに横たわった。  
(明日は、装備を整えて、龍神の滝に行って…)  
今までの疲れが出たのか、多少早かったがすぐに眠りに落ちた。  
 
 
ふと目が醒める。  
部屋の掛け時計をみると、夜中の1時だ。  
寝返りをうって再度眠ろうと試みる。  
 
カチ、カチ、カチ、カチ…  
 
「はー…ダメだ…外の空気でも吸いにいくか。」  
部屋を出て、入口のホールから続く長い階段を昇っていく。  
セルジュは図書館への渡り通路から見る月が好きなのだ。  
 
二階から通路へ出ると、夜の闇に浮かぶ幻想的な二つの月━━白の月と、それに寄り添う小さな対の赤い月━━が出迎えてくれる。  
夜風は涼しく、心を癒してくれる。  
 
ふと、図書館の灯りがまだ付いていることに気が付いた。  
まさかキッドがこんな時間に読書などしているわけはない、マルチェラか?  
 
様子を見ようと、図書館の扉をそっとあけ、少し入ると、二階へ続く階段の手摺の影に、マルチェラらしき足が見えた。本棚に寄りかかって座っているらしい。  
 
(本を読んでいるうちに寝たのかな。風邪でもひいたらまずいな)  
そっと階段を昇ろうとした、その時だった。  
 
「んっ…んん、はぁ…」  
艶っぽい、マルチェラの声が聞こえてきた。  
自分の耳を疑った。が、明らかにマルチェラなのだ。  
 
微かに手摺と棚の間から見えるのは、服を着たまま脚を大きく開き、その間に自身の右手を伸ばしているマルチェラの姿だ。  
その手は小刻みに動き、細い脚の間を刺激している。  
左手には開いたままの小説が掴まれている。  
この図書館にある一部の恋愛小説に、今している行為も教えられたのだろう。  
 
「んッ、あぁっ…、だめぇ…」  
目を閉じて、快感に浸っているようだ。  
耳を澄ますと、クチュッ…チュプ…と、肉と密が擦れあういやらしい音まで聞こえる。  
 
ふんわりとした桜色のスカートによってその秘部は隠されているが、自慰をしているのは明らかだ。  
 
 
いつの間にか、セルジュのズボンは自身の膨張ではちきれんばかりに押されていた。  
 
(う…ヤバい…)  
わずか九歳の少女の淫行に欲情している自分が信じられない。  
 
しかし、抑えようにも抑えられず、そこから離れることもできなくなっていた。  
 
(僕は最低だ…)  
そう思いながらも、自分のズボンの上から、自身を触り出す。  
 
「ん…だめぇ、そんなにしたらぁ…、セル兄ちゃぁん…ッ!」  
(え!?)  
セルジュの手が止まった。  
思わず声を出しそうになった。  
 
「や、はぁ…ん、ぐりぐりしちゃダメ、あっ…セル兄ちゃんの指がぁ…はぁぁっ」  
まさか、マルチェラが自分のことを想像して、自慰にふけっていたとは…。  
 
もっとよく見ようと、足を動かすと、足にクンッと、針金のようなものが引っかかった。  
マルチェラの肩が、ビクッと震えた。  
 
「!?」  
 
一瞬の後には、セルジュは金属の糸に拘束され、身動きがとれない状態になっていた。  
「…セル…兄ちゃん…?」  
何が起きたのかわからずに、あっけにとられていると、マルチェラがつかつかとこっちに歩いてきた。  
頬は紅潮して、汗ばんでいる。  
 
「見てたの…」  
マルチェラの、疑いを孕んだ青い瞳が、僕の顔を映した。  
「いや、ごめ……うたた寝してるのかと思って…」  
「…」  
少し気まずくなるかと思ったが、マルチェラにはいつもの威勢は見る影もなく、恥ずかしそうに目を伏せている。  
それは普通の、九歳の女の子の姿だった。  
 
「いつも、僕のこと考えてしてたのかい?」  
 
少し強く出てみた。  
マルチェラはこくんと頷く。  
「毎晩?」  
「ち、ちがう…っ!」  
少し声を荒げるが、さらに真っ赤になって下を向いてしまった。  
「これは?」  
金属の糸をひっぱる。  
「……罠」  
「罠?」  
「誰かに…、見られないように…こうしないと安心できなくて」  
か細い声でつぶやいた。  
 
なるほど、よく見れば図書館の入口付近は糸が張り巡らされている。  
考えてみれば、この館はリデルとルチアナ以外は男だらけだ。  
そんな中でうっかりこんな行為を見られてしまったら、大変なことになる。  
 
目の前のマルチェラは、観念したようにしゅんとしていて、少しかわいそうにも思えた。  
 
「あの、ごめんな…」  
言ってから少し、しまった、と思った。  
マルチェラの瞳に、微かに、いつもの強さが戻ったからだ。  
 
「セル兄ちゃん、いつから見てたの?」  
逆尋問が始まる。  
「いつって………」  
目が泳いでしまう。  
「じゃあ今来たんじゃないんだね」  
(う……)  
墓穴を掘ってしまった。僕の悪い癖だ。  
 
「セル兄ちゃんの…」  
「っ…!?」  
マルチェラが僕のモノをズボンの上から強めに触る。  
少し落ち着きかけていたそれは瞬く間にまた主張を初めてしまった。  
「ここ、おっきくなってるよ…どうして?」  
猫のようないたずらっぽい目で、僕を見上げてくる。  
その顔には、わずかに笑みも浮かべている。  
「マ、マルチェラ…」  
(この子は本当に九歳なのか?)  
そんなことを考える間もなく、マルチェラは僕のズボンを脱がせていく。  
完全に下半身が露になるころには、そこはもうギンギンになっていた。  
 
マルチェラは驚いたようにそれを見ている。さすがに初めてだったのか。  
そっと、マルチェラの手がいきり勃った男の象徴に触れる。  
桃色の関節をした白く、小さな手が、先から根元まで、そっとなぞる。  
「きゃ…、ネバネバ」  
そう言うと、モノを扱き始めた。  
たまに、先端にキスしたり、舌でチロチロと舐めたりしている。  
予想外の気持ちよさに、夢中になってしまう。  
「……はぁ…っ」  
「セル兄ちゃん…可愛い…ふふ」  
マルチェラがさらにいたずらっぽい顔になった。  
扱く手が強く、速くなる。  
「う、…出る……っ」  
と、マルチェラは急に手を止めた。  
 
「っ……?」  
「ダメだよセル兄ちゃん、まだダメ」  
マルチェラがごく軽く擦りながら言う。少し経つと、突然また強く扱きだした。  
「く…ッ!」  
 
この後は、果てそうになったら止め、しばらくしてまた登りつめさせられ、の繰り返しだ。  
さすがに、こんな小さな少女に、弄れるのは屈辱だった。  
しかし、もう限界が近い。  
 
「はぁ、はぁ、マルチェラ…」  
「セル兄ちゃん、イキたい?イキたかったらちゃんと言って」  
再び、マルチェラは熱く硬いセルジュの男根を扱きだす。  
「言わなかったらまた止めちゃうよ…!」  
「マルチェラ、イカせてくれ…、頼む…ッ」  
「じゃあいいよ、ほらっ」  
腰から背中を伝い、全身が痺れるような快感に支配される。  
「う……あッ…!!」  
ついに抑制されていたものが勢いよく放たれ、マルチェラの胸から顔を白く汚した。  
「きゃ…ッ」  
「はぁ、はぁッ……」  
「…これが精液?ふふ、セル兄ちゃん、気持ちよかった?」  
 
マルチェラは金属の糸でできた罠を、丁寧に解いていく。  
束縛が解かれると、ガクッと膝が折れてしまった。  
「大丈夫?」  
「はぁ…マルチェラ、一体どこでこんな…」  
「えへへ」  
少し照れたように笑う。  
 
呆気にとられて僕はマルチェラを見ていた。  
すると、マルチェラは僕に抱きついてきた。  
 
「ねぇ、セル兄ちゃん…あたしに教えて」  
「な、何を…?」  
「セル兄ちゃんのこと」  
「え…?」  
マルチェラはその場で服を脱ぎはじめた。  
マルチェラは下着━━スリップとパンツ━━だけの姿になる。  
「あたし…、子供じゃないもん…セル兄ちゃんにしてほしいの」  
そして、いきなり抱きついて軽くキスされた。  
「…!!」  
そのまま、離れようとしたマルチェラの頭を掴んで、少し強引に、唇に舌を差し入れた。  
「ん…、んんッ…!」  
目がとろんとし始めたマルチェラをそこに座らせると、セルジュも上半身の衣類を脱ぎすてた。  
 
スリップを捲りあげて、微かに膨らんでいる胸を、あまり刺激しすぎないように優しく舐める。  
「ん…、んっ…くすぐったい…」  
脚の間をなぞり、下着を探ると、もう愛液でぐっしょりと濡れている。  
下着を脱がせると、産毛の生えた桃のような秘部がさらけだされた。  
「セル兄ちゃん…あッ…」  
割れ目をなぞると、十分すぎるほどの愛液がぬるりと指を包む。  
その指で、小さな肉芽を、感触を確かめるように刺激する。  
すぐにそれは、固く大きくなってきた。  
 
「気持ちいい?」  
「あっ、んん…セル兄ちゃん…」  
微かに、脚がプルプルと震えている。  
「もう、欲しいよ…セル兄ちゃん…」  
衣類を全て脱ぎ、マルチェラの脚を開く。  
先ほど欲望を吐きだしたはずなのに、もう、セルジュのモノは硬く、マルチェラを欲していた。  
 
「行くよ……」  
マルチェラに軽く先をあてがうと、少し早めに挿入していく。  
「はぁ……ッ」  
潤っていても中はかなりきつく、一歩間違えばすぐにでもイッてしまいそうなのを堪える。  
「んッ…うぅ…」  
マルチェラには一瞬苦悶の表示がうかぶが「入ったよ」と頭を撫でると、表情が和らいだ。  
結合部には、かすかに朱色がにじんでいる。  
 
「入ってる…セル兄ちゃんが……大きいよぉ…」  
少し息を整えると、マルチェラが言った。  
危うく理性が飛んでしまいそうになるところを必死に抑える。  
「マルチェラ、動くよ…」  
頷いたのを確認してゆっくり腰を動かしはじめ、だんだんと速くしていく。  
 
クチュッヌチュッジュポッ  
「あッ…あッ…あっんッ…セ、ル兄ちゃん…っ!」  
マルチェラは小さな身体で、激しく動く男のモノをうけとめている。  
「はッあっ、ダメ、そんなッ…あ、あたしッ…すぐイッちゃう…っ」  
 
マルチェラが涙目で訴える。その姿には、かすかに女の艶がある。  
 
しばらくして正常位から座位へと体位を変え、あぐらをかいた自分の上に挿入したままマルチェラを座らせ、乱れた髪の毛をほどく。  
長い金髪がさらさらと流れおちた。  
 
すぐに細い腰をもって激しく揺さぶりはじめる。  
マルチェラは、僕の首にしがみつき、きゅっきゅっと自身を締め付ける。  
「くッ……きつい」  
肌がぶつかる音が図書館中にひびき、いやらしさを助長している。  
「あッ…あぁんっ…セル兄ちゃぁん…!このまま出して…」  
「でも…っ」  
「大丈夫…ひぁ、も、イッちゃ…イッちゃう…!」  
マルチェラの中が痙攣し、痛いくらいにモノを絞りあげる。  
「う…ッ…僕も…出る…!」  
「あッあぁああッ…!!」  
僕は波打つようにマルチェラの中で暴れながら欲望をぶちまけた。  
「はぁ…熱いよぉ…ッ…セル兄ちゃんのが…」  
「マルチェラ…」  
僕は小さな身体を思いきり抱きしめた。  
 
 
 
ぐったりとしているマルチェラの身体をきれいにしてやり、下着と自分の来ていたシャツを着せてやる。  
マルチェラの身長なら、ももまで隠してやることができた。  
 
そのまま、僕はマルチェラを抱きかかえて渡り通路へと出た。  
通路の真ん中で腰をおろし、脚の間にマルチェラを座らせた。  
 
「セル兄ちゃん……月がみてる」  
 
月はいつもと変わらずに、抱き合う二人を照らしていた。  
 
 

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