「どないや、桜。なんかおかしな魔力は感じるか?」  
「うーん…今のところ、それらしい魔力はどこにも感じないけど…」  
「まあ、そんな直ぐには見つからんかな」  
「そうだね、ケロちゃん。でも、あんまりゆっくりはしてられないし…」  
 夜の帳の中、一人の少女が街の空を駆けていた。少女の名は、木ノ本桜。友枝中学校に通う十二歳の中学一年生であり、  
世界最高の魔法少女でもある。かって桜は、封印を解かれたクロウカードと呼ばれる魔法のカードを巡る事件に巻き込まれた。  
その事件の中、桜は魔法少女として覚醒し、最終的にはクロウカードを受け継ぎ現在に至っている。  
 夜空を駆ける桜の肩に掴まっている黄色い奇妙な生き物はケロちゃん。真の名をケルベロスと言い、クロウカードの守護者の  
一であり、桜を魔法少女として選定した存在である。その真の姿は金色の獅子をイメージさせる勇猛な獣なのであるが、  
桜の魔力消費を軽減するために普段はぬいぐるみとしか思えないような姿をとっているのである。  
 クロウカードを巡る事件から既に多くの月日が過ぎていた。カードの新たな持ち主となった桜は、その後、友枝小学校を  
卒業し、そのまま友枝中学校へと進学していた。そんな平穏な日々が続く最中…桜の住む友枝町では、ここ数週間の間に  
奇妙な事件が立て続けに起こっていたのだ。  
 
 それはまさに奇妙としか形容出来ない事件であった。友枝町の色々な場所で、意識を失った少女達が次々と発見されたのである。  
発見場所は自宅の部屋の中であったり、道端であったりと、学校内であったりと様々。発見時間も早朝から深夜までとバラバラ。  
毎日のように様々な場所、様々な時間帯で、意識を失った少女達が発見されるという異常な事件が続いているのであった。  
 発見された少女達の身元も様々であったが、共通しているのは全てティーンエイジャーと呼ばれる年代の少女達という事。  
意識を失っていたにも関わらず、外傷は何処にも見あたらない事。何故かどの少女もまるで失禁したかのように下半身を  
濡らせている事。また、しばらくして意識を回復しても、まるで精気を奪われたかのように全身が虚脱状態である事。更に  
不思議な事に、誰一人として、自分の身に何が起こったのかを全く覚えていない事であった。  
 最初こそ変質者の仕業かと思われたのだが…連日連夜、被害者の数が増え、それにも関わらず、何の目撃情報も無いことから、  
犯人探し、ひいては何が起こっているのかの追及は困難を極めていた。当然、友枝町ではこの奇妙な事件は大きな話題になって  
いた。特に被害者と同じ年代の少女達にとっては、この事件は単なる好奇心の対象では無く、自分も被害者になってしまうかも  
しれないという、恐怖の対象でもあった。  
 もちろん、桜にとってもその辺りの事情は変わらない。しかし、彼女にとってもう一つ気がかりだったのは、この奇妙な  
事件が起こり始めたのと時期を同じくして、奇妙な魔力の発現を感じ取っていた点であった。  
 
「私の気のせいなのかな?」  
 極僅かな魔力の発現を感じ取る事が出来たのは、桜が最高峰の魔法少女であるから可能だったのである。彼女自身、勘違いでは  
ないかと思っていたのであったが…そんな中、桜の小学生時代からの友人である佐々木利佳も遂に奇怪な事件の犠牲者となって  
しまったのである。  
 自宅前の道路で倒れているのを発見された利佳は、他の犠牲者と同様、どこにも外傷は無いものの、精気を奪われたかのような  
状態であった。幸い生命に関わる程ではなく、虚脱状態も徐々に回復していく見込みであったが、やはり自分の身に何が  
起こったのかを一切覚えていなかった。  
 ここに至り、遂に桜もこの事件の解決に乗り出す事を決意した。自分の感じた僅かな魔力が、事件に何か関係があるのか  
どうかも分からないが…少しでも出来ることをしようと考えたのだ。その第一歩として、桜はケルベロスと共に夜空を駆け、  
街の様子に何か変化が無いかを調査していたのである。  
 
「とりあえずちょっと休憩や。智世と合流しよか」  
「それじゃ、智世ちゃんが待ってる場所に向かうね」  
 小一時間ほど空から街の様子を窺っていた桜であったが、さすがに疲労も蓄積してきた。ケルベロスの勧めに従い、ひとまず  
地上に降り立つと、親友である大道寺智世が待つ場所へと向かうのであった。  
「お疲れ様でした、桜ちゃん、ケロちゃん」  
 桜達にねぎらいの言葉をかける智世は、桜の親友であると同時に、彼女が魔法少女である事を知る数少ない人間の一人である。  
今回の事件に対して桜が行動を起こすことになった際、以前と同じように協力を申し出てくれたのである。  
「はい、桜ちゃんにはこちらの飲み物を。ケロちゃんにはこちらのお菓子の方を」  
「おお!分かってるやないか、智世!」  
「もーう、ケロちゃんってばー」  
 お菓子に目の無いケルベロスは、智世の差し出すそれを早速ぱくつき始めていた。さすがに苦笑する桜であったが、とりあえずは  
智世から渡されたペットボトルに口をつける。火照った体を心地よく冷ましてくれる飲み物をごくごくと飲み干す桜。そんな桜に  
対して智世は何をしているのかというと…。  
『ジーーーーーー…』  
 静かな夜の中、微かに響く電子音。その正体は、智世が構えているデジタルビデオカメラの発する作動音であった。そう、  
智世は桜が水を飲む姿を一心不乱にビデオに収めていたのである。  
 
「あ、あの…智世ちゃん?」  
「はい、何でしょうか、桜ちゃん?」  
「そのビデオなんだけど…」  
「はい。魔法少女としての桜ちゃんの久方ぶりの御活躍。記念にしっかりと撮影させていただきますわ♪」  
「はう〜…」  
「困った顔も素敵ですわ、桜ちゃん♪」  
 既にトランス状態に入ってしまったかのような智世の返事を聞いて、桜は困り果ててしまうのだった。この状態になって  
しまった智世に何を言っても通じないのは、今までの経験から分かっている。桜の一番の理解者・協力者である智世であったが、  
ひとたび桜の活躍を追跡する事になると、普段の理知的で聡明な少女の姿は消え失せ、熱狂的なファンに堕してしまうのである。  
「最近は桜ちゃんが活躍する機会がありませんでしたもの。このチャンスを逃すわけにはいきませんわ♪」  
「そ、それだけ街が平和だったって事だよー」  
「ええ。それが素晴らしい事だと分かってはいますが…桜ちゃんの勇姿を見られない事に、正直なところ欲求不満でしたもの♪」  
「そ、そうなの?」  
「はい。その分、今日のコスチュームは腕によりをかけて用意させていただきましたので♪」  
 とりあえずカメラを止めて、にっこりと桜に微笑みかける智世。智世自身が言うように、小学校時代から桜が魔法少女として  
活躍する時の衣装を提供してきたのも彼女なのであった。当然、今夜、桜が纏っている衣装も智世が用意したものであったのだが…。  
 
「その…智世ちゃん。今日の衣装の事なんだけど…」  
「あら。もしかして、お気に召しませんでしたか?」  
「ううん。そうじゃないんだけど…ちょっとスカートが短いかなって…」  
 不安そうな智世を見て、慌てて言い繕う桜であったが…確かに彼女の言うように、今夜の衣装は極端にスカート丈が  
短かったのである。いや、スカートと呼ぶには正確ではないかもしれない。今、桜が着ている衣装の基本は、ピンクの  
半袖レオタードに白のストッキング。そのレオタードの腰周りにスカート状の布が纏わり付いているといったものであった。  
バレエ少女の練習着をイメージするのが一番近いであろうか。もちろん、レオタードやストッキングには色々な装飾が  
付いており、練習着のような質素さは無い。  
「今日は、妖精さんをイメージしたコスチュームだったのですが…」  
「うーん…可愛いとは思うんだけど…スカートの丈が…」  
「桜ちゃんはチアリーディング部ですので。これくらいの丈だったら大丈夫かと思いましたので♪」  
「チ、チアリーディングの衣装よりももっと短いってば!」  
 確かにチアリーディングの衣装も短いスカートであるが、さすがに智世が用意した衣装ほどではない。なにせ、スカート状に  
なっているとはいえ、その丈はぎりぎり太股の付け根が隠れる程度。少しスカートが捲れるだけで、容易にその中が覗けて  
しまうであろう。もっとも、スカートの中はレオタードであるのだが。  
 
「まあ、基本はレオタードですから。そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫ですわ♪」  
「はう〜…そうは言うけど…レオタードでもやっぱりスカートの中が見えるのは恥ずかしいし…」  
「…レオタードを見られることがですか?」  
「う、うん。そういうことになるかな…」  
 単にスカートつきのレオタードと割り切れば良いのかもしれないが…そこは桜もお年頃の女の子。スカートの中が見えると  
いう事実その物に恥ずかしさを感じるのであった。しかし…。  
「大丈夫ですわ!レオタードの下にはインナーショーツも穿かれているのだし♪透ける心配なんてありませんから安心して  
くださいませ♪」  
「あうう…レオタードが透けるのもそれはそれで心配だけど…」  
 自分の悩みをあっさりと吹き飛ばす智世の斜め上の返事に、頭を抱える桜であった。確かに、ピンクのレオタードが  
透けるかもと言う不安も無いわけではなかったが…。そもそも、レオタードやストッキングといった衣装本体と一緒に、  
専用のインナーショーツまで用意してあった智世である。そんな用意周到な彼女に対して、コスチュームに関しての桜の  
言い分が通じる訳も無いのであった。  
「少しくらいスカートが捲れても全然問題ありませんから♪頑張ってくださいね、桜ちゃん♪」  
「はう〜」  
 むしろスカートが捲れる事を期待しているかのような口調の智世に対し、もはや反論すら封じられてしまい困り果てる  
桜なのであった。  
 
 
「おーい。女同士で何をごちゃごちゃ喋ってんねん。そろそろ、捜索を再開すんで」  
「そうだね。そろそろ…」  
「休憩は終わりにしましょうか」  
 先ほどまで一心不乱にお菓子を食べていたとは思えない、偉そうなケルベロスの物言いであったが、  
桜も智世も特に気に留めた風もない。早速、捜索を再開せんと桜が魔法を発動しようとしたその瞬間で  
あった。  
『!!!!!』  
 何か異質な魔力の発現を感知する桜。いや、桜だけでなくケルベロスもそれを感じ取っていた。  
「…ケロちゃん…今のって…」  
「ああ…ほんの一瞬やったけど…間違いないで!」  
「お二人とも…何かを感じたのですね?」  
 唯一、魔法を使う術を持たず魔力の発現も感知出来ない智世であったが、桜とケルベロスの様子に  
状況の変化を感じ取る。  
「今の魔力…意外に近かったで…こっちの方向や、桜!」  
「うん!行くよ!ケロちゃん!智世ちゃん!」  
 ケルベロスの指し示す方角に向かい全速力で駆け出す桜。少し遅れてそれに続く智世。桜と  
ケルベロスが異質な魔力を感じ取ったのはごく近いところだったようで、数分も走ると目的地に  
到着するのであった。いや、逆にそんなに近かったからこそ、一瞬だけ現れた魔力を感じ取れたのかも  
しれなかったが。  
「ここって…奈緒子ちゃんの家の…」  
「ま、まさか…奈緒子ちゃんが…」  
 桜達が辿り着いたのは、友人である柳沢奈緒子の自宅近辺。悪い予感に苛まれつつ歩を進めた  
桜達が見たのは…自宅前の道路に力なく横たわっている奈緒子の姿であった。  
 
「な、奈緒子ちゃん!」  
「はあ…あう…」  
 思わず奈緒子に駆け寄る桜と智世。これまでの犠牲者達と同じく、奈緒子も既に意識を失っており、  
体は完全に脱力した状態であった。  
「奈緒子ちゃん!奈緒子ちゃん!」  
「落ち着いてくださいませ、桜ちゃん。とりあえず命に別状は無いみたいですし…」  
 確かに智世の指摘するように、奈緒子は両手で股間を押さえ、悶えてはいたものの、呼吸は  
しっかりしていた。ただ、何故か頬を上気させており、その表情は苦悶というよりも恍惚と  
表現した方が似つかわしいものであることが不思議ではあったが…。  
「…酷いよ…里佳ちゃんだけじゃなく奈緒子ちゃんまでこんな目に合わせるなんて…」  
「…あの変な魔力が事件の鍵なのは間違いなさそうやな…桜!」  
「うん!智世ちゃん!奈緒子ちゃんの事をお願い!『翔!!』」  
 広範囲の探索が得策だと判断した桜は、ケルベロスを伴い『翔』の魔法で夜空へと駆け上って  
行く。瞬く間に、その姿は小さくなり、夜の帳の中に隠れてしまうのであった。  
「はあ…凛々しい桜ちゃんの姿も素敵ですわ♪」  
 友人の一人が酷い目に合っている状況で、不謹慎だとは思いながらも桜に見惚れてしまい、  
撮影も忘れてしまった智世。つい先程まであんなに気にしていたスカートのこともすっかり忘れ、  
舞い上がっていく桜の姿に、絶好のカメラアングルであった事に気付き、本気で悔しがる智世で  
あったが…そんな自分に危機が近づいている事にはまだ気付いていないのだった。  
 
 桜から言われたとおり、とりあえず奈緒子の安全は確保した智世だったが、空を駆ける桜と容易に連絡を取れる  
はずも無く、手持無沙汰の状態であった。昼間ならばビデオカメラを持ちつつ、桜の姿を追うことも出来たかも  
しれないが…夜の暗闇の中では、それも出来るはずが無い。  
「桜ちゃんとケロちゃんの戻るのを待つしか無いですわね…あら?」  
 焦ったところでどうにもならないとばかりに、桜達の戻るのを待つことにした智世だったが…突然、何か異質な  
感覚を感じて辺りを見回すのであった。  
「…特に変わりはありませんけど…」  
 周りの家並も道路も、まるで変わった様子は無かったのだが…それでも、纏わり付くかのような異質な感覚。空気が  
変わったとでも言うべきであろうか。少しずつ不安な気持ちが大きくなっていく中、背後に人の気配を感じ取り、  
振り向いた智世が見たものは…。  
「…桜ちゃん?」  
 そこに立っていたのは…木ノ本桜、その人であった。しかし、少し伏し目がちに佇むその姿からは表情はほとんど  
窺えず…何よりおかしな事に、その桜が着ているのは友枝中学校の制服なのであった。  
 普段の聡明な智世ならば、桜の制服姿を見た時点で何かおかしいと感じていたであろう。智世自身がアレンジした  
バトルコスチュームを今の桜は纏っているはずであり、彼女が知らぬ間に着替えたというのは考えにくいのだから。  
しかし、周囲から感じる不思議な感覚に不安を覚えていた智世は、そんな事にも気付かずに無防備に桜の方に近づいて  
いくのであった。  
 
「桜ちゃん、いつの間に着替えたのですか?それに探索の方は…」  
「…」  
 智世の問い掛けにも、俯いたまま無言で答えることの無い桜。そんな二人の距離があと数メートル位に近づいた時、  
智世は突然その歩みを止めるのであった。  
「…貴女、桜ちゃんじゃありませんね?一体誰なんですか?」  
 口元にうっすらと笑みを浮かべた桜を見て、漸く智世は気付いたのであった。本物の桜は、そんな似つかわしくない  
笑みを浮かべるはずが無い事に。しかし、全ては遅すぎた。歩みを止めた智世に、一瞬にして桜の姿をした何者かは  
接近し、その右脚を智世の股間へと振り上げたのだ。  
『ガツン!!!』  
「きゃう!!!」  
 智世の着ていたロングスカートの生地をものともせず、振り上げられた右脚の甲は、完璧に彼女の恥骨を捉えていた。  
恥骨から全身に広がっていく激痛に、思わずしゃがみこみ、股間を両手で押さえて悶絶する智世。  
「あう…な、何て…ことを…」  
 痛みは勿論のこと、同性・異性を含めて初めて女の子の大事な所を蹴り上げられたという恥ずかしさに、智世はただ  
悶えるしかない。蹲ったまま動きの取れない智世に、桜の姿をした何者かは再び接近する。そして、智世の両脚を  
捕まえると、両脇に抱え込んでしまうのであった。必然的に仰向けに寝転ばされてしまう智世。  
 
『標的捕獲…吸収モード開始します…』  
「い、一体何を…はああ!」  
 桜の声とは全く違う、無機質な声が響くと同時に、智世は股間に足の裏を押し当てられてしまったのである。と同時に、  
すかさず始まる激しい振動。  
『ヴヴヴヴヴヴヴヴ…』  
「きゃああああああ!!!」  
 股間を振動され、絶叫を上げるしか無い智世。両手で脚を掴み、何とか振動を弱めようと努めるのだが、股間から全身に  
広がる甘く切ない感覚に、充分な力を入れることが出来ないのであった。むしろ、全身から力が吸い取られていくという  
表現がより正しいであろうか。悶え、もがく智世であったが、この振動地獄から抜け出せるきっかけさえ掴めそうに  
なかった。  
「あああああ!や、やめて下さい!」  
 智世の必死の懇願も、今の桜が聞き入れてくれるはずが無い。逆に、更に振動は激しさを増して行く。女の子の部分から  
広がる快楽波に、智世は体をのた打ち回らせるしか無いのであった。  
 そんな際限の無い悦楽攻めが続く中、智世は唐突に、かって友人である三原千春と交わした会話を思い出すのであった。  
「た、確か…千春ちゃんが…言ってました…よね…」  
 
「「女の子は絶対に耐えることの出来ない悪戯?」」  
「うん。そういう悪戯があるの」  
 思わず声を揃えて尋ねてしまった桜と智世に対して、千春が答える。世の中に悪戯の類は数あれど、女の子が耐えられない  
悪戯とは穏やかでない。  
「えっと…それってスカートめくりとか?」  
「それはむしろ怒っちゃう悪戯でしょ?そうじゃなくて…それをされたら女の子だったら絶対に反撃できなく  
なっちゃうっていうか…そういう悪戯かな」  
「ほえ〜。それって女の子にとっては辛そうな悪戯かも」  
「うーん…辛いっていうより…むしろ嬉しいというか…」  
「はう〜。訳がわからないよ、千春ちゃん」  
 頭を抱える桜をにこやかに眺めていた智世であったが、さすがに千春の言葉にも興味が沸く。女の子が耐える事が  
出来ない物でありながら、それをされると嬉しいという矛盾した悪戯。そんな奇妙な悪戯は智世にも思いつきそうにない。  
だから千春に尋ねるのであった。  
「で、千春ちゃん。その悪戯って何なのですか?」  
「うん。電気あんまって言うんだけどね…」  
 
「…こ、これが…千春ちゃんの言っていた…」   
 どういう経緯でそんな話をしたのか、今となっては思い出せない。しかし、あの後、千春から教えてもらった話を  
思い出した智世は、その戦慄すべき内容に愕然となった。  
「も、もし…千春ちゃんの話が…本当だったら…」  
 もはや自分が逃げ出す術など無い事を覚悟する智世であった。まさに蜘蛛の糸に絡め取られてしまった哀れな餌食と  
同じ状態。女の子の大事な部分をひたすら蹂躙され、快楽の坩堝へと落とされるしか無いのであろうか。  
「そ、そんな…そんな事って…」  
 自分の運命を悟った智世は、必死で体を動かし、股間を襲う振動攻撃から逃れようとしたが、それも無駄な足掻きに  
終わった。智世の抵抗に呼応するかのように、ますます激しさを増していく、桜の右脚の振動。その絶え間無く送り  
込まれてくる攻めに、智世の大事な所を守るはずの可愛いショーツと白のタイツも、既にその役割を放棄していた。  
彼女が纏うのはロングスカートのために、その中身が捲れ上がって見えることこそ無かったが…にちゃにちゃと淫らな  
水音の響く音から、そのスカートの中の状態は容易に想像されよう。  
『ヴヴヴヴヴヴヴヴ…』  
「はああああああ!」  
 化繊生地のショーツとタイツが擦れ合い、更に智世の最も敏感な部分を刺激する。最後の抵抗を行うだけの気力も  
尽き果てようとする智世は、もはや股間へ抽入される振動にされるがままの状態であった。そして、その振動に智世の腰が  
一度跳ねる度に、彼女の体から精力が奪われていく。  
「あ…あ…う…」  
 智世の悶える声が響く中、それでも桜は彼女への攻めを止めようとはしなかった。まるで智世から全ての精力を搾り  
取ろうとでもしているかのように…執拗に脚の振動を続けるのであった。  
「はあ…も、もう…限界…です…」  
 遂に体を跳ねさせるだけの力も奪われてしまった智世。これまでの哀れな犠牲者達の一員に、智世も加えられるのも  
まさに時間の問題であった。  
 

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