ホワイトデーの朝、ぼくは家を出た。まだ少し冷たい早春の風を肌に感じながら、住宅地を抜け、大通りを進んでゆく。  
今日は遠子先輩の卒業式で、そして、琴吹さんとの約束の日。  
待ち合わせ場所に、琴吹さんが立っているのが見えた。  
 
あの日を思い出す。  
琴吹さんと映画を見終わった後、うちに来て、両親に琴吹さんをぼくの彼女だって、紹介すると約束したのに、ぼくは流人くんの電話でデートをすっぽかし、遠子先輩を追って僕は岩手に行った。  
そして、遠子先輩とひとときを過ごし、帰って来たぼくは芥川君の家で、琴吹さんと美羽に頬を叩かれた。  
 
目をうるませながら、それでも歯を食いしばり涙を流さずにぼくの目を見ながら、  
「井上、あたし嫉妬深いって、言ったよね」  
そう、言い。ぼくの頬を叩いた。  
美羽にも頬を叩かれた。  
「コノハって、女の子を傷つける名人ね」  
「琴吹さんね、一回も泣かなかったのよ」  
 
芥川君の家から帰ると際、琴吹さんはぼくにかわいらしいピンクの手袋をぼくに渡してくれた。  
そして、この先もあたしとつきあいたいなら、証拠を見せてと。  
 
美羽、ぼくが昔好きだった子。ぼくが追い込み、壊してしまった子。その美羽に言われた言葉。  
琴吹さん、ぼくの彼女。美羽のぼくへの復讐に巻き込まれながら、必死に立ち向かいぼくを守ろうとしてくれた子、遠子先輩の事で、流人君に乱暴されかけたりもした。  
そんな事があったのに、ぼくの事を好きだと言ってくれた子。その琴吹さんに言われた言葉。  
それから、ぼくらは話していなかった。目を合わせることも。しかし、それでも琴吹さんはぼくを気遣ってくれた。  
 
琴吹さんは、制服の上に白いPコートを羽織り、鞄を抱えてうつむいている。  
「・・・・ななせ・・・・」  
そっと、呼びかけると、ぴくりと肩を揺らした。そして、うつむいたまま  
「・・・・も、・・・・もう一回」  
「え!?」  
「もう一回、言って!!・・・もう一回、・・・ななせ。って、言って」  
「・・・・ななせ」  
琴吹さんは顔を上げると、涙を流しながらぼくに抱きついてきた。  
 
その日、ぼくらは学校へは行かずにぼくの家に来た。  
 
家には誰もいなかった。  
「・・・ただいま」  
「お、おじゃまします・・・」  
ぼくと琴吹さんの声は玄関にこだます。  
靴を脱いで、ぼくの部屋に向かう。その間、ぼくと琴吹さんは手を繋いでいた。  
琴吹さんの細くきれいな手はとても冷たかった。  
だれもいない家は静寂な空気に支配されていた。  
ふたりの足音が響き渡る。  
ぼくの部屋のドアを開け、先に琴吹さんを招き入れる。2度目の招待。  
「お茶、入れてくるね」  
そう、言いぼくは部屋を出ようとする。  
「い、・・・・井上、待って」  
ふいに、琴吹さんはぼくを呼ぶ、部屋を出ようしていたぼくが振り返るとと琴吹さんが抱きついてきた。  
少しだけ開いていたドアが大きな音を立ててしまる。  
「・・・ばか、・・・・ば、か・・・・、ばかばかばかばかばかばかばかばかばか、井上のばか」  
琴吹さんはぼくに抱きつきながら、涙を流す。琴吹さんとぼくしかいない部屋は琴吹さんのすすり泣く声しか聞こえない、  
その言葉に、その涙に、そして、ふれあう事で初めて気づく琴吹さんの強い鼓動にぼくの胸をうつ。  
ぼくの事を一人の人間として見てくれ、ぼくの事を必死に守ってくれ、どんなにひどい目に遭おうとも、いつまでもぼくと一緒にいてくれると言ってくれた。  
そんな琴吹さんに対して、何をいったらいいのか、ぼくには分からなかったら。  
あやまる事もできなかった。だから、ただ、ぼくは琴吹さんの体を強く抱きしめた。  
 
 
どれくらい時間が過ぎただろう。  
琴吹さんのすすり泣く声は聞こえなくなり、琴吹さんの吐息がぼくの耳をくすぐる。鼓動はトクン、トクンと、先程とは違いゆっくりとしている。  
「・・・ねえ、井上」  
「うん?どうしたの・・・ななせ」  
ぼくの言葉に琴吹さんの耳は赤くなる。そして、鼓動がまた激しくうつ。  
「・・・あ、あたし・・・・、も、もう一つ、もう一つ・・・、お願いがあるの。そ・・・、そしたら・・・・井上の事・・・・し、信じるからさ」  
抱き合ったままぼくと琴吹さんは目を合わす。  
真っ赤になった琴吹さんの目。ぼくは何度、琴吹さんを泣かしたんだろう。  
「・・・・、だ、だめかな」  
いつも強気な目は、今は自信なさげな目をしていた。  
「そんな事は無いよ。・・・お願いって何?」  
「うん・・・」  
琴吹さんは一度下を向くとぼそりと言った。  
「・・・・心葉って、呼んで言い」  
そう言った瞬間、琴吹さんの耳、頬、首筋が真っ赤になる。  
「うん、いいよ」  
「・・・コ、心葉・・・」  
「なあに、ななせ」  
「・・・・キ、・・・ス・・し、して」  
「・・・え?」  
「だ、だから、キスして。女の子に、い、言わせないでよ。こ、心葉のばかばかばかばか」  
顔を真っ赤にする琴吹さん、ぼくは、そんな琴吹さんが愛おしくなり、唇にぼくの唇を這わせる。  
一瞬、琴吹さんの目が大きくなり、体がけいれんをする。すぐに、けいれんは治まりまぶたがゆっくりと閉じていく。  
それは一分だったか、それとも一時間だったか、ぼくの耳には琴吹さんの鼓動しか聞こえなかった。  
キスをやめたとき、琴吹さんは、溶けかけのゼリーの様にとろりとした瞳をしていた。  
「・・・・心葉、あ、・・・・あたし、心葉の事が・・・・、す、すごく、すごく・・・・、大好き!!」  
「ぼくも、ぼくもななせの事が、すごくすごく大好きだよ!」  
琴吹さんは初めて笑顔を見せてくれた。ぼくが何度も泣かした子、ぼくの事で何度も泣いてくれた子。  
こんな子が側に居てくれたのにぼくは・・・。ぼくは・・・・。  
治まらない衝撃がぼくの体を貫く。そして、ぼくらはまたキスをした。  
琴吹さんの柔らかい唇が心地よかった。  
唇をはなすと、琴吹さんは笑顔で  
「・・・・は、初めては心葉と、って、決めていたんだ。」  
そして、下を向いてしまった。  
「ぼくの初めてがななせで良かったよ」  
 
琴吹さんとぼくはベットに腰を下ろす。  
そこで、再びキスをする。  
琴吹さんはぼくの顔を、ぼくは琴吹さんの体に手を添える。  
二人の唇はお互いを押し付けあい、やがて、お互いの唇の中で舌と舌を絡め合う。  
なんども、なんどもお互いの存在を確かめ合うように唇を這わせ、舌を絡め合う。舌は軟体動物のようにお互いの口内を犯しあい、そして、なんども互いを求めるように絡みつく、その間ピチャピチャと淫靡な音が部屋のなかに響き合う。  
キスをしたのは初めてだった、美羽にはなんどか頬にキスをされた事はあったけど、お互いの唇を這わせてのキスは初めてだった。  
そして、キスがこんなに心地よく、気持ちの良いものとは知らなかった、ただお互いの舌を絡めて、お互いの口内を確かめ合うだけのに、それだえで、頭がボンヤリと心地よくなっていく。そして、琴吹さんも目はとろりとして、贅沢なゼリーみたいになってきた。  
体中が火照り、なんだが、自分が自分じゃ無くなってきた。  
何度かのお互いの口内の犯しあいをしたと、ふと、琴吹さんが立ち上がり、Pコートを脱ぐ、外は寒いといえ、部屋の中は二人分の体温で暖かい、Pコートに隠れていブラウスには薄ら汗が滲んでいる。  
それをぼくは見上げる。  
琴吹さんはブラウスのリボンに手をかける。  
布こすれ合う音がして、リボンがカーペットの上に落ちる。  
ぼくは立ち上がり、琴吹さんを抱き寄せ、ボタンに手をかける。  
「いい?」  
呼びかけに琴吹さんはただ、コクリと頷いた。  
琴吹さんにキスをしながら、再び互いの舌を絡めある。  
そうしながらも、ぼくの手は琴吹さんのブラウスのボタンを一つ、一つ、外していく。そして、最後のボタンを外し終えると、ゆっくりとブラウスを脱がしていく、途中で重力に抗わずにすとんとブラウスはカーペットの上に落ちる。  
そして、スカートに手をかけようとした時、琴吹さんがぼくの手をつかむ。手にはじっとりと汗をかいている。キスをやめ、琴吹さんの顔を覗き込む。  
「あ、あたしだけ・・・・は、裸に・・・・・ずるい」  
そういって下を向いてしまった。  
「ゴメンね」  
そういって、ぼくは自分の服を脱ぎだした。  
 
そして、ぼくが自分のズボンを脱いだ時、既に琴吹さんはベットの中にいた、恥ずかしそうに毛布をかぶりぼくの方を見ない。  
そんな琴吹さんに愛おしさを感じながら、ぼくは琴吹さんの待つベットに入る。  
ベットの中、お互い下着しか付けていない。ふと、脇にきちんと畳まれた制服が見える。それを見てぼくは、女の子だな。と、思い、クスリと苦笑を浮かべる。  
「コ、心葉、ど、どうしたの」  
「うん?なんでも無いよ」  
ぼくは再び笑みを浮かべる。  
「う、うそ。は、白状しなさいよ」  
ふとんの端を握りしめ、琴吹さんはぼくの目を覗き込む。なんだか、お菓子をねだる女の子みたいでかわいい。だけど、毛布の隙間からは細い肩と、白いブラジャーが、表情とはアンバランスに色めかしい。  
「教えて欲しい」  
「・・・う・・・うん。」  
琴吹さんは再び、自信なさげに目を浮かべる。いつも強きな琴吹さんの本当の姿は今の姿なのかも知れない。ぼくは琴吹さんを抱き寄せ、  
「ななせが、かわいいな。って思ったんだよ」  
そして、頬にキスをする。  
「ば、・・・ばか」  
琴吹さんはぼくの胸に顔を埋める。ぼくは琴吹さんの体を抱きながら一時を過ごす。服の上からとは違った感触がぼくの体全体を通して感じられる。柔らかい体の感触、すべすべした肌、下着を通して、感じる二つのふくらみ。それに気づいたぼくの体の一部が疼く。  
「あ・・・・」  
お互い、半裸で抱き合っている為、琴吹さんもぼくの体の変化に気づく。  
「コ、心葉。あ、・・・・あの、・・・・その」  
首筋から、胸まで赤くしながら、恥ずかしそうにぼくの顔を見上げる。だけど、たぶんぼくの顔も同じく真っ赤になっているはず。  
これ以上琴吹さんに恥ずかしい思いはさせてはダメだと思いながら、赤い顔の琴吹さんがとても愛おしかった。  
だから、悪戯心が芽生えてしまった。  
「どうしたのななせ」  
自分でも驚くほど冷静な声が響く。それを聞いた琴吹さんは、目をうるませる。  
「・・・・ばか」  
顔を再びぼくの胸に埋める。  
「ごめんね。ななせ。顔を見せて」  
ぼくは琴吹さんに微笑みかけ、ゆっくりと手を琴吹さんの背中にまわす。  
「こ、心葉・・・・」  
何をされるのか分かったのか、琴吹さんは恥ずかしそうにぼくを見つめる。琴吹さんのブラジャーに手をかける。  
抱き合う形ブラジャーの留め具に手をかけている為、お互いの体温がふれ合う。その間、琴吹さんは胸の前に手をかけている。  
2度目の試行の後、ブラジャーの留め具が外れる。だけど、琴吹さんが胸の前に手をかけカップを押さえている為、ブラジャーは外れない。  
「ブ、ブラジャー外すのうまいね」  
「そう?」  
顔を赤らめながら、口を尖らす琴吹さん。その顔をみてぼくは、クスリと笑みを漏らす。  
「ブラジャーを外すのは初めてだよ」  
そうつぶやく。そして、首筋に唇を這わす。  
「・・・あ、あん・・・、ちょ、ちょっと、コ、あ、ああぅ・・・、コ、心葉」  
いきなりの事に抗議の声を上げる琴吹さん。  
「どうしたのななせ」   
ぼくは琴吹さんの瞳を見つめる。  
「あ、・・・・え、え・・・・っと。や、優しくして」  
「うん、・・・・あ、でも。・・・・いいの」  
「・・・・え!?」  
「その、ぼくなんかがななせの・・・・、その」  
さっきまでの余裕は何処へやら、ぼくは多分真っ赤な顔で琴吹さんの顔を見る。だけど、目をみる事ができなかった。  
「・・・・ばか」  
「え・・・・」  
琴吹さんが呟く。  
「は、初めては心葉とって、・・・あたし、さ、さっき言ったでしょう。ふ、服を脱がしといて・・・・ほ、ほんと、心葉は女の子の気持ち分かってないんだから」  
「ゴメン」  
ツンと尖らせて唇  
「だ、だけど、うれしいよ」  
「え!?」  
「それだけあたしの事を思ってくれてるんだって、すごく・・・・幸せな気分。」  
「ななせ・・・・」  
「ねえ、心葉・・・・、あたしの事を愛して」  
ぼくは頷く代わりに琴吹さんの唇に唇を這わせる。琴吹さんはゆっくり目を閉じていく。そして、ブラジャーのカップを押さえていた手を外す。支えるものが無くなったブラジャーをぼくはゆっくりと外す。  
途端に甘い香りがした。そこには白い肌に、二つのふくらみがあった。ふくらみの頂上にはピンク色の小さな実がある。  
ぼくは、右手で琴吹さんの右側のふくらみに触れ、そして、乳首を中指と人差し指でつまむ。堅さのある乳首と弾力のあるふくらみはアンバランスながら、心地よかった。強く揉んだり、優しく揉んだりを繰り返す。  
 
「・・・・あ・・・・ああん、」  
琴吹さんの口からイヤラシイ声が紡がれる。  
ピンク色の小さな実を転がすように触れながら、柔らかな胸を優しく揉む。  
何度も繰り返しながら、時折、乳首を口に含む舌先で優しくつついたり、嘗めたり、吸ったりを繰り返す。  
「な、なめちゃ・・・・だ・・・ああ・・・くぅ・・・・・ああーーーん・・・ふ、ふにゃ〜ん!」  
その度に漏れる琴吹さんのイヤラシイ声はまるで楽器の様だった。  
「あ・・・・、あ、ひ・・・や・・・・ん」  
左胸は口に含んでいない乳首は左手で揉み、親指と薬指でいじめる。  
「や・・・やぁん、・・・・あ、あん・・・くぅん〜〜!」  
何度も何度も、子供が与えられた玩具を弄るように琴吹さんの乳首と乳房を弄ぶ。  
「んん・・・っ・・・あ、・・・・あっ・・・あーーーふぁーーん・・・・ふぅん・・・・」  
その間、琴吹さんの口から紡がれる声に耳を傾ける。  
繰り返せば繰り返すほど、琴吹さんの乳首は最初よりも堅さをまし、色も鮮やかな紅色になっている。  
乳房も鮮やかな薄紅色になり、熱を帯びていく。  
ふと、琴吹さんをみると、ぼくの方をみながら、とろりとした瞳をしている。焦点は定まらず、ただ虚空を見ているようでもある。  
。  
ブラジャーを外した時よりもさらに、甘い香りがしてくる。その出所が何処なのかを探るようにぼくは、一度、唇を乳首から離し、琴吹さんの唇に持って行く。その間も乳首、乳房を弄ぶ事は続ける。  
そして、互いの唇を押し付け合い、舌を絡め合う。ただ、さっきとは違い、快感に実を委ねているためか、琴吹さんの舌はぼくの舌になすがままに、ただ嬲られている。  
「はぁ・・・ああ・・・・ふ・・・ふにゅあーーーん」  
琴吹さんのショーツに手をかける。白色にピンクのワンポイントをあしらったかわいらしいショーツ。  
そして、ゆっくりとショーツの上をなぞっていく。そのたびにビクビクと、琴吹さんは反応をする。  
ゆっくりと下に下に手を下ろしていく、しっとりとした湿り気に気づく。  
琴吹さんの顔を見ると、焦点があっていなかった瞳は、焦点を取り戻し、おびえた小動物のような目をしていた、そして、羞恥心で死んじゃいそうな表情を浮かべている。  
「大丈夫だよ」  
ぼくはゆっくりと、ショーツをずらす。  
そこには細くうすい毛がほんの少しだけ生えていた。細くうすい毛の陰には薄いピンク色のクレパスがあった。そして、クレパスからは先ほど感じた甘い、甘い香りが漂ってくる。  
「ななせの・・・・きれいだ」  
「な・・・・なに・・・いって・・・・」  
待ち望んでいた香りに出会えたぼくは、クレパスにキスをする。  
「やぁ・・・・・ん、い、いきなり・・・・」  
琴吹さんが驚いている隙にショーツをおろし、カーペットの上に落とす。  
生まれままの琴吹さん、そしてその中心のクレパスにそれを見ているだけで、ぼくの中の何かがうごめく。  
真っ赤な顔には恥じらいと怯え、不安そうな目には涙も浮かぶ。ぼくはそんな琴吹さんを見ながら、再び甘い香りのするクレパスに顔を埋める。  
ぴちゃ。  
「ひゃーーんっ」  
そっと、嘗めただけなのに媚声を紡ぐ琴吹さん。  
クレパスからはトロトロとイヤラシイ蜜があふれ出してくる。そして、甘いに香りも強くなる。蜜を嘗めるとほんのり暖かい。  
「そ・・・、そんなの、な・・・嘗めちゃダメなんだっ・・・ひゃっん」  
ぴちゃり。琴吹さんの抗議の声はクレパスを嘗められると媚声にかわる。  
何度も何度も、クレパスを嘗め、そこからあふれ出る暖かい蜜をなめる。  
「あっ!・・・・っく・・・うぅ〜〜あぁ〜っ!」  
そのたびに、零れ出る媚声。クレパスの奥からは際限なく出てくる甘い香りの蜜。  
クチュリ・・・ちゅる〜、  
「ふぅ。ああーん」  
舌をクレパスの中に侵入させる。  
「あ・・・っん!、そ、そんな事・・・」  
琴吹さんのクレパスに顔を埋めていると、琴吹さんの細く白い太ももがぼくの顔を挟み込む。柔らかく、すべすべした肌が心地よかった。  
だけど、その間も琴吹さんのクレパスを嘗め続ける。やさしく嘗めたり、指でいじったり・・・。その度に、琴吹さんは、  
「はぁ、・・・、あ、あっ!」  
「あっ!、ふああ!、あっ!はぁ〜〜ん!」  
と声を上げる。  
そのうち、とろりとした瞳に、ぽわーんとした表情を浮かべる琴吹さん。ぼくはそれを見ていて我慢ができなくなってきた。  
「ななせ」  
「・・・な、なあに・・・・心葉」  
「・・・・入れて・・・・良い?」  
「え・・・・」  
「ぼ・・・・ぼくの・・・・が・・・・げ・・・限界・・・・」  
ぼくの目を見ながら、琴吹さんはこくりと頷いた。  
 
甘い香りは淫靡な匂いに変わっていた。  
いつも、ぼくが寝起きをするベットの上に、琴吹さんが横になっている。  
衣類は何も着けていない。  
そっと、琴吹さんのクレパスをさわる。  
「あ・・・・」  
琴吹さんの媚声をあげる。手にはとろとろの嫌らしい蜜がついている。それをぼくは自分のモノに擦りつける。  
それをみた、琴吹さんは恥ずかしそうに顔を背ける。  
「ななせ、・・・いくよ」  
琴吹さんは再びぼくの方をみて、一度だけ頷いた。  
ぼくのモノを琴吹さんのクレパスの入り口に当てる、くちゅり、と、イヤラシイ音がなる。  
ゆっくりと、ゆっくりと、ぼくのモノを琴吹さんのクレパスへ埋もれていく。さっき愛撫したクレパスからは際限なくイヤラシイ蜜があふれてくる。  
だけど、それでも中はきつかった。クレパスの中は堅く閉じられた壁と壁。それをぼくのモノで押し開いていく。  
「あ・・・、んん・・・!・・・ん・・・」  
苦しそうに、必死に耐える琴吹さん。、  
「んん、っ・・・・コ、こ・・・心葉・・・」  
琴吹さんの閉じた目から涙があふれてくる。  
「ななせ・・・、痛いよね。少し休もう」  
そう、言いぼくは琴吹さんのクレパスから半分ぐらいまで入った自分のモノを抜こうとする。だけど、琴吹さんは  
「こ、心葉・・・・そ、そのまま。ぬ、抜いちゃ・・・・ダメ・・・・」  
「でも、ななせ・・・・痛いんでしょう。ぼくがななせの事を苦しめてるでしょう」  
「そ、そんなことない!!」  
つよい口調で琴吹さんは答える。そして、  
「あ、あたし、コ、心葉と一緒になりたい、そ・・・・、そ、それにこんな・・・・、い、痛みなんて、ず、ずっと一人で・・・・居た時の・・・・寂しさに・・・比べたらなんでもないよ!!」  
すごく痛いのだろう、涙をいっぱい浮かべ、それでもぼくに語りかける。  
「い、今の痛みだって、こ、心葉が、一緒に・・・・居てくれるなら・・・・、耐えられるよ・・・・、だ、だから、心葉・・・・あ、あたしのこと・・・・・・愛して」  
「・・・ななせ・・・・」  
「心葉・・・・あたしは心葉と一緒になりたい・・・・、だから・・・・心配しない・・・で」  
目からは涙がながれながらも、笑顔を浮かべる琴吹さん。  
ぼくはそんな、健気な琴吹さんを見ながら、コクリと頷く。そして、琴吹さんのからだ被さりながら、抱きしめる  
「ななせ」  
「・・・・こ、心葉」  
お互いを呼び合いあいながら、ぼくは自分のモノを琴吹さんのクレパスへと埋もれさせていく。  
そのたびに、琴吹さんの苦痛で顔をゆがめる、だけど、涙も声も出さない。ただ、目を閉じ両手でシーツを握りしめている。  
全部を入れる頃には琴吹さんのクレパスからは紅い、初めての証がイヤラシイ蜜と混ざりあいながら流れていた。  
ぼくはななせに覆い被さる、そして、ななせと何度目かのキスをした。  
「ななせ」  
「はー、・・・はぁーー、・・・・うん・・・・うれしい」  
ぼくのモノはちぎれそうに圧迫感がある。だけど、そんな事よりも琴吹さんと一つになれたことがこの上なくうれしかった。  
「こ、心葉の熱い・・・・」  
ぼくの耳元で琴吹さんが呟く、額には汗が浮かび、目からは涙を流しながら、精一杯の笑顔を見せてくれる。  
「心葉、・・・・動いて。あ、あたしのこと・・・・、もっと、愛して」  
「う・・・ん、だけど、ななせ。苦しかったら我慢しないで」  
「・・・・ありがと、心葉。でもね、・・・あ、あたし、すごく、・・・・すごく、うれしい」  
ゆっくり、ゆっくりと腰を動かす。  
「はー、・・・・ああ・・・はぁ、はぁっ・・・く・・・」  
 
少しずつだけど、琴吹さんのクレパスは壁と壁の圧力を弱めていく。そして、その隙間に琴吹さんの蜜がゆっくりと入り込んでいく。  
「こ、心葉・・・、あ、・・・・、あたし・・・、ふ、ふぁん・・・・あーーーー」  
ぬちゃ。ちゅーる、ぬちゃ。  
「・・・あ、・・はぁっ・・・はぁー・・・・」  
琴吹さんの口からいやらしい声が、クレパスから淫靡な音が、響いてくる  
「あ、あん。くぅ・・・、ふぅ〜な、ああ、・・な、なんか・・・、なんか・・・」  
ただ、痛みに耐えていた琴吹さんの顔にとろりとした瞳が映りだす。  
「あ、あたし・・・・な・・・なんか・・・・はぁっ・・・あぁんーー、あんっーーーー!」  
「な、ななせの中、すごく、・・・はぁあ、はあ、き、気持ちいよ」  
「あ、あたしもへ、変なの・・・・変なのがくるよ・・・あんっあっ〜〜っ、な、なんか、・・・・こ・・・心葉・・・・・」  
ぼくが打ち付ける毎に、琴吹さんの媚声は大きくなっていく。  
「ふぁっ!!・・・・あ、あん、あっん・・・ふーーああ〜〜〜んーー、す、すごく、あ、あっ、ふあーーーぁーーー・・・!」  
「ななせ、ぼ、ぼく、も、もう・・・」  
「あん、あんっ!ふぁあ〜〜〜〜〜!あ、あああっっぁーーー!」  
何度も何度も琴吹さんの腰を打ち付ける。その度にぼくの快感は増していき。  
「き、来て・・・・こ、心葉ぁーーー、あ、あたしも・・・もう・・・き。来てーーーー」  
ぼくは思い切り腰を琴吹さんに打ち付ける。ぼくのモノが琴吹さんの最奥に届いたとき、琴吹さんクレパスは壁と壁でぼくのモノを締め付ける。  
その、瞬間ぼくのモノから何かがあふれ出る。  
「な、ななせーーー」  
「あ、あーー、あついよーーー、こ、心葉のがーーーーーーー!!・・・・・・・・・・」  
ぼくは力尽き、琴吹さんにゆっくりと倒れ込んだ・・・。  
「はぁー、はぁーーー、・・・・・あ、あ、あたしの中、こ、心葉のあついのが・・・・い、いっぱい・・・・・、いっぱい。ひろがってくーーー。」  
琴吹さんの声を聞きながら、頭の中が真っ白になった。  
 
音はお互いの吐息だけだった。それと、胸を通して琴吹さんの鼓動が響いてくる。どくん、どくん。と、  
「・・・、ななせ、ゴメンね、重いよね。今、どくね」  
ぼくは体を起こそうと、腕に力を入れる。すると、その腕を琴吹さんの手が掴み。  
「こ、心葉。このままでいて。・・・もっと、心葉を感じていたいの・・・」  
ぼくの中で何かがはじけた。そして、再びぼくは琴吹さんの体に倒れ込んだ。  
 
 
夕方。  
 
畳んでいた服を着ると、琴吹さんは携帯電話を開く。  
「森ちゃんからメールだ」  
ぼくも自分の携帯電話を開く。  
芥川君からメールが入っていた。  
内容はただ一言『すまん。』と。  
ふと、琴吹さんの方を見る、後ろ姿からも分かる様に首筋と耳が真っ赤になっている。  
そーっと、琴吹さんに後ろに近づき、肩に顔を乗せる。  
「ひゃん!!」  
琴吹さんが飛び跳ねる。ぼくは携帯電話を持った琴吹さんの手をつかむ。  
「ちょ、ちょっと、心葉、み、見ちゃダメ。ダメなんだから。」  
そこには森さんからのメールが書いてあった。  
『女の子なんだから、ちゃんとしなきゃダメだよ!!』  
・・・・・、えーと、森さんあなたは何者ですか。ぼくはふと朝の事を思い出す。琴吹さんとぼくの家に向かう途中、お互い、友達にメールをした。  
琴吹さんは森さんに、ぼくは芥川君に。  
そして、芥川君からのメールを思い出す。  
『すまん。』その一言だけ。  
 
ああ、同じ時間にメールを打ったからか、そして、ぼくが芥川君に送ったメールを森さんがどうにかしてみて。  
ぼくは琴吹さんの腕を握りながら、次に会った時に森さんに何を言われるのかを想像しながら、琴吹さんを抱えてベットに倒れ込んだ。  
その間も琴吹さんは真っ赤な顔で抗議の声を上げる。  
「ち、ちょっと、心葉。あ、服皺できちゃ・・・・」  
ぼくは琴吹さんを後ろから抱き直して耳元に囁いた。  
「ななせ、愛してる」  
「ば、・・・・ばかぁ・・・・」  
 

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