「いつもすまんな、琴吹。俺には女性の好みはわからんから」
「いいけど。朝倉さんへの誕生日プレゼントの相談くらい。
でも、毎年マメだよね、芥川は」
「どうも俺は融通が利かないというか、つまらん男だそうだから、これくらいはな」
「真面目もいいけど、たまには息抜きも必要だよ。
だから、この間は芥川も来ればよかったのに」
「この間?」
「そう。この間、井上の部屋で鍋パーティーした時だよ。
わたしと朝倉さんが買物してたら、ばったり舞花ちゃんと会っちゃって、
急遽、井上の部屋で鍋パーティーすることになったんだよね。
芥川も呼ぼうって話になったんだけど、
朝倉さんが電話したら『一詩は今日は忙しいって』って言ってたけど?」
「あ、ああ。そうなのか。(……電話は来てないな)」
がんばれ、芥川くん!