「あんた胸ないわねー」  
 
それがレインが放った第一声だった。  
 
「・・・・はっ?」  
「いや、ぺチャパイだなぁー、と。ねえ『ラウンダバウト』?」  
 
初対面の僕に臆することなくつかつかと歩み寄り、胸を鷲掴みにされた。  
誰だよこんなボディにしたの、と統和機構の技術部に文句のひとつも言いたかったが  
もう僕は統和機構に所属していない。完全に死んだ事になっている。  
それにそんな合成人間のコンプレックスに付き合っているほど統和機構も暇ではなかった。  
 
「まったく、そんなんじゃ色仕掛けもできんじゃないの」  
「んっ・・・・!やめ、止めてくださいっ・・・・・・!」  
 
なおも揉みしだきながら、僕を煽っていく。  
だが不思議と嫌な気はしなかった。助けてくれた恩もある。  
 
「じゃあ・・・・どう?この位は欲しいんじゃないの」  
 
僕の手をとって、自分の胸に押し付けた。  
―――柔らかい。  
 
そう思ったとたん、突然レインが屈みこんだ。  
(・・・・・?)  
一瞬何をしているか判らなかったが、すぐに理解できた。  
レインがたったいま脱いだ下着を僕の目の前でひらひらさせる。  
 
「ラウンダバウト、あなた私の性欲処理係と兼任。辞退は却下ね」  
(―――処理?)  
処理する・・・・ということは、するべきものが無ければ・・・・  
 
予想通り、レインが捲り上げたスカートの奥に綺麗なピンク色が見て取れた。  
 
(な、何考えてるんだこの人は!)  
 
僕たちの世界―――統和機構に関わる者の間では考えられないことだった。  
今、僕に自らの性器を晒したことによって、彼女は自分がMPLS出身だということを  
明かしてしまったのである。  
 
「舐めて」  
 
レインがぽつりと呟く。もちろん僕に向かって、だ。  
 
「舐めて」  
 
同じ言葉を繰りかえす。  
 
「・・・・・失礼します」  
 
意を決してそう断ってから、僕はレインの茂みの中に顔をうずめる。  
むわっといやらしい匂いが鼻に流れ込んできた。  
どうすればいいかなど全くもって分からない。とりあえず、大陰唇をぺろぺろと舐める。  
 
「下手ねぇあなた・・・・可愛い」  
「・・・・言わないでください・・・・・」  
 
僕の人格設定は女性ということになっているが、性器のない合成人間には知識もくそもない。  
ちょっと胸をいじってみたことはある。だがその時も恥ずかしくて止めてしまった。  
 
(やっぱり・・・深いところが気持ちいいのかな?)  
 
いやらしい肉に穿たれた膣口に、舌を奥までずぶりと進入させてみる。  
 
「きゃあぁっ!!・・・・ちょ、ちょっと強すぎっ・・・・!」  
「ご、ごめんなさい!」  
 
レインの息が上がっているのが判った。顔も赤い。  
その表情を見て、僕はなぜか胸に来るものを感じた。  
 
はぁ・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・  
 
2人の荒い呼吸音が重なっていった。  
吸い込まれるように、僕は再びレインの股間に顔を押し付けた。  
 
今度は強すぎないように、優しく舌でスリットを舐め上げる。  
レインの襞と僕の舌が擦れあい、淫猥な音を立てていく。  
 
途中でなにか丸い蕾のようなものに突き当たった。  
それを乗り越えようとすると同時にレインの身体が跳ね上がる。  
 
「ひゃうぅっ・・・!!」  
 
嫌がってはいないようである。  
急にレインのことが可愛くなって、僕は何度も舌で蕾を蹂躙してやる。  
 
「あうっ、んぁっ!!にゃ、止めぇ・・・」  
 
先ほどまでの挑発的な大人の女性の面影は消えうせ、今や目の前にいるのは  
性欲に溺れる美しいほどに淫らな雌猫だった。  
 
唇でつまんで吸い上げると、柔らかなピンク色の肉が伸びる。  
甘噛みしながら口内で舌を使って攻め続けた。  
 
「うひゃぁ・・・・!あ―――っ・・・・・あうんっ!!」  
 
レインの膝がガクガクと痙攣する。  
だが僕は構わずに、ついには歯を立ててレインの蕾を虐めた。  
 
「あ―――!!ダメっ、ダメぇ・・・・イくぅ、イくイっ・・・・・」  
「はぁ・・・レ、レイン・・・・はぁ・・・・」  
「きゃはあああぁぁぁあぁぁあぁ――――――!!!!!」  
 
絶頂に達したレインは、すでに目の焦点が定まっていなかった。  
開けっ放しになったレインの口から垂れた涎が服までつたわり、染みを作る。  
 
それに気づくと、僕は無意識のうちにレインの顎を流れる涎を舌で舐め取っていた。  
そのまま唇を移動させ、深くキスをする。  
 
「ん―――・・・・・」  
 
なんだか嬉しい気持ちになって、つい顔が緩んでしまった。  
 
「っはぁ・・・・はぁ・・・・・ったく、どこでそんなの覚えて・・・」  
「・・・・・・・・・あれ?なんででしょう」  
 
ずりっ、と漫画のようにレインがこけた。  
 
「そうだ・・・ちょっと待っててください♪」  
 
・・・・・と、顎に意識を集中させる。  
ぶうん・・・・・と高周波の音が部屋に響いた。  
 
「な、何す・・・・・っ!!」  
 
レインが動こうとすると、ぴくりと一瞬震えただけで  
それきり動かなくなってしまった。  
それもそのはず・・・・僕の「能力」で、彼女の体の自由はすでにない。  
 
「何よコレぇ・・・・ちょ、ちょっと!!」  
 
レインを金縛りにしたまま、そっと太腿に下を這わせた。  
 
ぶうううぅぅん・・・・・・  
 
「あはあぁあっ・・・・!!」  
 
今や、僕の舌は有機バイブとなっている。  
唾液がローションの代わりになって、レインの性感帯を攻めた。  
 
「気持ちいいですか・・・・?」  
 
「ああぁ・・・・あぅっ、・・・・・!!」  

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