今日、織機が帰ってくる。
料理学校に行ってた彼女が帰ってくるのだ。
ぼく、谷口正樹は彼女のことが好きで、本当なら、喜ぶべきことなんだろうけど、
しかし、今回は少し事情が違っていた。
それは、ぼくの血のつながっていない姉、霧間凪とあろうことか、その・・・・・
セックスしてしまったのだ。
言い訳するみたいだけど、無理矢理というか何と言うか……
とにかく、そういう関係をぼく達は持ってしまった。
その後もぼくは、やめようとは思ってはいたんだけど、凪は、スタイルのいい美人
で、しかもエッチの時は、普段と違ってとても可愛くなってしまうので、女性に免
疫の無いぼくは、ついつい、彼女との関係を続けていた。
でも、それも今日までだ。凪も織機が帰ってくれば、いくらなんでも、襲って(?
)くることはないだろう。
「ただいま」
玄関から、織機の声。
ぶっきらぼうで、なげやりな感じの彼女の声に、ぼくは緊張する。
浮気がばれることにびびる亭主の気持ちだ。
思わず、土下座して、ごめんなさいと言いたくなる。
でもそんなことをしたら、
「正樹、どうしてあやまるのかしら?」
「い、いや……それは……浮気を……」
「そう。さよなら正樹。もう二度と会わないわ。」
…………なんてことになったら、もっと問題だ。
なんとかばれないようにしなくては。
ぼくは、何気ない様に装って、織機を出迎えた。
「正樹」
「お、おかえり」
彼女はこちらをみると、顔を赤くしながら、素敵な笑みを見せた。
最近、彼女は良く笑うようになってきた。
もちろんその度に、ぼくは、にへらあと、顔面を崩して応えるのだが、今回は、
その笑顔が、痛い。とっても痛い。
思わず、五体投地して、ざんげしたくなるのをなんとか我慢する。
「え。えーと……学校はどうだった?」
ぼくは、あたりさわりのない会話を彼女に投げかけた。
しかし、その答えは返ってこなかった。
彼女は、笑顔から急に素に戻ると、何か珍しいものでも発見したかのように、黒目がち
で、大きめの目を見開いて、こちらを凝視してきた。
「……………………」
「……………………」
ぼくは、背中に冷や汗が、流れるのを感じていた。
まさかいきなりばれたんじゃ……
でも、ぼくと凪がエッチしているなんて、見ただけで、分かるはずは無い。
そう気づいたぼくは、どうしたのと言おうとした時、
「正樹……髪……切ったのね」
「えっ!……あ、うん。……」
そういってぼくの横を通り過ぎていった。
どうやらばれてはいないらしい。
向こうからは、
「ああ、おかえり綺」
「凪さん。ただいま」
など普通の会話がなりたっている。
ふううううっと緊張の糸が抜ける。ストレスで、胃が痛くなりそうだ。
ともあれ、このまま隠し通そう。
織機綺は、夕食をすませ、部屋に戻った。
久しぶりの谷口正樹は、なんだか言動がおかしかった。その理由は彼を見た時
にすぐに気づいた。
彼は、自分以外の女の子と性行為をし、童貞ではなくなったのだ。
その事実に、がくがくと震え出す。
自分は、生殖が可能という事で、施設にいる間、性教育という名目の調教を受け
た。
毎日、薬や器具、男たちによって様々な事をされた。
今では、男に何をされても感じてしまう体と、誘われれば、絶対に拒めないよう
な淫乱な女になっていた。
交配実験と称して、いろんな男の子と交わってきた。それは、嫌われたくないと
いう心と同時に、体の疼きを、押さえきれなかったからだ。
でも、……と綺は思う。
正樹に出会ってから、そんな行為は止めた。
自分が正樹を好きなのはとっくに気づいている。正樹も自分のことが好きなはずだ。
とは言え、自分は、正樹の恋人になりたいなんて、決して思ってはいけない。
そばに居られるだけで幸せなのだ。仮に正樹が他に彼女を作っても、祝福しなく
てはならない。彼が幸せならばそれでいいのだ……
綺は、そう自分にいいきかせ、震える膝を押さえ、ベットに倒れこんだ。
これ以上望んではいけない。
正樹は自分に幸せな生活をくれた。彼の望むことなら、たとえ、死んでくれと言われ
ても、そうするだろう。自分のわがままで、正樹を困らせることなんかできない。
綺は、枕に顔を埋めて、ぎゅうっと抱きしめる。
なぜか涙が止まらなかった。理性とは裏腹な感情が綺を襲う。彼女は自分の感情
を必死で押さえつけた。
本当は、自分だけ見ていて欲しい。自分以外の女の子に正樹が振り向くのが許せ
なかった。
綺は、ベットから起き上がると、窓を開けてベランダに出た。
綺が帰ってきてオレは少々困ったことになった。
理由は簡単。正樹とヤレなくなったからだ。
しかし、考えてみれば、血が繋がっていないとは言え、弟とヤルのは少々問題が有
るような気がする。
やはり、このへんが潮時なのかもしれない。
代わりは、健太郎を誘えば、ヤツは喜んで乗ってくるだろう。
ヤツの思う関係とは、違うかもしれないが・・・・・・
オレは、着替えて、外に出た。
もう夜中だが、それを咎める人間はいない。
その時、建て売住宅の自分の家をふと見上げた。
人の気配がしたからだ。
見ると二階のベランダに綺がいた。
彼女を見るのはちょっと気まずいのだが、オレは、綺の様子がおかしいことに気が
付いた。
青い顔で、何かぶつぶつ、つぶやいている。
近寄ってみると、風に乗って声が届いてきた。
「私には正樹を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ
私には正樹を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ私
には正樹を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ私に
は正樹を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ私には
正樹を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ私には正
樹を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ私には正樹
を好きになる資格はないのよ私には正樹を好きになる資格はないのよ・・・(笑)」
「・・・・・・」
血を吐くような綺のつぶやきにオレはどうしたものかと考える。
まあ、二人をなんとかくっつけるしかないだろう。
「ふう」
ぼくは、学校の宿題を投げ捨て、ベットに転がった。
勉強なんか全く頭に入りはしなかった。
最近のごたごたで、ゆっくり一人になる時間がなかったからだ。
目を閉じる。
「・・・・・・」
駄目だ。
もっと落ち着かない。
なんでかっていうと、健全な男子に共通の生理現象というヤツだ。
頭の中は、凪の肢体がうごめいている。しかも織機までいるし。
これって3Pってやつか?
「ううう・・・・・・」
いつのまにか、ズボンの前が窮屈になる。
こうなったら、もう止まらない。
「くぅ・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・」
最近の経験でよりリアルになった妄想で、ぼくは限界を迎えた。
(;´д`)ウッ・・・キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
ばんッ!!!
「正樹!話がある!」
凪が突然部屋に乱入してきた。
「うわああああああっっ!!!」
「ふぅッ・・・はぁンっ・・・あはぁ・・・ああン!」
織機綺はベットの上で、むきだしの下半身を明かりにさらし、はしたなく広げた両
腿の間を指でこすりあげた。
あふれる愛液がシーツの上に水溜りを作っている。
彼女の体は施設の「教育」により、本来なら一日でも男なしではいられない体に
なっている。
その代償として、夜になると発情する体を、一人なぐさめなくてはならない。
「あうン!、はア!、あはァ!、ひああ!あーー!あーーーッッ!!!」
綺の自慰にはいつも正樹が出てくる。そして、綺は自分で、一人慰める。
くちゅくちゅとみだらな音を立てる彼女のあそこは無毛だ。性戯用に体を色々と改
造された結果の一つである。
永久脱毛されたそこは、ただでさえ幼い外見の少女の容姿をさらに幼くさせている。
この恥丘を正樹に見られることを想像しただけで、綺は恥ずかしさのあまり死にた
くなる。
でも、同時に淫らな欲望が背筋を駆け巡る。
充血した膨らみを、円を描くようにさすると、男を求めて、ひくひくと可憐な割れ
目が動く。
自分はここに、何人の男をくわえこんできたのか。そう考えると正樹に対して、な
んだかひどく自分が汚れた存在に感じてしまう。
しかし、そんな思いとは裏腹に、燃える体は快感を求めて、。また今日何度目かの
絶頂に達していく。
「ま、正樹い!、あああっ!、来て!、きてえ!、あん!、あん!、あっあっあっ
っっ!!!い、いくうっ!!!イクッ!イクッ!イッちゃうっっ!!!」
涙と涎を流しながら、綾は淫らな世界に入り込む。
彼女は部屋のノックに気がつかなかった。
「織機ーー、入るよーー」
「あああーーーーーーっっっ!!!」
「!!!」
「ごっ、ごめん!!」
ぼくは、いきなりの光景にあわてて、部屋を出ようとした。
さっき凪に踏み込まれて、綺に会いに行けと無理やりここに来させられた。
凪は、ぼくの下半身を見て、なんか真っ赤になりながら、早口でまくしたてて、す
ぐに出てった。
あれは、最近のパターンから考えるとどうやら、発情したみたいだ。でもいつもの
ように襲いかかって(?)来なかったのは織機がいるせいだろう。
その後、結局ここに来たぼくだが、あわててドアを閉める寸前、ぼくは織機の声で
動きを止めた。
「待って!!正樹!!」
「いやっ、あのっ、そのっ、いやっ、ちがっ、」
慌てまくる正樹を見て、彼女の胸は爆発しそうなほど高まっていた。
施設を出てから今まで、何人と交わったことか。いまさら恥じらいの感情などあり
えないはずだった。
しかし、今、彼の前で、彼女は何も知らない少女のように悲鳴をあげるのを必死に
こらえていた。
綺は思う。
今すぐ逃げ出そう。彼の前に体を差し出そう。汚れた体を見ないで欲しい。めちゃ
くちゃに犯して・・・
頭はパニック状態におちいり、綺はどうしたらいいのかわからなくなった。
しかし、気がつくと、彼女はベットから立ち上がり、服を脱ぎ捨て、正樹の前で裸
になっていた。
そして、彼にむかってこう言った。
「抱いて、正樹」
「・・・・・・は?」
綺は自分の言葉を客観的に聞いている自分を自覚していた。それは、必死に言葉を止
めようとしている。
しかし、勝手に動く口を止めることは出来なかった。
「あなたが望むことを全部してあげる。何でも。どんなことでもするわ。だから、
私を抱いて」
ああ、どうして私はこんな言い方しかできないのだろう。彼に嫌われてしまうでは
ないか。
もしそうなったら、死んでしまおう・・・・・・
でも、と綺は思う。
この体で、彼の心を少しでもつなぎとめられるのなら・・・
彼を、自分だけにふりむかせることができるのなら・・・・・・
綺は正樹の前にひざまづき、彼のズボンと下着を下ろした。そして、飛び出してき
た、若い性器を小さな口の中に入れた。