最後の戦いの後、リュウ達は共同体に戻って戦いの疲れを癒していた。  
そんなある日の事……  
 
「……は?」  
 ニーナの言葉にリュウの眼が目が点になる。  
「だから……出来ちゃったみたい……赤ちゃん」  
「ウソ……」  
 ニーナは、リュウの反応に頭を抱える。  
「あのねぇ、あれだけヤってて出来ないと思う方がおかしいわよ」  
「という事は、当然父親は……」  
 リュウは自分を指差す。  
「当然でしょ」  
 リュウは冷静になろうと必死に考える。  
(……えぇと、ウィンディアの後をニーナが継いだら女王様……その子供は当然後継ぎで  
……その父親となると……王様?俺が?  
まてまてまて、無理だ絶対にそれは……となるとニーナの両親に挨拶に行ってニーナを下  
さいって……生きて帰れるか……)  
 リュウの顔色が青くなり額には脂汗が浮かぶ。  
「だ、大丈夫?リュウ」  
「あ……ああ。それよりもこのことは誰かに相談したのか」  
「そんな簡単に相談できる訳ないでしょ」  
「ディースなんか年齢相応の経験がありそうだし」  
「何言ってるのよ。ディースなんかに話したら……」  
 
「みんなー、重大発表があるよー。なーんと、可愛いひよこちゃんが御懐妊だそうですー」  
 
「なんて事になるのが目に見えてるわ」  
「た、確かに。そうだ、アスパーは?」  
「あのねぇ、彼女(?)なんかに話したら」  
 
「興味深ですね。ぜひその出産までのプロセスを見せて欲しいものです」  
 
「なんて言い出しかねないわよ」  
「だめだっ、それだけは絶対ダメだ」  
「ちょっと、誰も見せるなんて言ってないでしょ」  
「ぅううう……となると……タペタは……ってダメだ、奴は卵だ」  
「そうなの?」  
「いや、カエルだし」  
「私は鳥だけど卵じゃないわよ」  
「そうなのか」  
「だって、ミーナが赤ちゃんの時を知ってるし」  
「でも、それは卵から出てきた後かもしれないじゃないか」  
「……それを言ったらあなたもトカゲじゃない」  
「う……いや、俺は龍だから」  
「似たようなものじゃない」  
「……なんか良く分からなくなってきたんだけど」  
「私もよ」  
 
結局、二人の混乱は、ニーナの月のものが3日ほど遅れてくるまで続きましたとさ……  
チャンチャン  
 

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