ブレスオブファイア  

「ふぅ・・・流石に疲れちゃった。」  
 有翼の少女はそう呟くと寝所へ向かった。彼女が疲れるのも当然の事だろう。  
何故ならばこの日は結婚式、それも彼女ことウインディア王女ニーナと  
彼女と共に邪神を倒した竜族の勇者リュウとの国をあげた結婚式だったからだ。  

 まだかすかに聞こえた彼女の国の民があげる歓声は王宮の奥に行くにつれ小さくなり、  
ニーナが寝所の前に立った時にはすっかり聞こえなくなっていた。  
 彼女は一呼吸して扉を開け部屋の中に入る。そして先にいるはずの「新郎」に声をかける。  
「ごめん、ウェディングドレス脱いで、お風呂入ってたら遅くなっちゃった。  
 だってあのドレス、何枚も何枚も重ねて着るから…」  
彼女がいくら返事は返ってこなかった。そんなに怒ってるの?、とニーナは部屋を見渡す。  

 返事が返らない理由はすぐにわかった。  
「もう、先に寝てるなんてずるいわ。」  
ニーナは不平を漏らしなが先客のいる豪奢かつ妙に巨大なベッドにもぐりこむ。  
「そういえばあなたは町の宿屋でも一番早く眠ってたわね…。でも」  
ニーナは一旦言葉を切ってから、寝巻きをスルリと脱ぎ何もつけていない裸になる。  
そして今日からの夫、リュウの肩を掴み、そして揺さぶる。  
「…今日はまだやらなくちゃいけない事があるでしょ!」  
ニーナの揺さぶり攻撃は効を奏し、リュウは目を覚ます。  
 お互いが向かい合った当然の結果として、二人の目が合う。  
その時ニーナは今日、ほとんどリュウと目を合わせていなかったことを思い出した。  
しっかりと目を合わせたはずの結婚式の誓いの儀式の時は、二人ともカチンコチンに緊張し  
とても記憶するどころではなかったことまで思い出し、笑ってしまう二人  

 ひとしきり笑ったあと、先に覚悟を決めたのはニーナの方だった。  
自らの体を寄せるようにしてリュウを抱きしめる。  
「あなた…変なところで行動に移せないんだから…全く女の子にリードさせるなんて…」  
ニーナは言いたい事と意味が全く逆の言葉を口にする前に異変に気付く。  
彼女の体を照らす淡い光、それはリュウの体から発せられているものだった。  
次第にその光は強くなり、リュウの輪郭が一度ぼやけ、そして大きく鋭くなってゆく。  
「ちょっ…なんで…なんでそうなるのよ!」  
突然の事に驚くニーナ、それがどういう現象なのか理解はしているのだが。  
光が消えた後、ベッドの上にいたのは一匹の巨大な竜だった。  
その行為を咎めようとニーナは一瞬言葉を考える。  
しかし次の瞬間、彼女の体は竜の大きな手に支えられるように持ち上げられる。  
あまりの事に何も言えなくなったニーナ、それをなだめるように唸る竜。  
さらに竜はニーナに動きさえ許さないかのように彼女を巨大な舌で舐め、愛撫する。  
 あたたかい、とニーナは思い、そして彼の行為は竜族として最大の愛情表現だと理解した。  
竜の愛撫はさらに続き、腹部、乳房、そしてニーナの「彼女以外触った事の無い所」にも及んだ。  
それに耐えきれず思わず声を上げて喘ぐニーナ。  
「きゃふっ、あっ、ああっ」部屋の中に響く彼女の嬌声、  
そしてぺちゃぺちゃという濡れた音。  

不意に、愛撫が止んだためニーナは目を閉じ、息を整える。  
次に目を開けた時、彼女の視界を覆っていたのは竜の胴体と翼だった。  
ニーナは竜の巨体を目の前から上へと眺め、そして竜の顔を見ようとする。  
しかし、見えない。リュウ自身が顔を見せないようにしているようにも感じた。  
今度は逆に下へ視線を向ける。そこで彼女は何をするべきかを思い出した。  
侍女軍団の精一杯のジェスチャー、及び図解による性教育の成果と言える、が。  
「えーと…」彼女はなかなか行動に移せない。その理由は非常に単純である。  
「お…大き…、これ…本当に…私のお腹に入るの…?」  
躊躇しているニーナの様子を感じたリュウは「くぉ…?」と小さく鳴く。  
「…大丈夫!王女たるもの相手の誠意を受け取らないわけにはいきません!」  
ニーナはそう言って自分に活を入れた後、まず両手両足両羽で体を持ち上げ  
なんとか秘部を竜根にくっつける。そこで更に力を入れて体全体を揺すり  
竜根に肉襞をすりつける。体全体に力が入っているので  
「ふうっ、ふっ、ふうっ」と荒い息遣いになってしまうニーナ。  
ニーナは時々、膣孔を竜根に押し付けていたが、完全な処女の上に力が入ってしまっていた。  
それに竜根の巨大さも加わり、挿入を不可能にしていた。  
「やっ、やっぱりっ、無理なっ、のっ…?」必死で体を揺さぶるニーナ  
と、次の瞬間ニーナの下半身に「ずぷッ」という感触が伝わる。  
先ほどの竜の唾液とニーナの愛液が潤滑液となり、なんとか竜根の  
先の部分だけがニーナの中に入っていた。  
「ううっ!!」あまりの激痛に身をよじるニーナ  
リュウはニーナの痛みを無くす為に体を引こうとする。  
それをニーナは制止する「ダメッ!また…入るか分からないしっ…!!」  
そう叫んだ後ニーナは出血にも構わず竜根を自分の奥へ奥へと導こうとした。  
竜根の4分の1程はなんとかニーナの膣に入ったが、それ以上は無理のようだった。  
その状態で、内臓が引きずり出されるような感覚に耐えながら腰をふる。  
竜の鳴き声が次第に鋭くなっていき、そして城を揺さぶるような咆哮をあげた。  
次の瞬間、ニーナは下腹部に灼熱感を覚え、その直後、頭の中が真っ白になった。  
まるで体が解放されるかのような感覚だった。  

ニーナは朝の眩しい光で目が覚めた。  
あんな「声」を上げたら城中の人にわかっちゃうな、と苦笑した後  
なにか妙に視野が高い事に気がつく。  
「な、何!?」と言おうとし、その声が人間のもので無いことに気がつく。  
事情を理解したニーナは、愛する大きな竜の隣りで再び眠り始めた。  

不自然に巨大なベッドの上には  
その大きさに相応しい巨大な竜と巨大な鳥が仲良く寄り添って眠っていた。  

〜後のニーナの日誌より〜  
「…ひょっとして変身できる有翼族はみんな「あの時」にこうなっちゃうのかしら?」  

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