即位の後も、新王の誕生を祝う宴は続いた。およそ一月に渡って国中が沸いた。  
連日、城を訪れる来賓への挨拶や国民への顔見世など、僕には気が休まる暇がなかった。  
いや、一つだけ。一日の予定が終わり自室に戻ってからレミリアとの愛のひと時。  
それはとても、充実した時間だった。  
もっとも事が終わると更に疲れが溜まるのだが……。  
だから、たまには一人だけに成りたくて今晩は庭園を一人で散歩していた。  
すると声を掛けられた。  
「こんばんわ陛下……お一人でどうされたのですか?」  
声の方を見る。隣国、ローフェニアの王女、ルフィーナだった。友好国ということも  
あって、今回の即位式に使者として彼女が来ていた。  
「ルフィーナ姫こそ、共も連れず一人歩きなど……」  
「久しぶりに貴方と二人っきりになりたくて……」  
そのまま二人、近くの芝生に座る。じっとりと夜露が尻の辺りに染みる。  
ルフィーナとは先王の時代、彼女が外交の使者としてわが国を訪れた時に始めてあった。  
その頃既に僕の名声は周辺諸国に轟いており、噂話だけで僕に対する憧れを深めた彼女  
から僕に告白してきて、二人は遠距離恋愛の仲となった。  
しかし、今では僕はレミリアを妻としてリーヴェラントの王となっている。ルフィーナ  
の気持ちには応えられない。  
「貴方を忘れたいから……だから、一度だけの契りを……」  
ルフィーナはそう言って僕に寄り添い顔を近づけてくる。ふわりと風が過ぎ去るように  
唇を重ねる二人。  
「いいのか? 貴方だっていずれ別の男と結ばれるだろうに。そのとき純潔で無いと知  
 れれば……」  
「構いません……一生を独身で通す覚悟もあります……」  
ここで彼女を放り出して立ち去ることだって出来るのに、それは覚悟を決めた彼女に失  
礼と思えた。だからこう言う。  
「本当に……一度だけだから」  
ルフィーナの手を取り、人目につかないように庭園の中でも高い木々のそびえる辺りへ  
移動する。そして外套を外して地面に敷いて、ルフィーナにそこに座るよう促す。  
 
「優しいんですね……他の人にも?」  
ルフィーナは聞いてくる。野暮な事を、と思い僕は彼女の口を塞いだ。  
「ん! うぅぅっん! ちゅ……はぁ……」  
息が持たなくなって、唇を離す。  
「今は、君だけに優しい男だよ……」  
僕はそう言ってからルフィーナを抱き寄せ、彼女の体に手を這わせた。服の上から触る  
胸は、たっぷりとした質感を以って僕に応えた。ルフィーナの息が荒くなる。  
「はぁ……はぁぁっ! カーライル様ぁ……」  
「ルフィーナ……愛しているよ」  
互いの名前を呼んでから、またキス。唇を合わせたまま激しい愛撫を続ける。  
ルフィーナの手が、僕の大きくなった物に触れる。ズボン越しにすりすりと手を動かし  
て、刺激を送られた。堪らず声が出る。  
「ああぁ……っ! そ、そこは……」  
「ここが……殿方の……大事な所なのでしょう?」  
言い終えてからルフィーナは僕のズボンを脱がせ始める。彼女の意図を理解して、僕は  
腰を浮かせズボンを取りやすくする。するりと膝下までズボンと下着が落ちて、僕の物  
が外気に晒される。涼しい。  
「これが、カーライル様の……。大きい……」  
目の前にそそり立つ肉棒を見てルフィーナは言う。それから、彼女は舌を突き出して顔  
を近づけ、ぺろりと舐めた。  
「うっ! くぅっ!」  
思わぬ攻めに僕は呻く。ルフィーナはびっくりして聞いてくる。  
「あ、あの……私、いけない事をしましたか?」  
「い、いや……そんな事はないけど。君がこんな事をするなんて……驚いたんだ……」  
僕の答えにルフィーナは不服そうに、  
「私だって、愛する人のためなら……なんだって出来ますのに……」  
といった。それを聞いて僕はルフィーナを抱きしめて言った。  
 
「悪かった……。よかったら続けてくれ」  
ルフィーナは黙って頷いてから、口での攻めを再開した。ちゅぱちゅぱと、口淫の音が  
庭園に響く。肉棒に舌を絡ませ引き戻したり、くびれた所を丹念に舐め取ったりとルフ  
ィーナの口技は、とても初めてとは思えない巧さだった。やっぱり王族ってこういう事  
の勉強もするのかな、とそう思う。それは、まあ置いといて、ルフィーナの攻めによっ  
て、僕は限界が近かった。  
「る、ルフィーナ……そろそろ出そう! 中にする? 外にする? ルフィーナが選ん  
 でいいから……」  
僕の問いかけにルフィーナは一瞬動きを止めたが、すぐに咥えたままで動きを再開した。  
「あっ! はぁっ! ……口の中でいいんだね? 出すよ……!」  
そう言う間もルフィーナの動きは止まらない。僕は限界に達して「ルフィーナっ!」と  
一声叫んでから、腰を震わせながら彼女の口の中に射精した。  
ルフィーナは、僕の物を咥えたまま喉を鳴らしながら精液を飲み続けた。  
「ごほっ! ……かはっ!」  
飲み終わったのか、ルフィーナは僕の物から口を放してから軽く咳き込んで体を起こす。  
口の端にはみ出した精液の残りを拭い取ってそれを舐める。それから、  
「大変美味しゅうございました。リーヴェラント国王陛下」  
と言って、深々とお辞儀をした。えらくよそよそしい言い方なのは、僕を忘れたいとい  
う彼女の意志の表れなのだろうか?  
 
二人とも服を抱えながら全裸のままで城の裏手の水場へ移った。周りに敷き詰められた  
石畳のごつごつした感じが裸足を気持ちよく刺激する。  
「どうしてこのような所へ?」  
「それはね……ここでしようと思ってさ。」  
水に足をつける。始めは外気との温度の違いに身が震えるが肩まで浸かると、水温の方  
が心地よく感じられる。  
「おいで……しばらく泳ごう」  
「で、でも……」  
ルフィーナは生活用水でもあるこの水場に入ることに躊躇いがあるのだろうか。  
「飲み水に使うのは、別のところから沸いているから。こっちは洗い場だよ」  
それを聞いてルフィーナは、体の先端から水をかけ体を慣らしそれが終わると、急に水  
場に飛び込んだ。ざぶん、と音が鳴り水が高く跳ねる。  
「結構、お転婆さんなんだね。ルフィーナは」  
僕は彼女の意外な一面に驚いてそう言った。  
「だって見ているのは貴方だけですもの……」  
嬉しそうに微笑んでからルフィーナは急に姿を消す。潜水したのか?  
「おーい! ルフィーナ、どこに行ったの? ……あわわっ!!」  
なんとルフィーナは潜ったままで僕の物を掴んで扱いていた。  
このままやられっ放しでは王の威厳が廃るというもの。僕は意を決して潜水し、ルフィ  
ーナの体を抱きしめる。そして、全身を水に包まれ浮力に身を任せながらキスを交わす。  
やがて二人同時に目を見開き、慌てて体を起こす。  
「ぷはっ!」  
二人の呼吸音がハモる。  
「ふぅふぅ……」  
しばらくは黙って息を整えた。  
「そろそろ、しようか……ルフィーナ」  
「あっ! ……はい、陛下」  
「それじゃあ、縁に腰掛けて……そう、足は水に浸けたままだよ」  
ルフィーナの足を開かせ、秘所を見る。手でそこを触ると粘り気のある液が絡みついた。  
この場の水ではない。  
 
「あっ……ああ、恥ずかしい……」  
既に、順次万端整った自分の物でルフィーナの体をなぞる。暗くてよく見えないから、  
こういうやり方になるのもしょうがない。でも、性器で体を触られる感じが彼女の興奮  
を煽るようで  
「はぁん! ……はあっああっ……やあっ!」  
と切なげな声を上げる。  
「おっ! ここかな?」  
ようやく、進入口を探り当て、腰を揺らしそこを突っついてみる。  
「あああっ! はぁあん……や、やめて……早く……くださいぃ」  
泣きそうな顔での訴えに、僕はルフィーナの腰を掴み、自らの腰を打ち付ける。  
「いっ! ……ああんっ! ……は、入ったんですか?」  
「うん……僕のが君に入って一つになってる」  
僕は水場に立っている。膝辺りまでが水に浸かり、そこから上は外気に触れる。温度差  
で実が震える。ぶるぶると小刻みに体を揺らしながら、ルフィーナとの行為を続ける。  
「あ、あの? 寒いのですか?」  
「うん! ちょっとね。でも君を抱いてると暖まる」  
それを聞いて、ルフィーナは頬を赤らめ黙り込む。その仕草を見て、寒さとは違うが震  
える。こんな娘に想われ、結ばれていることから来る身震いだった。  
「愛してる」  
素直な気持ちで僕は言う。  
「分かっています。……でも貴方は……」  
もう別の女の夫。だからこそ、今このときだけはと二人は燃え上がった。  
「ルフィーナ……どう? 気持ちいい? イきそう?」  
「は、はいっ! ……私ぃ、気持ちいい……貴方のを出してください、全部中にっ!!」  
ざぶん、と腰が水をかく音がして、自分の物がルフィーナの最奥まで達したのを感じて  
そのまま中にだした。  
「あ! 来る……熱いのが……流れて……来る」  
ルフィーナは途切れ途切れに呟いて身を硬くする。それが僕の物を絞って更に精液が中  
に流れていく。  
「……はっ! はあぁぁ……ふぅ、ふぅぅ……」  
 
精液を搾り終えてから、ルフィーナはゆっくりと体から力を抜く。すると、彼女の中も  
緩んで白濁の液がこぼれ出し、彼女の尻を伝って水場に流れ落ちていく。  
ぽちゃん、と水音がしてルフィーナもそれに気づいたようだ。  
「い……いけない。私、大事な洗い場を汚してしまって……」  
「気にしないで……。ルフィーナのなら汚くないよ。それどころか、みんな有り難がるさ」  
「もう……冗談ばっかり」  
 
水場で泳ぎがてら、身を清める。それが終わってから、二人は身だしなみを整えてから  
時間をずらして個別に、城に戻った。未練を振り切るように、互いに姿を見ることなし  
なかった。  
「こんな遅くまで、どうしたんです」  
部屋に入るなりレミリアに言われる。  
「散歩だよ」  
新婚なのに、もう別の女を抱いたなんて知れたら、どうなるか。自然と口調はぶっきら  
ぼうなものになる。  
「ルフィーナ姫ですか?」  
えっ! ばれてる?  
「あ……あの、これはだねぇ……」  
全身総毛立ち、がくがくと足が震える。  
レミリアは余裕を持って、僕を見回した後、  
「今日はこれで特別に許してあげます」  
といって、僕の頬に平手打ちし、ぱしーん、と乾いた音が部屋に響いた。  
「私だって、あの人の気持ちは知っていますから……」  
「ありがとう……それから、ごめん」  
その日は、それ以上追求はされる事は無かった。妻の配慮が嬉しかった。  
 
宴の日々も過ぎ去り、リーヴェラント王国カーライル朝最初の国政に関する議事が行わ  
れようとしていた。その席で、僕は一つの議題を掲げるつもりだ。  
内容は、国王の一夫多妻制を認めるという物。  
これが、僕の国王としての最初の政治となった。  
 
完  
 

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