春。緑ヶ原でエルディアさんとのデート。  
このときばかりは、と童心に還り花畑で遊んだ。  
僕は花の首飾りを造って、エルディアさんは花の冠を造り、お互いに送りあった。  
エルディアさんは、嬉しそうに頬を赤らめ僕を見上げている。  
普段はつんつんしているのに、なんだこういうときはこんなにかわいいんだろう。  
「お前に気を許しているから……だから、普段見せない顔も見せてしまうんだ」  
エルディアさんは、そう言う。  
すると彼女の素顔は僕だけが見れるのか。なんだかいいなぁ。  
 
たっぷり遊んで日も傾いた頃。  
「じゃあ、そろそろ帰りますか?」  
僕は立ち上がり尻を払いながら言う。でも、エルディアさんは座って僕を見上げたまま。  
その目が、まだ帰りたくないと訴えている。  
「もう少し残ってくれ……こっちに……」  
そう言ってエルディアさんは、僕を導いて一目につかぬ所へ移動した。  
「抱いてくれ……」  
エルディアさんは、簡潔に言って僕を求めた。僕はキスをしてそれに答えた。  
恐らく初めてであろう大人の口付けにエルディアさんは目を丸くしたが、僕が背中に手  
を回して抱きしめると体の力を抜いて、僕の舌を完全に受け入れた。  
「はぅん……ちゅっ……こんなキスは……初めてだ」  
「それなら、慣れるまでもっとしてあげます」  
エルディアさんの上着のボタンを外しつつ、またキスをする。  
ボタンが一つ外れるごとに彼女の引き締まり尚且つ豊満な胸が揺れた。  
「脱がすのが巧いな、お前……」  
「これくらいでいいでしょう。エルディアさんの素敵なおっぱいがまる見えですよ」  
胸が出る程度の半脱ぎ状態で止めると、次はその胸を愛撫した。  
「あん! あんっ! はぁぁっ……」  
エルディアさんは、漏れ出す喘ぎを抑えようと口元に手をやるが、次々に与えられる  
快楽には効果なく、身を振るわせはじめた。  
 
「ここ、舐めますよ」  
「えっ? 何を……ふあぁぁぁっ!!」  
僕がエルディアさんの乳首を舐めると彼女は更に高い喘ぎを発して、僕の頭に腕を回し  
胸に押さえつけた。  
「もっと……もっと……してくれっ!」  
「はい……でも、腕は緩めてください」  
乳首への攻めを続けるうちに、エルディアさんは両足をすり合わせて、もじもじとしは  
じめた。  
「どうしたんです?」  
「そ、それが……あそこが……なんだか濡れてしまって……」  
言って恥ずかしげに顔を赤く染める。  
どれどれ、実際に触って確かめてみるか。  
「うわ! 本当だ……エルディアさんたら、こんなになっちゃって」  
「そんなこと……言わないでくれ……恥ずかしい」  
「でも、もう準備は万端ですから……抱きますよ!」  
お互いにズボンを脱いでから、エルディアさんを木にしがみつかせお尻をこちらに向け  
させた。そして先ほどから、愛液が溢れる彼女の秘所をじっと見た。その間も尽きる事  
なく液が漏れ出し、足を伝い落ちていく。  
「見られて、感じているんですか?」  
「だから……見るな……恥ずかしいといっているだろ」  
僕は舌でエルディアさんの愛液を一すくいして飲んだ。  
「ひゃうん! 舌で……そんな所をっ! はぁうっ!!」  
あんまりじらしても可愛そうだし、後で何を言われるか分かったものじゃないから前戯  
はこれくらいにするか。  
「じゃあ、入れますよ」  
「うん? あぁ、わかった……」  
改めて宣言されたせいかエルディアさんは、軽く身を固くした。  
「緊張しないで……ほらっ」  
やわやわとエルディアさんの胸を揉みながら僕は自分の物を彼女の中に入れた。  
「くぅっ……あはぁぁん……ぁぁっ」  
「エルディアさんの中……絞まって……気持ちいいっ!」  
「わ、私もだ……お前のが、中で擦れて……うはぁぁっ!」  
 
繰り返される挿入の振動に耐えるように、エルディアさんは木を持つ腕に力を込める。  
それで更に彼女の中の絞まりがよくなり、つられて僕の腰の動きも早くなる。  
その振動は木を伝って枝の先の葉っぱを、かさかさと揺らした。  
男を寄せ付けないところのあったエルディアさんと、今こうして外で繋がりあっている。  
あぁ、好きだエルディアさん……このまま一気に中で出したい。  
「エルディアさん……僕もう限界だ。中でイくよ」  
「イく? それって……どういう?」  
知らないのか? でも、もう止めようも無く僕の物は小刻みに痙攣しながら射精した。  
「何だ!? 熱い……あぁぁんっ!」  
どくんどくんと、脈打つたび精液がエルディアさんの中に満ちていき、やがて彼女はぐ  
ったりと地面に膝を着いた。繋がったままの僕も同じく地面に座り、優しく彼女を抱き  
しめていた。  
 
「じゃあ、改めて……帰りましょうか」  
「そうだな」  
帰り道でふとエルディアさんを見る。さっきまで僕の腕の中で可愛らしく顔を見せてい  
たのに、今はすっかりいつもどおりの、つんとした表情だ。  
いや、今軽く微笑んだぞ? うん、確かに。  
「どうしたんです、何か嬉しいことでも?」  
「聞くことも無いだろ。お前に抱かれたこと、思い出してな」  
そう言われて、僕は顔が熱くなるのを感じる。赤くなってるのか?   
あわわ、どうしよう。  
と、僕が慌てているとエルディアさんの方から口付けしてきて  
「よかったら……また……抱いてくれ」  
と、言った。  
その後、お互い真っ赤になって帰り道を歩いた。  
この直後、エルディアさんの父上と鉢合わせするのだが、それはここで言うことじゃない。  
 
完  
 

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