その日はどんどんどん、と激しくドアがノックされる音で目が覚めた。
「まったく、こんなに早くから誰だ。せっかくの休日の睡眠をっ!!」
デートの約束も無い、買い物するにも金が無い、
だからこうして部屋でぐっすり寝ていたのに。
しぶしぶドアを開けると、そこには緑髪の女の子が一人。
「おはようございます。今日一日お世話させていただきます」
そう言って、女の子は深々とお辞儀した。
僕は、まだ寝起きで頭がはっきりしなかった。
体を起こして、顔が見えるとやっと誰か分かった。
リュア=ローウェル。姫様付きのメイドだ。
そうか、家事好きな上世話好きな彼女が、僕の自堕落な生活を知って、
一日お手伝いさんをしてくれると、約束していたんだっけ。
「うわあ……ものすごい……散らかりようですね」
リュアは部屋を一望するなりそう言った。
「まぁ、一人暮らしだし、必要な物は殆ど支給されるし、不精になるんだ」
床には下着が転がってるし、角の辺りには何だかよくわからない物がごちゃごちゃと
山積みになっている。我ながら、把握できていないのが怖い。
「それなら、まず片付けからやりますね」
てきぱき、とリズムよく動いてあっという間に部屋は整理整頓された。
大したもんだ。メイドってすごいね。
「いやぁ、お見事」
「ええ……そうですか」
「うん、なんだか生き生きしてた」
「私、こういう家事が好きなんですよ」
そういえば普段からリュアが洗濯や城内の掃除をしているところを良く見る。
随分と家庭的な娘だな。このとき僕の中での彼女に対する好意が上がった。
「おなかが空いたな……」
昼過ぎになって、自然と出るその言葉。
「でしたら、私が、ごはん作りますね」
「しかし、うちの台所じゃ大した物はできないぞ?」
「それなら大丈夫です。食堂の厨房を使う許可をもらってますから……」
なんと、手回しのいい。先の掃除の時といい、彼女はとても気の利く女性のようだ。
食後、軽く雑談に興じた。
「つくづく思うんだけどリュアって家庭的だなぁ」
「そう……ですか?」
「うん! 家事全般が得意だし、さっきの料理もおいしかった」
僕が手放しに褒めるとリュアは何故か俯く。
「そんなぁ……でも料理なんかは、ステラさんのほうが上手ですし」
「謙遜謙遜。はははっ。でも、リュアをお嫁さんにもらう奴はうらやましいな……」
「そっ……そんなお嫁なんて……」
リュアは顔を赤らめ慌てる。ばたばと、手足を振って、もう可愛らしいこと。
ところが、がちゃん――、と何かくだけるような音がして、彼女の動きが止まる。
あらら、飾っておいた箱が床に落ちて壊れちゃったぞ。
別に、大事にしてるものでもないが、リュアは、おどおどしながら僕を見ている。
これは、いい状況かも。ちょっと、意地悪を思いついたぞ。
「あぁーっ! 僕の大事なターンXBOXがっー!!」
かなり、大げさに悲鳴を上げながら僕は、壊れた箱に飛びついた。
「あ……あのぉ、それはいったい?」
「裏の山から掘り起こした古代の箱なんだ! どうしてくれるんだよぉ、リュアっ!!」
「そ……そんな貴重な品物を……私ったら、どうしましょう」
「そうだな、お仕置きが必要だな」
「えっ?」
リュアは何を言っているの、という表情で僕を見る。
「粗相をする悪いメイドには、お仕置きが必要だと言っているんだ」
「い、いやぁっ!!」
「だったら、この箱修理してディスクに傷がつかないようにしてくれよっ!!」
僕のわけの分からない激昂に、リュアは観念したように黙り込む。
「さあ、脱ぐんだ」
多少、罪悪感を感じながらも、静かにリュアに命じた。
普段はぶかっとしたメイド服だからわからなかったけど今は、
肌の線が良く分かる白色の服を着ている。
ゆっくり一つ一つボタンを外していくリュアの指の動きを見ていると、
僕はこれからのことを想像して、つい息が荒くなる。
上着を脱ぎ終わったところで、
「待って! 今はそれだけでいいから」
と、止めた。
上はブラだけだが下はスカート。なんともバランスの悪い格好をしている。
僕はそのスカートの内側に潜りこんでパンツの上からリュアのあそこを触った。
「はぅんっ……はぁ……ふぅぅんっ!」
スカートの布地越しにリュアの喘ぎが聞こえる。相手の顔の見えない状態での愛撫に
リュアは不安なのか振るえが止まらない。
そのうち秘所から液体が溢れてきてパンツに染みを作っていく。
「なんだぁ……お仕置きの最中なのにお漏らしなんて。本当、悪いメイドだなぁ……」
僕は笑顔になりながらそういった。でもリュアは僕の顔が見えないので随分おびえながら
「ご、ごめんなさい……もう、止めてください、お願いします……」
と、許しを請うた。
「そこまで言うなら、止めるよ」
僕がスカートから這い出でるのを確認して、リュアは安堵した。
まあ、すぐに元通りになるんだけどね。
「次はこっちだ!」
僕は今度はリュアの胸に触れた。
「ひゃあっ! いやぁ……」
リュアの乳首はブラの上からでもはっきりと分かるほどに立っていた。
さっきからの攻めで感じまくっているんだな。
「どうしたんだい? こんなに胸の先っぽを硬くして」
「はうぅ……ですから、もう……堪忍してくださいぃ……」
リュアの訴えを無視してブラを取り、今度は生の胸の感触を味わう。
乳首を摘むと「きゅうん!」乳房を揉むと「あふぁあ」と絶え間なく喘ぐ。
そしてついに
「ひぃやあぁぁーっ!!」
と、一際甲高い喘ぎを発して、リュアはぐったりと僕にもたれかかった。
「まだお仕置きは終わってないよ……」
僕はリュアはベッドに寝かせながら言う。
リュアが気を失っている間に、彼女の身を覆う、残りの衣服を取り去ってしまおう。
すぐにリュアの裸が僕の目に飛び込んでくる。
部屋は薄暗いが、それが余計に彼女の裸を魅力的に見せた。
「う……うぅん、私……何があったの……?」
「目が覚めたかい? 胸を弄られ過ぎてイっちゃったみたいだね」
「もう、お仕置きは済みましたか?」
「いや、まだ最後のが残っているよ。これさ」
自分の物をリュアに触らせる。
びくんびくん、と脈打ちながらそれはどんどん大きくなる。
「あぁ……カーライルさんの熱い……」
そういうリュアの顔は真っ赤で、僕の物に負けないほど熱そうだった。
「これを、リュアの中に打ち付けて終わりだから。じゃあ、行くよ」
一度イッて潤ったリュアのそこに、僕の物を突き入れる。
ずりゅっ――
「きゃっ、ひぃやぁぁ……ぁあっ」
「どうだい、反省したかい?」
僕は性欲に流されつつ腰を振りながら聞くとリュアは
「もっと、もっと私め叱りつけてください」
と、積極的に僕を求めてくる。
「そうか、じゃあ、もっときつい攻めをするから受け取るんだ!」
体位変えて、後ろからリュアを突く。その上彼女の体を窓ガラスに押し付けながらだ。
がたがた、とガラスが鳴る。
「ひぃっ! 許してぇ……っ。こんな……恥ずかしい」
人が外を通れば見られる。そんな状況がリュアの羞恥心をかきたてて、
早くこの攻めを終わらせようと自ら腰を振るう。
そのうち僕の方が
「おぅっ! はあぁぁ……くぅっ!」
と、喘ぎをこぼす事になった。
「よく耐えたねリュア。もう終わりだだから。 ……イくよっ!!」
宣言してから、最後にしリュアの中に射精した。
びゅるびゅるる〜ぶりゅるる〜〜っ!
「はぁん……はあぁぁんっ! カーライルさんの熱いのが一杯来るぅぅっ!!」
リュアもイったようで、体重を預けていた窓枠が激しく揺れ音を立てる。
がたがたがた――がちゃっ――
「!? あっ、窓が開いちゃった……」
二人は一緒にどきりとして、顔だけ出して外を見回す。
「誰も……いませんね……ほっ」
リュアが安心してため息をついた。
「じゃあ、これでお仕置きはお仕舞い。十分反省したようだし、それに……」
それにとても気持ちよかった、とは言わず言葉を濁した。
「もう、独身男の一日お手伝いなんてするなよ」
自分でも白々しく、僕は忠告する。
でもリュアは
「貴方のお世話なら、よろしいでしょう?
今日はもっと、失敗した方がよかったかもしれません」
と、けろりとして言った。
その後お互い、顔を真っ赤にして笑った。
僕の笑いは、苦笑い。
そしてリュアの笑いは……怖いから考えるのは止めとこう。
でも、もし彼女をお嫁さんにしたら、その男は苦労するだろうな。
完