宇都宮比瑪は誰にも内緒にしている仕事をしていた。
ひだまりの館のカエデ先生にも、ユキオ、アカリ、クマゾーも知らない事だ。
カエデ先生は時折いなくなる比瑪に心配して追求したものの、ボーイフレンドが出来た言われれば、むしろ比瑪が安心して逢引出来るようにフォローしてくれた。
(ごめんなさい、カエデ先生)
たくさんの母のうちの一人であるカエデ先生に嘘をつく罪悪感に苛まれながら、今日も比瑪は夜もとある一軒屋へと繰り出す。
「お邪魔しまーす」
合鍵でドアを開け、家の中へ入る。鍵を閉め、靴を脱いで揃えると、薄汚れたこの家の住人の散らばった靴も丁寧に揃えてやる。
「おお、比瑪ちゃんいらっしゃい!」
出迎えたのは白のランニングに縦縞のトランクスを穿いた、でっぷりとした40台半ばくらいの親父だった。
脂でテラテラと光る顔を笑顔で醜悪に歪ませ、比瑪の背中に取り付くと毛深い腕を回して未熟な乳房をシャツの上から揉み上げた。
「あぁ、ちょっと佐藤さんってば」
佐藤と呼ばれた中年は比瑪の咎める声を無視して18歳にしては未発達な身体をまさぐり続ける。
「いくらなんでも急すぎません。晩御飯を食べてから……」
制止しようとする比瑪の声も段々と艶を帯び始める。
お気に入りのピンクのぴっちりとしたTシャツの上から乳首をこね回され、生臭い息を吹きかけられながら耳を思い切りしゃぶられる。
(とにかく一回出さないと気が済まないんだろうな)
比瑪は熱い息を吐きながら脂肪の塊のような男の愛撫に身を任せることにし、トランクス越しに肉棒をまさぐった。
湿っていた。
ちらりと見ればテント状になっている部分はカウパーで濡れていた。
「佐藤さん、口でしますから、ね?」
後ろ手で器用にトランクスの中に指を差し入れ、勃起を取り出し、手のひらに包んで優しくあやすようにする比瑪。
「おお、フェラチオかぁ。比瑪ちゃんのフェラチオは絶品だからなぁ」
フェラチオという直接的な表現に、比瑪のほっそりとしたうなじが桜色に染まる。
いつもしている行為の名称一つで恥ずかしそうにする比瑪に、佐藤のぶよいついた胸は高鳴った。
佐藤は比瑪から身体を離して立ち上がると、比瑪を膝立ちにさせ、カウパーを滴らせる赤黒い亀頭を比瑪の頬にぐりぐりと押し付けた。
「んっ、佐藤さん……」
頬に亀頭の先端を埋めながら、比瑪の頬の感触を楽しみつつ、ゆっくりと肉棒を唇へと向かわせる。
その跡にはナメクジが這ったような粘ついた汁の道が出来、比瑪の顔を汚す。
「ブフフフ」
豚のような顔を持つ佐藤が、詰まった鼻を鳴らして笑う。
脂肪の中から生えてるような肉棒の亀頭を、ぷっくりとした血色の良いピンクの唇に押し付け、口紅で彩るように、粘着質の先走り汁を塗りつける。
比瑪の唇が、安っぽい蛍光灯の光を反射してぬらぬらと濡れ光る。小さな泡粒が付着している。
(すごい臭い……)
むっとするほどの牡の臭いが比瑪の鼻腔を襲い、イカくさい臭気が鼻を通って肺に充満する。
(臭いけど、嫌いじゃないな……)
細くしなやかな身体が火照り始め、比瑪は深く臭いを吸い込んだ。
ちいさな胸がトクントクンと高鳴り始める。
「フェラチオも良いが、手コキも良いな」
比瑪の髪を無遠慮に撫でたり、指に巻きつけたりしながら、佐藤は天井を見上げつつ思案に耽る。
粘つく肉塊を唇に擦り付けられながらも、比瑪は嫌そうな顔一つ見せず、じっと佐藤を見上げている。
そして右手は陰嚢へと伸び、一風変わった感触を楽しみながら、手の上に乗せてふにふにと揉みしだいてやっている。
ぬるりと唇の間に亀頭の先が進入する。歯ブラシで歯磨きするように、赤黒い亀頭が比瑪の真っ白く並びの良い歯にこすり付けられる。
微量のカウパーが口内へ流れ込む。それを舌に絡める。慣れた味。苦くてしょっぱい。こくんと飲み下す。
そして比瑪は唇を窄め、醜い亀頭にちゅっちゅっとキスをしながら尿道孔のカウパーを吸い出しては嚥下する。