「それじゃユウ」  
言いつついきなりバスローブの前をはだけるイイコ。  
「ね、姉さん、ヒメがいるのに何してんだよ!」  
慌ててローブの前を閉めるユウ。  
イイコにせよクインシィにせよ露出癖などないことをユウは良く知って  
いる。  
それは単なる思い込みではなく、実際に一度二人で出かけた先でイイコ  
に露出プレイを強要した時に羞恥の頂点でクインシィ化されて偉い目に  
あったという経験からの結論である。  
しかしイイコは。  
「いいから、はい」  
再びローブをはだける。  
そしてユウを引きずり起こすようにして、自分の決して巨乳ではないが  
手頃な大きさで柔らかい乳房へとその顔をうずめさせる。  
「むぐぐ」  
「ほら舐めて、ユウ」  
その言葉を、イイコは抱えているユウではなくヒメに向け言い放った。  
 
イイコは別に露出に目覚めたわけでもなんでもない  
ただ目の前でヒメとユウの何やら妖しげな抱擁を見せ付けられた以上、  
ユウとのより親密というよりむしろ濃密なスキンシップをヒメに見せ  
つけてやらないと気がすまなかった。  
ユウがぐずぐずして(イイコ視点)いなければ舌を絡ませる程激しい  
ディープ・キスを見せ付ける程度で済んだかもしれないが。  
待たされた分、より濃密な行為を見せつける必要があった。  
「あたしがユウにとって一番大切な女なんだ」  
それがイイコにとっての大命題だったのだから。  
その前には多少の羞恥心など消し飛んでいた。  
 
自分の背中に強烈に叩きつけられるプレッシャーをあえて無視して。  
ユウはイイコの乳房に舌を這わせた。  
「はぅ」  
せつなげな声をあげるイイコ。  
続いて乳首を唇で軽く挟む。  
イイコの足が快感でガクガクと震える。  
最初はヒメへの意地で弟に強要した愛撫だったが、今や脳裏からヒメ  
の存在は消失しつつあった。  
 
一方のユウは姉の乳に口腔奉仕しつつ、この後どうヒメへのフォロー  
をしようかを考えていた。  
自分と姉の関係などとうに知っているヒメでも、目の前でその現場を  
見せつけられて黙っているとも思えない。  
さりとて今更辞めるわけにもいかない。  
ユウが自分の膝下に戻ってきたことで機嫌を直したかのように見える  
イイコだが、先程の怒りのボルテージからして何かあればすぐに沸点  
を迎えるのは確実だった。  
とりあえず言いなりになっておき、怒りを沈静化させてからヒメへの  
テイクケアは改めて行う、それがユウの結論だった。  
常人なら躊躇してしまうような実に思い切った割り切りぶり。  
伊達に二兎を追って二兎を食っている二股男をやってはいない。  
後でヒメに何を言われ何をされるのかはとりあえず忘却し、イイコを  
満足させることを優先することにした。  
長い拘束で少し痺れた手で両方の乳房を掴むと、舌を少しずつ下へと  
舐め降ろし始めた。  
 
触り心地の良い乳房。  
ユウはイイコの胸をそう定義している。  
毎朝毎日毎晩揉んでいるために手にしっくりと来るということもある  
が、第一の理由はユウの掌サイズにすっぽりはまる大きさと、手触り  
を楽しむにはちょうどいい柔らかさ。  
まさにそれはユウに揉まれるために存在する乳だった。  
二年程前にはカナンの巨乳がお気に入りだったユウだが、今はイイコ  
のが一番。  
それにいくら揉んでも怒られるどころか喜ばれる。  
多少姉の機嫌を損ねても揉んであげれば機嫌も直る。  
クインシィ化したなら無理やりにでも揉みしだいていれば次第にキツ  
い声が柔らかくなり、やがて喘ぎ声に変わる。  
まことユウにとって姉の乳を揉むというのは趣味と実益を兼ねた行為  
と言えた…つくづく最低だが。  
 
そして今、クインシィ化よりも厄介な静かな怒りを燃やしていた姉の  
内面ではまだ燃えているかもしれない嫉妬の炎を完全に鎮火するため  
ユウはやはりイイコの乳を揉んでいた。  
だが場合が場合だけに、ワンパターンでは通用しないかもしれない。  
そこでユウはイイコの前に屈み、手を上に伸ばして乳への掌での愛撫  
は続行しながら視線を程よくくびれた腰に向ける。  
引き締まった腹部にちょこんとあるキュートな臍に目を向けたユウは  
それを目印に腹部一体への舌での愛撫も開始した。  
「あうぅ」  
乳を揉まれて蕩けた気分になりつつあったイイコは、さらなる攻撃に  
快楽の呻きをあげる。  
だがユウの失点回復のための奉仕はまだまだこんなものでは終わる筈  
もなかった。  
 
イイコの敏感な乳房を撫でつつ下腹部を舐め上げて攻めていたユウの  
舌が更に下に降りると。  
そこには薄布で覆われた神秘の森が。  
「なんだ、はいたんだ一々」  
「くふっ…何、ユウ?」  
ユウの舌が不意にとまり、何事か囁きかけられ間の抜けた返答をして  
しまうイイコ。  
「わざわざまたはいて来たの?このパンティ」  
「えっ、だって」  
「どうせ脱がされるのに?」  
「………」  
「ああ、そうだったね、姉さんは脱がしてもらうのが大好きだもんな」  
「何を言うのよ、バカ!」  
思わず両手で顔を覆うイイコ。  
他人の前で実の弟と淫靡な行為を及ぼうとしていたとはとても思えない  
リアクション。  
無理も無かった。  
元々この露出癖でもあるのかと疑われそうな行為は嫉妬心からの暴走。  
ユウに優しく愛撫されて憤怒が収まった時点で、次第に理性が蘇えり、  
自分が何をしているのかを否応なく認識させられていた。  
だがそんな羞恥を見せる事は、姉の恥ずかしがる顔を見るのが大好きな  
ユウを刺戟するだけだった。  
「…ねえユウ、部屋へ行こう」  
「ダメだよ、折角ヒメを呼んだんだから、彼女にも見せてあげたいんだ  
よ、姉さんの本当の姿を」  
「バカ言わないで」  
「ヒメの目の前でしてくれって言ったのは姉さんなんだぜ?」  
「だからそれは…アアッ、ダメっ!」  
会話を打ち切ったユウは薄い布越しにイイコのシュヴァルツヴァルトへ  
鼻先を押し当て、イイコに一層高い嬌声をあげさせた。  
 
口では、そして理性では嫌がっていても、身体は拒否してない。  
鼻腔を刺激するむせ返るような女の匂いと、鼻先を濡らす微かな快楽の樹液  
からそう判断したユウは、再び乳房への掌触愛撫を再開する。  
両の掌が乳房の肉を掴みながら巧妙に指と指の間に乳首を挟みこみ、その  
度にイイコの神秘の森からは快楽の泉が湧き溢れる。  
だがユウはそれを舐め取ったりせず鼻先で随所を刺激するだけに留める。  
一気に責め立てる方がより激しくイイコが乱れるからでもあり、そしてまた  
じらしに絶えられなくなった姉が、実の弟により強く激しい愛撫を哀願する姿  
を見るのが楽しいからだった。  
幼少期を姉の庇護下で過ごしながら、その後姉と引き裂かれて育ったユウ  
は完全に性的に歪んでいた。  
単純なサディストやマゾヒストではなく、姉の尻に敷かれ支配されることと、姉  
を咽び泣かせること、その両方を楽しめる筋金入りの変態に。  
そして今は完全な責めモードに入っていた。  
「ユ、ユウ、も」  
「もっとして欲しいの?たった今ここでは嫌だなんて言ってた癖に…まあ仕方が  
ないね、姉さんは実の弟に犯されるのが大好きな淫乱だからね」  
「そ、そんな…そんなこと言わないで、ユウのいじわるっ!」  
顔を両手で押さえて頭を振る姉を見上げ。  
(くーっ、可愛すぎるよ姉さんっ!)  
もはや姉の怒りを沈静化させるという目的を忘れはて、ヒメの目前であることも  
忘れはて、遂にユウはその色々な意味でのスリップリー・タングを神秘の森へと  
薄布の上から這わせた。  
それはイイコが蕩けそうな感覚の中、自分たちに突き刺さる強烈な殺意の視線に  
気づいて忘れていたTPOを再認識した瞬間だった。  
「ひゃんっ、ユ、ユウ、だめやっぱり、ここではだめっ!」  
 
ほんの先刻までは、愛しい弟と自分の目の前で抱き合っていた泥棒猫=ヒメに対して  
冷たい視殺戦を敢行していたイイコであったが。  
いざユウを掌中に取り戻してみると安心感からか闘志が薄れ、その上にユウの愛撫を  
受けて快感で気力も薄れ、変わらず剥き出しの敵意を投げかけてくるヒメに威圧され  
そうになってしまう。  
兎に角ヒメの目の届かないところで続きをしたい、というのがイイコの願いだった。   
しかし今のユウは、もはや昔日のお姉ちゃん大好きっ子だった少年ではない。  
姉への愛情の強さはそのままに、愛のベクトルを歪めに歪めた変態色魔がそんな願い  
を聞き入れてくれる筈もない。  
「やめてユウ、ここじゃ嫌っ!」  
「嫌なの?じゃやめるよ?」  
動き始めた舌が本領を発揮する前に停止させ、上目使いで姉を見据えながら言ったユウ  
は立ち上がり、イイコのバスローブの前をあわせる。  
「こっちへ来て」  
ユウの手を引いて自室に誘おうとしたイイコだが。  
「どうしたの?ユウ?」  
その場に立ち止まり動こうとしないユウに振り返る。  
「行くってどこへ?」  
「ユ、ユウ?」  
「嫌なんだろ?だからもうしないよ」  
意外な言葉に一瞬硬直するイイコ、すぐに頭を振ると。  
「違うよユウ、わたしはここじゃ嫌だって…」  
「知らないよ、姉さんは俺になんかされるのはもう嫌になったんだろ?」  
「違う、違うってば!」  
ユウにむしゃぶりついて弁解するイイコだが、ユウはそっぽを向いてしまう。  
今にも泣きそうな顔になるイイコ。  
 
ユウはそんなイイコの様子をじっくりと観察していた。  
わざと言意を取り違えて気を悪くしたフリをし、イイコのうろたえを楽しんでいる  
のだが、姉をあまりに追い込みすぎるとクインシィ化されてしまうので適当な所で  
切り上げるべくタイミングをはかっているのだ。  
そう、イイコが弟に嫌われたくない一心でこの場での痴態に同意するまで。  
 
「いいよ無理しなくても、ごめんね姉さん、今まで気づかなくて、姉さんが本当は  
こんなことしたくないって思ってたなんて…俺、つい甘えてて」  
「ユウ…」  
誤解の演技を続けるユウにイイコは涙目になってしまう。  
どうすれば弟の「誤解」が解けるのか、その考えが脳内を占有しそれ以外の事柄は  
排除されてしまう。  
「ユウ、違うの…」  
意を決したイイコはユウの右手を両掌で包み込む。  
「わたしはユウと一緒にいたい、ずっと、いつまでもそれは変わらないよ」  
「姉弟としてだろ?」  
釣り糸が引かれはじめていることを確認しながらも、あえて慎重を期して疑心暗鬼  
が解けていないふりのユウ。  
「確かに姉弟だよ、だけどわたしにとってはユウがこの世で一番好きな人だから」  
そう言ってユウの手を自らの秘部へといざなう。  
「くふっ」  
自分でしたことながら、ユウの手が触れたことで嬌声を抑えられない。  
そしてすぐに熱い粘液が薄い布を浸透してユウの手を濡らす。  
「ユ、ユウに触られただけで、こ、こんなに、こんなになっちゃうんだからねっ、  
ユ、ユウ、だからっ、ああっ」  
誘われるままになっていた手に不意に力をこめるユウ。  
秘裂を擦られて腰砕けになり、ユウにもたれかかるイイコ。  
「わかったよ姉さん」  
耳元でそう言われて報われた気持ちになるイイコだったが。  
「姉さんはすぐに乱れる淫乱なんだね、相手が弟でも、誰でもいいんだ」  
唖然とするイイコの顔を盗み見ながら、ほくそ笑みつつそう言い放つユウだった。  
 
やっと誤解を解いたと思った瞬間、さらにやっかいな誤解をされた(と思いこま  
された)イイコは一瞬目の前が暗転した。  
しかしすぐ気を取り直す。  
「違うって、ユウだけだって言ってるのに!」  
しがみついてそう訴えかける。  
「本当に、本当なんだね?」  
姉の気持ちなど百も承知の癖に、愛情を失うことを恐れるかのような臆病さを  
装って聞くユウに、もう何も言わず、ただ熱く潤んだ瞳で見上げて首肯するのみ  
のイイコ。  
「わかった、じゃあ俺の好きにしていいんだね、姉さんを」  
「いいわ、あたしの心も身体も全部ユウのものだから」  
そう言ってから、自分の言葉に照れたのか恥ずかしげに顔を伏せる。  
そしてユウは。  
(くーっ、姉さん可愛い、可愛すぎるっ、いやーこれだから姉さんをからかうの  
は辞められん!)  
多少危ない橋を渡ってまで姉を煽った成果が出たことに満足していた。  
そして誰憚ることなく、イイコの首筋に唇を這わせながら、片手を乳房へ、片手  
を秘部へと運んだ。  
「ああ、ユウ、もう」  
悶えるイイコの脳裏からはもう二人の他にこの場にいる存在など消え去っていた。  
 
目の前で行われている痴態に、ヒメは唖然としていた。  
最初は自分の前でいちゃつく姉弟に嫉妬と生理的嫌悪だけを感じて鋭い視線で睨み  
つけていたのだが。  
今はあまりにも濃密な二人の関係に、ただ圧倒されていた。  
そしてこんな二人を前にして、自分にも決断の刻が迫っているのを自覚していた。  
 
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