僕にお月様を見せないで  

「今日も遅くなっちゃったね。銀之助君。」  
「ああ、もう暗くなってきたし早く帰ろう。」  
今日もいつものごとく唐子は宿題忘れの罰で廊下掃除をやらされ銀之助はそれを手伝い、終ったころにはすっかり辺りは薄暗くなっていた。  
「今日は早く帰らないと・・・。」  
「あ!そうか・・今日は・・・。」  
「おうおう、お熱いねえ。そこのお二人さん。」  
すると2人の後ろから見るからにガラの悪そうな兄ちゃん達が声をかけてきた。  
何処の町にも必ず生息する町の害虫のような兄ちゃん達である。  
いわゆる厨坊、珍走団、DQNな奴らだ。  
「・・・早く行こう!銀之助くん。」  
「あ・・ちょっと待てよ唐子。」  
こんな兄ちゃん達に構ってる暇はないと唐子は銀之助の手を引っ張りその場を立ち去ろうとする。  
「へ・・・弱虫め。」  
そう言うと不良の一人が持ってた空き缶を銀之助の頭に投げつける。見事に命中し、コカーンとマヌケな音とともに銀之助は倒れうずくまる。  
「ちょっと!ひどいじゃない。銀之助くんに謝ってよ。」  
怒りの形相で唐子は不良達に詰め寄る。  
「へえ・・ならどうだってんだよ。このアマァ!!」  
バシッ!  
不良は詰め寄る唐子を平手打ちにする。  
「お前らァァァ!!」  
銀之助は怒り狂って不良たちに立ち向かう。自分が馬鹿にされるのは我慢できる。しかし唐子に手を上げた事はどうしても許せなかった。  

勝負は呆気なくついた。変身してない状態では女の子以下の体力しかない銀之助が喧嘩慣  
れした不良たちにかなう筈がなかった。簡単に殴り倒され頭を腹を足蹴にされリンチにあう。  
「ひゃはは、どうしたどうした威勢良くつっかかってきてそのザマか。」  
「弱いくせにイキがってんじゃねえよ。」  
口々に罵りあいながら不良達は銀之助を痛めつける。  
「銀之助くん!!やめてぇ!もうやめてぇ。」  
不良たちに押さえつけられ身動きが取れない状態で唐子が泣き叫ぶ。  
「おい、いいこと思いついたぜ。このバカの目の前でこの嬢ちゃんをマワそうぜ。」  
「そいつはいい。よく見ると結構可愛いじゃん。」  
不良たちの自分を見る下卑た視線に唐子は悪寒を感じた。自分はこれからこいつらに・・・  
「・・やだ・・やめてよ・・・やだぁぁぁ!!」  
哀願虚しく男たちは唐子を囲む。唐子の危機を銀之助は朦朧とした意識で見ていた。  
(・・・唐子・・ゴメン・・・僕が・・もっと・・・)  
もっと力があれば・・。せめて卵があればこんな奴らなんて物ともしないのに。悔しかった。女の子一人守れない貧弱な自分が。  
ザワ・・  
ふと気づく。卵がなくても手はあった。今日この日は・・。だが・・・。ためらいが生じ  
る。もしそれを使えばこんな馬鹿どもを蹴散らすのは容易いだろう。しかし・・そんあこ  
とをすれば絶対に騒ぎになる。悪ければ自分の正体が町中に知れ渡る。そうなるともうこ  
の町にはいられなくなる。あるいは自分の手で唐子を傷つけてしまうかもしれない。  
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」  
唐子の叫び声が響き渡る。不良たちに制服を引きちぎられて唐子のそうあまり豊かとはい  
えない胸の肉が露出し、さらには下着さえ剥ぎ取られようとする。  
そそり立つ汚らわしい肉棒たちに唐子が汚されるのは時間の問題だろう。  
殺意が芽生えた。もうどうなってもよかった。こんな奴らに唐子を汚されるぐらいならもうどうでも・・・。  
「あおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんっ!!!!」  
上空にそびえる満月を見つめ銀之助の咆哮が鳴り響いた。  

 
 

「ぎやあぁぁっぁぁぁぁぁ!!化け物ぉぉぉぉぉ!!」  
「ひぎぃぃぃぃぃ!!許してェェェ!!」  
満月の日、銀之助は理性を持たぬ野獣ワイルドウルフに変身する。変身した銀之助はさっ  
きの恨みを晴らすかのように馬鹿どもをケチョンケチョンにした。  
腕の骨がありえない角度に曲がった。脚から大腿骨が飛び出した。頭を割られ眼から眼球  
が飛び出た。阿鼻叫喚の図。このまま皆殺しにされるのにさほど時間は要しない。  
(・・・どうしよう・・・このままじゃ銀之助くん・・あの人達を殺しちゃうよ・・。)  
そんなことになればもう銀之助はこの町にいられない。銀之助ともうあえなくなる。  
(そんなのはやだ!)  
唐子は駆け出した。変身状態の銀之助を元に戻す最終兵器、乙女のキスで銀之助を元に戻  
そうと試みる。が・・・しかし・・・  
ガシッ!!  
「おっと、俺を元に戻そうたってそうはいかないぜ。うどん娘。」  
寸でのところで阻止される。  
「もうやめてよ銀之助くん!もう・・・お願いだから!!」  
眼に涙を溜めて唐子は銀之助、いやワイルドウルフに訴えかける。こんなことで銀之助と  
別れなければならなくなるのはどうしても耐えられなかった。  
「駄目だ・・・まだ俺様の気持ちはおさまりやがらねえ・・・っと・・そうだ・・。」  
ワイルドウルフは何かを思いついた顔で唐子を見る。  
「お前が代わりに相手してくれるんなら話は別だがな・・・。」  

 

(・・・これで・・いいんだよね・・・。)  
羞恥心に耐えながらも唐子はその裸体を眼前の狼の前に晒す。そうたいして自慢のできる  
ボディとは言いがたいがまだ男を知らない清潔感溢れるみずみずしい身体は少なからずワ  
イルドウルフの性欲をそそるものがあった。  
「大きさは小さいけど形は結構いいな・・どれ・・。」  
ワイルドウルフはおもむろに唐子の胸を掴むカギ爪付きの手に掴まれ痛みが走る。  
「なんだ?もう感じたのか・・。」  
「・・・ちが・・痛っ・・・・あっ・・・・」  
唐子にしてみれば爪に引っかかれる苦痛に耐えているだけだったのだろう。しかしそれを  
感じたと思ったワイルドウルフは続いて乳首に文字どうり噛り付く。犬歯が乳首に刺さる  
ような痛み。無理矢理吸い着かれ引きちぎられてしまうかのような痛みが唐子を苦しめた。  
「痛いぃ!・・・ひっぐ・・・ぐすっ・・・やぁ・・・・あぎぃ!!」  
胸への責めはなおも終らない。爪先が乳首を引っかき、かぎ爪付きの手が唐子の胸を握り  
つぶす。引っかかれた痕は赤く腫れ血が滲み出る。そんな痛みにも唐子は懸命に耐えた。  
(アタシが・・・ガマンすれば・・・銀之助君は・・・引越ししなくっても・・すむんだから・・・。)  

 

「さてそろそろ本番行くか・・。」  
おもむろにワイルドウルフは巨根を取り出した。変身時のそれは通常時のそれの数倍も  
太くて立派だ。こんなでかいモノを見るのは唐子にとって初めての経験だった。赤黒く変  
色した肉棒は先から今にも爆発しそうなほどの劣情を溜め込み唐子の処女を貫こうと欲す  
る。あんなものが自分の膣内に・・・。おぞましい光景が脳裏に浮かぶ。恐怖が不安がど  
んどん大きくなる。止まらない。  
「・・・・・・・・・ゃ・・・」  
「ん?」  
「・・・・・やだぁぁぁぁ!!!そんなの入んないよぉぉぉ!!許してェェ!!」  
「今更止められるか!逝くぞ!!」  
刹那、体の奥で引き裂く音が響いた。音から遅れて痛みが走る。唐子の花弁を散らした凶  
悪な肉棒は強引に膣肉を抉り、処女膜をぶち破って子宮口にまで届く。初体験で唐子が感  
じたのは・・・苦痛だけであった。  
「う・・・うあぁぁぁぁぁぁ!!!ひゃぎぃぃぃぃ!!抜いてェェェェ・・痛い・・痛ァいぃぃ!!」  
ワイルドウルフの巨根はとても処女であった唐子に受け入れられるものではない。腰を突  
き動かされるたびに肉槍に己の肉をこそぎとられるような感じがする。連続して繰り返さ  
れる地獄の激痛。唐子が始めて味わうものであった。  
「がははははは、うどん娘、お前の膣内けっこう締まるじゃねえか、今日は寝かせねえぜ。」  
「痛いィィ・・・抜いてぇぇ・・・・腰を動かさないでぇぇぇ・・やめてよォォォ・・銀之助君ぅぅぅ!!」  

 

自分が泣き叫ぶ姿を見ながらこのケダモノは欲情して感じている。そう感じた。今自分を  
犯しているのは銀之助であって銀之助でないモノ。いつもの優しい彼の姿が走馬灯のよう  
に唐子の目の前に浮かんだ。居残りの掃除をいつも手伝ってくれた。自分の危機の時は危  
険を顧みず助けに来てくれた。うどん屋の出前を手伝ってくれたり・・お祭りに遅れた自  
分のためにヤキソバや花火を買ってきてくれたり。そんな優しい彼の姿が次々と浮かんで  
は消えた。いつもドジでノロマでそれでも優しくてそんな彼が好きだった。しかし目の前  
の現実は・・・・。  
「一発目逝くぞ。俺様の子どもを産めぇぇぇぇぇ!!」  
「やだぁぁぁぁぁぁぁ!!」  
絶倒に達したワイルドウルフから発射された精液は唐子の子宮を陵辱する。収まり切らな  
かったスペルマが膣から溢れ出す。肉棒を引き抜くと破瓜の血と精液が混ざり合った桃色  
に唐子のアソコは染まった。  
最悪の初体験だった。いつかは彼と向かえる日を期待していた初体験の日。それはレイプ  
という最悪の形をとった。涙が止まらなかった。嗚咽も止まらなかった。  
「まだまだおわらねえぞ。今度は後ろから行くぞ!」  
「ひっく・・・えぐっ・・・あぐっ・・・・あ・・・うぁ・・・いぎぃ・・あぁぁ!!」  
悪夢は終らない。背後から、あるいは馬乗りで、野獣の肉棒は思うが侭に唐子を蹂躪した。  

 

銀之助が目を覚ますと明け方になっていた。寝ぼけ眼で辺りをうかがう。すると・・・。  
「・・・!!!!!」  
唐子だ。ボロボロになった制服を羽織りすすり泣いている彼女。その彼女の身体に所々見受けられる獣の爪痕・・。  
「・・まさか・・・そんな・・僕が・・唐子を・・・・」  
「銀之助くんが悪いんじゃないよ・・・。」  
すすり泣きを続けながらも唐子が答える。  
「銀乃助君は・・・アタシを・・助けようとして・・・ああなったんだし・・・それに・・・  
カウントしてないから・・・・あんなの初めてだなんて認めないから!!」  
「・・・唐子・・・・・・。」  
呆然としながら唐子に近づく銀之助。もうどうしてよいか分からなかった。自分は唐子を  
傷つけた。最悪の方法で・・・。どうすれば・・・・・。  
「う・・・あ・・・うあぁぁぁぁんんっ!!あぁぁああああ!!うぁぁぁ!ひぐっ・・あぐ  
っ・・おぇ・・ぅ・・・うあぁぁぁぁぁぁ!!!!」  
唐子は泣いた。銀之助にすがりついて泣いた。自分に泣きつく唐子の姿に銀之助は罪悪感  
に苛まれた。彼女を傷つけた償いを・・・。しかし彼の頭ではいかな方法も思いつかなかった。  

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