日傘の勇者、そしてボクの麗しの人、ロザリーさん。  
今日も戦闘に連れ出したり回復してあげたり装備品をプレゼント(貢いだ)したり、かなり気を使ってみました。  
こんな日は占い屋に相性を啓示してもらいたくなるのですよ、はい。  
まぁ当然のごとく相性サイコーなのはロザリーさんっしょ?当然です。  
彼女にボクは陶然です。当然の陶然です。  
しかしその日は占い屋さんがいつもの人ではありませんでした。  
宿に必ず居る占いの人が、オールバックのオバサンに変わっていたのです。  
「アタシゃ金は取らないよ。ただアンタはきっとアタシに感謝して、金を払いたくなる。そんときゃ寄付金として受け取ってやるよ」  
何なんだろう、この豚ババァ。ブルドックみたいな面して。  
ボクがうろんげに豚ババァを見ていると、ババァは唐突に占い始めました。  
「アンタ大殺界だ。このままじゃアンタ死ぬよ?」  
ええ、大殺界です。そうでしょうとも。  
魔王が憑くはババァが絡むは最悪です。  
ボクはババァをいつでもぶっ飛ばせるように力を溜め始めました。  
「アンタすぐに御祓いしなきゃ。すごく悪いモノが憑いてる……アタシが祓ってやるよ」  
え、マジすか?  
この豚、スタンの事みえてるんじゃ……  
ボクの目付きが希望に輝いたのを見て取ったのか、ババァは、  
「但し準備にお金が沢山かかるんだ。先に払ってもらうよ?払いも祓いもいつもにこにこ現金ばらい。カードは使えないからね」  
現ナマ要求してきやがりました。  
まぁスタンを祓ってもらえるなら安いか。  
ボクはありったけ現ナマを出し、スタンも呼び出しました。  
こいつを祓っちゃって下さい占い豚ババァさん。  
「ホギャー!ばばばば化け物〜〜〜!!」  
ババァは一目散に逃げて行きました。  
んだ、ばかやろー。無理ならフカシこいてんじゃねーっだらぁ。  
そこにロザリーさんが現れました。  
ちょっと聞いて下さいよロザリーさん。実は今ね……  
「えっ!それって細美輪木 数宏(ほそみわき かずひろ)さんじゃないの?北斗七星占術の達人よ!」  
へぇ……ロザリーさん、くわしいんスね(ちょっと幻滅)。  
ボクはロザリーさんに豚ババァとの会話を一部始終説明させられました。  
……まぁ、会話のネタになったから良いか。  
 
 

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