マルレイン王女が世界の支配者と名乗る男、ベーロンに破壊されてから数日後。少年ルカは目に見えて元気がなくなっていた。そんなルカを心配そうに見る女性がいた。ロザリーさんである。
「まったくもう・・・。見てられないわね。」
そして、宿屋に泊まったある日。彼女はルカを元気付けるためにルカの部屋を訪れた。しかし後で考えてみると、これはただの建前だったのかもしれない。
「ルカ君・・・?」
「ロザリーさんですか?どうぞ。」
部屋に彼女を迎え入れるルカ。
「平気なの?」
「・・・ショックでないといえば嘘になります。でも、それよりも自分が何もできなかったのが悔しくて・・・。」
そうやって感情をあらわにする少年の顔を見ていると、なんと言うのだろうか、胸の奥からある欲望が湧き上がってきた。だがそれは、勇者らしからぬ欲望。
「・・・・彼を犯したい。」
「駄目よ、何を考えているの!彼は仲間でそれに私は勇者なのよ!」
「勇者だってただの女よ。いいじゃない。」
本能と理性が頭の中で戦っている。その勝敗がついたとき、彼女はルカをベットの上に押し倒していた。
「ロ、ロザリーさん?何するんですか?」
混乱するルカを尻目に、無理やりに服を脱がせてどこからかロープを取り出し、彼の腕をベッドに結びつけた。
「ちょ、ちょっとロザリーさん!放してくださいよ。」
抵抗を試みたが、男とはいえ華奢な体をしたルカが、しかも油断のあったルカがロザリーさんにかなうわけがない。 あっという間に自由を奪われてしまった・・・。
「ルカ君。」
呼ばれるままに彼女の顔を見た瞬間、ルカの口内に何かが入り込んできた。
「んむっっっ・・・むーーーー・・・んんっ。」
彼女がルカから顔を離すと、二人の唾液が空中で光った。
「・・・・・・・・・。」
「・・・ふふ。」
満足そうにそういうと彼女はルカの首、胸、臍と唇を移動させていく。
「う、あぁっ・・・・くっ。」
「声、出していいのよ。ルカ君。」
ルカのズボンを脱がせ、いきり立ったルカ自身を口に含みそのまま顔を上下に動かした。
「あ、ああ!!!駄目、やめてロザリーさん!!」
チュッッ、クチュ、ズズッ・・・・ドプッッッ
「!!!」
耐えられなくなったルカはそのまま口内に射精してしまった。
「すごいわ、とても濃い。・・・それにすごいにおい。」
顔を背けることしかできないルカに再び顔を向きなおせる衝撃。それは
「ルカ君・・・。もう我慢できないわ。」
ふと見ると、自分をまたぐようにして彼女が立っていた。さすがに次に何をするかは自分でも知っている。そして、それが正しいといわんばかりにルカの分身を握り、自分の中に飲み込ませていく。
「んんっ・・、ああんっっ!」
完全につながった時、ルカの思考が停止した。
「あっ、あっっ、ああん。」
挿入の余韻を十分に楽しんだロザリーさんが腰を振り始めた。
「ああっ!!!くっアアあああ!」
容赦なく襲い来る快感の波、何も考えられない・・・考えたくない。しかし限界が近づいてきている。
「ロッッ、ロ・・ザ・り・・さん」
ビビュッッッッ
二人から熱い息遣いが聞こえる。
「終わった・・・。早くはずしてほしいな・・・。」
そう考えているうちに
「あんっっああん。」
「!!?」
再び彼女が腰を振り始めた。
ルカは少し冷静になった頭で考えていた。
「本当に彼女はロザリーさんなのかな?」
ルカがいつも見ていた彼女は、正義感が強い人でこんなことをする人ではない。・・・はずだった。しかし現実には自分の上にまたがり、淫らに腰を振っている。
「アッアア、ああああん。」
「・・・・・綺麗だ。」
いつもそう思ってはいたが、今の彼女は乱れる姿が、淫靡な姿が美しい。そしてルカは自分もいつの間にか腰を振っていることに気がついた。
「ルカっ・・くん。」
彼女は腕の戒めを解いた。そして、体勢交換。ルカが上に自分が下になった。
「いきますよ、ロザリーさん。」
「さん付けは、よしてよ。」
ルカが動いた。あたりに肉のぶつかる音が聞こえる。
「いいっ、すごいわよ。ルカ君。」
「僕また、・・・もう駄目です!」
「アアああアアアアあああんん!!」
「うわああアアアアアアアアアア!」
こうして、二人が行為を終えたのは朝になってからだった。
この日から、二人のお互いに対する態度が変わったのに気づいたものは首を傾げたが、それ以上の詮索はしなかった。
そして、この日のことが原因でかは定かではないが、後にルカは立派に更生し魔王の部下から勇者の片腕となるのであった。