薄暗いホテルの灯火の下、ビュティとポコミはオムツだけの姿で身体を震わせていた。  
白い肌は熱を持って汗ばみ、部屋の朱色を帯びた灯りを反射してよりいっそう赤らんで見える。白いオムツは尻をより大きく見せ、幼児体型を強調する。  
「貧乳にオムツって結構合うんじゃねーの」  
ビュティは未だオムツを脱ごうと必死になっていて、首領パッチは背後から抱きついてその邪魔をしなければならなかった。  
「この子はダメね!どうしてこうもオムツを嫌がるのかしら。見なさい、ポコミちゃんは嫌がらずにちゃんと穿いていますよ」  
首領パッチはたしなめるように言う。  
その言葉通りポコミはこのオムツを嫌がっていなかった。ベッドの上に仰向けに転がり、静かに腿を擦り合わせている。  
その動きはオムツに伝わり、股間にピタリと張り付いた部分に細波のような動きをもたらす。  
「あぁん、ぅん……」  
不思議にざらついた素材が少女の未発達な部分をこする。性的な刺激になれないポコミにも強すぎず、さりとて弱すぎもしない。  
「ふぅん、ふぅん……」  
これもポコミの才能なのか、少女は刺激の送られてくる間隔を読み取ってしまった。それにあわせて腿を動かし、呼吸をし、生じる快楽の全てを受け止めている。  
「……ぁ、あっ」  
ベッドのシーツには汗が跡をつけてしまっている。弱いとはいえ、絶え間なく送られてくる刺激にポコミは既に数度の高みを味わっていた。  
「き、気持ち良いよぉ……」  
「ポコミちゃん……」  
そんなポコミをビュティは見つめることしか出来ない。彼女のオムツを無理やり脱がせようとしても、先ほどのように抵抗されてしまうだろう。  
「気持ちイィ……」  
「ポコミちゃ、あっ、ッンン」  
しかし彼女を批判することなどとてもできなかった。彼女が快楽を素直に受け入れるのは、それを罪悪と知らないからとわかったからだ。  
「お姉ちゃんどうして嫌がるの?ポコミはこれ気に入ったよ」  
先ほど言われた言葉を思い出すと、羞恥で顔が赤くなる。  
ポコミは知らないのだ。  
身体を振わせる感覚が劣情と呼ばれていることも、肉欲と言われて恥ずべきものとさげすまれているこも知らず、ただ気持ち良いということを素直に受け止めている。  
「はぅうんっ」  
ポコミがブルッと身を震わせた。快楽の高波が近づいているのだろう。汗ばんだ脚を持ち上げ、擦り合わせ、意識し始めた秘部をきゅっと締める。  
それは効果的だった。  
「ひゃんっ」  
可愛い声があがり、ポコミの身体がぴくぴくと跳ねた。首を振った拍子に結んだ髪が腕に触れ、汗を絡めてそのまま纏わりついた。  
「あっ、あっ、あっ」  
それでも脚は動かし続ける。おしっこではない別の液体を含んだオムツも甘い刺激を送り続ける。  
高み味わった直後の身体には、それは倍もの快楽を生じさせる。  
「うぅんっ、」  
恍惚とした表情で、ポコミは次の高波を求める。  
 
ビュティは耐えられなくなって目を逸らしていた。それでも艶の声は聞こえてくる。  
全てを受け入れる彼女の純真さを見ていると、恥ずべき事を恥ずべき事だと知っている自分こそが、恥ずかしくイヤらしい女だと思えてくる。  
その上、恥ずべき事と知っているのに身体が熱くなってきているなんて最悪の最低だ。  
「ア、ンッ!」  
オムツの中で垂らす蜜がプクと音を立てたような気がして、ビュティは更なる羞恥に身を固くした。  
「他人に構うなんて余裕じゃねーか。それとも他の奴がよがってるのを見て興奮する性質なのか?」  
首領パッチが笑う。  
「うるさ……ンンッ、うるさいよ!」  
ビュティはオムツを押さえる首領パッチの腕を叩く。それでも腕が動かないとわかると、今度は下から引っ張ってオムツを下ろそうとする。  
「ったく、下着全部ダメにしたっていうからわざわざパンツ買ってきてやったのに。なんで脱ごうとするんだ」  
「パンツじゃないし!ダメにしたの首領パッチ君だ……」  
腰を締めていたオムツのゴムがほんの少しだけずり下がった。それが尻を撫でた感触に、ビュティは言葉を止めた。  
「なんだ?どこか感じたか?ケツ?」  
首領パッチは抜け目なく下がったオムツをずり上げる。再び尻に甘い刺激が走った。その刺激は背骨を伝って背中を駆け上り、首筋を駆け抜けてビュティの脳に伝わる。その力に引かれるように、ビュティは首領パッチを負ぶったまま背を反らした。  
尻からの刺激は一瞬では終わらなかった。  
それまで秘唇とその上の小さな芽ばかりに送られてた細波がとうとつに尻全体を覆う動きに変わったのだ。  
自分の反応と期待を見て取ったかのような変化に、ビュティは顔を赤らめる。身体が高まっていくのを感じた。  
「これ……オムツじゃない……」  
小さく呟く。  
「なんでそう思うんだよ」  
「だって……だって変な動きするっ、ッ、し……」  
「どこが?どんな?具体的に言わないとわっかりっませーん」  
ビュティはクッと口を歪め、黙ってしまう。  
最初は小さいからだと思った。何しろオムツだ。やけに肌に張りつくのも、食い込むのも、動けばあちこちがひっぱられてそのしわ寄せのように布が動くのも、全て小さいからだと思っていた。  
だが違う。  
オムツ自体が動いている。  
考えてみれば、首領パッチにはかされたコレは確かにオムツの袋に入っていたが、名の知れた製品にしては、少々重く、肌触りが良いといえるほど滑らかでなく、それに不自然に厚い。  
それらしい商品に怪しいおもちゃでも挟み込んであるのではないか。  
ビュティはそう疑ったが、首領パッチが次に告げた言葉はそれを否定した。  
「なぁビュティ。アヒルとパンツの間には下ネタが生まれるんだぜ。それじゃ、オムツと人間の間には何が生まれるんだろうな?」  
寒気が走った。瞬間、身体の熱を忘れてしまったほどの悪寒だ。  
衝撃のあまり肩の力が抜けて、上半身が前に倒れた。折り曲げた足の上に身を伏せ、突き出したように尻が浮いた。  
「や、やだっ、嘘っ、……ッン」  
内側が湿ったオムツはビュティの尻に張り付き、包み込んで揉む。首領パッチの言葉を聞いた瞬間、それが心と愛情を持った生物のように思えて、ビュティは身体を振わせた。  
「……アッ、イヤァ!やめて、やめてっ!!ひゃっ、ンアッ!」  
温もりのある白い生物が、いとおしげに、いつくしむように、尻を抱きしめ愛撫を繰り返す。  
混乱したビュティはそれを振りほどこうと尻を上げ、左右に振った。しかし尻を包むものは離れる様子などなく、むしろいっそう優しく撫でさする。  
首領パッチがロデオを気取って馬乗りになり、ムチの代わりにネギを振った。  
「アァッ、……ァア!……ァアアア!!」  
高く声と尻を上げ、ビュティは達した。  
 
部屋には、楽園を楽しみ続けるポコミの艶声だけが響き続けた。  
 

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