今日は珍しくちゃんとした宿に泊まることになったボーボボ一行。お金はハレクラニからたっぷり巻き上げていたのをボーボボがATMに入金していたので、かなりの贅沢ができる(首領パッチはギャンブルで、天の助は『世界ところて募金』で使い切ったが)。
「じゃあさっそく部屋割りを決めるぞ〜!」
ボーボボが戦いの火蓋を切った。皆がこの言葉を待っていたかのように口を開く。
「じゃあ私はココ!」「オ、オレはビュティと…」「俺はどこでもいい」「おやび〜ん!今夜はたっぷり(自主規制)しましょうね〜!!」「ちょっと!アタイも女性部屋よ!!」「私は…どこでもいいですよ」「ところてん部屋!ところてん部屋!!」
「…えぇ〜い、煩わしい!!」
キレたボーボボが天の助を、天の助だけを、天の助オンリーをひっぱたいた。天の助は心に700のダメージ!
「な…何故いつもオレだけが「…よし!じゃあ部屋割りはこれで決まりだ!」
ボーボボが天の助の言葉を遮って言った。結局ボーボボとソフトンのウ●コ部屋、へっぽこ丸と天の助のとこへ部屋、首領パッチと破天荒のハジケ部屋改め愛の巣部屋、ビュティとスズの女性部屋にわけられた。
「じゃあ晩メシまで解散!」
ボーボボが解散と言ったと同時に、ビュティとスズ以外が一丸になって、何か叫びながら明後日の方向に走り去って行った。
「ちっとも解散してないじゃん!むしろ固まってるよ!!」
ビュティのツッコミはボーボボ達に届くことなく消えていった。
「…みんな、ちゃんと帰って来るのかなぁ?」
「さぁ…ボーボボさん達のことですから」
スズが苦笑いしながら言った。
(そういえばスズさんと二人っきりって、あんまりないなぁ…何話せばいいんだろ…)
いつも通り今日あったことや、くだらないことを話せばいいはずなのに、ビュティは妙な緊張を感じていた。そして気まずくなって、口から飛び出た一言は…
「…そうだ!スズさん、いっしょに露天風呂行きません!?」
言ってから自分の言った言葉を咀嚼すると、妙に恥ずかしくなった。
(…ス…スズさんと二人だけでお風呂…)
「露天風呂…ですか?」
「…はい!な、なんか海、とか見えてキレイらしいですよ?」
ビュティの心臓はドクン、ドクンと高鳴っている。顔も熱くなり、朱く染まっているであろう自覚もあった。
「…はい、たまにはのんびりするのもいいですしね。」
「ホントですか!?じゃあ早速、露天風呂にレッツゴー!!」
自分の変な感覚を拭い取るためにわざと明るく振る舞ったビュティ。
(私…何焦ってるんだろ…。スズさんも女の人なんだから、何も恥ずかしいことじゃないよね…)
ビュティは、スズと部屋に戻る途中、必死で自分にそう言い聞かせた。