BJが最近家に帰るのが遅い。  
ピノコは読み飽きた漫画に手を出し、小さくため息をつく。  
「ちぇんちぇい、ピノコのことどうれもいいわのよね」  
その言葉のみ聞いたならば、単に少女が親の帰りを  
待ちわびているようにしか聞こえない。  
だが、少女の周りはお股パカーンな漫画や、頭がフットーしちゃいそう☆な漫画が  
辺りに散乱していて大変なことになっている。  
「ピノコがあんなことしたせいかちら?」  
 
事の始まりは、つい先週。  
いつものようにオペの準備をしていた時。  
メスやら鉗子やらを運ぼうとして、足がもつれて派手に転んだ。  
がらがらどっしゃーん☆  
「いたぁい!」  
ばたーん!!  
「どうしたピノコぉ!!!」  
青ざめ、血相を変え飛び込んできたBJ。  
まるでゾンビみたい、と思ったつかの間、今度は赤くなるBJ。  
「な、ななななっ!!?」  
ぷしゅー。  
「おまえ、おっ、おまえっ!」  
「ちぇんちぇい、どうちたの?」  
だらだらだら…と鼻血をたらしつつ、焦るBJにピノコは無邪気に問いかけた。  
ピノコは知らなかった。  
尻餅をつく格好で、BJの位置からはスカートの中が丸見えだ。  
その日に限って、ピノコの下着は過激だった。  
「…まさか…穴空きパンティなんて…鬱だ氏のう」  
わけがわからないことをつぶやき、BJはふらりと家を飛び出して  
一日帰って来なかったのだ。  
 
「あれはさすがにまずかったわのよさ」  
そして今日までなんとなくぎくしゃくしている二人なのだった。  
「考えても仕方ないわのよ。おそーじおそーじ☆」  
まずは、いつものようにBJの部屋から。  
いろんな本やら、医学書が積み上げられている中、  
光るものをピノコは見つけた。  
「パソコン…つけっぱやしだわよ」  
マイピクチャ、インターネットが開いたままだ。  
見ては駄目。そう思ったけれど思わず見てしまう。  
「ロリ…白パンツ画像?」  
ぽちっとな☆  
「わぁ、ピノコとそっくりな子がいゆ」  
白パンツ画像だけで数十枚。いずれもロリばかり。  
その中でもロミという少女が一番多い。  
ピノコとそっくりの顔、体つき。  
「ちぇんちぇい、ピノコにこんなことすゆのかちら」  
思わず赤くなり、体が反応してしまう。  
「いけない、みちゃだめなのよさ」  
 
次に開いたのはインターネット。  
ブックマークの一番上にはこんな文字が。  
【俺の嫁】白パンツ萌えを語るスレ【ハァハァ】  
「なにこえ…」  
1 やぁ、よくきたな。皆で白パンツを語ろう!  
  ロリ画像1枚UPにつき1千万円頂こう。  
2 1乙!  
3 >1 お前が1千万もらうのかよwってかどんだけ必死w  
4 >3 俺は必死でもらおうとする患者【キモオタ】が好きでねぇ。  
5 >1=4 お前BJだろw  
 
「…」  
見なかったことにしよう、そう思いパソコンをそっと閉じたそのとき。  
「いけないな、人の物を勝手に見たら駄目だといっただろう?」  
「ひゃぁ!ちぇんちぇい!?」  
気づくと、真後ろにBJ、手には少女用のパンツを持って立っていた。  
「じゃぁ、これをはいてきなさい」  
「これ…パンツ?」  
「あぁ、グンゼのパンツだぞ、もちろん純白☆」  
「バキィ!(吹っ飛ぶbJ)ちぇんちぇいなんてきやい!!」  
「ぴ、ぴのこ…ハァハァ」  
 

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