過酷なオペの後、先生は必ず私を抱く。  
 
「先生、お疲れ様」  
「シャワーを浴びよう・・・おいで」  
「うん・・・」  
 
私たちは脱衣所にある手術着専用のランドリーボックスに  
脱いだものを放り込みシャワー室へ入る。  
そしてほとばしる熱いお湯の下で、先生は私を抱きしめ口づけをする。  
 
「ん・・んっ・・ふ・・」  
 
私はくらくらしながらも、ボディーソープをワンプッシュ出し、  
先生の背中になでつけていく。  
 
「あっ・・ああっ・・」  
 
胸、腰、お尻を性急に愛撫されて、私は立っていられなくなる。  
へたりこんでしまった私の体をタイルの床に組み伏せ、  
先生は黙々と愛撫を続ける。  
 
「あ・・んっ・・あっ・・あっ・・」  
 
やがて先生の指が、もうとっくに潤っている私のあそこへ。  
なぞられ、入れられ、私の四肢は訪れる感覚への期待にふるえる。  
間を置かずに私の両足が抱えあげられ、  
先生のあれが私の中に押し入ってくる。  
 
「ああ―――――っ」  
 
熱気が充満する狭いシャワー室で屈曲させられた私の体は、  
先生の律動をただ受け入れる。  
 
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」  
 
外気の熱さ、体内の熱さが溶けあって、自分がなくなる感覚。  
どんどん揺さぶりが激しくなって、  
体の奥から泣きたくなるくらいの快楽があふれだしてくる。  
 
「先生・・先生・・先生っ」  
 
先生は無言で私を見つめ、深い口づけをする。  
それが合図。  
これ以上ないくらい突き上げられて、  
私は、私達はお互いを解放した。  
 
「・・・・・・先生、愛してる」  
 
過酷なオペの後、先生は必ず私を抱く。  
過酷なオペの後「だけ」私を抱く。  
極度の披露で理性のたがが外れた時だけ・・?  
 
行為の時、愛の言葉もなく、名前を呼ばれたこともなく。  
 
シャワー室から出た私はカレンダーの前で足を止め、  
2週間後に控えている困難になるであろうオペの日付を指でなぞり  
悲しくなる前にほほえんだ。  
 

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