ここはバジル湖の畔に在る、ティアーユの住居。
ここ数日の間、色々な事件の連続で流石に疲れたのか、
与えられた個室のベッドに、トレインはうつ伏せになって寝転んでいた。
…クリードによってRUCIFERを打ち込まれたことによって
子供になってしまったトレインを元の姿に戻すため、ナノマシン技術の権威である
ティアーユの下を訪れたトレイン達。
星の使徒を撃退した日の翌日、彼らはクリードを「確保」することを決意する。
そして語られたトレインの過去。
ミナツキ=サヤとの死別、そしてクロノスからの脱走…
……だが、トレインは全てを語らなかった。否、語れなかったというべきか。
…トレインは思い出す。そう、あれはサヤが出稼ぎから帰ってきた日の晩の事…
2年半前。
まだトレインがクロノ・ナンバーズとして組織に従事していた頃、彼の住んでいたアパートにて。
「トレインくーん!起きてるー?私だけど開けてくんねっスかー?」
部屋の外から女性の明るい「大声」が響いてくる。
ちなみにこの時、時刻は午前1時半。近所迷惑もいいところである。
トレインはその声を聴くや否や、ベッドから飛び起き慌ててドアに向かった。
ガチャッ
「おいサヤ!お前今何時だと思ってんだ!訪ねるなら訪ねるでもう少し静かにだな…」
顔に冷や汗を流しながら怒鳴りつける。
「何言ってるんスか、寝てたら大声出さなきゃ聞こえないでしょ。それに自分だって大声出してるじゃん。人の事言えな…」
「…もういい。用事があってきたんだろ?とりあえず上がれよ。」
埒が明かないと悟ったトレインは彼女の言葉を遮り、いかにも諦めた表情で彼女を部屋へと招き入れる。
「おじゃましまーす……うっわ〜ホコリっぽいな〜。ちゃんと掃除してるんスか?
こんな部屋に住んでたらビョーキになっちゃうよ?ホントに。」
部屋中をキョロキョロ見渡しながら、サヤが言う。言っている事は結構鋭いが、
彼女が言うとあまりトゲを感じさせないところが不思議だ。
「しょうがねぇだろ。しょっちゅう組織に呼び出し喰らってんだ、掃除する暇なんか殆どねぇんだよ。…で、そんな事言いにわざわざ来たんじゃねぇんだろ。どうしたんだ?一体…」
「……………………」
トレインが尋ねると、サヤは急に口籠ってしまった。
「…サヤ?」
「………ト、トレイン君………」
もじもじしながら、弱々しい調子で口を開く。
普段見せないしおらしい態度にトレインまでとぎまぎしてしまう。
「お、おい…ほんとにどうしたんだよ。いつものお前らしくねぇぞ……拾い食いでもしたのか?」
「ち、ちがうわよ…えっと…」
はぐらかそうとして適当なことを言うが、普通に返されてしまう。
いつもなら怒り出すものの…ますます頭を混乱させるトレイン。
「…実はね、私、もうすぐ引っ越すつもりなんだ…」
「!!」
「どうしてもパス出来ない用事ができてね……遅くとも2週間後には引き払わなきゃ
いけなくて……そ、それで、…もうここには戻ってこれないかもしれない…」
「……嘘だろ……」
沈んだ表情を、隠しきれない。
「ごめんね、トレイン君……ホントなんスよ……ははっ、やだなぁトレイン君、
そんなシンミリしないでよ…キミこそらしくないっスよ?」
サヤの瞳がじわりと滲んでくる。
「…………………」
トレインは黙ってサヤの言葉に耳を傾けた。
「それで、今日はトレイン君にお願いがあってきたんスよ…。勿論、聞いてくれなくても
いいし、もしそうでもしょうがないと諦める。これは、身勝手な我が侭だと思うから…」
「……言ってみろよ。俺にできる事ならなんだって…」
「………いて……」
「…ん?なんだ?」
声が消え入るほど小さくてよく聞こえない。トレインは注意深く声を拾う。
「……っ、わ…私を…抱いて…欲しい…の…」
「………え?」
不意にサヤがトレインに寄り掛かり、後ろのベッドへと押し倒した。
「サ、サヤ!お前…何を……」
突然の事に動揺するトレイン。そんなトレインに彼女は、静かに、優しく語り掛ける。
「…今だから言うけどね、トレイン君……私、トレイン君が好きだった。」
「………!」
「何で好きになったんだろうね…自分でもよくわかんないや。
最初会った時は、なんかイイ奴だな、なんて思ってて、気が付いたら…って感じ。」
「……サヤ……」
「それで、もう逢えなくなっちゃうんなら、思い出になって貰おうと思って……ごめん、
迷惑だよね……こんなの。…一方的にこっちの気持ちを押し付けて、自分だけ良い思いしようなんて……」
トレインの頬にしずくが滴る。言うまでもなくサヤの涙だった。
「……ご、ごめん!やっぱ今のナシ!忘れて……きゃぁ!」
トレインの上から退こうとして体を上げようとすると、トレインに抱き寄せられた。
「・・・本当なのか?本当に、俺なんかのことを・・・」
突然の事に一瞬たじろいたが、サヤは黙って頷いた。
「・・・・・・俺もだよ。」
「え!?」
「・・・なんだよ、その『え!?』って。そんなに意外か?
・・・・・組織に入ってからというものの、どいつもこいつも、俺をただの抹殺者としか見ていなかった。
・・・・でも、お前だけは違ったんだ。俺の正体が分かってもお前は顔色一つ変えないで・・・
お前は俺を『黒猫』としてじゃなく、『トレイン』として接してくれた。
初めて、人と関わって生きていくのも悪くないとも思えた・・・・
・・・・・お前は俺にとって特別な存在なんだ・・・だから・・・」
そこまで言うと、サヤに顔を寄せ、唇を重ねた。
632 名前:『最後の勇気’』 投稿日:04/04/26 14:15 ID:GBFIdWus
「・・・・んっ・・・んん・・・ふはぁっ・・・ト・・トレインく・・・んむぅ・・!」
トレインはサヤの下唇を舌でなぞり、硬く閉じた唇を開ける様催促する。
彼女は戸惑いながらも、ゆっくりとそれを開いていった。
トレインの舌がサヤの口腔内へと、まるで生き物が這って行くかのように侵入していく。
自分のに彼女のを絡め、弄ぶ。
「・・・・・うむぅ・・・ちゅ・・ぴちゃ・・・んう・・・・・はぁ・・・はぁ・・・・トレイン・・くん・・・」
トレインは顔を離すと一旦起き上がり、サヤを抱き上げてベッドに寝かせる。
さっきとは逆に、サヤの上からトレインが覆いかぶさった。
「・・・サヤ・・・・・好きだ・・・」
もう一度、唇を重ねた。
「・・・はぁむ・・・んはぁ・・・・んんっ・・・ちゅ・・・んふぅ・・・・」
互いの舌を積極的に絡め、激しく口腔内を貪ってゆく。さも愛おしそうに。
そこからトレインは瞼や頬、耳や額にと顔中にキスを降らせていった。
「・・・・はぁ・・・・んんっ・・・・く、くすぐったいよ・・・トレイン君・・・」
くすぐったそうに身をよじるサヤ。
その反応に気を良くしたトレインは浴衣の間から手を差し込み、柔肌をこねる様に揉んでいった。
「んあ・・・・・・あ・・んぅ・・・はぁ・・・トレインく・・はぁん・・・」
愛しい人に躯を愛撫され、嬉しそうな喘ぎ声を上げるサヤ。
「・・・これ着せたままだと、少しやりずらいな。・・サヤ、服脱がせるぞ。いいか?」
「・・・うん・・」
帯の結びを弛め、ほどいていった。シュルシュルと、官能的な音が二人のの耳へ入っていく。
やがて全てを脱がせ終わり、一糸纏わぬ姿となったサヤがトレインの前にさらけ出された。
サヤの愛撫によって上気した肌がトレインにはとても魅力的だった。
堪らずそのたわわに実る乳房にしゃぶりつく。何とも言えない絶妙な感触にトレインは
夢中になっていった。
「・・・・あん・・・やぁっ・・・ト・・トレイン君・・・あんまり・・・強くしないでぇ・・・ひゃあん!」
少しばかり強い刺激に、サヤは体を震わせる。
「・・・んっ・・・・・はぁん!・・ふぁ・・・・あ・・・あぁ!」
サヤの痴態に興奮を高め、トレインの行為は更にエスカレートしていく。
トレインは手で彼女の脚を開かせ、自分の前に恥部を晒す。
「・・・・サヤ・・・ココがびしょびしょになってる・・・」
思わず息を呑むトレイン。
「・・・っ!・・・や・・・やだぁ・・・見ないで・・・おねがいだからぁ・・・」
『ココ』に顔を近づけ、思い切り吸い立てた。
「ふあああ!ト、トレインくん!つよすぎ・・る・・・あぁ、いやぁ!!」
サヤの目に映る景色が、チカチカと点滅する。
一人で慰めるのとは比べ物にならない程の快感が、彼女を蹂躙していく。
そんなサヤをよそにトレインは秘処に舌を差し込み、掻き回した。
それがとどめだった。
「ああぁ!・・・あ・・・あぁ・・はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
つま先を、背筋を、全身をガクガクと痙攣させ、絶頂を迎えた。
「・・・・はぁ・・・はぁ・・・もう・・トレイン君の・・ばかぁ・・・」
「わりぃわりぃ、あんまりサヤが可愛いかったから、我慢できなかったんだよ。」
その言葉に、サヤは顔を見る見るうちに真っ赤に染めていく。
「かわい・・・な、なに言ってんスか!そんな事言って・・・もぉ私、すごく恥ずかしかったんだからね!」
「だからこうやって謝ってるじゃねぇか。それにな、こっからはもっと恥ずかしいんだぜ。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
その言葉の意味を悟り、沈黙してしまう。
「・・・ねぇ、トレイン君・・・」
「ん?」
「・・私・・・こういう事・・初めてだから・・・その・・・優しくしてね・・・?」
「・・・できるだけな。俺も・・・経験ねぇからさ。」
「・・・そうなの?」
「・・・・・・・・悪いかよ。」
「ううん、全然そんな事ないよ。むしろ、トレイン君の初めての人になれて、私・・・」
「サヤ・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・#
トレインは痛々しいほど大きくなった自分自身を、正常位の格好で横たわるサヤの入り口に固定した。
「・・・それじゃあ、そろそろいいか?」
「うん・・・・きて、トレイン君・・・」
トレインはそれを確認し、ゆっくりと挿入していく。
「・・・!!・・あ・・・かはっ・・・くぅ・・・い・・いたい・・・」
身を裂くような痛みに顔を歪めるサヤ。
「・・・・サヤ、力むと尚更痛いぞ。深呼吸して、力を抜いてみろ。少しは楽になるだろうから。」
「・・・大丈夫だよ・・・うぅ・・・もう少し位強くしても・・・私は、大丈夫だから・・・」
トレインに心配をかけまいと、平気を装うサヤ。
「バカ、強がるな。お前が必要以上に痛い想いして俺が嬉しい訳ねぇだろ?いいから、言うとおりに
やってみろ。」
話をしている間も少しずつ、奥の方へと進んでいく。
「・・・ごめん・・・・・すぅー・・はぁー・・・すぅー・・はぁー・・・」
「・・・どうだ?」
「・・・・ん、少し楽になったかも。・・・っ、ありがとね、トレイン君。気遣ってくれて・・・」
「何当たり前なこと言ってんだよ。っと・・・もう大分埋まったみたいだな。・・・よし、一気にいくぞ。いいか?」
サヤは黙って頷く。
そして、トレインは一気に押し込んだ。
「・・・・くうぅ・・・い・・・はぁ・・・・あ・・・・ふぅ・・・」
結合部から、赤い液体が滴り落ちて、ベッドにしみを作っていく。
最奥まで達したことを意味していた。
「・・・・・一番奥までいったみたいだな、・・・・サヤ?」
サヤの方に顔を向けると、彼女は、泣いていた。
「・・・やっぱり、無理してたのか?ちゃんと言ってくれれば・・・」
するとサヤは首を横に振りながら、
「・・・ちがうよ・・・・私達、一緒に、ひとつになれたんだよね?だから・・その・・・・嬉しくて・・つい・・・あははっ少し大袈裟かな・・・?」
彼女のいじらしい姿に、胸を締め付けるトレイン。胸の奥から、じわじわと何かがこみ上げてくる。
「・・・俺もお前と同じだよ。・・・それと、動いていいか?まだ痛むようだったら・・・」
「ううん、今度はホントに大丈夫。痛みもかなり引いたから。好きに動いていいよ、トレイン君。」
トレインは返事を返さず、ただ頷いてゆっくりと抽挿を開始した。
それを聞き、彼女が痛みを感じていない事を確認すると、次第に動きを速めていく。
「・・・・あぁん!んぁ・・・あっ・・あっ・・・・はぁん!」
自分と、彼女の興奮を高めるために、トレインの動きに合わせてふるふると揺れる豊乳の、その頂を
丹念に弄っていく。
「はあん!気持ちイイよぉ!トレインくぅん!ふああああ!!」
下の方も、緩急をつけたり角度を変えたりと、存分に快感を引き出していく。
「あぁ・・・あぁ!んあぁぁ!!は・・ぁん・・・・あぁぁぁぁ!!」
限界が近づいてきていた。
トレインはスパートを掛け、互いを追い詰めていく。
そして・・・
「はぁぁん!あぁ・・・また・・・きちゃう・・・・きちゃうよぉ・・ふああ!・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「くぅ・・・サヤ!!」
二人同時に果て、トレインは己の欲望をサヤの膣内に放出した。
「・・あぁ・・・・とれいん・・・・・・わたしのナカにでて・・る・・・」
「・・・んっ・・・ふぁ・・・あぁ・・・」
先程の痛みを堪えるものとは違い、誘うような甘い声が部屋に響く。
それを聞き、彼女が痛みを感じていない事を確認すると、次第に動きを速めていく。
「・・・・あぁん!んぁ・・・あっ・・あっ・・・・はぁん!」
自分と、彼女の興奮を高めるために、トレインの動きに合わせてふるふると揺れる豊乳の、その頂を
丹念に弄っていく。
「はあん!気持ちイイよぉ!トレインくぅん!ふああああ!!」
下の方も、緩急をつけたり角度を変えたりと、存分に快感を引き出していく。
「あぁ・・・あぁ!んあぁぁ!!は・・ぁん・・・・あぁぁぁぁ!!」
限界が近づいてきていた。
トレインはスパートを掛け、互いを追い詰めていく。
そして・・・
「はぁぁん!あぁ・・・また・・・きちゃう・・・・きちゃうよぉ・・ふああ!・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「くぅ・・・サヤ!!」
二人同時に果て、トレインは己の欲望をサヤの膣内に放出した。
「・・あぁ・・・・とれいん・・・・・・わたしのナカにでて・・る・・・」
明かりの消えた部屋の中、二人は生まれたままの姿で寄り添ってベッドに寝ていた。
「・・・・・スゴかったね・・・トレイン君・・・」
「・・・あぁ。サヤなんか、怖いくらいに乱れてさ・・・」
「・・・あんまり言わないで、恥ずかしいから・・・・・ねぇ、トレイン君・・・」
「なんだ?」
「・・・私、ギリギリまでこっちにいるよ。それで引っ越すまではキミとずっと一緒にいたい。・・・ダメ?」
「・・・ダメな訳ないだろ、俺だって少しでも一緒に居たいからな。そういやもうすぐ、花火大会があったっけな。
どうせ逢えなくなっちまうんだったら、残った時間を存分に楽しまなきゃな!」
「・・・そうだね。・・・・・・・トレイン君・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・大好きだよ・・・」
「・・・・・ああ」
番(つがい)の猫は強く抱きしめ合う。お互いの愛情を、確かめ合うかのように――
―― そして、花火大会の日
「トレイン君…
…私の事は…
忘れて…いいから」
………どうやら眠ってしまっていたらしい。喉の渇きを覚えて、トレインは目を覚ました。
何気なく自分の頬に触れ、そこが濡れている事に気づく。
(涙…?泣いてたのか、俺………)
深いため息をついて、ベッドから起き上がる。一度大きく背伸びをすると、ドアを開け部屋の外に出た。
(………サヤ……クリードはお前の敵討ちとしてじゃなくて、掃除屋として『確保』する。
…ただ、お前の事は絶対忘れねぇよ、絶対に…)
…トレインは渇きを潤すため、台所のある一階へと続く階段をゆっくりと、降りていった。
end