第二部「ケビンの本性」
リオンはケビンの放った銃弾を複数受け、その場に倒れこんだ。リオンから
開放されたイヴは生気を吸い取られたかのように座り込む。とっさにケビンが
その少女のもとに駆け寄った。
「だ、大丈夫かい、イヴ君!?ーっと、ご、ごめん!」
一糸まとわぬイヴの姿にケビンはたじろぎ、両手で目を塞いだ。
「はあはあ・・・だ、大丈夫です。」
「と、飛ばされた服をとってくるから、ちょっと待っててね。」
「は、はい・・ありがとうござ・・」
イヴが言い終わる前に、ケビンは走って探しに行った。
イヴのすぐ横で、リオンは仰向けになって倒れていた。もうすでに目には力が
なく、呆けたような表情をしていた。
「・・・・・・・・・ばかみてー・・・・。」
「・・!!あ、あなた、血が!?」
「・・こんなの、道を使える奴だったらすぐに自己修復するさ・・。」
「・・・・。」
「・・・ふん、ダメ大人なんて・・もう言える立場じゃなくなっちまったな・・。」
「・・・・。」
「・・・・。」
リオンは口には出さなかったが、もう星の使徒には戻らないだろうということは
イヴには感じることができた。
イヴはふと、自分の局部が濡れていることに気づいた。本からの知識である程度
のことは知っていたが、実際に自分が体験したのは初めてであった。男性に体
を触られ、感じたことのない気持ちのいい感覚が包み込んだ初めての体験・・そ
してナノマシンの働きにより、それは余韻となってまだ続いていた。
イヴは上の下着は破れて使えなくなっていたので、下の下着だけをはき、ケビン
が見つけてきた服を着た。体が色々な体液で濡れているので少し気持ち悪かった。
「じゃ、じゃあ私たちはクリードのところに・・向かうから。」
「・・・・。」
リオンは返事もせず、ボ〜ッと空を眺めていた。
イヴとケビンは再びクリードのいる城に向かって歩き出した。
「彼はあのままにしておいて大丈夫なのかい?」
「・・・はい。きっと・・彼は・・・うっ・・。」
ガクっとイヴが座り込む。
「だ、大丈夫かい!?」
「は、はい。ちょっと、ナノマシ・・いえ、だ、大丈夫ですから・・。」
「け、けど・・。」
イヴは立ち上がり、再び歩き出す。しかし、ヨタヨタと頼りない足取りである。
「イ、イヴ君、無理しないで!ほら、肩をかすから・・」
「えっ、やっ!!」
ドガッ。イヴは肌に触れてきたケビンを突き放した。
「あっ、ご、ごめんなさい。あの・・・」
「あ、う、うん。ごめん、わかったよ。」
感覚が異常なまでに敏感になっているイヴは、少し触れられただけでも電撃が
走るような性刺激が走るのであった。
ケビンは山道を悶えながら進んでいくイヴを見ていた。これまで誠実な人間の
模範のように生きてきたケビンは、その少女を性的に見ることなどは考えられ
なかった。しかし、性的なオーラにまみれた、妖艶な妖精のような美しいその
少女は、今まで培ってきた理性を軽く揺さぶるほど強烈な色香を放って
いた。
「・・・・・。」
ケビンはイヴに対する欲情をとどめようと必死だった。しかし、頭の中には
次々と理性を惑わす事柄が駆け巡っていた。
この山道には二人きり・・・
彼女はもう抵抗できないほど弱っている・・・
たまたま掃除屋同盟として出会っただけの関係・・・
もうこれっきりの関係・・・
ケビンの中で何かがはずれようとしていた。健康な男子の正常な生理作用・・
それを制するリミッターがもう限界を超えようとしていた。
「ハアハア・・・。」
イヴは一歩一歩、必死に歩いていた。トレインとスヴェンが城に向かっている。
足手まといだけにはなりたくない、心配の種になりたくない・・と、体に走る
ナノマシンの衝動と戦いながら、その足を進めていた。
「ん、んん!」
時々、強烈な刺激が体の中を駆け巡る。その度に秘裂から何かが流れ出るのを感
じていた。
「(ま、負けない・・!)」
ふっと風が吹く。島特有の、潮の香りや磯の香りが混ざったような心地よい香りが
二人の鼻をかすめていく。
その瞬間、イヴのワンピースのスカートがめくれあがった。
「きゃっ」
後ろから歩いてきているケビンは少女の脚線美・ふくよかなお尻を直視した。
小悪魔が魅惑するようなその格好に、ケビンを制する何かが完全に壊れた。
ケビンは走り出すと、イヴを後ろから抱きしめた。
「ケ、ケビン・・さん・・!?」
イヴは必死に抵抗した。しかしケビンの力には適わなかった。ケビンは左手で彼女の
体を抱えたまま、スカートの中に右手を入れて、お尻を撫で回し始めた。
「う・・あっ・・・や、やめ・・!」
そして少女の柔らかなふとももをさすり始めると、イヴはふっと力が抜けたように
大人しくなった。誰も触れていないときでさえ、耐えることに精一杯だったイヴは
もう抵抗する力がほとんど残されていなかった。
「ごめん・・イヴ君。けど・・君は魅力的すぎるんだ・・。」
そう言うとケビンは両手で服の上から少女の胸を揉み始めた。
「うあぁあ、んっ、はあ、・・・んっ、くっ・・・。」
「き、君は体の割に胸が大きいね。」
少女の胸は変幻自在にその形を変えた。
「初めてなんだろう?大丈夫、痛くはしないからさ・・。」
「は、離して・・」
「何をいってるんだい?ここだってもう・・・。」
ケビンはイヴの秘部をパンツ越しに触る。
「ひっ・・・あ・・。」
「す、すごい濡れかた・・。君はさっきの戦闘で見せた不思議な能力といい、普通の
娘とはどこか違うみたいだね。」
「や、やめてください・・!」
「・・ふふっ。」
理性のとんでいるケビンはもう欲情を満たすことしか頭になかった。
ケビンはイヴのワンピースの裾を持ち、一気にめくり上げて無理やり脱がさせた。
「きれいな体だ・・。」
「へ、へんたい・・。」
「・・・。」
変態などという言葉と無縁だったケビンは一瞬たじろいだ。しかし、すぐにそれが
さらなる欲情をかきたてる材料となった。
「女を犯したいと思うのは男の本能なんだよ。」
「・・・くっ、ど、どうしたんですか・・ケビンさん・・・。」
「どうもしてないよ・・ふふっ。」
ケビンは何かに取り憑かれたかのように不気味に笑っていた。
再び下着一枚だけになったイヴ。ナノマシンが再び活発に動き出し、体中に刺激を
与え始めていた。
「や、やめて・・。」
「・・・。」
ガバッ、ケビンは芝生状の柔らかい雑草の上にイヴを仰向けに押し倒した。柔らかい
胸を揉みしだき、その乳首に唇をよせる。
「ひゃう!あっ、んああ・・んっ・・。」
巧みに彼女が着ている残りの下着を剥ぎ取り、秘裂に指をしのばせていく。
「あうう、んんっ・・・んっ・・。」
「もう、随分前から準備OKだったみたいだね。」
「・・・・。」
「けど、もう少し、君の体を楽しませてもらうよ。」
ケビンは左手で胸を揉みながら、右手で少女の下半身をまさぐり始めた。
「やっ、んっ、あう、あん・・ん・・」
少女特有の可愛い声での吐息が漏れる。それがまたケビンの欲情を燃え上がらせる。
イヴはなされるままになっている自分に嫌悪した。一般に言う「犯される」という
ことが自分の身に降りかかろうとは思っても見なかった。たとえ、そういう状況に
なっても自分の力ではねのけられると信じていた。
「くう・・・・も、もう・・!」
イヴは瞬時に集中力を高め、トランス能力で腕をハンマーにした。
「!!」
「や・・やめて・・・よ!」
ガシッ!ケビンは少女が打ちつけようとしたハンマーをなんなく手でキャッチした。
「いくら僕でも、そんな格好、そんな力の攻撃で倒されやしないよ。」
「くっ・・、も、もう一回・・!」
イヴはもう一度振りかぶった。しかし、その瞬間、ケビンの指が彼女の秘裂の奥にまで
入った。
「あああっ!」
トランスはとかれ、イヴは再び悶え始めた。
「いい子だから、大人しくしててね・・クスクス・・」
「・・・くっ・!」
ケビンの指が彼女の秘裂の中へ外へ往復する。そのたびに、少女は大きな喘ぎ声をあげる。
「ううっ、んん、んん、ああ!」
「さてと、そろそろいただくとするよ。」
「・・えっ・・・?」
そういうと、ケビンは服を全て脱ぎ、裸になった。イヴの目には、限界寸前になって
いる彼のなにが映っていた。
「・・・・。」
「始めて見るのかい?」
「・・・それ・・いれ・・るの?・・・。」
「そうだよ。」
「・・・・い、いや・・・・・・・む・・むり・・。」
「大丈夫だよ。僕が開発してあげるよ。」
「・・・・か・・・かいは・・・つ?」
ケビンはイヴの足を掴み、おもむろに入れようとした。
「ちょっ、やめて!」
「暴れないでよ。」
ケビンは右手でイヴの局部に刺激を与えた。
「ああっ・・うう、あ・・あ・・・。」
その隙にケビンは彼女の秘部に彼の男性器を押し込んだ。
「い!いたい!いたい!んんっ、ああ!」
「大丈夫、すぐに慣れるよ。」
ケビンはゆっくりとピストン運動を始める。
「いたいよ!いたっ・・・あっ、あっ、あっ、あっ・・・」
次第にその感覚になれ、イヴは規則的な吐息を吐き始めた。ケビンはイヴの胸、尻
太ももなどをさすりつつ、ゆっくりとしたペースで前後運動を繰り返した。
「あっ、あっ、んっ、んっ、あっ・・」
「や、やば、もういきそ・・」
ド・・ピュ・・・・・。
スヴェンに決して言うことのできない、姫の秘め事は、双方の3回の絶頂によって終わっ
た。気持ちではいやがっていたイヴだが、感じることを求めていたことは自分でもわかっ
ていた。
「ふう。気持ちよかったよ。」
「・・・・。」
「悪いけど先に行かしてもらうよ。クリードを捕まえるという目的は変わってないからね。」
ケビンは服を着て、呆然とするイヴを後にして先へ向かった。
残されたイヴは焦燥感に駆られていた。それは自分の不甲斐なさや、強制的な性交の後の
やるせない気持ちなど、色々なものが入り混じったものだった。
「私は・・・。」
この島に来た目的、それをしばらく忘れてしまっていたイヴはふと、その目的を思い出した。
「私は・・クリードを捕まえに・・・。」
性交をすましたことで、ナノマシンの暴走はなくなっていた。いつもの自分に戻っていた。
イヴは立ち上がり、あるだけの服を着るとすぐに走り出した。
まもなく、先に行ったケビンの姿が見えてきた。
「あっ、イ、イヴ君!?」
イヴは髪の毛をハリネズミ状に鋼鉄化した。
グサッグサッグサッグチャッ!!!ケビンは数百箇所貫かれて即死した。
「これでーよしと。」
―そして、イヴはスヴェンとトレインが待つ場所へと先へ急いだ。