う・・・・う・・。
頬に触れる風の冷たさでリンスは目を覚ました。
いまだぼんやりとした意識の中、辺りを見回す。
天井には眩しいシャンデリア。
床には豪華な色彩の絨毯。
自分はといえば高級そうなソファーの上に横になっていた。
「お目覚めかね?リンスレット・ウォーカー君。」
知らない男の声がして、リンスは振り返る。
「うっ・・・!!」
が、同時に激しい痛みが両腕を襲う。
自分の両手が縄のようなものできつく結ばれていた。
どうあがいても、のけぞることしかできなかった。
その時、壁一面の開け放たれた窓の向こうから男が現れた。
どうやらその向こうにはベランダがあるようだ。
「ちょっとアンタ!!誰よ、何でこんな!!!」
リンスは男に強く言い放った。
「いい御身分だな、泥棒猫が。」
「!?」
そう言われ、リンスはやっと今日のことを思い出した。
(グリッパーって依頼人から重要な書類を盗んできて欲しいといわれて、
忍び込んで盗むまでは良かったんだけど、逃げる途中に捕まったんだっけ、私。)
「それでは、我々の組織に首を突っ込んだ罰だな…」
そういうと男は拳銃を取り出した。
「ち、ちょっと待ってよ。私は依頼人に頼まれて盗みに来たの!!
メルフォ・グリッパーって奴よ、調べれば分かるわ!!」
逃げることは無理だと分かっていた。
「グリッパーか・・・。それはこんな男か?」
男がそう言うとベランダからもう一人、男が出てきた。
「あ、アンタ!!」
仕事の依頼人、グリッパー本人だった。
「私の部下でねぇ…。君を捕らえるためにデマの依頼をさせたんだよ。」
男はニヤリと笑った。
(私はグリッパーから男の屋敷の図面を受け取り、計画を入念に練り上げた。
その計画が失敗するはずがない。
だとしたら、最初から微妙に図面が変えてあったのかもしれない。
ちっ、迂闊だったわ。もうちょっと調べておくべきだったのに…。
でも、なんで私を捕らえようとしたの?)
その疑問を抱きながら二人を見ると、その顔には嘲笑が浮かんでいる。
「おい、オマエは下がってろ。」
そう言われるとグリッパーは素直に出て行ったが、直前にリンスに向けてこう言った。
「フッ、可哀想に…。」
(何ですって?てことはやっぱあたし、殺されるの?)
不吉な考えをしているところに男が近づいてきた。
「ま、オマエを殺すのはあまり得策ではないかもしれないな…」
そう言うと、男は拳銃をしまった。
「え?じゃあ…」
「その代わり私の人形になってもらおうか…。」
男はテーブルの上にあった注射器を手にとった。
「な、何をする気?」
リンスは少し怯えていた。体も震えが止まらない。
「安心しろ、コレで死ぬことはない。もっとも、死なれては困るしな。」
そう言うとリンスの腕を掴み、無理矢理注射を打った。
「そのクスリが効くまでに教えておいてやろう。」
と言い、男は椅子に腰掛けた。
「実はこの間、私の知り合いが泥棒に合ってねぇ…。
逃がしてしまったがその時辛うじてそいつを写真に収めたんだ。」
それに映っていたのは間違いなくリンス本人だった。
以前の仕事のときに撮られていたのだろう。
(あぁ、あの時盗ったのは、宝石だったかな・・・・うっ!!)
その時、リンスの体が激しい痙攣に襲われた。
「私は美しいものは全て自分の物にしたいんだよ。」
「う、く・・・・」
「どうやらクスリが効いてきた様だねぇ…」
「な、・・・何を。」
男は再びニヤリと笑いリンスに近づいた。
「痺れ薬とでも言おうか、身体の自由を奪うクスリだよ。
心配は要らない。すぐに痛みも消えて眠気が襲ってくるさ。」
男の言う通り、すぐにリンスは眠ってしまった。
「さてと、始めるかな。」
リンスの寝顔を見ながら、男が言った。
何も知らない、無垢なその表情に向けて。
そしてリンスは再び目を覚ました。
(ん?あたし・・・。
なんだろう、変な感じがする。
それに口の中が苦いし・・・!?)
再び朦朧とする意識の中、先ほどとは違う状態にあることに気付いた。
床から天井に繋がっている一本の棒。
それに繋がれているのだ。
「ふん、よく似合ってるな。」
あの男の声がした。
リンスは怒りに震えた目でその男を睨みつけた。
「何すんのよあんた!!これはずしなさいよ!!」
「何のことだ?ペットの管理は飼い主として当然だろう?」
「!?・・・ペットですって!?」
「そうだ、オマエは俺の飼い猫になるんだ。」
「だ、誰があんたなんかの・・・・・ふぁっ!?」
リンスの身体を言い知れぬ刺激が襲う。
「・・・あ、熱い。ふあっ・・あぁ。」
「どうやら効いてきた様だな。
先ほどオマエにある薬を飲ませたんだ。
普通で言うところの"媚薬"というやつだな。
ただ、そこらで販売されているようなものとは違ってね、とても強力なものだ。
慣れてない者はそれだけで絶頂を迎えてしまうと言うようなね・・・。」
男は再びニヤリと笑いリンスに近づく。
「熱いのはどこだ?ここか?」
といって手をリンスの胸に伸ばす。
「ふあぁっ、うっ、・・・・くっ・・・」
少し触れられただけでリンスは過剰なほどの反応を示した。
「どうした?感じているのか?」
「いやぁぁ、・・そん、なこと・・・・んくっ」
リンスが言い終わらない間に男は胸を強く揉みだした。
「んあぁ、いやぁっ、だめぇ、あああぁぁぁぁ!!」
わずか数秒の、それも服の上からの愛撫だけでリンスはイッてしまった。
「何だ?もう終わりか?それでは主人を満足させることは出来んな。」
そう言うと、男はリンスの服を脱がせ始めた。
「んぁ、いやぁ、もうやめて・・・お願い。」
力の無いリンスの声はもはや男には届かなかった。
全ての衣服は全て剥ぎ取られ、ブラとパンツも男に破り捨てられた。
「うぁ、・・・・見ないでぇ・・・」
快楽の虜となってしまったリンスの秘部からは愛液が溢れている。
「凄い効き様だな、そんなに感じているのか?」
「いやぁ・・言わないで・・・・ふぁっ!!」
ぴちゃぴちゃぴちゃ・・・・
男はリンスの秘部をわざと音を立てながら舐め出した。
「あぁぁ、いやぁ・・・・うあぁ・・・・・」
もはやそこにはいつものリンスは存在しなかった。
「あぁぁ、いい・・・・もぉだめぇぇ・・・・・・」
リンスに2度目の絶頂が襲って来たところで男は下を止めた。
「あ・・・・あぁぁ。」
「どうした?続けて欲しいのか?」
口では頑なに否定しつづけていたリンスだったが
既にそんな理性など消え去っていた。
「・・・・・・・・・・欲しい。」
「そうか、いいだろう。だが・・・・・」
と言って男はズボンから固くなったモノを取り出した。
「俺も楽しませてもらわねばな・・・」
愛液でヌルヌルになったリンスの秘部に
男はいきなり自分の肉棒を差し入れた。
「!!」
今までとは比べ物にならない快楽がリンスを高く突き上げる。
「あぁぁ!ふぁっ!・・・・・あぁぁぁ」
「早いな、もう少し楽しませてもらわねばつまらんが・・・仕方が無い。」
そう言うと男は腰を突き上げモノを膣内の壁に擦りつけた。
「あぁぁぁ、もうだめぇ・・・・・あああぁぁぁぁぁぁっ!!」
リンスの絶頂と共にその締め付けによって男のモノも達した。
「・・っ!!・・・・ふ、これはたまらんな。」
モノを引き抜くと大量の愛液と精液が混ざり、絨毯を濡らした。
「汚れてしまったな・・・・、まぁいい。」
それはどちらに向けられた言葉なのか分からなかった。
リンスはいまだ息も荒く、動けない状態だった。
「自己紹介が遅れたな、リンスレット。
俺はキルディッシュ・ウィール、今日からオマエの主人となる男だ。」
「うぅぅぅ・・・・。」
もはやリンスにはそれに応える気力も無かった。
裸で繋がれたリンスを置き、男は部屋を出た。
リンスは、その地獄のような現実を受け止めるほかに選択肢は無かった。