さて後祝いじゃ。  
本祝いじゃあ随分とハメてくれたじゃないか。のう、ウェスカー? その節はどうも。  
今度は復讐なんて生易しいものでは無い。  
・・・・・悪夢を見させてやろうぞ!!  
 
ハリケーンも過ぎ去って、わしの腰の痛みも引いた。  
今日は天気も良い。絶好の悪夢日和じゃ。  
わしはRPDに電話をかける。  
コールを待たずして若いおなごが電話を取った。  
スターズとやらの憎っくきウェスカーに取り次いで貰おうと思ったが・・・・・・急に腰が引けてしまってのう。やめたんじゃ。  
だってあいつ・・・・・・・・・・・怖いんだもん・・・・・・・・・・。  
かわりに兄さんの名前を出して呼んで貰った。  
 
「ヘロゥ?」  
「わしじゃ」  
「ハァイ! 元気か?」  
「うむ。兄さん、今から出て来るんじゃ。・・・・・後祝い・・・・・・始めるぞ・・・・・・」  
「来たなッ!?」  
「早う来んかあ〜・・・・・・アジトで待ってるから、急いで来るんじゃ」  
「おうッ!」  
兄さんは電話を、いわゆるガチャ切りした。  
もうすでにパトカーのキーと帽子を手に取って、駆け出してる事だろう。  
ヒヒヒ、全く。  
おめでたい男だのう。罠とも知らないで・・・・・。  
 
───10分15分もするとサイレンが聞こえてきて、外の交差点らへんでタイヤを焼き付ける強烈な音がした。  
わしはソファから立ち上がりブラインドを指でこじ開けると、隙間から下を見下ろす。  
すると、ちょうど兄さんの乗るパトカーがここの地下駐車場に入って行く所が見えた。  
もう30秒もすればそこのドアを開けて入って来て、10分後には全裸になっている事だろうな。  
わしはドアの鍵を開けに行った。  
 
勢い良く飛び込んで来るだろうから、わしはドアから少し離れた所に立つ。  
タッタッタッタッと駆け寄る音がして、その後にドアが元気良く開いた。  
兄さんの到着じゃ。  
「待たせたな!!」  
「まるで弾丸のようだの」  
「パーティーは? もう始まってるのか!?」  
「まあまあまあまあ。落ち着きんさいよ。そんな急がんと、一杯どうだね」  
わしは冷えたビールをサーバーから注いでやった。  
「そう来なくちゃな」  
別段遅れた訳じゃ無いが、一気に3杯飲ませて喉の渇きを癒してやる。  
それから本題に突入した。  
 
「今日のパーティーは人助けじゃ」  
「人助け?」  
「そう。兄さんにぴったりのパーティーでのう」  
「へぇ、俺にぴったり・・・・・一体どんなだ? 焦らさないでくれ!」  
「実はの・・・・・」  
わしは単刀直入に、少々歳のいった熟女が若い男を欲しがっている事を説明した。  
 
「兄さんなら相手してくれるかと思っての」  
「年上か・・・・・! いいな、悪くない! で、どこにいるんだそのオネーサンは!?」  
やっぱりじゃ。  
好き嫌い無く何でも食いよる・・・・・・・これじゃ悪夢にならんかもしれんのぉ。  
兄さんは帽子を脱いでテーブルに置き、次いでベルトを抜き取ると銃一式やら何やらガチャガチャと置いた。  
 
「もうその気になったんかぁ」  
「まあな」  
「さ、こっちに来なさい」  
 
わしは兄さんを誘導し回転ベッドの所に連れて来た。  
ゲストの熟女は枕に顔を埋めてしまっている。  
ニッポンの観光土産で買ったらしき遊女風キモノに身を包んで、肌を見せようともしない。  
 
「ほらほら、若い男を連れて来たよ。顔を上げておくれ」  
熟女はイヤイヤをすると、より一層強く枕を抱き締める。  
「どうも照れてるようじゃ。兄さん、わしはあっちに作った覗き穴から秘め事を見物させて貰うよ。  
激しい運動はするなとドクターストップがかかってなぁ・・・・・。ローペースで独りエッチに勤しむ事にする」  
「おう! わかった。ここは俺にまかせな!」  
兄さんはニッと笑ってみせる。その余裕がいつまで続くのかのう。  
 
わしがその場から居なくなり、熟女と2人っきりになると兄さんはベッドに乗って熟女に囁いた。  
「よろしく」  
兄さんは何の疑問も抱かないようだ。若さとは罪な物・・・・・!  
「こっち向いてくれ・・・・・なぁ・・・・・」  
もう兄さんは密着して、熟女の腰に手をやっている。これだけくっ付いてるならもう良かろう。  
「婆さんっ! 今だ、兄さんを捕まえろっ!!」  
「えっ?」  
「フフフッ・・・・・逃がさないわよ!」  
婆さんはくるりと振り向くと黒髪のかつらを取り、油断している兄さんにしがみ付いた。  
さあ、悪夢の始まり始まり〜・・・・・。  
 
「ウアアァッ!?」  
「若いっていいわ」  
婆さんは兄さんにキスを求める。  
どうした兄さん? 顔色が優れんようだの。ヒヒッ。  
「じいさんッ! じいさんどこだッ! 話が違うッ!」  
「なんも違わんわい、充分に熟しておるだろうがぁ〜。わーはははこりゃ愉快!」  
兄さんは完全に腰が引けてしまって、婆さんの強引さにタジタジだ。  
「熱いキスして」  
「ちょ、ちょっと待ってくれ、用事を思い出したんだ。・・・・・・それに今日は体調があまり良くなくて・・・・・」  
絡み付く婆さんの手を振り解こうとするが、兄さんは体に力が入らないようだ。  
それもその筈。  
どさくさに紛れて、婆さんが兄さんの首筋に薬を打っていたからの。  
 
「兄さんっ何を怖気づいてるんじゃ! 男なら据え膳食わんかあ〜っ!」  
「いや、頭痛が・・・・・・めまいも(吐き気も)少し・・・・・」  
「お兄さんあなた、見た目より冷たいのね。・・・・・・・いいわ。私がその気にさせてあげる」  
「い・・・・・いや、あの・・・・・・え・・・・・遠慮しときます(逃げるか・・・・・それとも・・・・・)」  
「はあーっはは兄さん! どうじゃ! 思い知ったか! お前ばかりがいい思いしよってからに!」  
「ハ・・・・・ハメやがった・・・・・なク・・・・・・ソジジィッ」  
薬も大分効いてきたようだの。  
さあてそろそろ44マグナムを握るとするか。  
わしはズボンを脱ぎ捨て、銃身を握った。ゆうるりと筒を擦っていく。  
 
兄さんは何度起き上がろうとしても力が入らないらしく、婆さんに片手で抑えられている。  
婆さんは兄さんのシャツのボタンを1つ1つ外していく。  
ハァハァ言いながら抵抗しようとする兄さん。  
弱々しい動きで腕を上げ婆さんを押し退けようとするが、腕は頼りなくストンと落ちるだけだ。  
 
「頼・・・・・・む勘ハァ・・・・・・・ハァし・・・・・・てくれ・・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・・」  
「Be a man」  
婆さんはキモノを諸肌脱ぐと、枯れ木のような体を兄さんに絡ませて頬にキスした。  
ズボンに手を伸ばす。  
「ハァ・・・・・ハァ・・・・・・やめ・・・・・・・ハァ・・・・・・っ・・・・・・・くっ・・・・・・」  
「フォッホッホ! 可愛そうにの、兄さん。お前にいい事を教えてやろう。  
その婆さんはな・・・・・・・・・つい一週間前まではピチピチの若い女だったんじゃ」  
わしは婆さんの紹介を始めた。  
 
「婆さんは実はある方面のスパイでの。  
製薬会社に潜り込んだり薬を盗んだりとまあ、悪さをしておった訳じゃ。  
そんなある日、新しいミッションが降りた。  
一介の外科医が偶然作り出したウィルスを奪えと言うものだった。  
外科医の家に夜中忍び込み、ウィルスを手に入れたまでは良かった。  
だが、人の気配で起きてしまった外科医と揉み合いになる。  
様々な訓練を受けているとは言え、そこはやはり女の力。不意打ちの男の体当たりには敵わなかった。  
・・・・・息ができないまま身を起こそうとする・・・・・が、一瞬早く男が動いた。  
男は生み出したウィルスを、カプセルシューターで婆さんに打ち込んだのだ。  
やっと立ち上がれた婆さんはここは一旦撤退、と逃げる。幸いにも自分の体で持ち帰る事ができそうだからだ。  
だが逃げている途中で体に異変が起きた・・・・・・・。  
息は上がるし膝も痛い、心なしか腰も曲がって来たようだ。  
おかしい、そう気付いた婆さんは公園のトイレに駆け込み鏡を見た。  
な、なんと・・・・・・・・・・・・!」  
わしは息を大きく吸い込む。  
 
「シンプルにお願い。老化ウィルスを打ち込まれて老いぼれた、でそれでいいわ」  
「婆さんや! これからがモノノアハレと言う所なのに・・・・・・。それではオモムキが無いではないか・・・・・・。  
まあ良かろ。兄さん、そういう事だ。  
このエイダ婆さん推定98歳は、1週間前の若い頃は男を惑わす色気があったんじゃ。  
任務の為に色仕掛けで研究員を騙くらかして、恋人のフリをしておった。  
老いた今、ジョンに助けを求めに行ったが逃げられてしまった。だがセックスの快楽は忘れられない。  
そこで兄さんの出番と言う訳だ。  
エイダ婆さんや、ばかジョンでもええかの?」  
「構わないわ。上モノよ、見て。こんなに・・・・・・」  
エイダ婆さんは兄さんのパンツの中で動かしていた手でパンツをむいて、膨張したモノをわしにみせた。  
「素直ねぇ」  
「ハァ・・・・・ハァ・・・(ああ・・・・・なんてこった・・・・・・俺はもう終わりだ・・・・・・)」  
 
「お兄さん? エイダスペシャルをお見舞いしてあげるわ」  
エイダ婆さんは総入れ歯をカポッと外すと、兄さんのシンボルを咥え込む。  
そして頭を上下させ始めた。  
「う・・・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・・・・あぁ・・・・・・ハァ・・・・・・・んぅぅ・・・・・・ハァァ・・・・・」  
兄さんはもう顔が真っ赤だ。  
ヨボヨボの婆さん相手に勃起してしまった羞恥で、やり切れないといった表情。  
「兄さん、何も恥じる事は無い。そこのそれは別の生き物なのだ。理性などきかぬ。  
それが理性の付属品なのではなく、理性がそれの付属品なのだよ! わははは!」  
エイダ婆さんが容赦無く動きを早めた。  
兄さんは物も言えず、白目を剥きそうな目でゆっくりと瞬きする。  
 
「はぁはぁほぅひはほ、はほはははふはっへふは(あらあらどうしたの、顔が赤くなってるわ)」  
エイダ婆さんは兄さんの上に乗ると枯れ枝のような指で兄さんの口を開けて、唇を合わせようとした。  
「婆さん入れ歯! 入れ歯!」  
婆さんは入れ歯をはめ直す。  
兄さんはかすかに唇を動かして何か言おうとしているが、声にならない。  
「・・・・・・・ハァ・・・・・・ハァ・・・・・ハゥ・・・・・ゥ・・・・・(夢なら醒めてくれ・・・・・)」  
「フフ、意外とシャイなのね」  
きつく目を閉じる兄さんの唇に、婆さんが舌を出しながら口を重ねていった。  
「ウウッ! ・・・・・ウウゥ〜〜・・・・・ッ・・・・・」  
ねっとりと濃厚な舌の絡みが繰り返される・・・・・若い男の唾液をにちゃにちゃと舐め取る音、唸り声・・・・・。  
 
「ああっ・・・・・・! おいしいわ・・・・・!」  
婆さんは上半身を起こすと舌なめずりし、溜め息混じりに言った。  
そして今度は裾をまくってはだける。  
「ねえ、私のもお願い」  
そう言い指で腐りかけの蛤を開くと、兄さんの顔に跨って押し当てた。  
「フンンゥッ・・・・・(ダ、ダメだ殺される・・・・・!)」  
「恥ずかしがってないで、ちゃんと舌を使って。感じさせて。いつもしてるようにすればいいのよ」  
婆さんはそのまま真後ろを向くと兄さんに被さって、ちょうど目の前にある肉棒を尖らせた舌でつついた。  
兄さんからは声にならない悲鳴が聞こえる。  
そうじゃ。存分に苦しむが良い。  
 
「んもう」  
婆さんは動けない兄さんに痺れを切らしたようだ。  
69の体勢をやめると枕の下から潤滑ゼリーを取り出した。  
キャップを外してうじゅるじゅると手に取るや否や、それを死にかけの蛤に塗ったくる。  
そして固さを増す兄さんの肉棒を握って角度を固定し、自分の腰を落とすといきなり!  
結合してしまった。  
「ハァああぁ・・・・・ああっ・・・・・ハァ・・・・・あぅ・・・・・っ・・・・・っハァ(もう殺してくれ!)」  
「く、くふぅっ・・・・・! いいわ・・・・・! 固い・・・・・素敵よ・・・・・」  
婆さんはゆっくりと腰を前後させたり、スイングさせたりして兄さんを辱める。  
 
兄さんの顔がさっきより赤くなってきた。  
恥辱の限界を感じてきているのだろう。だが婆さんは上下に動き出す。  
「兄さんや、老婆の肉壷はどうなのだ? 若いおなごのそれとは違って、信じられないぐらいに柔らかかろう?  
とろけるようだろう? やさしく絡み付くようだろう? 病みつきになるだろう? いいんじゃ、己を恥じるでない。  
老婆の味を知って、これで兄さんもやっと一人前の男じゃ。良かったの〜〜ぅわっはっはっは!」  
「・・・・・クッ・・・・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・・・・ンッ・・・・・・ゥクッ・・・・・」  
 
婆さんが上下運動を激しくさせる。  
「いいわ、いいわよ・・・・・・お兄さん、すごくいいものを持ってるのね・・・・・私負けそうよ・・・・・」  
ぺちぺちぺちと胸だったものが揺れ、カリフォルニアレーズンが動きに合わせて舞う。  
「い、いくわよ、いくわよ、でもまだ出しちゃ駄目・・・・・・・ぁ・・・・・あ・・・・・ああ─────っ!」  
婆さんは歳の割に俊敏な動きを見せると、曲がった背中を少しだけ真っ直ぐにさせて頂点に達した。  
「ああっ・・・・・・イイッ・・・・・・イイィッ!・・・・・・ハァンッ・・・・・・・」  
 
大きく吐息を吐くと、婆さんは繋がったまま兄さんの上に倒れ込んだ。  
そして小さな快感の波に身を浸したまま、夢中になって肩や首にキスの嵐を喰らわせる。  
「アアッ・・・・・素敵、素敵・・・・・! 良かったわ・・・・・!」  
「ハウゥッ!!(いてェッ!!)」  
「入れ歯! 婆さん入れ歯!」  
興奮したばあさんはついつい大口を開けてしまったらしく、入れ歯が取れて兄さんの肩に噛み付いている。  
「は、ひへはひ(あ、いけない)」  
 
婆さんは入れ歯を噛み直すと、名残惜しそうに兄さんの性器から腰を上げた。  
「次はお兄さん、あなたを良くしてあげるわ。たくさん出して」  
そう言うとまた入れ歯を外し、エイダSPを繰り返した。  
 
「ああぁぁっ・・・・・・!」  
婆さんはしゃぶった物を速く動かしたり遅く動かしたり、玉を弄んだりしてあっという間に膿を出させた。  
「ハァッ・・・・・ハァッ・・・・・ハァッ・・・・・ッ・・・・・・ッ・・・・・・」  
ずっくんずっくんと脈打つ物を吸い込み、喉に流し込む。  
一滴たりとものがさないといった勢いだ。  
 
「これで私も少しは若返るかしら?」  
婆さんは指で唇を拭うと、ちゅぽっとその指を舐める。  
そしてレイプされたての兄さんの横に体を添わせた。  
「お疲れさま。恋人にしたいくらい良かったわ。若い時に会いたかったわね」  
まだ萎えきっていない半勃ちの根元を指できゅっと挟むと、婆さんは兄さんの額にキスしてからベッドを降りた。  
そしてちゃっちゃか服を着ると白髪を整える。  
ベッドの下からたたんだ乳母車を出して、部屋を後にした。  
 
あまり硬くならないわしのクラシックタイプは、本気にならないまま手の中で萎んでいった。  
「少しは楽しんで貰えたかしら」  
そこへエイダ婆さんが現れて、髪を掻き上げながらビジネスライクで話してくる。  
「約束の物はいつになったらでき上がるの? 急いで欲しいわ」  
「まま、婆さん。心配いらんて。お目当ての物についてはちゃんと説明してくれる。もうそろそろじゃ」  
わしはブリーフを穿くと婆さんを客間へと促す。  
熱いコーヒーをいれて、一息ついて貰った。  
すると良いタイミングで玄関のブザーが鳴った。次のゲストが着いたようだの。  
 
ゲストを招き入れると1人をキッチンに行かせ、腹ごしらえさせ始める。  
もう1人は客間に連れて来て、婆さんと話をして貰った。  
「あれから体の様子はどうだね?」  
「まるでブリキ製の人形のようだわ。それも錆びている人形」  
「そうか。それは大変だな。だが、貴重な体験ができたと思っておいた方が徳だぞ」  
「そんなにのんびりしていられないの。放っておいたらもっと老いさらばえて死んでしまう」  
「心配するな。実はもう特効薬は完成している。明日にでもうちへ来るといい」  
「本当なの!?」  
「本当だ。あんたに譲ったあの脱力薬を創ったのは儂だ。あんたの知っている通り、局部だけ元気だっただろう?」  
「ええ・・・・・・ええ・・・・・・確かにそうだったわ・・・・・・」  
「そんなものを創り出せる天才がこの儂だ。若返り薬なんぞ造作も無い・・・・・・・・。  
だが1つ言っておく。それを打てばあんたは・・・・・・BOWになってしまうぞ? それでもいいか?」  
「いいわ。始めに言った通り、若返る為ならどんな犠牲も厭わない」  
「結構」  
婆さんはほくほくしながら帰って行った。  
 
わしはゲストと一緒に兄さんの様子を見に行く。  
ゲストは寝乱れた様子の兄さんを見て笑い出した。  
「はっはっは。婆さんに食い荒らされたといった観があるな」  
「事実貪るように食っておったわ。・・・・・・・・・・・兄さんや、さっきは悪かったのう。  
お詫びに今度は貞淑な人妻を用意したぞい。それで許してはくれんか。  
・・・・・・・おぅ、そうそう・・・・・・・・・・べっぴんさんじゃぞ・・・・・・・」  
わしはゲストに頷くと、ゲストは解毒剤を兄さんの腕に注射した。  
 
1分もすると兄さんがガバと起き上がる。  
「じじいッ!!」  
「あわわわ待ってくれぃ!」  
 
わしはゲストを盾にして反射的に後ろに隠れた。  
「さっきも言った通り、ちゃんとしたおなごに来て貰ったんじゃ! 美人の奥さんじゃ。そのう・・・・・なんと言うたかの?  
兄さんの好きなアレ・・・・・・・フンドシ風のパンツ・・・・・・・」  
「Tバックか?」  
「そうそれ! テーバックを穿いておる。きっと兄さん、気に入ってくれると思うがのう・・・・・・」  
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」  
「まずは兄さん、一旦シャワーでも浴びて加齢臭を落して来てはどうかの」  
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだな」  
兄さんはパンツを上げてからチャックを閉めるとフロ場へ行った。  
ケケケ、ちょろいちょろい。  
あの男、根に持たないんで助かるわい。  
わしらはキッチンへ奥さんを呼びに行った。  
 
「奥さん、そろそろベッドの方へスタンバイしておくれでないか」  
わしは手ぬぐいで奥さんの口元を拭いてやる。  
にしても食べ盛りの成長期のような凄まじい食欲じゃ・・・・・。  
「家内が散らかしてしまってすまん」  
アル爺さんは手帳を取り出すと日付を書き、食欲旺盛と書き込んだ。  
「いや構わんよ。おかげで冷蔵庫を一掃する手間が省けた。これでうさたんとショッピングに行く口実ができたと言うもの」  
奥さんはアル爺さんに手を引かれて歩いて行った。  
わしは軽く床を掃除する。  
 
それから脱衣場に行き、バスローブを置いてきた。  
兄さんは鼻歌なんぞを歌いながら頭を洗っていたが、暢気なもんだの。  
戻るとわしは搗ち割り氷をグラスに入れて、兄さんに飲ませる酒を用意した。  
少しでもいい気分になって貰わねばな。  
 
すぐに兄さんがシャワーから出て来た。わしはすかさず酒を飲ませる。  
「これこれ、高い酒なんだからもうちっと味わって飲まんか」  
「そうかい、ごちそうさん。・・・・・・・・奥さんは?」  
「ベッドじゃ。兄さんを今か今かと待っとるぞい」  
その「待ってる」が嬉しかったのかどうか知らんが、兄さんはにんまりとする。  
「あまりおなごを待たせるでないぞ」  
「まったくだ!」  
兄さんはグラスをわしに押し付けると、回転ベッドの部屋に向かった。  
 
わしとアル爺さんは覗き穴の前に立つ。  
と同時に髪が濡れたままの兄さんが部屋に入って来て、バスローブを脱いだ。  
わしは小声で話す。  
「アル爺さんや、始まるぞぃ」  
兄さんはゆっくりと回転するベッドに乗った。スプリングがかすかに軋む。  
 
「はじめまして」  
そしてさっきの婆さんと同じように、枕に突っ伏した奥さんに声を掛けた。  
奥さんはうんともすんとも言わない。  
だが兄さんはもう満足そうな様子に見て取れる。  
おそらくはすけた寝巻きとパンツが気に入ったのだろう。  
まったく単純極まりない。  
肌を隠していた婆さんと違って、奥さんのは寝巻きを通して地肌が見えるせいか安心したらしい。  
兄さんは奥さんの肩や腕を撫でたりキスしたりして、愛撫を始めた。  
「奥さんチャンス! 兄さんを捕らえるんじゃあ〜ッ!」  
「!(またかよ・・・・・!)」  
奥さんは仰向けになると兄さんの腰に両足を乗せ、逃げられないように挟んで引き寄せた。  
 
「どうだ若者よ。家内は美しいとは思わないか?」  
アル爺さんはもうエレクトしてきている。  
「ジジ─────ッ! 1つ聞いていいかッ!」  
「なんじゃ」  
「・・・・・人妻なのはいい。確かに美人だ・・・・・。だがなぜ逝く前から白目剥いてんだ! しかも良く見りゃT字帯だッ!!」  
「贅沢を言うでない」  
「病人を無理矢理連れて来たのかッ!?」  
「至極健康体だ。・・・・・気にするな若者よ。家内は常に逝きっぱなしなんだよハハハ」  
「クッ! ・・・・・・・・・こんなハメに遭うとは・・・・・」  
兄さんはこの際もう何でもいいと言わんばかりに、ヤケになってバスローブをほどいた。  
 
「奥さん・・・・・・・。目、閉じててくれ・・・・・・」  
奥さんは瞬き1つしないまま白目で兄さんを見つめ、口を半開きにしてキスを求める。  
諦めた兄さんの方が目を閉じると、奥さんの求めに唇で応えた。  
傍で見てても奥さんの強烈な吸い込みがわかる。  
奥さんの方も老いぼれたアル爺さんじゃ満足できなかったらしく、貪欲に兄さんを求め始めた。  
「若者よ、家内を満足させてやってくれ」  
 
兄さんは美人を視覚で楽しむという事を放棄したようだ。  
向かい合っている時は決して目を開けない。  
だが瞬きもせず白目を剥きっぱなしという点を除いてはごく普通の人妻なので、兄さんは夢中になって体中をまさぐっている。  
奥さんは歓喜の声を上げるでもなく、甘い吐息を洩らすばかりだ。  
しかしそれがわしのエロスに触れ、パイソンをむくむくと起き上がらせた。  
 
「・・・・・そうじゃ・・・・・その調子・・・・・・ムクムク、ムクムク、大きくなあれ」  
わしは己の銃をさすりながら語りかける。  
ここ最近ED気味での・・・・・。  
息子がなかなか起きなんだ。  
アル爺さんに勃起する秘薬を創ってくれと頼んでも副作用の件で渋る。  
焦らず自然に任せてみろ、などとまるで他人事。  
ま、それはそうと兄さん達は挿入の段階に入ったようだ。  
 
兄さんはわしの言い付けを良く守っているようだな。  
奥さんの羽衣のような寝巻きは脱がしきらず、胸まで捲り上げただけ。  
T字帯は股から布を引っ張り女性自身を露わにして、伸ばしきった布は腰に巻いてある。  
そして挿入。  
兄さんが入って行くと奥さんは胸を反らせて、喉を鳴らした。  
 
「フシュゥ───ッ」  
それはスープが吹き零れた時のような声だった。  
途端にわしはうさたんの作ってくれた豆スープを思い出してしまい、また会いたくなってしもうた。  
ショーユの芳ばしい香りが鼻をくすぐって、湯気が老眼鏡を曇らせる。  
曇ったメガネの向うでわしを見て笑ううさたん・・・・・・・。  
 
「奥さんッ・・・・・・・フッ・・・・・ァ・・・・・・し、締め付け過ぎだっ」  
はっ・・・・・いかんいかん、今は奥さんのacmeを見物するんだった。  
 
「ひっ、人妻サイコーッ」  
兄さんは大きなベッドの上でゴロゴロと、上になったり下になったりしながら奥さんのしりを揉みまくっている。  
「若者よ、家内は深い所をノックすると喜ぶぞ」  
「OK! 深くて暗くて狭くて湿った所は大好きだッ!」  
暗くて狭くてぬっくい湿った所に入りたがる物を引っこ抜くと、兄さんは奥さんを四つん這いにさせた。  
そして突き出すような形のヒップを引き寄せ、深みを目指して入って行く。  
 
「フシュアァ───ッ」  
そしてタフな腰つきのピストン。  
わんわんスタイルでありながらも犬のようなカクカクでは無く、ダイナミックな城門破りといったところだ。  
「フシュッ! フシュウゥッフシャアーフシャゥゥッフ!」  
「あ゙あァッ! どんどん締まって・・・・・・くゥっ・・・・・ッ!」  
兄さんは快感に酔いしれてか、軽く歯をこらえている。  
うひょひょっ!? わしのパイソンも程よく固さを増してきた!  
 
「そうだ若者よ! そのまま家内が絶頂に達するまで続けるのだ!」  
奥さんがひときわ大きな声を上げる。  
「カッシュアァァァ─────ッ!!」  
ベッドの回転によってわしらの方へ顔を向けている奥さんが、吼えるようにして口を大きく開けた。  
その時だった。  
 
ブツン!ズッニュー! 効果音で言うと、まあそんな所か。  
奥さんの変身が始まったのだ。  
奥さんの口から顔からブツン! と四方に裂け、その中央からズッニュー! と触手が3つほど伸びる。  
うち2つがわしらのいる方に向かって伸びてきた。  
実はここには覗く為の穴だけで無く、陰の茎を突き出す為の穴も作ったのだ。  
わしらはエレクトした物を穴から突き出す。  
薄めのはた板から、2本の陰茎がニョキっと生えているように見える事だろう。  
触手はその2本の陰茎の手前に辿り着くと蕾が開くように先端を広げていく。  
まるで朝顔を思わせる、ラッパのような形だ。  
一方快楽に耽っている兄さんはと言うと、目を閉じたままハアハア言って馬車馬のように走っているので、事の重大さに気付いていない。  
兄さんの頭上に伸びた触手がどんどん太さを増し、ゆっくりと朝顔を開いていく。  
だがそちらを見ている場合では無かった。  
 
「あふぅ〜んッ」  
わしらの茎の前にいた触手が先端を開ききると、茎を咥え込んだのだ。  
「Mmmmmmmmmmm・・・・・・・バキュ〜〜〜〜ム・・・・・・」  
「くっ・・・・・・ドロシー・・・・・ッ・・・・・・・この、好きモノめっ・・・・・・」  
2本の茎は奥さんの触手に根元まで包み込まれ、内部の突起にざわざわと弄ばれる。  
尿道に細い管まで入って来て、腰も引けない始末。  
極楽極楽〜!  
 
「あふっっ!!」  
わしは迂闊にも大き目の声を上げてしまった。  
兄さんはそれに気付き(発作かと思ったんだろう)、目を開けてわしらのいる方を向いた。  
「わああぁぁッ!?」  
当然驚き、部屋の中を触手が伸びる光景を目にしたと同時に、奥さんの腰にやった手を離して兄さんは逃げようとしている。  
「何がどうなってんだよ!!」  
 
「ドロシー! そいつを逃がすな!!」  
「普通じゃねえよ!!」  
奥さんは兄さんの上の開ききった太い触手を兄さんの頭に吸い付かせた。  
「や、やめろッ!」  
太い触手は三角帽のように兄さんの頭に被さり、上にと引っ張り上げる。  
「いてェッ! ジ、ジジイッ!! やめさせろっ! 喰われるッ!!」  
「腹が減ってるんじゃあ〜。わはは〜」  
「若者よ、腰を動かし続けろ。でないと息ができなくなるぞ!」  
兄さんは必死で触手を剥がそうとしているが上手くいかず、逆にすっぽりと首まで覆われてしまった。宙に吊るされる。  
 
「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」  
苦しそうに足をバタバタさせ、もがくが奥さんの怪力には及ばない。  
頃合を見計らってアル爺さんが合図をすると、奥さんは力を緩めて兄さんをベッドに落っことした。兄さんが咳き込む。  
「逃げようとするからだ。わかったな? ・・・・・・・若者よ、家内を満たしてやってくれ・・・・・・」  
奥さんは触手を兄さんの背中に吸い付かせると体ごと引っ張り寄せて、自分のしりにくっ付ける。  
「・・・・・悪い夢だこりゃ・・・・・・・」  
 
兄さんは観念すると一物を奥さんに挿れ直した。  
「Eat my flesh,flesh and my flesh!!」  
なかを突っつき、掻き回す。  
奥さんは喉の奥でSLの汽笛のような叫びをあげる。  
太い触手が兄さんの頭を咥えて固定し、逃げられないようにした。  
ぎゅううと萎むように頭を締め付ける。  
 
「いててっ! いてえ!」  
「激しさが足りないのだ若者よ。強くしろとの事だ」  
「Help meeeeeeeeeeee!!」  
「これ! パーティーを楽しまんか」  
「くそゥ! ツイてるぜ!!」  
兄さんは開き直って、違う生き物になった奥さんを激しく責める。その奥さんの触手はわしらの茎に吸い付いて責める。  
「ぱふん! もオ暴発じゃあ〜ッ!!」  
「ああいくよ、いくよ、ドロシーッ!!」  
 
わしらがフィニッシュを迎えると精液を吸い取っていき、触手は本体の方へ戻って行く。  
そして兄さんの背中や尻に巻き付いて締め付けた。  
そろそろ奥さんの絶頂が近い。  
兄さんの方も汗をだらだら流して破裂寸前だ。  
「ああっ・・・・・ダメだ、ああっ! あ゙あ゙っ! ん゙ん゙ッ! ゙ッ゙ッ!!」  
 
兄さんが放出しながら悶絶の声をあげると同じくらいに、奥さんの触手の先端のラッパも、より大きく広がる。  
奥さんの3つのラッパからは霧状になったものがプシュと噴き出し、パキョ! のような音がして奥さんの背中が割れた。  
背骨に沿ってパックリ入った線がどんどんめくれ、割れ目が広がっていく。  
中に見えるのは丸いぶつぶつがびっしり。  
それらの丸いものがそれぞれ破裂し、ぴしゃぴしゃと飛び散る。  
かと思えば割れ目の中央に穴が開き、兄さんに向かって液が浴びせかけられた。  
ベッドも兄さんも、バケツの水を被ったように水浸しになってしまった。  
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」  
兄さんは目の前の奥さんの乱れっぷりに、言葉を無くしてしまったかのように見える。  
「ありがとう若者よ。家内は満足したようだ」  
 
───アル爺さんは奥さんを行水させ終わると、コートを着せて帰って行った。  
 
アル爺さんが逝った奥さんを抱き起こす時に打って行った、脱力薬がまだ効いているらしい。  
兄さんは眠ったように動かない。  
わしはダメ押しの悪夢で、トライアスロンのおなごを呼ぼうかと思っていたがやめた。  
あのおなごが兄さんだけをいじめて、大人しく帰ってくれるわけが無い。わしの命も危ない。  
だから今日はこれでおしまいじゃ。  
後祝いの悪夢パーティーはお開き。  
 
 
わしはRPDに電話して兄さんの上司を上手い事丸め込んで、今日は兄さんは戻らない事を伝えた。  
もちろん快くO.K.してくれたよ。  
プラナー氏はあいつにそんな所があったとは・・・・・、などと言って感心しておった。  
病人の世話や年寄りの話し相手に無理に引き留めてる、と言ったんじゃ。  
あっけなく信じてしまった。  
次にわしはうさたんに電話して、待ち合わせ場所を決めると買い物に出掛けた。  
 
───大きな紙袋を幾つも抱え、うさたんとアジトに戻って来た。  
兄さんの様子を覗きに行くと、脱力ついでに眠ってしまったらしい。心地良い寝息を立ててぐっすりとお休みだ。  
わしとうさたんはキッチンに戻り、買って来た食材で料理を作り始めた。  
 
ちょうど豆スープの芳ばしい香りが漂う頃、兄さんが起きて来た。  
思ったより解毒するのが早いな。  
バスローブを腰に巻いて、フラフラした足取りでキッチンに現れた。  
 
「ひぎぃっ!」  
「・・・・・・・じいさん・・・・・・・」  
わしはまた反射的にうさたんを盾にしてしまった。  
「あら、起きたのね。今2人で夕食を作っていた所なの。お風呂に入ってきてね。出る頃には用意できてるわ」  
「そ、そうじゃ。兄さんを持て成そうとご馳走を作ってた所なんじゃ!」  
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」  
「ほ、本当じゃ。ほら、高いシャンパンも買ってある」  
わしは紙袋から瓶を取り出して見せた。  
「いっけない、冷やさなくっちゃ」  
うさたんがそつ無い仕草で冷蔵庫にしまい込む。  
「兄さん、まずその透明の樹液を洗い流して、さっぱりしてから夕食にしよう」  
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだな」  
っほ。  
何とか丸く収まった。  
単純なのが幸いした。  
 
兄さんがフロから出ると早速乾杯し、夕食を済ませた。  
その後はわしの苦労話をさんざん聞いて貰い、映画を見たりカードゲームをしたりして賑やかに夜を過ごした。  
夜も更けてくると酒も回り、うさたんはいつの間にかソファで寝てしまった。  
わしもいい加減、兄さん相手にいつまでもくだを巻いてないで、寝たふりを決め込む事にした。  
そろそろ開放してやらんとな。  
 
わしが寝たものと思ったんだろう。  
兄さんは向うから毛布を持って来るとわしらにかけて、軽くテーブルの上を片付けると帰って行った。  
わしだってこうしてちゃんと話を聞いて貰って、邪険にされなければ上手に枯れられるんじゃ。本当は好々爺になりたいんじゃ。  
まあ良い。  
今回はこれで気が済んだ。  
 
わしは立ち上がると窓際に行き、ブラインドの外を見る。  
「つくづく面倒なじじいだわい」  
わしは呟きながら苦笑いして、小さくなって行く兄さんのパトカーを見送った。  
 

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