街なかに戻ったみたいね。あたしは機関車の速度を落とし、戦火手前で  
停車させる。ヨーコを連れて降りると適当なマンホールを探し、歩いた。  
ア「手頃ね、これでいいわ。ヨーコ、ちょっとそっち持って」  
ヨ「はい」  
重いマンホールの蓋を非力な女2人でずらし、降りて行く。地下を行くと  
見覚えのある通りに出た。そこを進み、登り、建物内に抜け出る。R.P.D.犬舎よ。  
ヨーコが毒ガスが出ると言うので急いでホールへ向かう。途中、ヨーコは  
ガス中和剤を持てるだけ拾って行く。悪運強く、何とかホールまで来られた。  
ケ「Hey! there」  
 
ケビン。パソコンの方から駆けて来る。あんたも悪運強いわね。ヨーコも駆ける。  
ケビンはヨーコと抱き合うと、ヨーコの背中をぽんぽんと叩きハァと息をつく。  
ケ「My pretty!! 良かった! 無事だったか。I've got a crush on you・・・・・  
わかってんのか・・・・? 心配させないでくれ、どこに行ってたんだ・・・・・」  
はいはい、もうわかったからさっさと状況を説明して。それ所じゃ無いでしょ。  
───ケビンはマーク、ジムと逸れた後動物園脇を通り、抜け道を使ってここ  
R.P.D.に辿り着いたらしかった。あたしも流れを駆け足で説明。斯く斯く然然。  
それからヨーコが説明。あと2つプレートがあれば突破口が拓けるかも、との事。  
ア「よくやったわヨーコ」  
 
ケビンがメモ用紙を持って来て、大雑把に署内の見取図を描く。そこへヨーコが  
まだ行って無い部屋に印を入れる。あたしはその雑な見取図様の物を受け取った。  
ケビンはオフィス側へ、あたしは外の階段を下り地下駐車場ルートで行く事に。  
ヨーコは女神像の傍で待機。あたし達が行こうとするとヨーコに待てを掛けられる。  
ヨ「・・・・・これを持って行って。警報器が鳴ったら使って下さい」  
3つ程中和剤を受け取ると、あたしとケビンはそれぞれの方向へ駆けて行く。  
 
・・・・・・まったく・・・・・・やんなるわね! 一番行きたく無い所よ。  
あたしは検死室のドアを開ける。あ〜あ、やんなっちゃうわ。死体?  
もう結構、お腹一杯。急ぎ一通り室内を見る。奥の足元の通風孔手前に  
プレートがあった。あたしはそっと忍び寄りプレートを手に入れる。  
これでいいわ、ホールに戻ろう、そう思っていた所に・・・・来たわよ  
案の定。白衣のゾンビが起き上がる。フン、あたしを検死するつもり?  
まだ生きてんのよ! ふざけんじゃないわ。あたしはバックステップすると  
狙い撃ちでそいつの右目にお見舞いする。ゾンビはヨタついて立ち止まる。  
ア「ちょっと何? あんたやる気あるの!? ・・あたしも舐められたもんね」  
そんなんじゃ全然感じないわよ!! も一つ鉛弾、今度は左目にお見舞い。  
ア「あたしとファックしたいんじゃないの? エェッ!? 来なさいよッ!!」  
今度は眉間にブチ込んでやったわ。これだから男って生き物は・・・・。  
ア「出直して」  
あたしは検死室を後にした。ほんとにイライラするわ! 弾を込め直し、  
先へと進む。すると、さっきの白衣が検死室から追いかけて来た。  
ア「引き際をわきまえない男は嫌われるものよ? おととい来て」  
あたしは小走りで離れ、ポリタンクを撃ち爆破させる。男は玉砕したわ。  
こんな奴ばっかり・・・・・手応え無さ過ぎよ! ムカつきが止まらない。  
 
あたしはホールに戻ろうと地下駐車場に出ると、ケビンと鉢合わせした。  
ア「これを像に」  
ケ「こんな物を見付けた」  
あたし達は物々交換するとそれぞれ先へ進む。シークレットファイル?  
だから何? 今更。秘密もクソもあったもんじゃないわ、こんな状況で。  
このフィルムも現像なんて悠長な事言ってらんない。まあいいわそれより、  
先へ行きましょ。そう言えばまだこっちには行ってなかったようねヨーコ。  
 
留置所に来ると、色めき立つ檻の中の人。出してあげたいけどね。  
え? ちょっと! 何よあんた、何やってんの!?  
ベ「あんたか・・・・・・・こんなとこで会うとは皮肉なもんだな」  
今度は何やったの。  
ア「フン。あなたに教えて貰った情報でオイシイ思いさせて貰ったわ、  
ありがと。ほんとにここに犯罪日記、あったわよ」  
ベ「あんたにはいつも特ダネ出し抜かれてばっかりだったな」  
ア「それはこっちのセリフ」  
ベ「フフ。今も一つ、ヘタ打ってな・・・・大事なファイルを落とした」  
ベンは悔しそうに眉をしかめる。あなたそんなだからあたしに勝てないの。  
ア「まぁさか・・・・・コレだなんて言わないでよ・・・・?」  
ベンは顔を上げると目を皿のように見開いた。  
ベ「そ・・・・・それだッ! それをくれッ! 返してくれッ!」  
ア「バカ言わないで。あたしが無償行為をすると思って?」  
ベ「ま・・・待て! これをやる! サファイヤプレートだ、どうだ!?」  
ふふ・・・・! 男が必死に乞うのって好きよ? いいわ、しょうがないわね。  
ア「あと持ってるのはこんな物」  
あたしはベンから剥ぎ取れる物は剥ぎ取った。いつもありがと、ベン。  
ア「あなたいつまでそんなとこで籠の鳥やってるのよ、出てきなさいよ」  
ベ「ここが一番安全だ」  
ア「ここだって危ないわ? もう安全神話は崩壊したの」  
ベ「ここで助けを待つ、それが賢いやり方だ」  
ア「あらそう、好きにして。もう行くわ」  
地下駐車場に出るとまたケビンと合流。相変わらず元気に走り回ってる。  
ここの事は任せられそうね。あたしはプレートを託す。そうそうこれも。  
あたしは犬舎のマンホールから抜け出る事にするわ、またあとで会いましょ。  
 
ア「ヘーイ」  
アリッサだ。俺はプレートを受け取る。これで全部揃ったって訳だ。  
ア「ねえ見て、これあげる。It's gaudy shit(ケバいクソよ)」  
ケ「フゥ〜ウ!! こいつぁまたファンキーなバカでっけぇクソだ!!」  
是非ともこれであいつらをファックしてぇもんだな! 50AEのクソでよ!  
ケ「助かったぜ!」  
ア「ここは頼んだわよ」  
ケ「まかせなッ!」  
アリッサは犬舎へ向かった。さぁてそろそろ決壊だな、腹を空かせた  
客をもてなすとするか! クソ喰らわせてやるぜ! 俺はホールへと走る。  
 
リタを送り出し、屋上やら地下シャッター向こうやらに行き、取り残しの  
武器弾薬を集めに集め・・・・マービンの放送でみな正面入り口に集まる。  
俺にヨーコ、何てこった! ジムまで現われやがった!! こいつぁ厄介だ!  
ケ「また会ったな特攻隊長。景気はどうだ」  
門の外を見てビッてたジムがビクッとして振り返る。こりゃダメだ。  
ジ「あんたかよ! またあんたなのかよ!」  
ケ「はあぁ〜・・・・・俺の行く先々で待ち伏せはやめて貰いたいぜ」  
ジ「あんただよッ!!」  
それそれ気を抜くな? もう来るぜ! あいつらもう辛抱堪らんってな顔だ。  
そこで合板が割れ、遂に客が押し寄せて来た! お前らッ! 一列に並べ!!  
ジ「うあああああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜っ!!!」  
ケ「ヨッホゥッ!!」  
俺は45オートで一匹ずつ狙い撃ちだ。弾を撃ち切るとドアの前で待機の  
ヨーコに放る。ヨーコはひたすらリロード担当だ。他の銃を俺に投げてよこす。  
ナイスヨーコ! お前もだんだん肝っ玉が据わってきたってもんだ! 行くぜ!!  
 
ケビンの投げ渡してきた銃と入れ替えに、私の放るハンドガンが  
空中で交差しました。私は呼吸を落ち着けて弾を込めて行きます。  
ジムは慌てて走り回り、何体ものゾンビに追いかけられています。  
混乱したジムはゾンビを引き連れて私達の方へ走って来ました。  
ケ「そら行け! ジム!特攻だッ!!」  
ジムはケビンに言わるまま咄嗟に引き返し、ゾンビに飛び込んで伏せます。  
ジ「キュンッ!」  
その刹那ケビンがポリタンクを撃ち、ゾンビの束を吹き飛ばしました。  
ジ「あああああああああんたッッ!! なななな何考えてんだヨゥッ!!  
オオオオオレ死んじゃうよオッ!? わかってんのッ!!!???」  
ハンドガンを撃ち切ったケビンが振り返り、楽しそうに私に言います。  
ケ「ヨーコあれだ! アレをくれッ!!」  
私は重くて大きな銃をケビンに投げ、ハンドガンを受け取りました。  
ケ「Are you motherfuckers ready,For the fucking big shit!?(お前ら  
マザーフXXカーども、クソでけぇクソを喰らう用意はいいかッ!?)」  
ケビンは一度構えたのを念入りに狙うようにまた構え直し、放ちます。  
弾はゾンビの頭に当たるとそれは砕け散りました・・スイカ割りの様に・・。  
弾けて地面にボトボトと落ちる肉片・・・・・いびつな形の頭蓋・・・・・。  
ジ「ああああんた! またニヤついてんじゃないのかッ!? ケーヴィン!」  
ケ「Fuck yeah!!(モチよッ!!)」  
ゾンビの中に婦警らしき制服の人がいました。その人はただ佇んでいます。  
ケ「・・・・・・・・・・・・そんな姿になっちまって・・・・・・・・・」  
「Shoot me・・・・free me from the pain・・・・finish me・・・・」  
ケビンは・・・その・・・・クソ・・・の、最後の弾をその人に使いました。  
ケ「・・・・・もう見たくねぇ・・・・・・・人が死ぬのはよ・・・・・」  
私の投げるハンドガンとカラになった・・・XX・・・が入れ替わります。  
 
ジ「ホエッホエェッキュンッッ!!」  
ジムが鉄パイプを振り回し、ゾンビを振り払います。目、開けて・・・・。  
ジ「ハァッハァッハァッゼェッ・・・・・キューンッ!」  
向こうを見るとジムの鉄パイプが曲がって来て、くの字になってきました。  
こちらでは、勢い良く向かって来たゾンビがケビンのキックでよろめきます。  
そんな騒動の中、遂にジムの鉄パイプがつの字になってしまいました。  
ジ「ひいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!!」  
ジムは曲がった鉄パイプをそばにいるゾンビに投げ付けると、丸腰に・・・・!  
私は足元に予め置いて用意しておいた鉄パイプを拾い上げ、ジムに叫びました。  
ヨ「ジム!! これを! これを受け取って!!!」  
私は力の限り、鉄パイプをジムの方へ放り投げます。お願い届いて・・・・!  
ジ「ッン! キュッ!!」  
ジムはバスケット選手がそうするように、大ジャンプをしてキャッチしました。  
ジ「これこれッ! 欲しいのこれッ! あんたサイコーッ! ヨーコまじヤベッ!  
キスしてあげるよセニョリータアアァァ〜〜〜〜ッッ!!!!」  
ジムが鉄パイプを掲げてみせます。危ないわ! 後ろに近づいて来ている・・・!  
ジムは浮かれて背後の塊には気づきません。するとケビンがジムの足元から  
少し脇にそらした所の地面を撃ちました。途端にジムはハッとして我に返ります。  
ジ「な・・・・・なななな何すんだあんたッ!? 何オレ狙ってんのッ!!??」  
ケ「おっと間違えた」  
ジ「間違えるわきゃネーーーーーーーッッ!! どゆことォッ!?」  
ケ「ジム! 後ろだッ! 今だ特攻かませッ!!」  
ジ「キュ! ファッキンシィッッ!!」  
そしてまたケビンがポリタンクを爆破させました。彼は空の銃を私に放り、私は  
ケビンお気に入りの銀の銃を投げ渡します。ジムは悲鳴を上げて立ち上がりました。  
ジ「キッシャアアアアアァァァァァァァァァァァーーーーーーーッッッ!!」  
 
ジ「ひでえッ! あんたヒデェーーーーよッ!! あんたキライッ! んも  
大っっっっキライッ!! もうヤダッ! 何の恨みがあんだよゥッ!?」  
ジムは気が動転して、裏返った声でケビンを激しく批難しました。  
ジ「それにッ! オレのコレはッ! 特攻じゃないからッ!!」  
また新たなゾンビの塊がジムヘと向かって行きます。人気があるのです。  
ケ「FOX4ジムッ!!(ジム、カミカゼアタックだ! 死んで来いッ!)」  
ジ「ウィルコ!(ラジャーっす!)」  
ジムがゾンビ群にかけて行きダイブします。そこをケビンが一体ずつ  
撃ち飛ばし、装填された弾丸の短い一生をまっとうさせました。  
ジ「メイデイメイデイメイデイッ!! オレ様おかしな事になってるッ!  
あんた! あんただよッ!! あんたがそそのかすからッ! マジひでェーッ!  
キライキライキライキライッ! I hate you!! あんたサイテェーッ!!!」  
ケ「まあそう言うな。俺は大好きだぜ? Senor!!」  
そこで応援の車両が到着しました。私達は取り急ぎ乗り込みます。終わりに  
ケビンが乗り込むと、婦警の方の思いをよそに車は発進しました。  
「マービーーーーーーーーーーン!!」  
 
警察署が見えなくなると女性はわなわなと震え始め、シートに崩れ落ちます。  
すぐにしゃくり上げ、悲しげな嗚咽が車内に漏れました。不憫だわ・・・・  
大切な人だったのね・・・・・・離れ離れになってしまって・・・・・・。  
あまりにも悲しすぎるわ・・・・・・出来る事なら2人一緒に・・・・・。  
ケビンは彼女の思い人の部下だった為か、あの勇敢な彼の事を良く理解して  
いるようです。女性をなぐさめて安心させようとしていました。それでも  
彼女はマービン氏の運命を心のどこかで受け入れているのか、どうしても  
泣き止みません・・・・・・。そう・・・・街がこんなでなければ・・・・  
悲しい時は思う存分泣いて下さい・・・・・私にもその気持ちはわかります。  
今は・・・せめてこの車内で悲しみを出し切り・・・・・・生きて・・・・・。  
 
ケ「Right? マービン・・・」  
あんたはくたばらねぇ。いつまでも俺に気を揉んで胃を壊す、それでいい  
それで・・・・・・。やりきれねぇよ、ったく・・・何だってんだ・・・。  
リタは泣き止まない、当然だ。マービンはこいつの面倒を良く見てたし、  
リタもマービンを慕ってた。こうなるなんて誰も想像してなかったさ、  
俺だって・・・・。俺はおもむろにR.P.D.の胸protectorを外し、内ポケを探る。  
・・・・・あった。前にマービンから貰ったやつだ、ずっと入れたままであった。  
 
M「まず手を拭け、大体お前ハンカチ持ってるのか?」  
ケ「No sir!」  
M「それ以前にいつも手を洗ってないな・・・・・あのなケビン・・・・・」  
 
あの時貰ったまま、一度も使ってねぇよマービン。ハハ、あんたお節介だよな。  
俺はハンカチを取り出しヨーコに渡してやる。ヨーコは黙ってリタの肩を擦り、  
ハンカチで涙を拭う。お前だって泣きたいだろうにな・・・・・・芯の強い女だ。  
ヨ「今だけでも思い切り泣いて・・・・・そして、生きる事だけ考えましょう」  
リタはハンカチを広げて顔を覆った。・・・・・そいつはお前にやる、元々は  
奴の物だ。すっかり男臭くなっちまったがな。───俺達は大学へと移動した。  
 
俺達を降ろすと、車両は他のPCの応援に向かった。壁には沢山の書置きが  
貼ってある。疲れと絶望で凭れ掛る者・・・・・しばしの仮眠を取る者・・・。  
俺達は構内へと向かった。何かの手掛かりがあるかもしれない。もしかしたら  
はぐれた仲間と会えるかもしれない。どうにかしてこの街を脱出しよう・・・・。  
 
中は広い。なかなか立派な造りだ。ここもまた何かの仕掛けがあるんだろう。  
面倒だがやるしかねえ!いかにもな鹿の剥製が怪しい。まずはこれからだ。  
 

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル