隠し通路を経て、本館から寄宿所へと渡ってきたジル・バレンタインは3号室の本棚で気になるファイルを発見した。  
 赤い本に混じった、一冊の白い背表紙。  
 その不自然さが彼女の目を引き付けた。  
「プラント42……こいつも生物兵器の一種なのかしら?」  
 しかし今のジルに、それを詳しく調べている時間は無い。  
 それにしても赤い本の列にポッコリと空いた隙間が気になる。  
 ジルは娯楽室で見つけた赤い本の存在を思い出した。  
「やっぱり。同じシリーズの本だわ」  
 ジルは手にした赤本と本棚の列を見比べ、そっと空いた隙間に差し込んでみる。  
 その途端、仕掛けが動きだし、棚の後ろから隠し扉が出現した。  
 ジルは手にしたベレッタの弾倉を確認すると、慎重にドアを開けてみた。  
 
 
 そこには想像を絶する光景が広がっていた。  
 暖炉の置かれただだっ広いフロア。  
 その中央に、高い天井に届かんばかりに巨大な植物が生えていた。  
 否、よく見ると天井から逆さまに生えた植物から、床まで届く長いツタが伸びているようである。  
 ツタの何本かはウネウネと自由に動き回り、こいつが只の植物でないことを窺わせていた。  
 
「これがプラント42? どう見ても観賞用じゃなさそうね」  
 ジルがふと気を許し、構えた銃を下ろした時であった。  
 いきなり数本のツタがジルに襲いかかったと思うや、彼女の体を宙へと持ち上げた。  
「なっ、何なのぉっ。ヒィィィッ」  
 ジルはツタを振り払おうと藻掻いたが、たちまち手足を絡め取られて身動きできなくなる。  
 動きの止まったジルの腹部に、強靱なムチと化したツタの一撃が浴びせられる。  
「ぐふぅぅぅっ」  
 肺中の空気を吐きだして、ジルが苦悶の表情を浮かべる。  
「アグゥゥゥッ。ウハァァァッ」  
 ツタの攻撃は何度も繰り返され、身悶えするジルの抵抗力を奪っていった。  
 身動き一つ出来なくなったジルの両足にツタが絡まり、一気に左右に開かれた。  
 何本もの触手がジルの全身に群がり、何かを調査するように体をまさぐり始める。  
「なに……やめっ……いやぁぁぁっ」  
 やがて目的の物を発見した数本の触手が、コンバットパンツのウエスト部から内側へ侵入してくる。  
 そして触手はパンツの中で前後左右に広がりを見せ、下着ごと布地を引き裂いてしまった。  
「ヒヤァァァーッ」  
 下半身をさらけ出してしまったジルが絶叫を迸らせる。  
 そんなジルにはお構いなしに、触手は尻へと我先に群がる。  
 
 触手の狙いはジルのアヌスホールであった。  
「いやっ。そんなトコ……いやぁっ、イヤァァァーッ」  
 前戯も無しに脆弱な部分を穿られて、ジルが悲鳴を上げる。  
 しかし感情など持ち合わせていない触手は、無情に内部へと侵入を果たした。  
 直腸まで達した触手が一時動きを止める。  
「かっ……かはぁぁぁ……」  
 ジルは全身を脂汗まみれになりながら、大きく口を開けて腹式呼吸する。  
 肛門周辺の力を抜いて、出来るだけ痛みを感じないようにするためのテクニックである。  
 アナルセックスは既に何度も経験を積み、A感覚も開発済みのジルであったが、前戯無しではやはりきつい。  
 しかもツタの直径は平均的なアメリカ人のペニスより太く、硬度にいたっては比べ物にならない程なのである。  
 不躾なツタが動き始める前にアヌスを馴染ませないと、裂傷の怖れもある。  
「ジル、これは男のペニスよ。あなたのことを一番愛してくれる彼氏のペニスなのよ」  
 ジルは必死で想像を巡らせて、現実を逃避しようとする。  
「彼氏はあなたのアヌスは綺麗だって褒めてくれるの。そして我慢できなくなって求めてきたのよ。あなただってアナルファックは大好きでしょ?」  
 妄想が効いてきたのか、時間の経過がそうさせたのかは分からないが、ジルのアヌスは徐々にほぐれていき、痛みが薄れてくる。  
 すると、まるでそれを待っていたかのように、ツタが前進運動を再開した。  
 ツタの狙いは養分の吸収であり、『肥やし』を狙って直腸内に侵入してきたのである。  
 
 ソコにあった僅かな養分を吸い尽くしたツタは、更なる滋養を求めて奥地へと進撃を始めた。  
「うむぅっ、うむぅぅぅ〜っ」  
 食いしばった歯の隙間から、押し殺したようなジルの声が漏れる。  
「うあぁっ……あおぉぉぉ〜っ」  
 S字結腸を刺激されたジルが堪らないように声を上げてしまう。  
「おごぉぉぉっ?」  
 大きく開いた口の中に別の触手が飛び込む。  
 こちらは胃の中にある未消化の養分を狙う積もりであろうか。  
「おごっ……おごぉぉぉっ」  
 喉の奥へと侵入していく触手を目の当たりにして、ジルが目を白黒させる。  
 消化器官の入り口と出口を貫かれたジルはまさに串刺し状態であった。  
 常軌を逸した現象に、ジルの精神は崩壊寸前に追い込まれるが、下半身を包み込む痺れるような快感だけは鮮烈に感じ取る。  
 
 
 ジルの腰が意思に関係なく前後に動き始めた頃、股間の肉突起は自己主張するように勃起し、適度に使い込まれた秘裂からは嫌らしい液が滲み始めた。  
 あぶれていた触手が先を争って秘裂に群がり、貪欲に汁を吸収する。  
 
「おふぅぅぅ……」  
 新たな快感が加わったことで、いよいよ快楽に溺れたジルは、無意識のうちに両手に握った触手を恋人のペニスのように愛おしく扱き始める。  
 やがて淫汁を独占しようと図った触手が膣の中に飛び込むと、そうはさせじとばかり他の触手も次々に襲いかかった。  
「むぐぅぅっ」  
 3本の触手に飛び込まれたプッシーが異様に膨れあがり、ジルは白目を剥いて悶絶する。  
 意識を失ってなお、ジルの尻は淫らなダンスを踊り続けていた。  
 
 
 扉の鍵穴から一部始終を覗き見ていたバリー・バートンは溜息をついて火炎放射器の銃口を床に向けた。  
「タイミングが悪すぎるんだよな。今出ていっても、全てを見られたジルが傷つくだろうし……しゃあねぇからしばらく様子を見るか」  
 バリーは火炎放射器を床に置くと、ズボンのジッパーを下ろす。  
 そして再び鍵穴に目を近づけると、右肩をリズミカルに動かし始めた。  
 

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