「あす…離して?」
「…………」
私の背中に抱きついたまま離れないあす
「お姉ちゃん新聞配達行かなきゃ…」
「やだ…」
わかってるはずなのに離れない
「あす!いい子だから留守番してて」
「やなの…やなの…」
今日はちょっと聞き分けが悪いみたい
「…あす…お願い。お姉ちゃんのいうこと…」
「……っ……」
「え…?」
背中に小さな嗚咽が聞こえてきた
(…泣いてる?)
「やだ…いっちゃやだぁ…っ…」
思わぬあすの反応に急に心配になり、抱き締めた
「…あす…平気よ、お姉ちゃんは…」
その先を言おうとしたら急に唇に暖かい感触
「…んぅ?!」
「ん〜…♪」
唇を離してにへっと笑うあす
「わぁ、お姉ちゃん顔真っ赤ぁ♪」
「こ…こら!何するの」
また思わぬあすの行動に顔が熱くなる私
「外寒いから…これで少しでもあったかくなった?よかった」
「…あす…」
ありがと…あす
お姉ちゃん、今日もがんばるよ!
〜おわり〜