「クロスエンジェル…」  
「や、ヤマト神帝さん…」  
ふたりの距離がだんだんと縮まっていく。  
息がかかりそうなほど近くにお互いの唇を感じた。  
「あ…」  
くいっとあごを持ち上げられる。  
次の瞬間には、彼女の唇は、大好きなその人に奪われていた。  
柔らかいその唇の間から、生暖かいものがゆっくりと現れ、彼女のそれに差し込まれる。  
自然と彼女も、自分の舌を差し出し、お互いに絡ませ合った。  
「んん…ふ」  
ため息のようなものが漏れる。  
いつしかふたりは固く抱き合い、手近にあった木に寄りかかった。  
しばらくして、唇が離れた。  
「…ふふ」  
「いい…?」  
遠慮がちに聞くヤマト神帝に愛しい感情を覚え、彼女はにっこりと笑って、こくりと頷いた。  
 
ふうっと耳に息を吹きかけられる。  
「はぁの〜っ」  
思わず声が出る。  
背中がぞくっとした。  
「感じちゃうのかい?」  
「っは、はいの…耳は何だか、力が抜けちゃうんですの」  
「そっか、じゃあもっと責めちゃおうかな」  
「そ、そんな〜…っは、ひゃああぁのっ」  
耳の中まで暖かい舌が侵入してきて、鳥肌が立ってしまう。  
軽く耳たぶがかまれ、顔が赤くなってしまったらしい。  
「恥ずかしい?」  
「そ、そりゃあそうですの〜。こんな、皆さんが見えるところでなんて…、ピーター神帝さん、いじわるですの」  
「でもこういうほうが燃えるんじゃないのかい?」  
「そ、それは…」  
「照れてる君もかわいいね」  
「や、や〜の、そんな…あ、ああん…」  
 
小さな痛みを首に感じた。  
「あん…そ、そんな強く吸ったらあとが残ってしまいますの」  
「そうか〜?そりゃ悪かったな。次は気をつけるぜ」  
「も、も〜男ジャックさんはいっつもそうなんですのー」  
「ま、いいじゃねえか」  
彼女の首筋には紅いキスマークが残された。  
レオタードの上から胸をやや強引にまさぐられる。  
「あ、ああ〜」  
彼の愛撫はいつも少し荒々しかった。  
一気に快感が押し寄せる。  
「邪魔」  
と言ってレオタードの肩紐をずるりと下ろすと、すぐさま両手が伸びる。  
むにゅ、と指から豊満な胸がこぼれる感触。  
「あ、んああっ」  
ダイナミックに両手が動き、目が潤んでくるのがわかった。  
「は、やぁ…そんな、もっと優しく…」  
「無理だな」  
男ジャックのほうも、息が荒くなっている。  
やがて親指と人差し指が、先端の突起をきゅっとつまんだ。  
 
「はあぁの〜っ!」  
「そ、そんな大声を出しては…」  
「はぅ…だって牛若神帝さんがそんなにつまむから〜」  
「す、すみません」  
「いいんですのよ。気になるのでしたらがんばって声抑えますの」  
「しかしそれでは…」  
「大丈夫ですの。だから早く…」  
「は、はい…では」  
牛若神帝は戸惑いながら、しかしその白い胸に釘付けになっている。  
くりっと先端を動かしてみる。  
「んっ」  
おずおずと片方を口に含むと、それをころころと転がす。  
するとそれはみるみる固くなっていった。  
「ふうぅんっ、くうっ」  
アローエンジェルのほうはリクエストに答えて声を抑えるのに苦労している。  
「すごいですね、どんどん固くなりますよ」  
その様子に半ばあっけにとられて、牛若神帝がつぶやいた。  
「そんな、冷静に言わないでくださいの〜。そういうものなんですの!」  
「そうなんですか…。これは面白いですね…」  
 
俺は尻が好きなんだ」  
アローエンジェルをうつぶせに寝かせ、唐突にアリババ神帝は言った。  
「ど、どうしたんですの、急に…」  
「俺には尻がなかったからな」  
「アハハ、そういうことですの〜」  
「ひでー笑い事じゃねえぜ〜。ま、あるっちゃあったんだけどな。こういう…人間っぽい尻に憧れてたんだ」  
なでなで、とアローエンジェルのお尻をなでた。  
「ふふ、くすぐったいですの〜」  
「いざ神帝になってみても、自分の尻なんて見れないからな〜。やっぱ、いいよな。この割れた感じとか」  
「…アリババさん、ヘンですの」  
「何を〜」  
むにゅむにゅ、と豊かなお尻をもみほぐす。  
「ううん…」  
「アローエンジェル、尻鈍い?ま、でかいから仕方ないか」  
「ま、まーの!でかいなんて失礼しちゃいますのっ」  
「え〜俺ほめたんだぜ〜?ほら、天安京でみんなとはぐれたとき、なりゆきで蹴っ飛ばして…」  
「け、蹴っ飛ばしたですってぇ?女の子のカラダに、何してたんですのー!」  
「わあっだから仕方なかったんだって〜君は気絶してたし、ピンチだったんだぜ〜」  
「ひどいですのー!今まで黙ってたなんて〜」  
「ごめんよ〜…だから今、優しく扱うからそれでおあいこにしよーぜ、なっ?」  
「もー…約束ですのよ?」  
 
「わ、私はいい」  
「そんな、遠慮なさらずに〜」  
後ずさりする神帝フッドに、彼女はにじり寄った。  
「別に遠慮なんか…私にはレスQ天女という恋人が」  
「でも〜、カラダはつらいのじゃありませんの?」  
「そんなことは…あっ、な、何をする」  
フッドの下半身に手を伸ばすと、ごそごそと衣服をまさぐる。  
「男の子は素直がイチバンですのよ、ふふふ。…よいしょ」  
「こ、こら、やめないか」  
そう言いながらも強く否定できず、されるがままになっている。  
「…そんなこと言って、びんびんですの」  
「!」  
現れたソレは、手前にカーブせんばかりに反り返っている。  
「大きいですの〜…」  
「…そ、そうか?」  
そう言われて、あまり悪い気はしない。  
じーっとそれを見つめた後、彼女はぱくりとそれをくわえた。  
「わ!だから、…くっ」  
文句も途中で途切れてしまう。  
根元から先端まで、唇を滑らせる。その間も舌は常に裏の柔らかいところを刺激する。  
「うあ…っ」  
「ん、んぶ…」  
ちゅううっと吸うと、しょっぱいような味が口に広がった。  
「やめるんだ…そ、そんなにしたら」  
「らしひぇひまっへ、ええれすのよ」  
それをくわえたまま彼女が言った。  
歯が当たって、それがまた刺激につながる。  
「…くっ、だ、だめだ、もう…っ!」  
最後の理性が働き、その直前に彼女の顔を引きはがす。  
次の瞬間どばっと勢いよく白い液体が目の前から飛び出し、彼女の顔を汚した。  
「…出ましたのね」  
「…す、すまない」  
「いいんですの〜。少しはお役に立てましたの?」  
 
「もう…グチョグチョだな」  
「そんな…あっ、ああ、はぁ〜っ!」  
アローエンジェルの大事なところに一気に2本も指を入れ、中をかきまわしながら一本釣神帝はニヤニヤとしている。  
「ほら…こんなんなっちまってるぜ」  
その指をぬぽっと抜いて、彼女に見せる。みょーんと半透明な糸が指の間に伸びた。  
「いやっ…そんなの見せないでくださいの〜」  
「ま、こっちはもっとすごいけどな」  
と言って再び指を戻した。  
「そんなに俺のが欲しいのか?」  
「ああ、あっ、そ、そんなこと…言えませんの〜」  
「そうか?これでも?」  
一本釣神帝は動かす指の動きを早める。  
ちゅくちゅくちゅく、という水音がだんだん大きくなる。  
「はあ、ふあぁぁ〜っ!や、あ、ああの、ああの〜っ!」  
「まだ言えないのか?」  
「んうぁっ、き、気持ちいいですのっ!…あ、あなたのが…欲しいですの〜っ!」  
羞恥心で顔を朱に染めながら、彼女は言った。  
それに一本釣神帝はいたく満足げな顔をした。  
「ようし、よく言った。そんじゃ、ご褒美やるぜ…」  
 
「じゃぁ…い、入れるね」  
「はいの…」  
「痛かったら言ってね」  
「大丈夫ですのよ」  
ちょん、と彼の先端部分が、彼女の大事なところに当たる。  
そのまま異物感があったかと思うと、ずぷりと固いものが彼女の中に侵入してきた。  
「はああぁぁ〜んっ」  
膣内のすべてが彼で埋まる。  
「き、気持ちいいよっ、クロスエンジェル…」  
「わ、私もですの〜」  
やがて彼女を貫くそれは、痺れるような甘い痛みをお互いに与えながら、彼の本能の赴くままに出入りを繰り返す。  
「はん、はぁ、あ、あっ、ああっ…」  
覆いかぶさる彼の背中に腕を回し、彼女もまた本能のままに腰を振った。  
「やん、動いちゃいますの〜」  
「ふふ、感じてくれてるんだね」  
「当たり前ですの〜」  
「でも…僕、もうガマンできないよ。…いい?」  
「んもう、いちいち聞かなくっても、お好きなときにどうぞ〜ですのよ」  
「そっか…ごめんね、じゃあ」  
彼は上半身を起こすと、彼女の太ももを持ち上げた。  
そして動くことに専念する。  
「はあぁんっ、そんなっ奥までっ…あ、いっ、イッちゃいますのぉっ、んあ、あっ…」  
休まることなく与えられる刺激に、だんだん声の間隔が短くなる。  
「ぅくっ!…」  
「あっあはぁ〜〜〜〜っ!」  
ふたりは、同時に数秒間真っ白な強い光に導かれ、やがて全身の力が抜けたようにぐったりと身を預けた。  
「すごい…気持ちよかったよ」  
「ウフフ、私もですの」  
彼に向かって彼女は、普段の言動に合わずに妖艶に微笑んだ。  
 
「…さぁて、今日は誰の番ですの?」  
 
おわりです  
 

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