前回の続きより
マリア「ぐずっ…ぐずっ…わたし、もうお外に行けないよぅ…」
ノア「ああ、なんだか良くわからないけど幼児退行までしてマリアが落ち込んでいる。
…うむ! ここは冗談抜きで母が慰めなくてはいけないのじゃ!」
ノア「マリアや。」
マリア「…ぐずっ…なに?」
ノア「昔々…私はただ一匹の獣でした」
マリア「(昔々…母さんはただ一匹のケモノのように理性がなかった?)」
ノア「ノアムーンという昼と夜では姿の違う生き物だったのです」
マリア「(『ノアむんむん』という名で、夜は昼間とは人が変わったようだった?)」
ノア「そこにクロノズーメ蜂という悪魔がやってきて、私を魔力のこもった針で刺したのです。」
マリア「(そんなむんむんな母さんを、クロノズーメ蜂という悪魔が針のようなアレで貫いた!?)」
ノア「そしてクロノズーメ蜂は命じました。『お前は全ての悪魔を生み出す存在となるのだ』と。」
マリア「(そしてクロノズーメ蜂に、貫かれた体勢のまま『お前は全ての悪魔を生み出しているかのような淫乱となるのだ』と命令されて!?)」
ノア「それ以来、私は力に目覚め、悪魔全ての母となったのです。」
マリア「(それ以来肉の喜びに目覚め、悪魔全てに生んだと自負するくらい男と寝まくっただとぉぉっ!!!?)」
ノア「私はそういう大きな運命の流れの中で生きてきました。ですから、マリア、あなたがヘッドロココを気にかけているのもきっと運命で、素直に…」
マリア「黙れ黙れっ!! なんでそんな…はっ…恥ずかしい昔話を自慢げにっ!!(カァァァッ!)
お前のふしだらな過去など聞きたくもないっ!! ええい、うじうじしていたのがバカらしくなった!
そうだ、私はヘッドロココを倒さねば! プロト般若リングゥゥゥッ!!」
ギュゥゥゥン!!
ノア「…………」
ノア「……………………………………グズン」
コケ裏闇「ノアフォーム様〜そんな崖っぷちで座り込んでたら危ないですよ〜!?」
バクテ裏闇「これほど普段の行いがモノを言った例も珍しい。」
イバ裏闇「ワンダーマリア様も妄想力だけは人並み以上だとイバ裏闇思うの。」
バクテ裏闇「それは禁句だ。」
ゴーストアリババ「…とりあえずだな。」
バクテ裏闇「うむ。」
ゴーストアリババ「今、写メで『落ち込んでいるノアフォーム様』をワンダーマリア様に送っておいた。」
イバ裏闇「………お前良い奴だとイバ裏闇思うの。」
【終わり】