虹色の水に襲われ、意識が薄れて力の抜けた身体を、誰かが支えてくれるのが分かった。
それも束の間、敵に囲まれて……覚えていない。
***
頬に水滴が落ち、それが唇を辿ってふと目が覚めた。柔らかな髪がさらりと肩へと流れる。
周囲を見渡してみると、見たことの無い装飾品が飾られた小奇麗な部屋。
小さな水路があり、透明な水が部屋の四方に流れている。
ボンヤリ見回していると、少し離れた壁側に誰かがもたれ掛かっているのに気付いた。
「ビッグヤマト様…!…っ!!」
慌てて傍に駆け寄ろうと身を乗り出した時、初めて自分の姿に愕然とする。
両手を頭の上で固定され、手首を水で作られたと見られる鎖のようなものが巻きついており、
天井へと続いているのが見え、そこでやっと囚われていることに気付いた。
動こうにも、膝が床に着くような態勢で吊るされ、両足首が水の鎖により床と固定され、動けない。
ヤマトへと視線を戻すと、彼も同じく水の鎖によって吊るされているのが見えた。
気を失っている様子で呼びかけにも応じない。
己を庇って出来たと思われる傷を見つけ、目の前が潤んでくるのが理解出来た。ぐっと涙をこらえる。
「私の所為で…ごめんなさい…」
「天使一人を捕らえるだけの話が、無能な部下が要らぬものまで連れて来てしまったようだな」
心臓が凍るような冷たい低い声に、八聖オロチの小さな身体はビクッと震えた。
男の声がする方向へ視線を向けその姿に硬直する。敵の中で一番恐れられているもの。
「…ハムラビ、シーゲル」
「名を知っているとは、光栄に思うね」
そう述べた後、音も無く静かに近付き少しかがむと、恐怖で動けない八聖オロチのヘッドパーツを外した。
細く冷たい手が耳元から首筋へと回され、その感触にたまらず身をよじる。
「嫌っ…」
「いい仔だ。正直に私の質問に答えれば酷いことはしない」
「……」
「この星の秘宝の秘密を何か知っているだろう?」
「知らないっ!知っていても貴方になんか。あ…っ」
首筋に絡められた指の力が強くなる。小さな唇が本能のままに酸素を求めて震えた。
「私の国には未来を予言してくれる者がいてね。お前が秘宝と何か関係あると予言した」
突如首筋から指を離され、咳き込みながら息を吸う。
その様子を冷たい表情で見ていた男が、膝間付いた状態の八聖オロチの顎を掴み
すっと視線を合わせると涙で潤んだ瞳で睨みつけてきた。
「気の強い女性は好ましい。その強い心を徹底的に落とすのも私の趣味でね」
ハッと気付くと片方の手には短剣が握られている。頭で理解したと同時に。
衣服が胸元から一気に足元まで切り裂かれた。
あっという間の事で悲鳴も出ない八聖オロチに対し、楽しそうに短剣をチラ付かせながら
「ああ。少しお前の肌が切れてしまったな。私も鍛錬が足りないか」
そう言いつつ、血が滲み出た胸元に舌を這わせ、ゆっくりと舐め取った。
その感触にぞくりと鳥肌が立つ。縛られ動けない状態でギュッと掌に指を食い込ませ耐える。
「あぁ…っ」
「お前はあの主人と寝たのか?」
ビッグヤマトとの事を言っているのだろう。一瞬意味が理解出来ず、キョトンとしてしまったが
理解した途端カァっと頬が熱くなる。答える必要もないのに、ブンブンと頭を振ってしまった。
「その様子だと、初めてと言ったところか」
手馴れた動作で切れ端となった衣服の残りを剥ぎ取り、
ひっそり布によって隠れていた、お世辞にも大きいと言えない乳房が露になった。
差恥で顔が赤い。でも、まだ大切な場所は切り裂かれていない。ここだけは、駄目。
「本当に秘宝のことは私知らないの。だから…だから…やぁあ!」
白い下着ごと秘所を人差し指の腹でつぃ…となぞられ、初めての感触に仰け反る。
柔らかい胸に薄く桃色に存在している突起を唇で吸われ、舌でゆっくり舐められ
秘所の指の動きが繰り返される度、下着になぞらえて透明な染みが薄っすらと滲み出た。
指の先端が秘所の突起を布越しに通り過ぎる度、びくびくっと身体が震える。
「初めてなのだろう?お前の主人が目の前にいるというのに。嫌らしい身体だ」
「…そ、んなの、貴方のせい、なのに…」
「ふん?私のせい、か」
息の荒い八聖オロチが言葉も絶え絶えにそう言うと、一瞬指の動きを止めたハムラビが
下着越しにヒクヒクとした秘所の突起を人差し指と親指で摘み上げた。
「いゃぁああーー!あっ…あぁっ」
初めて突き抜けるような快感を味わった、八聖オロチは己の身体の力が抜けていくのを感じた。
目の前には、指に絡みつく愛液を彼女に見せつけるように舐めとっていく男の姿。
「まだまだ時間はたっぷりある。さて、思い出すまで仲良くしようか」
***
「素直になれる良いものをあげよう」
気を失っているとはいえ、ヤマトの前で軽い絶頂を迎えさせられてしまい
差恥ですすり泣く八聖オロチにそう告げて、懐から貝殻をかたどった器を取り出すと
その中より取り出した粘りのある透明な液体を、己の中指と人差し指に十分に塗りつけていく。
(良い、もの?)
もやの掛かった思考の中、やっとそれの意味を察し、足を閉じて小さな抵抗を試みるも
囚われた足首がそれを許さず、小さな獲物の抵抗は逆にハムラビを煽る結果となった。
逃げようとする腰を片手で押さえつけ、絶頂の余韻が残っている布きれの中の
秘所へじかに丁寧に塗りつけた。
「んあ…はっ……ゃ?…ぁぁ」
最初に絶頂を迎えた際の愛液とそれが絡み合い、くちゅくちゅと卑猥な音が耳に入る。
指が秘所へ入ることもなく、入り口をなぞらえては突起を指先で刺激し
もどかしい気持ちで無意識の内に指の動きに合わせ腰が揺れた。
それを満足そうに見て、ゆっくり指を抜いて八聖オロチの唇に寄せた。
「お前のものだ。味わって舐めるんだよ」
そう告げて、無理やり唇に滑り込ませていく。
柔らかな咥内の中に、己のものと混じった何かがゆっくりと広がっていくのが分かる。
心のどこかで駄目だと叫ぶ気持ちがあるのに、男の器用に動く指に何故か抵抗出来ず、
咥内にある指に対し、たどたどしく舌を這わせていく己が遠くに感じた。
身体のあちこちが、熱い。燃えるような熱さではなく、じわじわ火照る感触。
ただ、身体の一箇所だけ、一箇所だけが何か別の感触を求めて。
***
「ほら、どうして欲しいか言わないと気が狂ってしまうよ」
すぐ目の前には、装飾の鮮やかな椅子に腰掛ける男がいる。楽しそうに笑う姿が、悔しい。
辛うじて八聖オロチの秘所を隠す、濡れた布が今は恨めしく思われた。
無意識の内に、もじもじと下半身を動かしてしまい、
秘所と布が擦れて、徐々に秘所に食い込んでいくそれを動かす度に
ぬちゅ…ぬちゅ…と濡れた音がさほど広いとはいえない部屋に響く。
普段の己とは程遠い、甘く荒い息が漏れた。
(あぁ…私、私、こんなの、やめなくちゃならないのに…)
頭の片隅でそう考えた瞬間、見計らったように男の片脚が動いた。
「んぁああっ」
「私の質問に答えるんだ。素直になれば、ご褒美をあげるよ」
「まあ、耐えるなら耐えらいいだろう。直に嫌でも言いたくなる」
その間も、男は脚の指先で濡れた布ごしに強弱を付けた愛撫を続けた。
敏感な突起の部分を執拗に攻められ、吊るされ、膝間付いた身体を
上手く力の入らない脚がガクガク震えながら必死で支えようとする。
あくまでも直に触れず、楽しみながらなぶり続ける
敵国の王の声が気高い心に甘く囁き、ちゅぷちゅぷ耳に届く嫌らしい音によって、
残された小さな砂山のようなプライドが、ゆるやかに流れる水によって崩されていく。
「薬もここまで効くと、おまえの本性は淫乱なのか分からないね」
ククっと聞こえないように、ちょっと残念かな。と口の中で呟く。
脚の指先を離すと布ごしに透明な愛液がつぃ…と糸を引いて、消えた。
絶頂を迎える寸前だった八聖オロチは愛撫を止められ、
一瞬切なそうな表情をし、ずっとうつむいていた頭をあげ
敵国の王、ハムラビシーゲルに無意識の内にすがるような視線を向けるが、
次の愛撫が八聖オロチに行われることはなかった。
それどころか、布キレを秘所と擦り合わせられないよう
更に膝を開かれ、改めて後ろ足首を水の鎖で固定される。
「あ…」
「可哀想に。もう自分で気持ちよくなれなくなったね」
小動物を哀れむような視線を投げかけ、どうすればいいと思う?と問う。
たまらず、押し殺していた最後の理性が砕けた。
「……て………さい」
生理的に出たのだろう、一筋の涙が頬を伝って落ちた。
それは快楽へと導かれていく己へと向けられる、最後の心の欠片か。
「人に物事を頼む時はハッキリ言わなくては失礼と思わないかい?」
絶頂の寸前で止められた所為か、息が整わず上手く話すことが出来ない。
早く、早くこの人に触れて欲しいのに。身体が熱くなっていく。
布キレに収めきれない愛液が、八聖オロチの細い脚に伝って滑り落ちていく。
たどたどしく、やっと言葉を紡いだ
「やめ……く…」
「聞こえないね。もう飽きたことだし、部屋から出てしまおうかな」
「やめ、ないで、ください」
「何を?どんなことをやめないで欲しいのかな」
柔らかな胸の小さな突起がツンと形よく上向いているのが、見て取れる。
「わ、わたし、の、あそこを、も、もっと」
「もっと?」
「触って、くだ、さい」
男と目が合った。これで、これで開放される。そう脳裏に過ぎったのも束の間。
「嫌だね。おまえは自分だけが良ければいいのかい?」
目の前が真っ暗になった。もう快楽の限界も近いというのに。
薬が、媚薬が、彼女を追い込んでいく。
「私を楽しませてくれれば、考えても、いいが、ね」
「た、楽し、ませる…?」
経験の無い八聖オロチには男を楽しませるという事が良く分からず
顔を赤らめながら困惑した表情を見せた。
「さて、久しぶりに楽しい時が過ごせそうだ」
男の手が濡れてツンとした卑猥な匂いのする場所へと伸び、
遂に秘所を隠していた布が無造作に、取 り 払 わ れ た。
「ん、あぁっ…ふ」
濡れた布が秘所へ食い込み、小さな突起が動く度に擦れ、
その微妙な感触にひくひくと反応していた身体が
布を一気に太腿まで下げた際、一瞬強く突起が布によって擦られ
たまらず喘ぎ声が出る。
突如、露わになった秘所の柔らかな薄いオレンジ色の茂みは秘所を隠し切れず、
部屋の冷たい空気に晒されヒクリと反応し、次に与えられる快楽を求める。
(男の人に大事な所まで見られるなんて…は、恥ずかしい)
太腿に投げやりにしがみ付く、もう意味を持たない布を短剣で切り裂かれ
直に秘所へと短剣の鞘が前よりゆっくりと差し込まれた。
鞘に装飾されている金や銀のおうとつのある部分を中心に執拗に秘所をなぶられ、
ハムラビは微妙な力の加減を付けながら、快楽に悶える八聖オロチの耳元で優しく、
なれど支配者の持つ、けして弱きものが逆らえない威圧的なものを混めて囁く。
「ほら、感じていないで覚えるんだよ。男を知らないおまえに」
「や?ぁ…は…、んんっ」
鞘の先端が、秘所の突起まで引き抜かれ、一気に割れ目をなぞるように差し込まれる。
「親切にも、この私が指導しているのだから、な」
「んふ、はっ…ぁ、やぁぁっ」
次第に鞘で強弱を付け、擦られる感触に思わず
八聖オロチは無意識の内に腰を揺らし、秘所を自ら擦り付けた。
もはや、彼女を知りうるものには見せることの出来ない淫靡な、そして屈辱的な姿だった。
無機質で冷たい鞘が、秘所をなぞる行為が繰り返され
金や銀で装飾された箇所が愛液によって光り、妖しげな輝きを放つ。
度々絶頂を迎えようとするが、その刹那まるで八聖オロチの身体を
知り尽くすかのごとく、寸前で行為を止められ切ない小さな悲鳴が唇より漏れる。
(あぁ…あ、そこが、おかしく、なっちゃう…)
そう頭の片隅で思ったその時、ふいに鞘の先端でツツ…っと秘所の突起を
柔らかく押し付け、上へ、上へと、なぶるようになぞられる。
「ほら、いい仔への楽しい勉強の時間だよ」
限界まで来たところで、勢いよくクンっと突起を跳ね上げられ
その刺激にたまらず身体がビクビクっと反応するが
もっと熱い別のなにかを求める秘所は満足しない。
それどころか鞘は再度秘所へと差し込まれず、そのまま先端を肌から離さずツツ…と
へそへ辿り着き、更に胸元にある小振りなれど形のよい二つの膨らみに辿り着くと、
彼女の愛液を塗りつけるように膨らみの周りに8の字を描くように先端に擦りつける。
そのもどかしい感触も薬の効いた八聖オロチには快楽を得る為の一部でしかなく
その感触を恍惚の表情をしつつ肌で追っていく。
辿られた箇所が愛液により、男を妖しく誘うように光った。
ゆっくりと胸元から可愛らしい顎を辿り、薄く桃色に色づいた唇に
愛液が付着した先端を押しつけられる。
「ぇ…?…ぁ……っ」
涙目で戸惑いながら目の前の男に視線を向けた。
「私の大切な短剣の鞘が、淫乱なおまえのお陰で随分汚れてしまったね」
「ご、ごめんなさ…ぃ」
「おまえのその舌で綺麗にしておくれ」
(そ、そんな…)
光の加減で妖しく輝く己の愛液が、まるでもとあった身体へと還るかのごとく
八聖オロチの舌を鞘へと誘う。
たどたどしくも、差し出されたそれの先端の下の部分を
舌で支えながらゆっくり咥内に浅く食わえ込んでいく。
「ん…むぅ……ん、ぁふ」
先端の丸く銀で出来た先端をちゅぷ…くちゅりと音を立てながら舐めていく。
腰が無意識の内に揺れ、背後にある大きな鏡に八聖オロチの秘所が
綺麗に映し出され、腰が揺れる度に露わになった秘所がヒクヒクと動くのが見えた。
「いい仔だね。しかし、おろそかになっている部分があるだろう?」
指摘され、先端から横へと舌を這わせていくと、愛液と唾液が混じり
ぢゅぷちゅと卑猥な音がした。
もはや己のものという感覚は無く、ただ、ただ懸命に舌で、口で綺麗にしようと
細長く、硬いそれを口に含み、柔らかい咥内で前後に動かしていく。
それだけで触れられていない筈の八聖オロチは己の秘所に
何かいつもとは違う感覚が生まれていくのを感じ、それに酔う。
「んん、む、ぁふ…」
短剣の鞘が八聖オロチの舌によって、清められていく頃には
それへの奉仕による溢れんばかりの唾液が唇を、顎を伝い、
胸元を汚していく。
「ああ、随分と綺麗になったね」
無心に行為を続ける小さな唇からゆっくり鞘を引き抜いていく。
ちゅぱっ…と音を奏で、彼女の舌の先が離れていくそれを切なそうに見送った。
「さて、いつまでもこの態勢では少々苦しいものがあるね」
そう呟き、八聖オロチの頭上で両手を拘束する水の鎖を一瞥すると
まるで生きているのかの如く形を変え、腰の後ろで両手首を改めて拘束していく。
「きゃっ…」
突如天井より続く水の鎖より開放された八聖オロチは前のめりに倒れかけ、
目の前にいたハムラビシーゲルに支えられる。ふと、首筋に違和感を覚えた。
「思ったより、おまえにはよくお似合いだよ」
素早く首輪のようなものを細い首筋に巻きつけられ、止められる。
男の右手には首より続く、鎖のようなものが握られていた。
「それも、もういらないね」
そういうと床と足首を固定する鎖が、まるで泡のようにふっ…と光って消えた。
鎖を手に持ったまま、男が先程座っていた椅子へ再度腰掛けると
戸惑う表情の八聖オロチの首輪の鎖をクンっと軽く引き促す。
「あ…」
「おまえに指導した分、お礼は欲しいものだね」
再度引かれ、身体がされるがまま、後ろ手に拘束された状態では上手くバランスが取れず
腰掛ける男の腹の部分に頭を擦りつける形となる。
八聖オロチの背後にある鏡には、形のよい小振りな丸みが秘所と共に映し出された。
鏡の存在に初めて気付いた八聖オロチは、己のすべてが映し出されていることに改めて恥辱に震える。
ふいに頬に当たる感触に、これより起こるであろう行為が脳裏によぎり
鏡に映し出された秘所が、ひくりと無意識の内収縮し、愛液が太腿を伝った。
腰を高く上げた態勢と、男の象徴を布越しとはいえ頬に感じ
差恥で顔を赤らめ態勢を立て直そうとするが、
その行為が更に顔を埋める羽目になってしまう。
ふいに鎖が引かれ、顔が少し浮き、苦しそうに息を吐いた。
「自分が気持ちよくなりたいのならば、私を満足させてくれ。……分かるね?」
「ぁ…で、でも」
「ほら、おまえの下のお口も早く気持ち良くして欲しいと、私の意見に賛同しているし、ね」
鏡を眺めながら、八聖オロチの痴態を楽しみながら、促していく。しかし。
ハムラビシーゲルは簡易なれど、衣服を身に着けているのだ。
しかも自分の両手は後ろで鎖により戒められている。
その間も、もじもじと太腿で秘所を擦り合わせ、男に哀願するよう視線を向けた。
それでも笑みを浮かべたまま、動かない男の態度に限界の近付く八聖オロチは意を決したように
男の太腿の間に、自らゆっくりと顔を埋めていくと、柔らかな布越しに唇を這わせる。
(お、男の人の…お、ち○ちんを舐める、なんて…)
先程、短剣の鞘を清めたように自身の存在を舌で確かめると、形を辿るように唇で啄ばんでいく。
もともと薄いシルクで出来上がった素材が幸いとし、次第に形が分かるようになり、
待ち焦がれたそれを舌で、歯で甘く噛み、刺激していく。
「ん…んん…、はぁ、…ふ」
「いい仔には、ご褒美をあげなくてはね」
その様子を満足げに見ていた、ハムラビシーゲルは八聖オロチに気付かれないよう
持っていた水で出来た首輪の鎖の形を長い細い紐状にし、軽く一瞥すると
それはまるで生き物のように胸元から秘所へ辿り着き、割れ目に食い込むとそのまま
ふっくらとした秘所の突起を擦りつつ、形のよい尻を撫で上げ、
背後に拘束されている両手の鎖と一体化する。
「ひぁっ」
たまらず仰け反ると首輪に繋がった、紐がぐりぐりと秘所と突起を刺激し
頭を動かす度に食い込み上下に動くそれに、甘い声を上げた。
ゼリーで出来たように柔らかく、弾力のある紐がぐぃぐぃと秘所を刺激していく。
水で出来たそれは、愛液で濡れたせいなのか滑りよく、にゅるにゅると割れ目を愛撫し
まるで意思があるかのように小さな突起の周りを包み込んだ。
「いやぁ…っ…ゃ、やめ、て」
「水の大層には、色々な生き物がいてね」
八聖オロチの意思に反して、くりくりと秘所の突起をまるで指で挟むように摘みあげる。
透明に出来ている紐のような それ は、ネチネチとなぶられている秘所を隠そうともせず
ゼリー状の膜越しに秘所を曝け出す。
「それは今一番の私のお気に入りだよ。時折、命令を聞かないのが困りものだが」
秘所に食い込んでいた細い それ が除々に太さを増していくと
八聖オロチの秘所の膨らみがぐいぐいと広げられ、桃色を強調したその奥底が露わになる。
「面白い事に私の身体の一部分だけだが、擬態出来るんだよ」
あまりの快楽にハムラビシーゲルへの奉仕が出来ず、少し硬くなりつつある
ハムラビ自身に頬を擦り着け、身体が細かく動く度に感触が布越しに伝わった。
「さぁ、彼女に私の舌でご奉仕しておあげ」
言うが早いか、肉棒のように太く秘所と密着する内側のみが変化し、
長い舌の形を作り上げ、広げられ桃色が露わになったその入り口をねっとり舐め上げる。
「や…?ぁ、あんっあ…、ああっ」
「私の舌の感触は如何かな。美味しいだろう?もちろん」
ぬちゅぬちゅと舐め上げていた舌のようなものが、窄み、じゅぷぷと音を立て吸い上げる。
「口の動きも完璧だよ。どうだい?感想が無いのはよくないという事なのかな」
途端に愛撫の動きが止まると、たまらずたどたどしく答えた。
「とても、き、気持ち、いい、です…」
「どんな風に?具体的に言わないと分からないね」
「………ぁ、舌で、あそこ、を舐め、られて」
「それで?どうして欲しいのかな」
舌の形をしたそれは、秘所に舌を這わせたまま、微動だにしない。
「もっと、も、もっと舐めて……吸って、気持ちよく、して、く、ください…」
「それは構わないけど、おまえの可愛い口が私を楽しませるのを忘れているからね」
男の股に顔を埋めていた八聖オロチの肩を支え、膝間付く態勢に戻してやると
己に纏わりつく腰の紐を自ら解き、下半身を覆う衣の留め具を外していく。
この行為をぼんやり見ていた八聖オロチを更に己の股の間に引き寄せ、
「おまえもこれで奉仕しやすくなっただろう?」
ほらと、指摘され少し硬くなったハムラビ自身の薄い下着に唇を近づけると
雄の匂いがツンとした。嫌いではない、むしろ誘うような匂い。
舌を這わせると先程より直に感触が伝わり、慈しむように根元と思われる箇所から
先端へ…と丹念に舌を唇を使い下から上へ、上へと舐めていく。
(おち○ちん、熱くなって来てる……ビクビク、してる…すごい…)
ちゅぷ、ちゅばと舐め上げながら奉仕しつつ、男自身を拘束する布のひもを
歯で奪いとると、開放された雄が勢いよく八聖オロチの頬にぶつかった。
それを見たことがないと言えば嘘になる。
風の大層で怪我人を介護する際、子供達の世話をする際、何回も見てきた筈、なのに。
見たことも無いような、太く長い逞しく男を主張するものに、思わず凝視してしまう。
「そんなに、私のものが好きなのかい?なら」
ぷつんと首輪に絡み付き、先程まで嫌らしく動いていた太い棒のような生き物が離れ、
へそまで縮んでいくと動きを止め、秘所に張り付いていた舌がただの棒に戻り、形を変えた。
(…そ、そんな…!)
八聖オロチは己の秘所より太い、目の前にあるものと同じ色は透明な肉棒が
伸びているのを見て、驚愕する。
それは、後ろ手に縛られた鎖より続き、秘所を限界まで広げ突き抜けるように
へそまでそそり立っていた。なぞるように、ゆっくり縮んでいくと先端にある段差が、
秘所の突起を刺激しながら、割れ目まで戻り、再度勢いよく伸びて八聖オロチを煽った。