「……んんっ」  
どうしよう。あたしされちゃってる。小須田にキスされちゃってる!  
あたしの頭の中はもうパニック。わけわかんない。  
ごめん、大祐さん。ごめん、山田。  
小須田の手があたしの背中をまさぐり、  
いつの間にかあたしの手も小須田の背中へと回り、  
あたしたちは湯気立ち込めるバスルームで  
ひたすらお互いの唇を貪りあっていた。  
 
「……あのっ……ほんとに俺なんかと」  
大祐さんに比べれば、遥かに稚拙な、だけど同じくらい情熱的なキス。  
だけど息苦しくなって、一度唇を離してしまえば、そこにいるのはやっぱりいつもの小須田。  
「だって…竹下には…大祐さんが…俺なんかより…」  
もう……ここまで来て、根性すえなさいよ。  
あたしは、片手を延ばした。  
「あっ!た、竹下!!」  
やっぱり、大祐さんより……大きい。  
掌から伝わる感触の固さと大きさに内心胸を弾ませながら、  
男の目を見て言ってやる。  
「あたしが、小須田と、したいの」  
 
「わぁ、三春ったら大胆」  
「ようやく三春もわかってきたわね」  
外野うるさい。  
 
 

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