あの現像室での思わぬ急接近の日、帰宅途中の彼女は、いつもは女王様然としてまわりの人間を寄せ付けない  
あの「山田様」ではなかった。彼女の小ぶりの胸には小須田の大きな手の感触がまだ残っていた。  
 いかに偶発的な出来事とはいえ、Aを通り越してのいきなりの身体的な接触。  
普段の言動からはとても想像できないが、いまだバージンの山田にとって、最も望んでいた相手との今までの生  
涯で最高の出来事だった。  
 
「山田、どうしたの?ぼーっとして」  
親友の竹下が山田の顔を覗き込む。その声にはっとしたように山田は我に帰った。   
その時彼女は、まだあの出来事の余韻にひたっていたのだ。  
 
「山田、顔が赤いよ。熱でもあるんじゃない?」竹下は続ける。  
「えっ・・・、そっ、そう。そういえば何となく熱っぽいかな」  
まさか現像室であんなことがあったとは口が裂けても竹下には言えない。  
というかバリバリの経験者の竹下に話せば、  
「なにそれ、中坊じゃあるまいし。山田あんたひょっとしてまだなの?」と大笑いされてしまうのがおち。  
「エロエロ&イケイケ女王様」山田の権威が足下から崩れ落ちてしまう。  
 
「ゆっ、ゆうべクーラーかけっぱなしで、お腹出したまま寝てたからきっと風邪ひいちゃったのかも。  
なんかだるい。」そういって山田は、竹下と視線を合わせる事なくごまかした。  
 
「今日はまっすぐ帰って寝た方がいいよ、夏風邪ってこじらせると長引くから」  
「うん。そっ、そうする。今日はマック寄らずにまっすぐ帰るね。」  
山田はあの手の感触を胸に、いそいそと家に向かった  
 
 
「ただいま〜」  
「おかえり。早かったのね」と母。  
「えっ、うん。今日は竹下も用事があるらしくって。」  
「竹下ちゃん、ボインだからモテモテなのよ。あんたにかまってる暇なんかない  
んじゃない?」  
「ほっといてよ。胸は半分はあんたのせいなんだから。」  
「血は争えないってか? 何言わせるの。このおバカ娘。 とっとと風呂には入  
っといで」   
根っからのB型女の母は、夕食の支度をしながら山田を追い立てた。  
 
「カチャッ」  
洗面所のドアを開け、暑さと火照りで汗だくになったブラウスのボタンを一つ一つ  
外してゆく。スカートを下ろし下着の上下だけになると、脱衣所の鏡の前で腰に手を当て、お得意のレースクイーンポーズをとり鏡に魅入る。  
 
「胸が少々小さい以外、完璧じゃん。なのになんで。は〜っ。」  
なんで小須田は手を出してくれないんだろう。心の叫び。  
鏡には正真正銘の美少女の、あどけない下着姿が映し出されていた。  
 
「プチッ」  
フロントホックのブラが外される。  
さすがに色は白だが、女子高生が付けるにしては、レースをふんだんに使った、  
なかなかオシャレで高級感あふれるブラジャー。  
24時間妄想勝負女の山田は、いつその時が訪れてもいいように、普段から下着に  
は気を配っている。鏡に向かって、あらためてブラの外された自分の胸をあらためて見る。確かに竹下の巨乳に比べれば自分の胸はまるでお子チャマ。でも決して形は悪くない。乳首も乳暈も、大きすぎず小さすぎず。色は「これぞバージン」といっても差し支えないピンク。  
 両方の手でかかえあげるように、両の乳房を持ち上げてみる。その時あの現像室での出来事が再び頭をよぎった。  
 
「もうっ・・、小須田ったら・・・。」  
山田は、まるで乳房が小須田の大きな手で包み込まれているような感覚にとらわれていた。  
やさしくまるで壊れ物をあつかうように。  
 
「あっ、・・・」  
自分の指が偶然乳首をこすった。  
「ガクッ ・・!」  
山田は一瞬腰がくだけるような感触を覚えた。  
「起ってるンだ。乳首が・・・。なんで・・・こんな・・・」  
 
彼女の乳首は明らかに勃起していた。みるといつもより固くなって、乳暈のつぶ  
つぶも触るとはっきりわかる。生理の時の張りとは明らかに違う。  
「乳首も起つんだ・・・・。」  
思わず顔が赤くなってしまう。  
こんどは指で両方の乳首をつまんでみる。  
「うっ、・・・」  
脳天に突き抜けるような感触が、体の中で巻き起こる。  
 
「はっ・・・。日の高いうちから私何やってるんだろう・・・・。  
これもみんな小須田が悪いんだから・・。」  
そうつぶやきながら腰をかがめ、足下のブラジャーを洗濯機に放り込むと、汗で  
じっとりと腰にまとわりついたパンティに手をかけて引き下ろす。  
レースで縁取られた純白のパンティを片足ずつ抜き去り、ブラジャー同様に洗濯  
機に放り込む。そして全裸になった彼女は再び鏡に向き直った。  
 
 ヴィーナス。  
もしも鏡の中の山田の姿を目撃した幸運な男性がいたとしたら、彼らは異口同音にそう叫ぶはずだ。色白の華奢なボディに、きゅっとくびれた腰。そして、少女から大人への通過点にいることを誇示するような下腹部のラインと、きゅっと切れ上がった尻。  
 ただ女王様山田にとって一つ気に食わないことがあった。  
下の飾り毛が以外と濃いのである。ザ・美少女には似つかわしくないほどという  
訳ではないが、同年齢の少女達の陰毛に比べれば豊富といえよう。  
 
「私って、男性ホルモンが多すぎるんだろうか?」いつも自分の下腹部を見るた  
びに、Bカップの胸同様のコンプレックスを感じていた。  
 そしてその場でクルンと後ろを向いてヒップを確認しようとしたその時、山田は陰部にヒヤっとした感触を覚えた。  
 思わず手をそこに当ててみると、ヌルッとした感覚が指先に伝わる。  
「ぬっ、濡れてる?」  
彼女のそこは、生涯初めての出来事に耐えられなかったようだ。  
指先を見ると、明らかに汗よりは粘性の高い液体がからみついている。  
 
 あわててさっき洗濯機に放り込んだパンティを拾い上げ、おそるおそる股間の当たっていた部分を確認すると、そこは明らかにヌルヌルとした粘液にまみれて汚れていた。  
 
 蒸し暑い夏場、彼女の陰部を朝から一日中覆っていたパンティのクロッチ部分は、あの暗室での出来事と相まって、  
見る者を思わず赤面させてしまう程、卑猥な物体に変りはてていた。  
 ただでさえ代謝の盛んな女子高生の性器を包んでいた下着は、彼女の割れ目に沿った形状に、黄色い分泌物の層を張り付かせていた。 しかも、そこには数本の生涯を全うした陰毛が練り込まれ、いかに自分の物とはいえ、直視するのが恥ずかしかった。  
 
「いや〜だ。こんなに汚しちゃって。恥ずかしい。初めてだよ、こんなの。  
このまま洗濯機に突っ込んどくわけにはいかないな。少し洗っておかなきゃ」  
 そういってパンティを丸めて握りしめた。ところがこの美少女は一旦丸めたパンティを再度開いて、まるで何かに吸い寄せられようにクロッチの汚れた部分に鼻を当てた。  
 
「うわっ。なんかすごい匂い。チーズっていうか、スルメ? オシッコの臭いもするし・・・・」  
決して初めて嗅ぐわけではなかったが、記録的?によごれたパンティをじかに確認せずにはいられなかったのだ。  
足の親指の爪を切った後に、爪が皮膚に食い込んでいた後にたまった綿くずのような垢をほじりだして、臭いのを承知の上で匂いをかいでしまった、誰しもそんなどうにも説明できない行動をした記憶が1回や2回はあるだろう。  
彼女のとった行動は正にそれであった。  
 女の子同士の会話の中で、汚れた下着を盗む変態男の話題が出た事がある。  
その時は「キモ〜イ」というだけの反応だった気がするが、あらためてこんな女の羞恥そのものを盗もうという下着泥棒の気持ちが理解できなかった。  
   
「もしもこんなの小須田に見られたら、死んじゃうしか無いじゃない。でも・・小須田もこんなの好きなんだろうか? まさかね。そんな変態じゃないよね」  
 さらに彼女は、クロッチの汚れを指で掻き取り、その黄色い物体を付着させている指先をまじまじと見つめ、そして再びその指先の匂いを嗅ぐ。  
「ツン」と、先ほどのパンティのから匂ったチーズ臭よりもさらに濃厚な匂いが鼻をつき、思わず顔をしかめる。  
 
「わたしのあそこって、こんなに不潔なんだ・・・・」  
そうつぶやきながら汚れたパンティを手に風呂のドアを開けた。  
 
 バスルームに入る。 バスタブにはすでにいっぱい湯が張られている。  
洗面器に取った湯の温度を手で確かめながら、片膝を立て、ざばっと掛かり湯を浴びる。  
先程目の当たりにした股間の汚れを思い出し、ボディシャンプーを少し手に取り、そのまま飾り毛で泡立てるようにして2、3回性器から肛門にかけて手のひらを無表情に往復させる。  
「ゾクッ」と、えも言われぬ心地よい感触が山田の体を襲う。  
再び洗面器を手に取りバスタブから湯を汲むと、下半身のボディシャンプーを洗い流す。 無言で一連の作業を終えると、そのヴィーナスのような肢体をバスタブにつける。  
 
「あ〜気持ちいい。極楽、極楽」  
年配者のようなセリフを吐きながら、その見事に長い手足を狭いバスタブの中て精一杯のばす。 ぼーっと心地よい温泉気分にひたりながら、小須田とのラッキーなニアミスを回顧する。思わず頬の筋肉が緩む  
「フフン!」。   
たったあれだけの事で、自分がまるで成長したような錯覚にとらわれる。  
その時ふっと思い出したように、洗い場にころがっているパンティが目に入った。  
 
「そうだった・・・。洗わなきゃ」  
そうつぶやくと、バスタブにつかったまま手を延ばしてパンティを手に取る。  
そして洗面器に湯をくむとその中にパンティを浸し、バスタブの縁から乗り出すようなかっこうのままこってりと汚れたパンティを洗う。裏返してクロッチの黄色く変色した部分を、洗面器の中でもむようにこすりあわせる。  
 すると、透明な湯の中に付着していた陰毛とともに、クロッチの部分にこびりついていたなかば乾燥した汚れの固まりが小さなピースとなって剥がれてゆく。  
「うわっ!・・・・・ちょっと前まではこんなに汚さなかったのに・・・・」  
パンティを取り出した後、洗面器に融け出した自分の体の一部を凝視する。  
彼女も15歳、一番代謝の活発な年頃だから致し方が無い事なのだが、何とも言えぬ憂鬱な気分で、洗面器にたまった乙女のエキスの滲み出した湯を捨てる。  
再び洗面器に湯を汲み、パンティを再度濯ぐと、片手できゅっと軽く水気を切る。  
 パンティを片手に、バスタブから出ると浴室のドアを開け、浴室の中から洗濯機に向かってパンティを放り込み、再び浴室のドアを閉める。  
 そして、洗い場のすみにおいてあるイスを引き寄せ、その上に腰掛ける。  
 
 山田家の浴室の体洗い用のイスは、一般家庭のそれと比べると少々変わっていた。  
わりと背が高く、ちょうど急所の当たる部分が極端に凹型にえぐれている。  
そう、いわゆる風俗にあるスケベイスなのだ。  
好き者の父がどこからかもらって来た。  
みんなそんな目的のイスとは最初は知らなかったが、最近になって何かの雑誌でその変わったイスの本来の用途を知った。  
 
「我が家ってどっか変。人の事いえないけど。」  
そのイスに腰かける時、山田はいつもそう思う。だがこのスケベイスも使い慣れてくると、それなりに便利なものだ。  
まず、ふつうの風呂イスよりお尻の部分が大きくて座りやすい。また、例の凹みのおかげでお股を洗う時、中腰にならなくても良い。そして背が高いので、目線が高くなってなんだか気分が良い。  
 
 スケベイスにすわったまま洗面器に湯を汲み、頭からザバーっとかぶる。  
そしてシャンプーを手に取り、濡れた長い髪を泡立てる。  
その時、風呂場のドアがカチャっと開いた。  
 
「ンッ?」  
「ア〜ッ、暑ムい。汗かいちゃった」   
 妹の千夏である。  
「私も入るね!」  
 けたたましい勢いで、年子の妹がスッポンポンで風呂場に飛び込んでくる。  
シャンプーの真っ最中で目の開けられない山田は、千夏の気配を感じるだけだったが、無言でシャンプーの作業を続ける。  
 
 千夏は洗面器に湯を汲むと、立ったまま肩口からザバーっと掛かり湯をする。  
「このおバカ、ちゃんとしゃがんでかかりなさい」  
山田がそう叫ぶ間もなく、千夏はドボーンとバスタブに飛び込んだ。  
 
山田は先程の己の股間の汚れを思い出し、  
「ちゃんとお股洗ってからお入り、お湯が汚れるでしょ?」  
そう言うと千夏は、  
「ちゃんとパンツ確認したもん。誰かさんみたいな事なかったよ〜〜だ。」  
そう言い返された。  
『ギクッ!・・・・洗濯機のパンティ、チェックされてる!!!』  
山田は、年の割に鋭い千夏の先制攻撃に、返す言葉がなかった。  
 
 突然の乱入者に驚いたものの、山田は黙々とシャンプーを続けていた。  
下着の汚れを指摘されて内心穏やかではないが、千夏と一言もかわさぬままに浴室には微妙な空気が流れていた。  
 シャワーをひねり、髪の毛を洗い流す。完全に流し終えると、目を開けて浴槽の千夏に目を向ける。  
「にま〜っ」と、千夏がバスタブの縁にアゴをのせたままこちらを見て微笑んでいる顔が目に入る。  
「なっ、何よ!」  
「別に。きれいな髪だなっと思って」  
「ふんっ。」  
 
一つ違いの千夏は、中学三年生。AB型。  
まだあどけない顔をしてはいるが、姉と同様に誰もが振り返る美少女。  
ただ、姉と決定的に違うのは、その与えられた美貌を最大限に活用しているところだろう。千夏の部屋には、しょっちゅう明らかに同級生とは思えないイケメン  
男性が出入りしている。時々廊下で山田とはち合わせして驚かされる事があるが、  
千夏は悪びれた様子も無く、むしろ山田の方がおどおどしてしまう。  
「中坊のくせに・・・・」  
妄想美少女山田は、その妹以上の素材を兼ね備えながら、宝の持ち腐れ状態がずっと続いていた。要するに、不器用な女なのである。  
 妹の千夏から見ても、姉はそんじょそこらのアイドル以上の少女である事は分かっているのだが、姉の性格と趣味だけは矯正のしようがない事は長年いっしょに暮らしているから熟知している。  
「もったいない・・・・」と千夏は姉の姿を見るたびに思う。  
 
 山田はシャンプーを終え、ナイロン手ぬぐいにボディシャンプーをつけ、体を洗い始めた。  
 
 太腿をごしごしとあらい、膝頭、ふくらはぎ、そしてつま先へと手ぬぐいは進んでゆく。  
足が終わると二の腕から肩口へと足とは逆に上に向かって洗ってゆく。  
それが済むと、左右交互に手ぬぐいを持ち替え、脇から乳房、ヘソにかけてゆっくりと洗う。  
時おり猫の舌のようなざらざらの手ぬぐいが乳首をかすめると、またあの感触が思い出されて「ゾクリ」としてしまう。だが、千夏に何か監視されているような気がして、無表情を貫く。  
 手ぬぐいの端と端をもって背中に回し、背中の垢をこする。  
そして、仕上げにボディシャンプーではなく、洗顔用の石鹸を手に取って泡立て、肝心の部分を洗う。  
山田は、なぜかボディシャンプーでは、敏感な部分がかぶれてしまうような気がして、性器を洗うときは洗顔用の石鹸と決めていた。  
単なる思い込みなのだが、「性器は第二の顔」とか何とか書いてあった、昔読んだ女性雑誌の記事の見出しが頭に残っていたからである。  
 
 手の泡を、繁茂した陰毛に付けてそこでさらに泡立て、太腿の間を分け入るように指を股間に滑らせてゆく。  
千夏の視線が気になるので、きわめて事務的に作業を進めてゆく。  
そして、性器の溝に沿って指先を2〜3往復させ、さらにアヌスに指をすすめる。  
肛門のシワの上で数回指先を動かして、肝心な部分を洗い終え、バスタブから湯を汲んで肩口から体を覆っていた泡を洗い流した。  
 
「だめじゃ〜ん、お姉ちゃん。」 千夏が叫ぶ。  
山田は一瞬、千夏が何を言っているのか理解できなかった。  
「何っ、何がだめなのよ・・・・?」  
「お姉ちゃん、それじゃパンツ汚すはずだよ!」  
「何っ、何わけの分かんない事言ってるの。このおバカ娘!」  
「おバカはお姉ちゃんよ。これだからバージンは・・・・・」  
 千夏はあきれたように姉の顔をまじまじと見つめ、そして続けた。  
 
「雑なんだよ〜。オマンコの洗い方が。」  
「ちゃ、ちゃんとキレイに洗ってるじゃない。ションベン臭い中坊に言われる筋合いはないわ。いいかげんにしないと本当に怒るから!」  
「へっへ〜ん、ションベン臭いのはどっちかな〜? さっきからずっと見てたも〜ん!」  
「見てたんだからわかるでしょ? この変態。ちゃんとしっかり洗ってたところ。全くっ、腹立つクソガキね〜」  
「見てたから言ってんの。お姉ちゃん、石鹸つけてオマンコを上からなぞってただけじゃん。ちゃんと襞ヒダの間洗った? 洗ってないでしょ〜?」  
「あっ、洗ったわよ。きれいに」  
「ふっふ〜ん。よ〜し、そんじゃ。よっと。」  
千夏は猫の様な身のこなしでバスタブから飛び出すと、山田の座っているスケベイスの前にしゃがみ込んだ。  
 
山田を見上げるようなかっこうで、千夏はおもむろに姉の両膝に手をかけると、  
何の予告もなしに姉の足を左右に思い切り広げた。  
「キャーッ!!」  
山田は思わず後ろにひっくり返りそうになったが、とっさに後ろのタイル張りの壁に手をつき、かろうじて体を支えた。  
 
「ふ〜ん、お姉ちゃん結構ジャングルなんだ。これも原因ね。」  
いきなり股を割られ、まだほんのガキだと思っていた中学生の千夏に、気にしている事をズゲズケと言われて思わず山田は叫んだ。  
「この〜〜〜####〜〜〜〜〜!!! この変態娘!!!」  
「ホホホホッ! 血筋、血筋!!」  
「何言ってんのよッ、やっ、やめなさい。」  
山田はあわてて足を閉じようとしたが、いつのまにか千夏の顔がさらに奥に進んでおり、千夏の顔を挟むような格好で、足が閉じられなくなっていた。  
 
「いいからお姉ちゃん、じっとしてて!」  
と、年下の妹に強い口調で言われて、一瞬体の動きがとまってしまった。  
同時に、妹の自分より一回り小さな手が、まだ他人に触れられた事の無い陰部に触れるのを感じた。  
 
「あっ! いやっ!」  
思わず声が出た。それは先程までの気丈な姉の声から、ほんの15歳のバージンの小娘の声に変わっていた。  
「いいから、いいから。そのまま。そのまま。」  
千夏の手は、さらに進んでくる。  
 
「お姉ちゃん、もちょっと足開いて。」  
千夏のリクエストというよりは命令に近い口調に、パニックに陥った山田は、言われるままに足の力が抜けたように股を開いた。  
「ふむふむ。これじゃちょっと見にくいわね。」  
そういいながら千夏は、山田の恥裂を縦に隠すように繁茂する陰毛を、恥裂を境に左右にかき分けてゆく。  
 山田は自分の粘膜が、ヒヤリと直接空気に晒されるのを感じた。  
千香はじゃまな陰毛をかき分けると、左手の親指と人差し指を使って、姉の陰唇を開いた。  
「ニチャッ」  
山田の耳には、そんな音が聞こえたような気がした。  
 
「うわ〜。お姉ちゃん、ジャングルのわりに筋マンなんだ〜。フフッ、可愛いじゃん。」  
山田の恥裂はあまり小陰唇が発達しておらず、大陰唇に挟まれるように一本の筋のようになっていた。  
「スジマン?」  
山田は思わず聞き返した。情報量だけは豊富な山田だったが、あまり耳慣れない言葉だ。  
「うん。小陰唇ってわかるでしょ?この内側のピラピラ。お姉ちゃんのオマンコは、これがあんまり発達していないんだな。やっぱバージンはきれいね〜。」  
 
「ちっ、千香! なっ・・・!」  
姉はこのあどけない、ロリロリとしたアイドル顔負けの妹の言葉に、すっかり面食らってしまった。  
 
「じゃーお姉ちゃん、いい? よく見て。」  
千香は姉の股座から離れると、洗い場にしゃがんだまま、オシッコをするようなスタイルで両膝を開いて行った。まるで相撲の蹲踞(ソンキョ)の姿勢である。  
「見える〜?」  
千夏はそう言って自分の股の奥を姉に晒し、さらに自分の指で恥裂をVの字に開いた。  
 
あっけにとられながら、山田はまじまじと妹の体を眺めた。  
そう言えば妹の素っ裸を見るのは久しぶりだ。  
山田が中学生になった頃から、妹と一緒に風呂に入った記憶など無い。  
改めて千香の体を眺める。山田に比べて、千香は身長が150cmちょっと。  
160cmを楽勝でクリアしている自分と比べて、普段からまだほんのおチビさんだと思っていたが、久しぶりに見る妹の体の変化に驚いた。  
乳房はその小柄なボディに似合わない程の大きさ。CいやDカップはあろうか。  
 
「同じ親から生まれて、同じ物食べて同じ環境で育ったのに、この違いは何?」  
思わず山田はそう思ってしまった。  
「まだ小学校出たばっかりだと思ってたのに。」  
 
そして視線を下の方に下ろして行くと、「キュッ」としまった腰。  
千夏はあどけない顔と、その身長からは誰も想像できない、いわゆる「ミニグラマー」だった。  
 スラリとしたモデル体型で、皆から褒めそやされていた山田は、まさかいつの間にか身長以外の部分が、妹に追い越されているとは気がつきもしなかった。  
 そしてさらに視線を下に移し、千夏が自ら晒している下半身に目をやる。  
 
「見える〜?」  
千夏が再び尋ねる。  
しかし、座高の高いスケベイスに座った山田の位置からは、妹が指で広げている部分が、上から見下ろすような格好になってよく見えない。  
山田は頭を下げるようにしてそこを覗き込もうとしたが、千夏の指の間からは、サーモンピンクの肉片がわずかに覗く程度だった。  
 
「う〜ん、よく分んないんだけど・・・・・」  
姉の視点に気付いた千夏は  
「あっ、そうか。うん、この方が楽だね」  
そう言うと、立ち上がってバスタブの縁に腰掛け、再び足を大きく開いて先程と同じポーズをとった。  
「これならよくわかるでしょ?」  
 
 実のところ、山田が自分以外の女性器を見るのは初めてだった。  
千夏にしてもガキの頃のワレメしか記憶に無いし、母のも陰毛の記憶しかない。  
自分の性器にしても、部屋で手鏡に自分のものを写して、ざっと解剖学的な構造を確認する程度である。  
妄想癖のあるエロ好きな美少女とは言え、しょせんまだ15歳のオボコ。少女雑誌の漠然としたイラストと自分のそれを見比べて、陰毛の濃さを気にする以外は、自分の性器が年相応である事に安心して、隅から隅まで観察した事などなかった。  
 
「お姉ちゃん、わかる?」  
千夏は両手で自分のワレメを広げて、食い入るように見つめている山田に向かって尋ねた。  
 千夏の性器は、山田が想像していたものとはかなり景色が異なっていた。陰毛は山田のそれに比べてずっと薄く、ワレメの上の方にわずかに茂ってはいるものの、毛足も短く、密度も山田に比べるとずっと少ない。  
またワレメの両側、つまり大陰唇の縁には産毛程度しか確認できない。  
 しかし、具の部分は山田のそれとは全く対照的だった。千夏のお股には、自分とは違う、はっきりとわかる2枚のビラビラが存在していた。ニワトリのトサカを小さくしたような、サーモンピンクの小陰唇がはっきりと見て取れた。自分の性器にはこんなビラビラは確認できない。  
『ひょ、ひょっとして私のって、形がおかしいんじゃないの?』  
 山田は、千夏の性器を見せつけられて不安にかられた。  
 
「お姉ーちゃん、どうしたの? なんか変?」  
何か変かと訊かれても・・・・、自分のとは違うなんて・・・。  
山田は思い切って千夏に尋ねた。  
「こ、このビラビラってしょ、小陰唇よね?」  
「そうだよ、外のおまんじゅうが大陰唇。でも千夏のと、お姉ちゃんのはけっこう形がちがうでしょ?」  
「う、うん。でも・・・どうして?」  
「だからさっき言ったけど、お姉ちゃんのはスジマンなの。要するに、小陰唇がまだ小さいの。発達してないってこと。」  
「だっ、だけど年下のあんたより、何であたしの方が・・・・?」  
「アハハハ・・・・・・、理由? 簡単なこと。使い込んでないってこと。」  
 
山田は、千夏の口から発せられた言葉の意味が一瞬理解できなかった。  
 
「ちっ、千夏。あんた・・・・まさか・・・・!」  
「そうよ。中学入って夏休みに。 へへへへ・・・・。」  
「なっ、・・・うっ、嘘でしょ?」  
「そっ。とっくに除膜式はすんでるのっ。知らなかったの? まっ、いいけど。」  
「あっ、相手は?」  
「な・い・しょ。まあそこら辺のガキじゃなかったとだけ言っとくわ。まっ、それは置いといて。  
はいはい、お姉ちゃん、続き続き。」  
 
唖然とする山田を尻目に、千夏は自分のパーツの解説を続けた。  
「要するに、ピストン運動を何回も繰り返されて刺激を受ければ、女性ホルモンの分泌も盛んになってこのビラビラもだんだん大きくなってくる訳よ。  
まっ色はだんだん濃くなってきちゃうけどね。男性の方も、このビラビラが亀頭にまとわりついて気持ちいいんだって。」  
「はあ・・・・・?」  
山田はわけの分からない敗北感の中で、夢遊病者のように生返事をした。  
 
「それでね、お姉ちゃんみたいなバージンは、小陰唇が膣の両側ににぴったりくっついたみたいになってるの。  
当然ワレメちゃんからビロビロが飛び出すなんて事は無いから、一本の筋みたいに見えるのよ。だからスジマンって言うの。でもけっこう愛好者は多いんだから。貴重品よ、旬が短いし。とりあえず自分のじっくり見てごらん。」  
千夏は、スケベイスに座った山田の手を引っ張り立たせた。そして自分が今度はスケベイスに場所を移し、山田を今まで自分が座っていたバスタブの縁に腰掛けさせた。今度は千夏が姉を見上げる格好になった。  
 
「もっかい足開いて。」  
千夏はそう言うと、今度は姉の陰部を再び広げ、両手で大陰唇をぱっくりと左右に割った。  
「ねっ、このビラビラ千夏の半分のサイズだよ。」  
そして千夏は、その薄い小陰唇の外側の付け根のあたりを、そっとデリケートな皮膚を傷つけないように、爪の腹で下から上に向かって中指を走らせた。  
 
「ゾクッ!」  
山田は、頭の芯が痺れるような快感を感じた。  
 
 
 
 
 

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