「ねぇ、京介・・・キスしない?」  
俺のベッドの上で漫画を読んでいた豊花は突然言った。  
「おまえ、何言ってるんだ?」顔にはでなかったが、京介は驚いていた。  
「いや、友達から借りた漫画でキスのことについて書いてあるのよ」  
「それだけのことでか?」  
「それ以外何あるのよ!」  
他意も感じられるが、言えばどうせ叩きつけられるにきまっている。  
「わかった、好きにしろ」  
「なんか素直ね。」  
「どうせ選択権はないんだろ」  
「わかってるじゃない、じゃあして」  
「俺からするのか?」  
「女の子からしろって言うの?」  
「はぁ、わかった」ため息を一つ吐き、豊花の顔を真直ぐに見る。  
すぐ近くから喉が鳴る音がしたが気のせいだろう。  
 
唇が重なった。  
 
 
すぐに唇を離す。  
「あっ・・・」  
「これでいいだろ?」  
ため息を吐きながらタバコに手をのばす。  
「一瞬触れただけでわかるわけないじゃない!」  
タバコを奪われ、投げられる。  
「じゃあどうすればいいんだ?」  
「どうって・・・し・舌入れてよ・・・ディープキスまでしないとキスっていわないでしょう!」  
豊花は顔を真っ赤にして喚く。  
京介は心の中で大きなため息を吐いた。  
「わかった。また俺からすればいいのか?」  
「女の子にそんなことさせる気?」  
毎日が厄日だが、今日はとくに悪いようだ。  
「わかったから、黙れ」  
豊花に近づき、また唇を重なる。  
これで終わらしたいが終わりでない。舌を豊花の口に入れなければならない。  
舌が豊花の唇に触れる。  
豊花は体を少したじろかせたが離れはしなかった。  
唇の隙間に舌を割り込ませる。  
「んっ・んんっ・」  
舌が豊花の口の中に入った。  
豊花の舌に触れると奥まで引っ込んだが、おずおずとだしてきた。  
二つの舌が豊花の口の中で絡み合う。  
「・んっ・ぁっんっ・。」豊花の口から溢れた唾液が体を伝っていく。  
 
豊花の舌から逃れた瞬間に顔を離す、糸ができ、すぐに切れる。  
「あっ・・・」  
「これで十分だろ」  
学校の男子なら夢にも思わないだろうが、  
双子で恋愛感情を抱いていない京介にとっては面倒なこと以外の何物でもなかった。  
「明日、任務で早いんだから、そろそろ眠らしてくれ。」  
豊花に背を向け支度をする。  
何かが足りなかった。  
そうだ術者の命とも言える玲洗樹の枝がない。  
帰宅した時にベッドの脇に確かに置いたはずだ。  
 
「わかったわよ」  
背中から、底冷えするような重い声がかかる。  
振りかえると玲洗樹の枝を持つ豊花。  
「流れよ、大地を走る輝く女神−−」  
枝に黄金色の光が集まる。  
豊花がやろうとしてることはすぐにわかった。  
手を伸ばし枝を取り上げようとする。  
「黄土を支点に一尺前方、対象を四刻操作」  
指が届く前に呪文が完成した。  
黄金の光が指、腕、体全体と包んでいく。  
光が消えたあとには京介は腕を下ろしていた。  
「これでよしと」  
「・お前・・・」  
「京介が悪いんだからね、  
最後までしてくれないと、こっちが大変なんだから」  
頭が鉛のように重く深く考えられなくなる。意識が霞んでいく。  
前に薬物を打たれた時と同じ状態。  
 
「仕切りなおしということで、もう一度キスして」  
体が勝手に動く。  
豊花の頭に腕を回し、顔を近付ける。  
先程の事務的なキスとは比べ物にならない程深く熱いキスだった。  
京介の舌が少しづつ引き、豊花の舌を京介の口内へと誘う。  
豊花が舌と共に唾液を送り、それをゆっくりと飲み込む。  
豊花の舌を奥まで引き寄せ、それを思いっきり吸う。  
「ぅんーーんん」  
豊花の舌が限界まで引き寄せられ、京介の舌と絡み合う。  
じゅぷ、じゅぷと唾液が混ざる音が洩れ、口から溢れ京介の顎を汚す。  
豊花の顔が離れ、一息。  
そして顎に滴る唾液を舐め上げまたキスをする。  
京介にはどうすることもできなかった。  
だんだん魔法に体を奪われていく。  
「ねぇ、京介・・・」  
「・・な・んだ?」  
なんとか声を振り絞して出す。  
「私の体を愛撫して」  
言いながらベッドへと横たわる。  
そしてそのとき意識が厚い霧に包まれた。。  
京介の手がセーラー服のボタンを外し、ブラの上から強くこねくりまわす。  
「あっ・・んっ・はぁ・強すぎるってば・・」  
腕の力は弱まり、ゆっくりと揉む。  
「やっ・そこまでやるなら、直接・やってよ・」  
両手がブラの中に同時に入る。  
手は先程のような強い動きでなく、さするように動いている。  
「ふっ・んっ・んっ・」  
指が乳首に触れる度に豊花の体は反応し、声が洩れる。  
そして前触れもなく豊花の柔かい双房を激しく揉みしだいた。  
「きゃあ!?いたい・いたぃよぅ・・」  
悲鳴をあげても手の動きは弱まるどころか激しさを増す。  
加えて、指が爪を立てながら乳首を乳房の中へと押し込む。  
豊花の体が跳ねた。  
「あっんーーーんっ・んっ・んん」  
豊花が軽くイッたのを一瞥し、すぐに顔を左の乳房へと近付ける。  
豊花の甘い匂いを吸い込みながら、乳房を外から内へと舌で螺旋を描き中心に近付く。。  
その間も右手は乳房を揉み、指は乳首を扱く。  
「きょ、京・介・・、ちょ・・っと、待っ・・きゃぁっ」  
また豊花の体が跳ねる。  
京介の左手がパンツ越しに大事な所を刺激していた。  
パンツはびしょ濡れで、少し触るだけで水音がする。  
豊花は京介の愛撫を中断させようと口を開いても、喘ぎ声にしかならなかった。  
 
「あっ、あっ、んっ、んんっ・・ダ・メぇ、ま・たぁ、またぁ・来る。来・るよぉ・」  
歯が左の乳首を甘噛みし、右手でもう一つの乳首を限界まで引っ張り、  
左手で膨れ上がってる隠核をパンツ越しに押しつけた。  
「んっ、んーっイクーーーーー」  
嬌声をだしながら、豊花の腰はブリッジのように反りあがる。  
声を出し切り、その半拍後ベッドに腰を落とした。  
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」  
豊花が息を整えてる隣で、京介は次の命令をまっていた。  
 
「ねぇ、京介」  
豊花の声に京介の体がびくりと反応する。  
「もう、私、我慢できないから、お願い」  
京介はズボンと一緒にパンツを脱ぎさり、  
豊花のパンツを下ろす。秘所からは愛液が滴り落ちている。  
秘所に剛直をあてがい、そして一気に一番奥まで犯した。  
「い、痛い。痛いよ。京介。痛いよぅ。」  
十分に濡れていたが、それでも痛みは無くなりはしなかった。  
京介の体は一番奥で動きを止め待機状態になっている。  
「ふぅ、ふぅ、ふぅ」  
豊花は体を落ち着かせていた。  
「京介、動いていいよ。私をめちゃくちゃにしていいからお願い、気持ち良くなろ」  
その言葉を待っていたかのように腰をゆっくりと引き、一息に押し込む。  
「あぁ!・・・いたいっ、け・ど、いいょ、きょう・す・けぇ・・・」  
だんだんとその運動のスピードが速まり、そして強く繰り返される。  
「だめぇ、もうだめぇ、いぃょ、いっ・ちゃうょ、  
京介ぇ、一緒に、いっしょにぃ、いこう」  
 
何もかもを見えなくしていた霧が少しづつ晴れていく。  
どうやらもう少しで魔法が切れる時間のようだ。  
この霧が晴れたら自分の意志で動けるはず。  
行為の途中なら、すぐにでもやめなければ。  
そして京介の意識が体へと戻った。  
京介の意識が体に戻った瞬間、耐えられないような締め付けの快感が走った。  
今まで魔法の方でが抑えていた欲望を我慢することができず、吐き出しそうになる。  
やばいと思い腰を引こうとするが、豊花の足にがっちりホールドされ動かない。  
そして欲望のすべてを豊花の子宮に吐き出した。  
 
「はぁ、はぁ、はぁ。ねぇ、京介。もう魔法とけてるでしょ?  
この責任とってね?」  
「はぁ、はぁ、はぁ、勝手にしろ」  
二人とも息を整えている。  
「じゃ、まずは明日の料理当番よろしくね。」  
心の中でため息をつく。  
「ねぇ、京介。」  
呼ばれて豊花の方に顔を向ける。  
「私、京介のこと大好きだからね」  
その言葉を聞き、京介はこれからの事に想いを馳せ、  
生きてきた中で一番大きなため息をついた。  
FIN  
 

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