「うぉぉぉおお!!!」
「ナメんじゃねぇぞ小僧ォォォォ!!!」
凄まじい…あれが新緑の知将と呼ばれた魔人なのか…!?
我が主…惨劇の王者ことベルトーゼ様が紳士に見える…。
俺−ハザンは今、動けぬベルトーゼ様に代わって、グリニデとビィトという
小僧との闘いを見に来ていたのだが…。
「やぁ、ハザン君」
「!」
後から不意に声をかけられた。
こいつは…魔賓館館長のシャギー…!
薄々来るとは思っていた…この男がこの一戦を見逃すはずがないからな。
しかしこの男、油断ならない…性格が読めないし、言動も突飛で奇抜…
全魔人の監視も務めているのだ、罪を働き魔牢獄に落とされた魔人も
数知れないと聞く…まったくもって油断ならん。
「ハザン君」
闘いを刮目し、時折解説を挟みながら傍観していた俺に、不意に(この男
はいつも不意に話しかけてくるが)シャギーが話しかけてきた。
こんな時何なのだと思いつつ、何でしょうかと聞き返すと奴の口からとんで
もない言葉が飛び出した。
「ビィトが才牙を具現化してから少々展開に面白みが有りませんよね?
…ここいらで暇つぶしをしませんか?」
「暇つぶし…?折角ですが、私はベルトーゼ様よりこの闘いの全てを見
届けてこいと言われている故、そのような余暇はありません」
魔物として、そう言うのは当たり前だ。
だがシャギーは一瞬その切れ長の目を開くと明後日の方角を向いて独り
言らしき言葉をほざく。
「フフフフ…♪そういえばこの間、どこかで見たようなハウンドナイトが、
人間の娘を強姦している現場を目撃しましてねェ」
「!!!!!!!」
え…?
ちょっ…それは……まさか…
「ましてや卑しい人間を襲う魔物がいるとは…一体どんな魔物なのか、
会ってみたいですよねェ〜(藁」
…心当たりがある。
何時だったかベルトーゼ様の使いの帰り道、行きずりの人間の女にムラッ
ときて思わず…(滝汗)。
いや、人間の女もなかなか悪くはない。
丁度人間がケモショタ萌え〜とか言うのに似ているだろう。
悪くはないが、もしこのことがベルトーゼ様に知れたら……!!!
「シャ、シャギー…館長」
「何ですか?ハザン君♪」
シャギーの顔は嬉々としている…全ては計算ずくのようだ…。
俺は、何が望みなのか、と聞いた。
「はて、何のことでしょうか?マァ、君には前々から興味があったのは本当
ですがw」
「なんで…しょうか」
「フフフ☆いえね、もし知っていたらでいいんですが、私に…さっき話のあっ
たハウンドナイトがやったことをしてほしいんですよ!」
………シャギーは少し頬を染め、俺にそう言い放った。
ち ょ っ と ま て
言いたいことは陰陽大戦記と冒険王ビィトの評判の差ほどあるが
まず言わせろ
「館長男でしょうがッッ!!!」
「…何を言うかと思えば」
そう言うなり、奴はいきなり俺の手を取ると、突然自分の股間に伸ばさせ
た。
「ちょッ…なにを!!?」
「…ワカりますか?」
シャギーは俺の手を自らの股間に潜り込ませ、動かせる。
知ったる棒の感触…の奥には、なぜか別の意味で知っている感触が……
!?
ま…まさかシャギー…。
「ハイ、実は私こう見えても両性具有…いわるゆフタナリなんですよ★」
「なにィィィィィ!!?」
たっ、確かに魔人にしては華奢だし股間には見る限り膨らみもなかった…
しかし…??
困惑する俺を尻目に、奴は平然と話を続けた。
「私は魔賓館館長兼全魔人の評価と監視…そしてもう一つ、”あるお方”
の性欲処理係としても活動しているのです◆」
あるお方、とはよく解らないが、俺はとにかくショックで頭が真っ白の状態
だった(”創成主”様ですよ♪・byシャギー)
「というわけで、私はアナタを受け入れる準備はできていますので…さぁ、
どうぞ♪」
そう言って両手を広げるシャギーに、無論俺は拒絶した。
「どうぞって…いくら穴があってもその…勃つものも勃たないかと…」
なにしろ中尾隆聖ボイスとあのウサギ面が萎える。
それでもOKって奴はいるだろうが、俺はノーマルだからな…。
それを察したのか、シャギーはくすっと笑った。
「やはりこの顔この声では抜けませんよね?では」
と、シャギーは突然後ろを向き、しばらくモゾモゾとさせる。
俺は、何かと思って覗きこむと、シャギーはこれまた突然振り向いたので
俺は驚いて退いてしまった。
「い、いきなり振り向かないで下さい!驚いたではないですk………」
「ふふ…これでどうでしょうか?」
別の意味で俺は驚いた。
シャギーの顔が完全に人間の女になっていたのだ。
胸もあるし、髪は肩までかかり色は薄紫、アイカラーはレッド、おまけに声
は田中理恵になっていた(ナゼ!?)
「ちなみにウサミミは標準装備ですv」
「はぁ…」
もう、こうなればやるしかない…俺は覚悟を決めることにした。
「ところで、我々にも一応実況担当として視点が回ってくることがあります
が、そこのところはどうするので?」
「その時だけ元に戻って実況再開ってコトにしときましょう♪読者は気付き
ませんよw」
シャギーはそう言うなり、スカーフを取るといつもの服を脱ぎ始めた。
顔だけでなく、体もちゃんと人間同様になっている。
あとで直接奴に聞いてみたのだが、時に魔人の評価に変身能力を要する
らしい。
脱ぎ始めたシャギーに対しまず目にとまったのがその胸のサラシだった。
フタナリ…ということはシャギーには元から胸があったということなのだろう
…それにしてもサラシを外すとなお大きい。
「…揉みます?」
というシャギーの素っ気ない言葉に俺は辿々しく応答した。
「ふ…んぅ……」
俺の手は手袋と一体化しているので外すことはできないので、そのままで
奴の胸を弄んだ。
程よい弾力とお椀形の胸がいい手触りだ。
トップに舌を這わせ、そのまま俺は胸全体を嘗め回す。
「ちょ……ハザんッ…うぅ…、舌ぁ…ザラザラしてます…よ…」
紅潮するシャギーの顔が何とも艶めかしい。
俺は無性に奴にキスがしたくなり、胸は手で扱いつつ顔を近づける。
「館長…いや、シャギー。…可愛いですよ」
「え゛…いやァ、そう言って貰えると嬉しいんだか恥ずかしいんだか…んんッ!」
主導権が俺に傾き気味で、珍しく焦るシャギーに、俺は強引にキスを交わ
す…というよりねじ込んだ。
「んむ…む……むぁ…あ……んちゅ…ん」
奴を強く抱き寄せ、華奢なシャギーの体が折れる程抱きしめながら長い舌
を侵入させる。
シャギーの激レアな戸惑い顔が存分に堪能される中、呼吸が苦しくなった
のか奴は俺から口を外した。
「ぷはぁ…はぁ、ぁ…は…」
「シャギー」
俺はさらにシャギーをもっと無茶苦茶にしてやりたいような衝動に駆られた。
潤む瞳のシャギーはもうどうしていいのかわからないといった顔だ。
「な、何でしょうかハザン君…?」
「下は岩ですし…寝かせるわけにはいきません。私の膝の上で…」
「あ、う…ん」
シャギーは座する俺の膝に、恥ずかしそうにちょこんと寄りかかった。
俺は既にマントやベルトを外し、受け入れ準備は完了していた。
シャギーはそのか細い指で俺の胸をなぞった。
「ハザン君、たくましいですね…ふさふさしててキモチいい…です」
「ベルトーゼ様に鍛えられましたから」
「ベルトーゼ様…ですか」
シャギーは俺に不安げな顔を俺に向ける。
「どうしましたか?」
「…いまだけ、私の物になってくれませんか?」
「!」
「ハザン君…」
俺は従者魔物である。
他の魔人の言いなりにはならないし、なったとすればそれは従者魔物とし
て失格だ。
また、そんなことができるはずもない。
しかし…。
「シャギー」
「はい…」
「………今だけですよ」
シャギーはそう聞くなり俺の胸に飛びついた。
ウラのないシャギーの心からの笑顔が、ひどく心に響いた。
「あ」
「痛いですか?」
「大丈夫です…ハイ」
俺は寄りかかるシャギーの股間を撫でる。
既にそそり立った男根と、その奥の潤む花弁との対比が実に淫靡だ。
つつ…と花弁から男根まで指を走らせる。
シャギーはびくりと腰を浮かせる。
同じ事を何度やっても微妙に違った反応をみせる奴の姿は俺をさらに興奮
させる。
「んぁ!あ、あぁ…どっちも…イイっ!」
「…常々フタナリって徳だと思っていたんですよ…だって感じる箇所が
二つもあるじゃないですか?」
「はう…うう…なんです…かぁ?」
まず俺は、陰茎の方を責めた。
ビクビクと震える男根を俺の大きな手が包む。
扱きながら、花弁の方も同時に責めた。
俺の太い指が花弁に侵入しようと愛撫する。
「ああぁッ!!すごっ…いぃっ!」
「どうですか、シャギー」
「うぁ…ぁ、前と…後が…おかしい…熱いです…ひあッ!!」
最早喘ぐことしかできないシャギーは涙を流しながら震えた。
高ぶるシャギーの口に、俺はもう一度キスをした。
「ぬぷ…ん…ぁあ!ダメですッ!!もう…イっちゃいます!!」
「このまま達しますか?」
「あ゛ぅッ…駄目ですよハザン君!私は…その…アナタとやってから…」
息を荒げながら、シャギーは訴える。
「そうですな、私もそろそろやりたいですし…ではこちらへ」
俺はそのまま寝転がり、シャギーを騎乗位へと導く。
戸惑うシャギーは俺の男根をまじまじと見つめている。
…イヤ、そんなにみつめられたら恥ずかしいって。
「誰かの性欲処理係をやっていたんでしょう?シャギーの感覚でやれば
いいでしょうから、自分から動いて下さい」
「うぇ?!あ、そうですね…ハイ」
よっこいしょとシャギーは俺へ腰を下ろしていく。
先端から包み込む肉襞の感覚が溜まらない。
「あ…ぁあ……あああッ!」
切ない叫び声を上げるシャギーを俺は抱きかかえた。
シャギーは体中が震え、まだ全部入っていないのにイきそうだ。
「ぁぁ…うぁ…すごッ…」
「大丈夫…ゆっくりでいいですから」
「ハイ…」
なかなかシャギーが挿れられなかったのは、おそらく限界が近づいている
からだろう。
とりあえず、一応全部挿入ったには挿入った。
だが、俺もシャギーも少しでも動くと出しそうで動けない…どうしよう。
しばらく経って、どうにか動けるようにはなった。
「シャギー、落ち着きました?」
「はぁ…何とか」
俺はシャギーの背中をぽんぽんと叩いて、安心させた。
「そろそろ動きます?」
「…ハイ」
同意を得たので俺はシャギーを突き上げ始めた。
汗が散り、髪が乱れ、淫らな表情を魅せるシャギーに、俺は今一度奴を抱く。
「ハざん…くんッ…!!ふかいです…ふかくて奥に当たってます…あうっ!!」
呂律が回らなくなって言葉もあやふやになってきている。
そんな奴が妙に愛おしい。
「シャギー…可愛い」
「あッ!も…スゴ過ぎで…おかしくなっちゃいますよ!!!」
突き上げるたびに切ない悲鳴が響く。
もっと聞きたい。
何だか俺、シャギーのことが…。
「…好きって言って…いいですか?」
「は…ぇ?何か言いましたか?」
「い、いえ、行きすぎた発言ご容赦を」
…俺は言葉を飲み込んで、代わりに欲望を吐き出す。
何か行為の矛盾を感じるが、今はこの一時の快楽をむさぼるだけ…魔物も
魔人も欲望には忠実なのだから。
一方のシャギーは、もう限界に達しようとしていた。
「イく…!ピリピリしてッ…げ、あ…限界!!」
「私も…膣に出しますが、いいでしょうか?」
「そうして…下さい!」
懇願するような呟きにも俺は高ぶった。
俺は最後のスパートをかけ、一層激しく動く。
「ふああああっ!激しい…もう、もう、わかりませんッ!!」
「く…ハ…シャギー、手を」
「繋ぎますか…ハザン君」
「ハイ…」
ふるふると震えるシャギーの手…俺はそれをがっしりと握った。
離さないように、離れないように、と。
「いぁッ!ダメです!気持ち良くて…ぁ…イッちゃう!」
「出します…シャギー!!」
「ふぁ…も、出しちゃいます!私ッッ…うあぁぁぁああぁああぁ!!!!」
俺が射精すると同時に、シャギーも白濁した液を男根と花弁から垂らした。
弓なりに仰け反るシャギーは、何度も痙攣して快楽の余韻に浸る。
永遠に続けばいいと思うこの感覚は、気だるさと共に終息する。
喘いで掠れきった息をだらしなく吐き続ける。
シャギーは泣き濡れた顔で俺を見つめた。
俺も瞼に涙が滲んでいた。
俺は無性にシャギーにキスをしたくなった。
何度目か解らないが、とにかく今はしたかった。
理由はない…もう理由なんかどうでもよくなっていた。
最後にこう呟くだけだった。
「シャギー…大丈夫か?」
「…素敵でしたよ、ハザン♪」
その後、俺たちは身だしなみを整えて再び実況に勤しんだ。
え?ヤッてる時に実況はどうしていたかって?
それはさっきも言ったとおり、視点が回ってきた時だけ体裁を繕って素知らぬ
ふりをしていただけだ。
描写がないがそう思ってくれ。
さて…グリニデとビィトの闘いはグリニデ敗北という衝撃的な結末に終わった。
全てが終わったあと、魔人博士ノア殿と会話を交わす直前、シャギーと俺は
少し話をしていた。
既にシャギーは元のウサギ顔に中尾隆聖声に戻っていた。
流石にこうなっては今は萌えれない。
「いやぁ、今日は色々な意味で衝撃的な日でしたね〜♪」
「む…そ、そうですね」
「おやおやどうかしましたか?ハザン君☆」
「いえ…先程の情事がまるで夢のようだったので…」
ふふ、と鼻で笑ったシャギーは俺の肩に手をのせた。
「夢、ですか…フフ★もしもの時はせ・き・に・ん、取って下さいね♪」
「へ?」
「だって最後私もハザン君も勢いに乗って思わず中出ししてしまったじゃない
ですか…」
…………
「魔人と魔物の混血児って、どんな子でしょうかねェ?フフフ☆」
ニコニコ笑うシャギーの嬉しそうな顔とは対照的に、俺は色々犯してしまった
自分の罪に頭を抱えた…。
あああああ…ベルトーゼ様を裏切ってしまうわ、シャギーに手を出してしまう
わ、連れのペンバリーにも見られているし、そういえばノア殿にも見られてい
たかも…。
お先真っ暗どうしよう…と悩む俺に、シャギーは笑いつつ口を出してきた。
「大丈夫ですよハザン君☆もしもの時は私が弁護致しますw」
「そ、そうしてくれると非常に助かります…ハァ」
「その時はベルトーゼ様に私とハザンの婚姻届の印を…って直訴しましょう!」
やめてくれ…(泣)