耳に聞えるのは遠くに聞あるザワつく人の声と、耳のすぐ側で聞えてくる楽しげに笑う声。  
大通りから一本外れた筋にある建物と建物の間の細い路地。  
高く積み上げられた木箱の裏に隠れるように座らされて、柔かい体に組み敷かれている。  
まるでからかうようにゆっくりと僕の体を這い回る細い手と、チュルンと甘く絡んでくる唾液から  
逃れるように、僕は彼女を強く抱きしめてその動きを封じた。  
嬉しそうに"キャー"なんて小さく悲鳴を上げながら、ミルファはまるで無邪気に遊ぶ子供みたいに  
クスクスと笑い僕の腕に擦り寄ってくる。  
 
「――ここまで。さすがにこれ以上はまずいよ」  
「なんで?だって、久しぶりに会えたのに……。会ったら触りたいじゃない色々と」  
「……だからって、こんな場所でいきなり―――っぅ!!」  
まるで悪魔みたいな可愛い笑顔をニコリと浮べて、ミルファは抱きしめていた僕の手を  
簡単に払いのけて強引に唇を重ねてきた。  
自分よりずっと小さくて甘い舌が唾液と共に僕の口の中に入ってきて、愛しげに歯列をなぞってくる。  
薄暗い路地から微かに見える青空と小さく入ってくる日差しの筋を感じながら、ダメだと分かって  
いるのに、じれるように自分の上唇をペロリと舐めてくる甘い舌の味に応えてしまう。  
 
 
「んっ……ふ、んぁ」  
彼女が求めるままにサラリと頬に当たる綺麗な黒髪をなでながら、自然と自分から舌を動かした。  
口内でトロトロと零れるように混ざり合う音と、普段より少しだけ高いミルファの声を聞きながら  
僕は優しく優しく彼女の口内を弄って彼女の唇の味を堪能していく。  
―― キスだけね。と自分に言い訳するように彼女の耳元で囁いて、もう一度キスをしていると  
僕の服を掴んでいた彼女の手がそっと下におりて、服の中に入ってくる。  
慌てて離れようとする僕の顔をガッチリと押さえつけ、プチプチと僕のボタンを外し始めた。  
 
「ちょ……!ミル、ファ。っ、ダメだよ……誰かに見られたら」  
「良いじゃない。見られても―― 。私はキッス君に今触りたいんだもの」  
「な!何言って………!!くっ、ぅ!!」  
慌てふためく僕にニコリと笑って、ミルファは絡まっていた唇を離し首筋に舌を這わし始める。  
キスの名残りで唾液で濡れている舌の感触に、全身にザワリとしたものが這い回り声が漏れる。  
ちゅっちゅっと可愛らしい軽い音を立ててミルファ僕の腹部に舌を這わしながらクスクス笑う。  
 
「……ん、キッス君。可愛い……っ。もっと、気持ちよくなって良いよ」  
そう言いながらズボンのジッパーを下ろして、膨らみ始めた僕のモノを外に出してきた。  
「うわっっ!!ちょっ――っ!ミルファ!!一体どこでそんな事覚えて来たの!!??」  
「ふふん……色々と、ね。私だっていつまでもキッス君に負けてばっかりじゃないんだから」  
 
多分、一人で別行動をとっている間ろくでも無い本を読んだんだろう。  
何故か勝ち誇った顔でそう言った後、彼女は取り出したズボンから取り出した僕のモノを  
ゆっくりと扱き、くちゃりと吸い付くように咥えてきた。  
子供みたいに楽しそうな表情で優しく僕の肉棒に吸い付きながら、ミルファはチロチロと  
先端の先走りを掬い取るように舐めてくる。  
 
(うっわ!!!!ちょっと、これは………)  
いつものように不慣れに当たる歯も、たどたどしく単調に動く舌の動きも無い。  
多分、読んだ本に書いてあった通りに優しく、時々強く動いてくる唇の動きに下半身に  
熱が集中する。黒髪から覗くどこか幼さを感じる表情で卑猥に僕のモノをしゃぶっている……。  
その表情だけで簡単にイってしまいそうになる。  
そんな気持ちを知ってか知らずか、まるで急かすように僕を攻め立てるトロリと濡れる  
口内の温もりから逃げる為、僕はギュッと固く目を閉じてその蠱惑的な姿から目を逸らす。  
 
「んっ……ちゅ、んっ  
……ダメだよキッス君。んくっ、目。ちゃんと開けて?」  
 
下半身から甘く聞えてくる誘惑のその声に、ブンブンと首を横に振るとクスリと笑う声が聞えた。  
しゃぶっていたモノを口から引き抜いて、柔かい手で扱きながら諭すようにキスをしてくる。  
 
「キッス君―― 。目、ちゃんと開けて?」  
「……………」  
どこか寂しそうにも聞える声に惹かれてそっと目を開けると、彼女は嬉しそうにニコリと微笑んだ。  
さっきよりずっと緩い動きで、僕の肉棒をそっと撫でながらチュッと頬に口付けてくる。  
BBの時の顔ともビィト戦士団の時の顔とも違う。きっと、僕だけしか知らない可愛らしい顔で  
ミルファは頬を真っ赤にさせて僕にそっと呟いた。  
 
「私は、君が大好きだから。ちゃんと見て欲しいの、ちょっと変な顔になってるかも  
 知れないけど……嫌じゃないならちゃんと見て?」  
「――――――――っっっ!!!!!」  
普段逞しい子がこう言う言葉を吐くのは、本当に反則技に近い程の破壊力がある。  
突然しおらしくなる姿とその自信の無い言葉に、僕の心臓はバクバクと破裂しそうな大きな音を  
鳴らして、僕の頬は彼女より更に赤くなる。  
真っ直ぐに見つめてくるその瞳に、金魚みたいにパクパクと口を開く。  
「ちっ……がう。すごい可愛いから、あんまり見てると………っっだから」  
顔を真っ赤にして間抜けに呟く僕に彼女は微笑んで、ゆっくりと顔を下ろしていく。  
 
―― じゃあ、見て。たくさん気持ちよくなって。  
甘く響く小さな声でそう囁いた後、彼女は再び僕の肉棒を咥え始めた。  
自分の下半身に埋まっている手触りの良い黒髪に触れながら、生暖かい温もりに包まれる  
感触に身を震わせてそれを受け入れる。  
 
べちゃりと唾液の音を立てて、ミルファ器用に口を上下に動かし僕の肉棒を擦り上げていく。  
強弱をつけてそれを何度か繰り返した後、彼女はまるで焦らすように動きを変えてきた。  
先走りの液と自分の唾液で濡れている先端部分を、確かめるように擦った後  
亀頭部分をパクリと咥え、そこから零れる唾液で手を濡らし付け根部分をゆっくりと擦る。  
 
(っ……本当に、こんなコトまで物覚えが良く無くてもいいのに………)  
まるで手馴れた女の人のようなその動きに翻弄されながら、上気した桜色の頬にそっと触れた。  
彼女を呼ぶように優しく撫でると、まるで猫のように喉を鳴らしながら顔を上げる。  
舌先で転がすように僕のモノを舐めながら、意図を察したようにニコリと笑い徐々に  
口と手の動きを早めていく。  
快楽でぼんやりと霞んでくる目で彼女の髪を撫でた後、彼女の頭を強く押えて喉の奥まで  
限界で震える肉棒をねじ込んだ。  
 
「………ごめん。出すよ――っっ!!!」  
「ん!んんっ―― !!ぅぐっ、んっんん!!!!」  
これまで焦らされていたモノが一気に流れ落ちるように、彼女の柔かい喉に大量の  
白濁液を吐き出していく。  
勢い良く口内で暴れる熱を苦しそうに受け入れて、ミルファは眉を顰めながら喉を鳴らして  
全てを飲み込んだ。  
辛そうに口元を押えてケホリと小さく咳をした後、彼女は少しだけ小さくなった僕の肉棒に  
唇を寄せて掃除をするようにペロリと舐めてくる。  
 
「そんな事……しなくてもいいよ」  
―― 本当に一体どんな本を読んだんだろう。半ば呆れながら優しく諭す僕に、彼女は  
キョトンとした表情で見上げて唇を離した。  
「ん、そうなの?」  
「…………」  
ゆっくりと頷く僕を見つめて、彼女は嬉しそうに笑い僕に抱きついてくる。  
さっきの快楽でまだ頭がボーっとしている僕を覗き込んで、チュッチュッとキスを繰り返す。  
「へへっ。今日は………零さずに全部飲めた」  
耳元で悪戯っぽく甘い声で囁いた後、もう一度ギューッと強く僕を抱きしめた。  
頭が酷くボーっとする。全てを彼女に吸い尽くされたような虚脱感と体の芯に残っている  
微かな熱を感じながら、柔かく絡み付いてくる肌と自然と甘く香る匂いに誘われるまま  
彼女を抱きしめてそっと体に指を這わす。  
 
「えっ!?ぁ、っ……ダメだよ、キッスく――んっっ」  
熱に浮かされたようにぼやける頭で、本能が命令するままに彼女の唇に吸い付いて唾液を貪る。  
口内に舌を這わすと、いつもの甘い味とは違う苦く粘る味を微かに感じた。  
自分が放った熱の証 ――― それをぼんやりと感じながら、薄めるように唾液を送り彼女の舌に  
優しく吸い付いて胸のボタンを外していく。  
 
「んんっ………ぅん、やっ!ん、ぁん……ダメ、こんな所で脱げないよ……っ、ん!!」  
「―― うん。大丈夫、全部は脱がないから」  
短くそれだけ言ってボタンを外していく僕を、ミルファが驚いたように見つめていた。  
多分、この時の僕は少しだけおかしくなっていたんだと思う。  
耳の後ろで聞える人のざわめきと、微かに漏れる日の光 ―――― そんな非日常な空間で  
絡み付いてくる甘い香りと柔かい肌に僕は確かに興奮して酔っていた。  
自分では無いような熱の高さと激しさで、ミルファの口内を貪りながらシャツを捲し上げて  
プルンと柔かく揺れる乳房をゆっくりと揉んでいく。  
 
「―――っっ!!ぁっ!!!!」  
「さすがに、いつもみたいな声出すと聞えちゃうから……。ちゃんと僕の服噛んでてね」  
普段とは違う僕の口数の少なさに眉を顰める彼女に小さく謝って、胸の上で硬くなっている  
突起をキュッと摘んだ。  
「っぁ、っ!!ん、や……キッスっく…ぁん!いつもと………違う……ぁ、ぅ」  
「うん。自分でもそう思う――― 多分、ミルファが色んな事するから切れたみたい」  
「ひゃっぁ……切れた、んぁ……って、何が?」  
「理性」  
 
彼女の耳元で甘い声を意識して囁くと、抱きしめた体がゾクリと震えるのがわかる。  
両手で彼女の乳房を弄りながら、彼女の喘ぎを吸い取るように口を合わせて舌を絡めあう。  
唇を離すと途切れ途切れに苦しそうな息を吐き出して、僕が教えた通りに服にぎゅっと  
しがみ付いて僕のマントに軽く噛み付いた。  
大人しく言う事を聞いてくれた彼女を誉めるように優しく喉をなでた後、体をずらして  
指で挟んで硬くなっている桃色の突起にしゃぶりついた。  
 
「――― んっ!!!ぅん………っっっ!!!!」  
自分の上で跳ね上がる腰を押さえつけて、僕は目の前で揺れる乳房に吸い付いていく。  
口の中で硬く震えている乳首を転がしながら、空いた手でお菓子みたいな柔かい乳房を揉んで  
腰を押えている手で綺麗に引き締まった尻をそっと撫でる。  
ジュルジュルと卑猥な唾液の音が耳に入るのか、彼女は顔を染めて恥かしそうに首を振る。  
 
「んっ――― ぁ、ああ………んっ、ダメ…漏れちゃう……声、出ちゃう」  
「…………」  
咥えていたマントを離してミルファは懇願するように僕に囁いてくる。  
どこか甘く脳髄に響くその泣きそうな声をうっとりと聞きながら、乳首を舐めていた舌を離し  
熱くなった耳たぶにそっと噛み付いた。  
汗で首筋に張り付いている黒髪に沿うように舌を這わして、捲れ上がったミニスカートから  
スラリと覗く太腿をそっと撫でていく。  
なるべく大きな声が出ないように、優しい動きでゆっくりと掌全体で足を触ってぐっしょりと  
濡れている下着に手を伸ばす。  
その湿りを確かめるように指を這わしていく僕をミルファは恥かしそうに見つめていた。  
どこか気まずそうな、拗ねたような顔に微笑みながら、彼女が好きな柔かい声で囁く。  
 
「腰、ちょっとだけ浮かせて?」  
「えっ……?んっや……ぁ、ん………」  
僕が言う通りに上がる腰をサワリと撫でて、濡れた下着を彼女の片足から引き抜き  
そのまま濡れた中心に指をそっと押し入れる。  
もっと抵抗すると思っていたナカは、既に湿っていてまるで待ちわびていたように  
僕の指を優しく包み込んで蜜を零す。  
口内とは違う、その生ぬるい肉の締め付けを感じながら応えるように、指でくちゃくちゃと  
優しくかき回していく。  
 
「んっ……ぁっ、ぅん!ぁっあ……ぁん」  
クチクチといやらしい音を立てる膣肉から指を引き抜いて、零れ落ちる蜜を指で遊ぶ。  
上気した頬や汗ばむ肌をゆっくりと撫でて、彼女の耳元でそっと囁いた。  
「っゴメン、我慢できないや。多分、大丈夫だと思うけど―――痛かったら言ってね」  
そう小さく呟いた後、彼女の腰を少し動かしてたっぷりと濡れた膣内に既に硬くなった  
僕のモノをゆっくりと沈めていく。  
「えっ…?あ、ああぁぁぁぁ………!!!!!」  
大きな声を上げて仰け反る彼女の体を引き寄せて、声を塞ぐように口を重ねる。  
腰が深く沈む度にガクガクと震えるミルファの背中を撫でながら、キュッと締め付けてくる  
膣肉の中を押し入るように全てを埋め込んでいった。  
声が収まった事を確認して、絡めていた舌を離し唾液で濡れる唇をそっと舐めた。  
 
「………っ、大丈夫?」  
「ぅ、ぁ――― っ大丈夫。急に、だったからビックリして」  
はぁはぁと荒い息を上げる彼女を優しく抱きしめて、ゆっくりと腰を動かしていく。  
狭い路地から零れてくる風と、繋がっている部分の蕩けそうな熱が心地いい。  
僕は自分でも信じられないほど快楽が求めるままに、目の前にある彼女の肌を貪った。  
 
「あっ……ぁ、ん………やっ、キッスくん……ぁん!ちが、う……いつもと、っっ!!」  
「うん――― ごめん。っ、違うと思う――― 痛くない?大丈夫??」  
腰を動かしながらそっと囁くと、ミルファは悔しそうに僕を見つめて小さく首を横に振る。  
もどかしそうに腰をくねらせながら僕に抱きついてきて、カリッと耳たぶを噛んできた。  
微かに感じる痛みに驚いて彼女の見つめると、真っ赤な顔で僕の肩に顔を埋めて  
声を抑えるように肩に噛み付いた。  
僕の肩に軽く歯を当てながら、なぜか負けたような声でポツリと呟く。  
 
――― 気持ちいいから、もっとして? ―――  
その声が耳に届いた瞬間、僕の中の血がドクリと音を立てるのが分かった。  
弾かれるように目の前で揺れている白い乳房に吸い付きながら、夢中になって腰を上下に  
激しく動かしていく。  
「ぐっ………ん!んんん!!!!」  
普段なら心配になりそうなその苦しそうな喘ぎ声も、興奮を誘う材料にしかならなかった。  
もっとその声を聞きたくて、僕は彼女の腰を持ち上げて更に激しい動きで下から突き上げる。  
激しく動くたびに零れていく彼女の蜜と、ガリッと肩に噛み付いてくる痛みを感じながら  
トロトロに柔かい膣肉を味わう。  
 
「ひゃっ……っっ!!中で、大きく………ぁ、ん、んんん!!!!」  
「―――――っ!!!」  
彼女がそう言うのと同時、キュッと締め付けてくる肉の動きに耐え切れずに  
二度目とは思えないほどの大量の白濁液を彼女の中に吐き出した――――。  
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
・・・・・・・・・・・・・・・・・  
 
「……大丈夫?体、辛くない??」  
「―――――――」  
全てを出し終えた後、繋がったまま荒く息をしている彼女を覗き込むとどこか不満そうに  
ジロリと睨みつけてきた。  
うぅ〜っと威嚇する猫みたいな声を出した後、まるで絞め殺さんばかりの勢いで僕に  
抱きついてくる。  
 
 
「今回は絶対に勝てると思ったのに、また負けた………」  
「はぁ?」  
「絶対にメロメロにしてやろうと思ったのに、逆にメロメロにされた……」  
「それは別に勝ち負けの問題じゃ…んん〜〜〜!!!!」  
僕の言葉をキスで塞いだ後、頬をふにふにと両手で摘みながら悔しそうに僕を見た。  
"ずるい……"と小さく呟いた後、甘えるように僕にもたれかかってくる。  
 
「結構遊び人だよね、キッス君って………絶対私がリードしてやろうと思ってたのに  
 困ったなぁ、とんでも無い人……………好きに……………」  
「―――?ミルファ??」  
次第に小さくなっていく声を不審に思い、抱きついている彼女の顔を覗きこむと  
スヤスヤと気持ち良さそうな顔で寝息を立てていた。  
 
(そう言えば、僕達と早く合流する為にロクに眠りもせずに来たって言ってたっけ)  
そんな事を思い出して、まるでビィトみたいな寝つきの良さで眠っている顔を眺める。  
"お疲れ様"と小さく言って、抱きしめたまま彼女の乱れた衣服を整えていく。  
何であんなに理性が切れたのか良く分からない、無邪気に僕を求めて来る手に言葉。  
彼女の全てが簡単に僕の抑えていたものを壊していく。  
 
「もう……充分にメロメロになってると思うんだけどなぁ」  
穏やかに寝息を立てている顔に向かって苦笑してポツリと呟く。  
自分にもたれかかってくる優しい彼女の温もりを確かめる、ぎゅっと抱きしめた。  
 
【終】  
 

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