見留派の手引きによって、微糸たちご一行は、久しぶりの宿に恵まれた。  
 狭くて簡素な造りではあったが、個室が与えられるのは誰もが喜んだ。  
 ノックの音がした――木酢の部屋である。  
 ドアを開けると、そこに立っていたのは見留派だった。  
「ハーイ、木酢。ちょっと、部屋に入ってもいいかな?」  
 何か嫌な予感がする。が、宿を世話してもらった手前、むげに断るのも気がひけた。  
「……どうぞ」  
「おっ邪魔ンボー!」と見留派。危険なテンションだ。  
 
「――穂荒から聞いたわよ、木酢。あなた、サセチン君なんだって?」  
「すごいネーミングだね……」  
「ねえ、アタシもぜひお願いしたいんだけど」  
「イヤだよ」木酢ははっきりといった。「ボク、あまりセックスは好きじゃないんだ」  
「へー、じゃあ、どうして穂荒と?」  
「……止むをえない事情があってね」彼は顔をそむけた。  
「もちろん、タダでとはいわないわよ」  
 と、見留派は自らミニ・スカートをめくり上げた。  
 思わず立派といいたくなるような太腿のつけ根に、小っさなパンティが、白く輝いている。  
 よく下着に脚が通ったな、と意地の悪い木酢は内心で呟いた。  
 
 コケティッシュに微笑みながら、見留派はゆっくりとパンティを脱いだ。それを木酢に差し出す。  
「はい、これ。――好きなんでしょ?」  
「……いや、別に」  
 すると見留派は、ことさら注意をひくように、  
「そっかあ、ウン○付きのパンツなんて、誰だってヒくもんねえ――」  
「それをよこすんだっ」  
 木酢は、人が変わったようにいった。汚い下着は美しい女神にしく。  
(こ、怖わー)  
 逆に見留派がヒいてしまった。だが、別にいいかと思い直す。  
 
「――交渉成立ね。じゃ、木酢のオチ○チン、見せてちょーだい」  
 そういって見留派は、自ら服を脱ぎだした。木酢も、仕方なくそれに倣う。  
 二人とも全裸になると、  
「ベッドに横になってね」見留派がいった。木酢はそのとおりにする。  
 巨大な乳房をゆさゆさと揺らしながら、彼女が近づいてくる。だが、木酢のモノはフニャフニャだった。  
「ふふ、舐めてカチンカチンにしてあげる」  
 見留派の口で、半立ちくらいにはなったものの、木酢はそれ以上の元気を見せなかった。  
(この男、アタシじゃ勃たないっていうのね。――こうなったら)  
 
 見留派は、木酢に向けてM字開脚した。二本の指で大陰唇を拡げながら、  
「ねえ、よかったら。クリームチーズ」  
 彼女はウソをいった。マンカスだった。  
 木酢がびくん、と動く。その微かな――いや、実際は明瞭な――発酵臭に、敏感に反応したらしい。  
 再び木酢にスイッチが入る。彼は勢い、その珍味にむしゃぶりついた。  
(う、うめえ……。クリームチーズ、うめえよ)  
 途端に彼のモノがエレクトする。見留派はそれを見逃さなかった。  
 
 彼女はまず、木酢に騎乗した。しっかり挿れてから、身体を後ろへ倒し、(無理やり)正常位にもっていく。  
 木酢の表情が、快楽のために歪んだ。見留派のデカいマ○コは、思いのほか気持ちよかった。  
「今日、安全日だから、中にダしていいわよ」  
「冗談やめ――」  
 皆までいわせず、見留派はその豊満な胸の谷間に、木酢の顔を埋め込んだ。ちょっとした窒息プレイである。  
「もがが……」  
「あっ、あっ、逝く! 逝くーッ!」  
 自ら腰を使いながら、獣のような咆哮をあげる見留派。ご近所も何も、あったもんじゃない。  
 
 木酢はもう、全然もたなかった。早めにチ○コを膣内から抜き、彼女の顔へともっていく。  
 フィニッシュに彼は、  
「み、見留派、パンツの匂い嗅いでいい? あうっ」  
「――!」  
 了承をとる前に、彼はそれを実行した。そして、射精した。  
「あん……素敵」  
 顔をどろどろにされた見留派は、指と舌を上手に使って、一滴残らず彼の精液を舐めとった。  
「……おいしい、しょっぱいヨーグルトみたい」  
 同じ乳製品で返礼する木酢だった。  
 
FIN  
 

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