木酢の悪事は、意外なところで、すぐに発覚したのである――。
穂荒には、≪洗浄魔法≫をかける際、前日までの自分の下着の匂いを嗅ぐという妙な癖があった。
「――何これ、臭っ!」
びっくりした。いくらなんでも、一日でこんなに下着が汚れるわけがない。
明らかに『匂いの履歴』がいじられている、と穂荒は推理した。アルバムの最近のページに、自分が赤ん坊のころの写真が載っていたら、誰だっておかしいと気づく。
犯人の割り出しは簡単だった。こと魔法に関しては、自分のほかに、扱える者は一人しかいない。あとの一人は、槍をぶんぶん振り回すしか能がないのだから。
「木ッ酢さん――ちょっとお話が」
腕組みをしつつ、穂荒はいった。
木酢は、悪びれる様子もなく、彼女の後に従った。微糸が心配そうに見送る。
「さあ白状しなさい。アタシの下着に、何か細工をしたわね!」
「……参ったな、もうバレちゃったか」
「認めるのね?」
その問いに、木酢がゆっくりと頷く。
「ああ――それで、ボクをパーティーから追放するのかい?」
すると穂荒は、意外な返答をよこした。
「いいわ、赦してあげる。――そのかわり、小一時間つきあってもらうわよ」
「……うん」
木酢は頭をかいた。
パン、パン、パンとバックで、木酢はセックスのご奉仕をしていた。
「あーん、気持ちイイ……」
木の幹にすがりながら歓喜の声をあげるのは、むろん穂荒である。
彼女は全裸だった――いや、いかなるときも、バンダナだけは外さない。
正直、木酢は苦痛だった。彼はセックスがあまり好きではない。
女性とつながっていると、まるで自分自身が一本のチ◯コになったような、そんな空虚感に襲われるからだ。
中には、それを快感とする男もいるだろう。が、そんなのは奴隷志願者である。ドMである。
本来の性のかたちとは、無数の女たちに生パンティを献上させるものだ、と木酢は思う。――そんなことを考えつつ、腰を動かしているうちに、オルガスムの波がやってきた。セックスによる射精は、彼にとって、強制以外の何者でもない。
「んああっ……逝くよ、穂荒!」
木酢は穂荒の膣内からチ◯コを抜くと、彼女の白桃のような尻に向け勢いよく射精した。
「ひんっ、アツイ――」
身体全体をびくん、びくんと震わせ、穂荒は悦びを表現した。
「ふう……」
額の汗を拭い、木酢がズボンを上げる。と――
「ちょっとお、まだ一時間経ってないわよ!」
穂荒がかみついた。
「え、まだ何か……」早く解放してほしい。
「ていうか、なんでアンタだけ服着てるの? 全部脱ぎなさい」
木酢はしぶしぶ従った。
「さ、そこに横になって――」
見ると、木陰に枯葉が敷きつめられ、ベッドみたくなっている。指示されるまま、木酢はごろん、と寝そべった。
それから木酢が、玩具にされたのはいうまでもない。キス責め、おっぱいビンタ、鼻DEマ◯コ、etc……。
FIN