第一話 囚われの花嫁  
 
…ここは万魔殿と呼ばれる地獄の都市…悪魔達の居城という名に相応しい建物内のある一室…  
一人の女性がガチャガチャと自分の手に拘束された、鎖を鳴らしながら腰の辺りまで伸びた髪を震わせ目の前の人物に話し掛ける  
『いー加減にコレ解いてよ!!』  
目の前の人物は平然とした顔で少女を見ながら答える  
『キミがもう逃げ出さないって約束してくれればすぐ解くさ』  
『本当に…何遍捕まえてもすぐ脱走するんだね可愛い―花嫁さん』  
その言葉に反応しさらにジャラジャラと鎖を鳴らし少女は反論する  
『あたりまえじゃナイか!!にげんだろフツー!!』『いーから解きなさいバカヤロー!!ブッとばすゾー!!』  
およそ、その少女の口からはっせられるとも思えない罵詈雑言の数々を受けても、目の前の人物は微笑を浮かべながら答える  
『女の子がバカヤローわよしなさい』  
『あと…ボクにだってベルゼバブって名がある』  
……そう鎖に繋がれた少女の目の前にいる人物は、人間ではない…悪魔…しかも魔皇と呼ばれる高位のものであった…  
それを知ってか知らずか、尚も激しく鎖を鳴らしながら、少女が喚き立てる  
『まったく…どうやら口の悪い女の子には、お仕置きが必要らしいね』  
………冷たい微笑を浮かべると、ベルゼバブは指をならす…  
……悪魔の快楽という名の饗宴が今始まる…  
 
 
 
第二話 淫虐の花嫁  
 
ベルゼバブが指をならした刹那…ジュブジュブと壁の隙間から液体が溢れだし、それは意志を持っているかのように少女に近づいていく…  
 
『え!?な、なにこれぇ?』  
 
少女は、自分に近づいてくる液体にただならぬ物を感じ魔皇に尋ねた…  
 
『あぁそれはスライムだよ…』  
 
平然と答えながら魔皇は次の言葉を発する  
 
『安心していいよ…そのスライムは肉食じゃないからね』  
 
少女がホッと安堵したとき、魔皇はクスリと笑い  
 
『その代わり衣服を溶かすようになっているけどね…』  
 
『ええっ!?きゃあ!うそっやめてよーっ!!』  
 
その言葉を聞いたとき、少女は逃げ出そうとするが、鎖で吊され思うように動けない所に、スライムがプルプルと体を震わせながら少女に近づいていく  
 
スライムは少女の躯を覆うように包み込み、少女が着ている衣服を徐々に溶かしていく…  
少女の衣服が溶けていく様を、椅子に座ったままで見ながらベルゼバブは笑う  
 
『へぇなかなか綺麗な肌をしているんだね…』  
 
少女の全身を舐め回すかのように、視線を動かしながらベルゼバブは少女を誉める  
少女の服は、殆ど溶かされ豊満な胸は顕になり、ベルゼバブの眼前にその双丘を隠すことも出来ずに曝け出している  
 
『やだ!見ないでよ!ヘンタイ!スケベ!』  
 
少女は視線に気付き、胸を隠そうとはするが吊り上げられた手ではとても無理である…  
睨み付け文句を付けることが精一杯の抵抗である  
しかし…  
 
『!?あっあああ〜〜〜っ』  
 
少女の躯がピクンとなり一際大きな声を上げる  
上の衣服を溶かしきったスライムが、次の目標である下の衣服を溶かすために、行動を起こしたのである  
 
トロトロと分泌液を出しながら、スライムは衣服を溶かしていく  
 
『も、もうやっやめてぇ…』  
 
衣服を溶かされ、生まれたままの姿で吊された少女は、涙を瞳に溜め哀願をする  
 
『駄目だよ…それにこれはお仕置きなんだし…お愉しみはこれからだよリリス…』  
 
ベルゼバブは眼前の一糸纏わぬ姿の少女…リリスにそう答えると、悪魔の微笑を浮かべる…  
 
悪魔の饗宴はまだ始まったばかりである…  
 
 
第二話 淫虐の花嫁 終  
 
 

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