「えへへー、じゃあ先に入っててねー♪」
「お、ぉおう!」
実際に2人で風呂に入るのは慣れてなく、コジローは緊張していた。
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「それじゃあお背中流しますねー」
キリノはコジローの背中を流してゆく。
「何黙ってるんすかー?」
「い、いや、緊張してな」
「ふーん♪」
「もう教師と教え子でもないのに何緊張してるんすかねー。」
「うっ」
「夫婦っすよ?夫婦、幼な妻ですよ〜」
「キ、キリノ、その・・・なんだ」
「ふにゅ?」
「我慢できなくなるから・・・そろそろ・・・な?」
「別に我慢しなくても・・・いいよ?」
(・・・我慢、我慢だ俺!)
「はいっとー終わりましたよー」
(ふぅーとりあえず浴槽で心を落ち着かせねば・・・)
(くそ!早く収まりやがれマイサン!)
コジローが必死になだめている間に
「とう!」 ザバーン
「うわ!キ、キリノ!びっくりするだろうが!」
「はぁ〜いい湯っすねぇ〜」
「そ、そうだな・・・」
「ちょっと前開けてー」
「ん?ああ」
「よいしょっと」
「お、おい、この格好は・・・」
コジローがキリノを後ろから包み込むような体制になっていた。
コジローは恥ずかしさの余りあわてて上がろうとする。 が、
「も、もう少しこのままで・・・」
(・・・どうした・・突然・・・)
「やっぱり・・・落ち着くんすよ・・・」
「ああ」
「センセェ・・・」
(先生って・・・まぁいいか)
「私ね、センセェがいない間・・・寂しくて・・・切なくて・・・」
(こんなに俺のことを想ってくれているなんて・・・キリノ・・・)
「出張に行った日の夜も・・・その次の日の朝も・・・気がついたら・・・」
(・・・)
「センセェのこと考えてて・・・頭から離れなくて・・・」
(・・・)
「また・・・どこかに行っちゃうんじゃないかと思って・・・うぅ」
「待たせてごめんな・・・キリノ」
愛おしく大切に抱きしめた