「でさ、キリノ先輩ったら人形作るのに夢中で遅刻しちゃってさ……」  
 
「ふふふ、ダン君ったら面白い……」  
 
ダンとミヤミヤの二人がミヤミヤの部屋のベッドに腰掛け、  
楽しそうに話し合っている。  
二人で宿題やテスト勉強をした後、  
いつもベッドの上で部活のことや今日あったことなどを  
語り合うのが日課のようになっていた。  
 
このカップルは身長差があるため、  
ベッドの上に座る時はダンが抱き枕の上に座ることで  
ミヤミヤと目線を合わせるのが、二人の語らいの決まりごとだった。  
しかしいつもこの時にはにこやかな笑みを絶やさないミヤミヤの整った顔が、  
今日は少しだけ緊張に強張っていた。  
二人の会話がしばし途切れた時、ミヤミヤは意を決したように口を開く。  
 
「ダン君……今日、あたしの家族、夜中まで帰ってこないの……」  
 
そう呟いて、ダンの手をそっと握り、ダンの小さな指を自らの形のいい胸の上に導こうとする。  
しかし、あと5センチで制服の上からふくよかな柔肉が押しつぶされそうになるその前に、  
ダンがミヤミヤに握られていないほうの手で彼女の行動を押しとめる。  
ミヤミヤほど美しい顔立ちとプロポーションを持つ女性の誘惑に待ったをかけるには、  
どれだけの自制心が必要なのか。  
しかしそれをやってのけるのがダンという男であった。  
 
「ダン君……」  
 
少し寂しそうな顔で彼氏を見つめるミヤミヤに向かって、ダンは首を横に振る。  
 
「ミヤミヤ……、駄目だよ。そういうの、今しちゃ駄目だ。  
キスだってしてないし、まだ俺達には早いぞ」  
 
抱き枕の上に腰掛けたダンはきっぱりと美少女の誘惑を断ってみせた。  
 
「でも……クラスメイトの子でも結構してる子多いよ?」  
 
「ミヤミヤは、皆が悪いことしてたら自分も悪いことしてもいいって思うのか?  
そういう皆がしてるからっていうの、俺は嫌いだぞ」  
 
「それは、あたしもそうだと思う、けど……」  
 
「だから、この話はもうおしまい。  
俺はミヤミヤのこと大事にしたいから」  
 
そこまで言われたら、ミヤミヤも引くしかなかった。  
 
「ダン君…………ごめんね、変なこと言って。さっきのことは、忘れて」  
 
「じゃ、ばいばいミヤミヤ」  
 
「うん。また明日学校で」  
 
玄関先で靴を履くダンを見送ろうとするミヤミヤ。  
と、不意にダンがミヤミヤの肩へ視線を落とす。  
 
「……ミヤミヤ、肩に糸くずついてるから取ってやるよ」  
 
ダンが背伸びしてミヤミヤの肩へと手を伸ばす。  
 
「え、本当?ダン君って優しいのね」  
 
ミヤミヤは微笑みながら身長の低いダンでもごみが取れるよう、少し屈み込む。  
しかしダンの指先は、ミヤミヤの肩ではなくその整ったあご先を掴む。  
 
「?ーーーーっ」  
 
そしてミヤミヤが何をされるか理解する前に、彼女の唇をダンの唇がふさいだ。  
わずか数秒の時が、ミヤミヤにとってはまるで永遠のように感じられた。  
 
「今はこれが精一杯だよ、ミヤミヤ」  
 
口を離したダンがにこっと笑う。  
 
「あ……う、うん」  
 
「じゃ、また明日ね」  
 
たったったっと走って帰っていくダンを見送った後、  
顔中真っ赤になっていたミヤミヤはぺたんと尻餅をついてしまった。  
 
 
「あーーーー、もう、いい男過ぎるよーーーーーーっ」  
 
這いながら部屋へと帰ったミヤミヤは、赤面したまま  
ベッドの中で布団をかぶりながら七転八倒して悶えに悶えていた。  
そのまま意味不明なことを叫んだり枕に頭を何度もぽふんぽふんと  
打ち付けることを何十分も繰り返した後、  
さすがに疲れてきたのかはぁはぁ息を吐きながらその動きを止める。  
ごろんと仰向けになって天井を見ながらポツリと呟く。  
 
「……でも、エッチはしてほしかったなぁ……」  
 
そっと自らの下腹部に手を当てて目をつぶる。  
下着は新しいものを買い揃えていた。  
生地は薄くてうっすらと肌が露出するが、  
ふちに着いたフリルがかわいくて下品な印象を与えないのが好きで3日前買った物だった。  
 
(……そういえば部活で着替えの時にサヤ先輩に見られたら、  
あの人顔を真っ赤にして目を反らしてたな)  
 
同性でもそんな風になるんだから、ダンが見たらきっと悩殺できただろう。  
ミヤミヤはため息を吐きながらごろんと右向きに体を転がすと、そこには抱き枕があった。  
さっきまで、愛しい男が腰掛けていた物体がそこにあった。  
ミヤミヤは思わずそれをぎゅっと抱きしめる。  
彼女の鼻腔を、抱き枕に残されたダンの残り香が満たす。  
 
「ダン君……」  
 
(ミヤミヤ……下着、かわいいよ)  
 
彼女の脳内で、空想のダンの声が響く。  
 
{うん……ダン君に、見てほしくて買ったんだよ}  
 
ダンがにっこり笑って下着へと手を伸ばす姿を想像しながら、  
ミヤミヤはスカートの中へ、下着の上に左手を伸ばす。  
 
{ねえ……いいんだよ。そこ、触っても……}  
 
うっとりとした顔のままミヤミヤは自らの下着の上から、  
柔らかい肉の谷間を人差し指でなぞり始める。  
 
{ああ……ダン君……}  
 
なだらかな曲線を描くお尻を悩ましくくねらせながら、  
ミヤミヤは何度も何度も指でそこを上下させる。  
左手でより強く枕を抱きしめると、力を入れた分だけ  
中からダンの匂いが染み出してくるような気がして、  
まるで本当の恋人にするように激しく綿の塊を締め付ける。  
 
{ねえダン君……直接、触って……}  
 
ミヤミヤは器用に下着を横へずらすと、  
秘裂の上に生えた薄い茂みに指を入れる。  
 
(ミヤミヤ……ヘアーの形も、きれいだよ……)  
 
{昨日の夜、お風呂場で剃ったんだよ……  
すごく恥ずかしかったし、きれいに剃るの大変だったけど……  
ダン君には、きれいな体を見てほしかったから……}  
 
割れ目の中から顔を出した肉の芽に指を当てる。  
 
{あっ……}  
 
軽い接触だけで、たおやかな腰がびくりと跳ねる。  
でも足りない。  
 
{ダン君……}  
 
“ダン”の指が、ゆっくりと肉の突起を押し潰す。  
それだけで、突起の下からじんわりと何かが湧き出してくるのをミヤミヤは感じ取っていた。  
 
{あぁ……そこ、気持ちいい……}  
 
ミヤミヤは腕の中の“ダン”をさらに強く抱きしめる。  
 
コリコリと肉粒を捏ね回せば、ミヤミヤの口からはどこか媚びるような、  
聞く者の体温を上昇させる怪しげな吐息が漏れ始める。  
 
{ああ…………ダン君…………上手だよ…………}  
 
(ミヤミヤの感じるところは全部わかるぞ。俺の彼女だからな)  
 
ミヤミヤの桃色の豆の包皮が、ゆっくりと剥かれていく。  
 
一番敏感な女の場所が空気に触れる面積が広くなるのに比例して、  
少女の細く長い眉が少しずつたわんでいく。  
 
{ダン君…………駄目、直接なんて……………………あたし、おかしくっ}  
 
サーモンピンクの粘膜を、“彼”の指が掴む。  
 
「ぁ……」  
 
小さく声が漏れるほどの快楽が少女を襲う。  
瞼の裏に彼の顔が浮かべながら、ミヤミヤは“ダン”の愛撫にシーツの上で乱れる。  
スカートはくしゃくしゃになってたくし上げられ美しいお尻がほとんど丸見えになり、  
ちらりとのぞく下着にはうっすらと染みが浮かんでいた。  
ダンはおろか聖人君子すらその姿を見れば過ちを起こしかねない妖艶な様で、  
ミヤミヤと“ダン”のペッティングはいよいよクライマックスを迎える。  
 
溢れる愛液で濡らした指が、少女の陰核を的確にしごき始める。  
小さな動きで、最大の快楽を与える速度と圧力で何度も何度も  
彼女のデリケートな性器を責め続ける。  
 
(ミヤミヤ……気持ちいい?)  
 
{気持ちいい…………気持ちよするぎよぉ…………頭おかしくなっちゃうよ…………}  
 
少女の額にうっすらと汗が浮かび始めても、“彼”の責めは少しも軽くならない。  
むしろ摩擦のスピードはさらに上昇し、ついにミヤミヤは腰をひくつかせ始める。  
 
{だめぇ……あたし、このままだと………………}  
 
今までで一番強い力で抱き枕を抱きしめ顔を埋めると、  
ダンの腕に包まれるているかのように彼の芳香が彼女を囲み、  
それが止めとなった。  
 
「ダっ……ぁぁあぁっ」  
 
絶頂の甘さに、少女の全身がビクビクと痙攣した。  
 
 
仰向けの体勢に戻り、ミヤミヤは自らの左手を天井にかざす。  
 
(また……やっちゃったな……)  
 
寂しさと虚しさを感じながら、しかし唇に残る恋人のキスの感触を思い出す。  
 
――キスだってしてないし、まだ俺達には早いぞ――  
 
(じゃあキスを終えた今なら…………今度会った時は…………)  
 
と、いきなり部屋のドアが開く。  
 
「都ちゃ〜〜ん、ご飯作って〜〜〜」  
 
「ふひわあああおふぁえうらえおいああああぁぁぁぁぁっっっ」  
 
 
 
「うう、ひどいよ〜〜。ちょっと早く帰ってきただけなのに、  
奇声上げながら抱き枕投げつけるなんて……」  
 
顔中真っ赤にしたミヤミヤは作ったばかりのドリアを口から飛ばしつつ怒鳴った。  
 
「うっさい、黙って食え!」  
 
「しょーがないじゃない、向こうのサークルの男どもが食中毒で  
合コンお流れになったんだからさ」  
 
ミヤミヤは恐る恐る、様子を伺うように姉の顔を見つめる。  
 
「それより……あんた、見たの?」  
 
「いやーー、それが、セッティングした先輩の知り合いだから  
向こうの男どもの顔一つも知らないんだよね。まあ顔だけなら先輩が  
後でメールで送ってくれるって……ってあれ?もういらないの??」  
 
ミヤミヤはぐったりした様子で食べかけの食器を残したまま席を立つ。  
 
「後はあんたにやる。その代わり片付けはやっときなよ」  
 
「ふーん、そう。あ、先輩からメール来た。……ははは、なにこの人の顔、  
ゴリラみたいでかわいい。ねぇねえ、都ちゃんも見る?」  
 
ミヤミヤは姉の言葉を無視して小さくごちそうさまと呟くと、  
ドアを乱暴に閉めキッチンを後にするのだった。  
 
 
 
終わり  
 

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