アニメがおわったあとのTVをあたしは消した。  
あたしの部屋は静かになった。  
いや、もう今や家全体が静寂に包まれていた。  
父さん達は今日、門下生の鹿光さんが大会三連覇を  
達成したお祝いで、他の門下生の皆さんと  
どこかの小料理屋に行っている。  
だから道場にも母屋にもあたしの他には誰もいない。  
特に心細いとは思わなかった。  
あたしはベッドに寝転んだ。  
アニメ、終わっちゃったけど、何か他のもの見ようかな。  
そう、ぼんやり考えながら横を向く。  
視線の先には勉強机があった。  
上にあるのはシャープペンシルとスタンド、  
そして写真立てが一つ。  
写っているのは学校の剣道部の皆と先生。  
皆、いい人達。  
家でしかやってなかった剣道が  
楽しく思えるようになったのは皆のおかげだ。  
皆、大事な友達。(先生も・・・かな)  
そんな写真の中の、あたしの隣にいる男の子。  
サラサラの髪とやさしい笑顔の男の子。  
「・・・ユージ君・・・」  
ここにいない彼の名をあたしは読んだ。  
大好きな人の名前。  
幼い頃からの友達だったが、高校に入ってからは  
恋人になれた。  
キスをして、そして繋がりあった、かけがえのない存在。  
・・・繋がりあった・・・  
あの日のことを思い出し、あたしは顔が熱くなった。  
雨の匂いの中の情事、  
ココロからの言葉、  
純粋な嬉し涙・・・  
今でも鮮明に覚えている。  
 
あんなに心地よい体験は今までなかった。  
悪を倒してきたときも達成感で心地よさを感じていけど  
これほどじゃなかった。  
こんなはしたないことは考えたくないのに  
あの日のようにだんだん体が熱くなる。  
あたしはベッドからゆっくり起き上がり、  
ベッドの下を探った。  
探していたものはすぐ出てきた。  
紙袋の中にいれて保管してある宝物。  
それはユージ君からもらった、彼のTシャツ。  
軽く抱き締め、匂いを嗅いだ。  
ユージ君の匂いがした。  
そのまま少し、呼吸した。  
鼓動がだんだん速く、強くなる。  
その鼓動を確かめようと、あたしは左胸に右手を当てた。  
剣を振っても平静を保ち続ける心臓が  
制御できないリズムを刻んでる。  
でも嫌じゃない・・・  
「ユージ君・・・」  
思わず右手に力が入った。「あっ・・・」  
そうだ・・・ユージ君の手もここを触ったんだ・・・  
そんなことを考えながら、パジャマの上から力を入れた。  
「あっ・・・はぁ・・・」  
こんなことをする自分に驚いた。  
しかし止まらない。  
気が付いたときには、手はパジャマの中に入っていた。  
「くふぅ・・・ふあぁ・・・はぁ・・・」  
直に触ると、ときどき乳首に指があたった。  
その感触はあたしをどんどん酔わせていった。  
あたし、こんなにはしたない子なの?  
 
「はぁ・・・あぁ・・・ふあぁ・・・」  
パジャマのボタンは気付いたときには全部外していた。  
あたしは自分の胸をみる。  
まるで自分から触られやすくなったかのように、  
乳首は勃っていた。  
あたしは指をそこに置いた。  
ゆっくり回すと頭に電気が走った。  
「あはぁ・・・ふあぁ・・・ひゃぁ・・・」  
そうしているうちにあたしは気付いた。  
あたしはやっぱり一人で心細いんだ・・・  
ユージ君と居たいんだ・・・  
ユージ君とこうやっていたい。  
これは普通の女の子の考えることなの?  
あたしは変なの?  
「・・・下・・・濡れてきちゃった・・・」  
脚の間に感じる違和感。  
しっとり濡れてきているのがわかる・・・  
こっちも触ってほしいと体が言っていた。  
あたしはパジャマのズボンをおろした。  
ショーツは染みを作っていた。  
あの日、ユージ君はどうしてくれたっけ・・・  
頭より体が覚えていた。  
あたしの指はショーツの上から脚の間の谷間を探した。  
上から軽く押さえて上下させる。  
ユージ君と同じように・・・  
「ひゃぁっ、んあぁっ、はぁっ、あぁっ」  
快楽が頭を走り続ける。  
「んあぁっ、やぁっ、あぁっ」  
上下させたらユージ君はどうしてくれたっけ・・・  
 
あぁ・・・ここを触ってくれたんだ・・・  
あたしは豆みたいになってる、  
名前も知らないところを触った。  
「あふぅっ・・・」  
軽く触れただけでも、十分感じ取れた。  
でもあのときのユージ君はもっと感じせてくれた・・・  
いつのまにかあたしはあの日のことを繰り返そうとしていた。  
そうすればユージ君が近くに居てくれいると思えたから・・・  
あたしはぷっくりと膨れ上がった豆みたいなトコロに  
指を置いた。  
そのまま指の腹で押し続ける。  
「ふあぁっ、ひゃあぁっ、あぁっ」  
押すと、愛液がとめどなくあふれだした。  
ショーツと襞が音をたてた。  
声を我慢しても意味が無いくらいの大きな音。  
「うわぁっ、ふあぁっ、くうぅっ、はあぁあぁ」  
汗と愛液で、あたしの着衣はべたべただった。  
もはや着ている意味すらわからない。  
あたしはパジャマもショーツも脱ぎ捨てた。  
あたしはもう何も着ていなかった。  
脚をつたって愛液がベッドに流れていった。  
あたしは脚を蛙のように広げた。  
そして両手をそこにむかわせた。  
片方は今までいじっていたトコロに、  
もう片方は入り口に・・・  
「はぁ・・・はぁ・・・ユージ・・・君・・・」  
あたしは中指を立てた。それを入り口にあてがう。  
ユージ君のヤツよりはるかに細いが仕方ない。  
「はぁ・・・はぁ・・・」  
あたしは中指を入り口からゆっくり入れた・・・  
 
「ふあぁぁ・・・はぁ、入って・・・くるぅぅっ」  
入り口は第二間接までを飲み込んだ。  
そしてもう片方で今までどおりいじりながら、  
指を出し入れした。  
快楽の波が押し寄せた。  
「あぁっ、はあぁっ、はあぁっ、くふぅっ、あはぁっ」  
あの日程ではないが、やっぱり・・・気持ちいい・・・  
それに、あの日と違って痛みがないぶん、  
快楽がダイレクトに伝わってくる。  
「ユ、ユージ、くんっ、いいっ、ふあぁっ、いいよぉっ」  
気付けばあたしはユージ君に触ってもらっている気になっていた。  
どんどん気が高まっていく。  
「あふぁっ、はあぁっ、はあぁっ」  
頭がジンジンする。  
それに合わせて下腹部が痙攣した。  
背中がどんどん熱くなっていく。  
「はあぁっ、くるっ、なにかくるぅぅっ!」  
絶頂のときが近づいてきた。我慢できなかった。  
「や、あ、ああぁぁぁあぁぁっ!!!」  
頭が真っ白になって、体の力が抜けた。  
あたしはベッドの上でぐったりした。  
そして理解した。  
こんなことをやるほどあたしはユージ君が好きだし、  
そんな自分も好きなんだ。  
いいわけかもしれないがそれでいい。  
「オフロ・・・入んなきゃ・・・」  
数秒寝転んだあと、あたしは言った。  
 

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