「……ふあ……ああ……ひうぅっ……ヒカルぅ……!」  
 口元に涎を垂らしながらおマ〇コの割れ目に沿って愛撫されているイヅナは、いつもよりカワイイ声で非難がましく僕を睨んだ。  
 反面、シッポをパタパタと振りながら耳は垂れ下がっている。  
「イヅナが悪いんだよ? タネがないのにデカピンで麻雀して、挙げ句一人だけ箱割れしたんだから……」  
 そう、何を血迷ったのか、イヅナは週明けに――  
「ヘラクレスなら安心だと思ってベンチャー企業に生活費全部ブっこんだら株価が大暴落しちまって、それで2チャンにそのことカキコして憂さ晴らししたら、あいつら俺を死神呼ばわりしてさぁ〜、もぅスッゲー笑えてくるぜ!?  
 ……ところでヒカルいま懐あったかいよな? 確か七月の稿料入んの今月だろー。これから徹マンしねぇ? 一点一円で!! ニコニコでアカギの打牌覚えた今なら俺の大勝ち間違いなしっ!!」  
 イヅナは終始耳をぴんと張り詰めて、シッポを斜めに立たせて妙にハイテンションだった。  
 僕はイヅナが一向に原稿を仕上げようとしないのをつねづね嘆いていたが、この時ばかりはもう限度を超えていた。  
 よし、少し反省させてやろうと思った僕は、屍鬼さんとエムさんに口裏を合わせてから麻雀に臨んだ。  
 左手芸で不要牌を交換して早めにチンイツを手作り、後は一枚捨てるときに山に僕の当たり牌をすり替えて、それをイヅナが積もる。  
 勿論、四巡目でその牌を捨てているイヅナはそれをツモギリした。  
 そんな調子で、半荘八回勝負は八回とも僕がトップ、イヅナがビリ、他二人はプラマイ0で幕を閉じた――  
 
「まったく……徹マンってもしかしてこっちのマンって意味だったの?」  
 僕が左手でイヅナの両腕を押さえながら、右手の中指でつつつっとなぞると、イヅナはふあぁぁああ狽ニ声を上げた。  
 僕は座りながら、軽く痙攣しているイヅナを今度は後ろから抱き寄せると右手でおマ〇コをチュクチュクと弄りながら、左手で右胸を揉んだ。  
「ヒカ……あっ、ル……うんん……、やめっ――やめろよぉ……ちゃ、ちゃんと払うからあああぁぁっ」  
 僕がきゅっと乳首をつまむと、最後は喘ぎ声になった。  
 イヅナはうくぅ、あはぁっ、と何度も喘ぎながら、それでも好きにはさせまいと僕の腕を引き剥がそうとしてくる。しかし僕はこれもイヅナのためと心を鬼にして右手でシッポを扱いた。  
「――〜〜〜〜っ!!」  
 途端にイヅナが身震いして身体を丸めた――と同時に一切の抵抗がなくなる。  
「――〜〜っ、バカァ…………ヒカウの――ハカア〜……」  
 ヘッ、ヘッ、と犬のように荒い息をするイヅナに、  
「せっかくトリミングしてあげてるんだから、もっと喜んでよ♪」  
 僕が耳朶を甘噛みしながら言うと、イヅナは総身をビクビク震わせながら、  
「ぅるせぇ〜〜バカァ〜〜……もっと、優しく扱けぇ〜!!」  
 耳まで真っ赤にして涙目になったイヅナがそう言った。  
「こう?」  
「ん……んんぅぅぅぅ……」  
 
 いい加減、僕の方も堪えられなくなって、右手でシッポをシュッ、シュッ、と扱きながら左手でイヅナの顔を振り向かせた。  
「……あへぇ……?」  
 アヘ顔をしながらイヅナは僕を見た。僕はそのまま顔を寄せて――  
「んんん――!?」  
「ん、むぅ……」  
 お互いに舌を絡ませて舐め合い、そして夢中で唾液を交換する。  
 やがてゆっくりと唇を離して、二人の間に架かった銀色の糸を見やった。  
「――――」  
 イヅナは恥ずかしがりつつも、その糸を舐め取りながら体を向けてきた。  
 固く閉じられたイヅナのおマ〇コに自然と目が行く。  
 そこはいま愛液で淫靡に煌めいていた。  
「お、俺は誇り高き狼なんだ! ……い、犬っころみたく四つん這いでお、犯さ――なんて、ヤ、ヤだから、な……」  
 そう言いながら、イヅナは僕のジーンズのチャックを下ろして、大きくなった僕のチ〇コを取り出した。  
 天に向かって高く聳える(都合により過剰に表現)それをイヅナは自らの穴に宛がって、深く深呼吸した。  
「……い、いくぞ!?」  
「う、うん」  
 じわじわと僕のチ〇コがイヅナの中に侵入していく。  
 イヅナの、んくぅんくーと呻きながら懸命に腰を沈ませてくる姿に、僕はより一層興奮した。  
「――!? な、バカかお前!? ただでさえキツいのに、これ以上でかくすんなよっ」  
「いやでも、イヅナがいつもよりカワイイから、つい……」  
 プリプリと怒っていたイヅナがその言葉で急に大人しくなった。  
「な、おま、ってか、いや、カワ、あう、……」  
 その様をいじらしく思いながら、僕はイヅナの腰に手を当ててぐっ! と力を込めた。  
「あぐぅうううううう!? 何だよこれえぇ!?」  
 僕はずっぽりとイヅナの中に入ると、泣き叫ぶイヅナが可哀想で一旦力を抜いた。  
「……あぅ…………、俺もう槍系の武器見たくもねぇ……」  
 微妙なトラウマだな……。  
 
「まだ痛む?」  
 僕が心配して尋ねると、イヅナはぽかぽかと僕の胸を叩いてきた。  
「当たり前だろっ! こんな急に入れんなよ、重度のトラウマに陥っちまったじゃねーか!! ――うわあっ! 血、血出てるー! あ、ダメだ、グングニルに貫かれた、俺もう死ぬんだ」  
 訳の分からないことをまくし立てながら、イヅナはどんよりと落ち込んでいる。  
「……イヅナ、落ち着いて! たぶん処女膜が裂けて、それで出てきたんだよ」  
 もう? 早くない? ……自問しながらも、僕はとにかくイヅナを落ち着かせるためにそう言った。イヅナは、「マジで? ホント? 嘘じゃないよな?」と僕に何度も涙ぐんで確かめてきた。  
 僕はそれに頷いて、取り敢えずクリトリスをなるべく優しく愛撫した。  
「あっ!? んくっ、うあ……ヒカル、そこ、変だ……」  
 プルプルと震えながらイヅナは僕に覆いかぶさってきた。僕はちょうどいい位置にあるイヅナの胸を弄りながら、乳首を軽く噛んでみた。  
「ふああああぁぁぁっ!? ……つくづくへんらいだな、ヒカウ……」  
 ろれつが上手く回っていない。僕は噛んだ乳首を舐めながら、一瞬躊躇って、しかし思い切ってイヅナのにお尻に手を添えた。  
「――へ!?」  
 イヅナがまだ状況を理解できていないうちにイヅナを軽く浮かせて、落ちてくるタイミングに合わせて腰を振る。  
「んっ、あっ、うんっ、ああっ、んくっ、ああっ……」  
 ふっ、ふっ、ふっ、と僕も息を荒げながら、僕は一生懸命に腰を振る。  
「あっ、はっ、んうっ、……あっ、急、にっ、……緩っ急、つけっ、るな〜、ああぁ〜〜……」  
 グチュッ、プチュッ、グチュッ、プチュッ、と小気味よく鳴る水音に僕は全神経を尖らせていた。  
 気付くとイヅナも僕に合わせて腰を振っていた。「あ、だんだんっ、よく、なってきた……」と呟きながら腕を僕の首に巻き付けている。  
 
 僕はイヅナの微かに膨らんだ「かす、かっ、てっ、ゆう、なっ、」だから地の文を読むな、冷めるだろ!  
 僕はイヅナの――胸を揉みながら、首筋に舌を這わせた。  
「――ふわぁ! あっ、んっ!」  
 イヅナが嬌声を上げると、僕は激しく腰を振った。イヅナのことだからばけもの並みに体力があるだろう、そう思いイヅナの体を横たえて、片足を持ち上げると、再び激しく腰を打ちつける。  
「んっ、や、これ、ふか、い……あっ、やだあ、ダメ、だ、変な、変なの、くるぅっ……!」  
 僕もううーと唸って、そのまま堪え切れずイヅナの膣内に射精した。  
「ああぅっ!? なん、かっ、スゴッ、俺ッ、漏ら、……くぅぅぅ……」  
「はぁはぁ……。イヅナ……ごめん、中に、出しちゃった……」  
「…………ヒカル、なんか俺、いま頭真っ白で……原稿書き上げたときみてえ、疲れた……、はあ……、ヒカル、飯……」  
 イヅナはぐてーと仰向けに寝ながらそれだけ言うと、ふはーっ! と大きく息を吐いた。  
 僕は体が重く倦怠感で動く気になれなかったが、空腹のイヅナは手負いの狼よりも恐ろしい、僕は仕方なく立ち上がった。  
「何か食べたいのある?」  
「ヒカルの作っただし巻き玉子と、ヒカルの作ったとろろ麦飯と、ヒカルの作った豆腐とネギとわかめの味噌汁」  
 機械的な返事でいつも通りのリクエスト。  
 僕があるかなと思いながら冷蔵庫を開けると、本当に材料が揃っているから不思議だ……。いや待て、普通に考えて卵や味噌汁の材料なんていつも買い置きしてるじゃないか!? と、どうでもいいことを考えながら料理にとりかかった。  
 あれ? 何か忘れてるよーな……、あっ……、  
「食ったらちゃんと仕事しろよ、イヅナ!」  
「いいから飯〜!!」  
 

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