あの戦いから三年が立ち、私以外の皆は新たな人生を歩み始めた。  
私はというと、あの当時隠していた思いを言えないまま逃げ  
一人きりで命尽きようとしている。  
 
体が動かないと、することがないのであの当時のことをよく考える。  
初めてビュウにあった時のこと。  
薬を飲ませてくれたこと。  
倒れているときにベッドに運んでくれたこと  
一緒に薬屋を開くといってくれたこと。  
 
 
口約束か本気だったかはわからない、でも  
あの時私と一緒に薬屋を開こうといってくれたことはうれしかった  
ビュウはヨヨ様のことを今でも好き…なのかはわからない  
でも、あの人は反乱軍を導いた英雄。  
私みたいな死にかけの女なんかより相応しい人がいるだろう  
 
 
グランベロスを滅亡させ、皆が新しい国にむけて道を歩んだ時  
私は、私の体がもうどうしようもないところまでいっていることを知った。  
ビュウに合いたいからかかりつけの医者にも数年いかず、鎮静剤などで無理やり体を  
抑えていたが、ダメだったらしい  
馴染みの医者は私を散々叱りつけた後、手遅れになっていることを告げた  
だが私は幸せだった  
ビュウの戦う姿、ビュウのドラゴンを飼育している姿、ビュウの演説する姿  
幼い頃から長生きできない、20歳までが限界、戦いなんてできる体じゃないと  
言われた私がここまで生きてこられたのはビュウがいたから…  
 
今でも鮮明に思い出すことができる  
ビュウとの始めての出会いを  
 
私は子供の頃から王子様に憧れていた。  
病弱でまともに学校にもいけなかった私はいつも本を読んでいた。  
魔女にさらわれた王女様が王子様に助けられて恋に落ちる  
国が滅びそうになった時、王子様が現れて国を救う  
私はハッピーエンドが好きだった。  
 
そんなある日  
私は家を抜け出し、森に遊びにいった  
理由はよく覚えていないけど、森にいけば白馬にのった王子様がいる  
そんなことを考えていた気もする。  
今考えると子供っぽくて笑えてしまう  
 
そこでビュウと初めて出会った。  
気が付くと、森深くまで入ってしまい道に迷ってしまい私は泣いていた  
そして座っていると空からドラゴンが飛んできて私は食べられてしまうんだ  
そう思っていたら…  
「えぐ…えぐ…」  
「迷子か、大丈夫?」  
 
それがビュウだった。  
私にはそれが白馬の王子様に見えた。  
彼はないている私を胸に抱き、町まで送ってくれた  
ビュウはその時の子供が私とは知らないだろう。  
王宮で再開したときも、彼は何も言わなかった。私も何も言わなかったる  
今なら言わなかった理由もわかる、私は…知られたくなかったんだ  
恋をしてしまった人との出会いであんな泣き顔でぐしゃぐしゃの顔をみせてしまったことを  
それからである彼に憧れて、いや恋をして、カーナのプリーストになるため猛勉強を始めたのは  
運がいいことに私にはプリースとの素質があった。  
父親も母親も私を止めたが、あのお医者さんは私の背中をおしてくれた。  
お医者さんは私に生きがいをみつけてほしかったらしい…  
 
カーナ王国が滅亡した時、私はどうでもよかった。  
国には何の感情も抱いてなかったのだ  
元々ビュウがいるから目指したプリーストである。  
でも彼は、カーナを復興させようとした…  
だから私は彼の傍らにいたいからついていった  
 
 
こんなぼろぼろの体の私を船から降ろさず最後までつれていってくれたビュウには感謝している  
この言えなかった感情はもう伝える機会は永遠にないだろう。  
私はこの田舎、多分誰にも見取られることなく死んでいくのだろう。  
でも、私はこのぼろぼろの体をビュウに見られたくない  
体があまり病んでいなかった、その時の綺麗だった私の顔を覚えていてほしい  
病気で絶望し、ひっそりと死ぬ運命だった私  
ビュウにあえて…本当に…よかった…  
 
 
 
ビュウ…私はずっと…好…………た…  
 
 
ーバサッバサッ  
 
 
「ここにフレデリカがいるって本当だろうな!」  
「ああ、情報部で調べたから間違いないぞ、ビュウ」  
「三年もかかるなんてな、少しドラゴンを見ていてくれ」  
「おうっばしっと決めてこいよ!  
 
 

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