※微妙にウルのキャラ崩壊注意  
 
 
目の枷が外れ、ウルはようやく愛しい人の姿をその目に映すことが出来ていた。  
ティアもまた、彼と見詰め合うことができることを喜び、  
二人は恋人らしく寄り添い合って日々を過ごしていた。  
そんなある日のこと。  
 
「…ティア、その…」  
「なぁに?」  
「…その、頭のそれは何でしょう?」  
ぴょこん、と可愛らしくティアの頭から突き出したそれは猫耳。  
そして腰から飛び出しているのは犬のしっぽ。  
「見てわからない?」  
「いや、そういうことではなく…。何故また突然?」  
「ウルが見てなかった…というか見えてなかっただけで、結構よく着けてたんだよ?」  
そうですか、と一言返しウルは自分の中に芽生えた奇妙な感情に試行錯誤していた。  
今まで感じたこともないそれは一体何なのか。  
いや、しかしよくよく考えてみればそれは恋心に非常に近いものだった。  
そうか、恋人のことを可愛いと思っただけなのだ。  
一人で納得し、またティアへと視線を戻す。  
「…似合ってるかな?」  
ティアが首をかしげる。  
「え、ええ…。似合ってますよ。…でも、何故猫と犬なのです?」  
「だってかわいいじゃない?」  
恋人としてティアはありのままでもかわいいですよ、とでも返すのが良かったのかもしれないが、  
それ以前にウルは何故かなるほどと頷いていた。  
「可愛い…ですね、ええ」  
そう思ったのはまごうこと無き事実なのだが、なぜか腑に落ちなかった。  
それだけではないはずなのだ。  
考え込もうとすればするほど混乱する。  
一方ティアは、可愛いと言ってもらえたのが嬉しいらしく上機嫌な様子。  
「じゃあ、ほんとの猫や犬とどっちが可愛いかな?」  
「それはもちろん…ティアですよ」  
恋人として至極当然の返答であr…  
「えへへ…。…にゃーん♪…なんちゃって…。…あれ、ウル?」  
…猫耳に招き猫のポーズ。  
少し照れたような笑顔。  
かわいらしい声にその他諸々。  
「う…ぐおぉ…」  
ウルは頭を抱えて唸り声を上げていた。  
不可解な感情が再び芽生えた。  
一体これは何なのか。  
なぜこんなに胸が高鳴るのか、悶絶せざるを得ないのか。  
賢き精霊に、一つの大きな悩みが出来た。  
 
 
 
後日談。  
「……ウル、ずっと考え事してる…」  
「何か、よくわからないことがあるらしいぜ? アイツ、わからないことはわかるまで突き詰めるからなぁ」  
「へー…。悩みなんて、緑に萌える大地を臨めばきっと吹っ飛ぶよ! なんちゃって…」  
「…緑に…。…萌え…? ……それです!」  
「「「は?」」」  
 
ティア萌え。  
 

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