――裏切られた。  
彼らの想いは一つだった。  
カレイラの英雄として、崇め、敬い、尊敬していた。  
この少女に希望を、夢を、誇りを託したこともあった。だが、それは無残にも最悪の形で裏切られた。  
怒りをぶつけるために牢屋へと訪れた住民たちは、憎悪を隠そうともしない瞳で一人の少女を見つめる。  
「どうしてあんな酷いことを!」  
「信じていたのに!」  
「この悪魔がっ!」  
住民の言葉に少女はただ悲しそうに目を伏せるのみで、反論も反応もろくにない。  
街ではたくさんの人間が行方不明になっているというのに。  
この摩訶不思議な現象を引き起こしたのは、少女の持つ預言書が原因だと考えるしかなかった。  
王も、町長も、皆が言っているのだがら疑う余地はない。  
感情を抑えきれずに一人が少女の肩を突き飛ばすと、簡単に少女は床へと倒れこむ。  
どうして、こんな奴に。  
様々な異変に住人達の心は不安定だった。言い出したのは誰だったのだろうか。  
「本当に、お前はやってないんだな?」  
誰かがそう言った。少女はやや期待を滲ませて、頷く。何度も繰り返された問答だが、男の瞳の色だけが違った。  
「……じゃあ、証明してみろよ」  
「え?」  
少女――ティアは驚きの声を上げる間もなく、乱暴に床へと引き倒された。  
『ティア!?』  
精霊達が主を心配する声をあげると同時に、誰かの声がそれに重なる。  
「体に聞くのが一番早いな、――そうだろ、みんな?」  
賛同する声があちらこちらで上がった。  
それに呼応するように、男の無骨な手がティアの体へと触れた。  
びくり、とティアは震えその動きに逆らうことができない。  
戦闘経験はたくさんある。だけど、このような体験は初めてでティアは何が起こっているかさえ分からなかった。  
『てんめええええええ、この糞がっ!』  
すると、男の手が一瞬で炎に包まれた。  
男の醜い悲鳴が牢屋の中に響く。  
『ティアに触るんじゃねえよっ!』  
精霊達の意思を代弁するように、レンポは誇らしげにティアの前に立ちはだかる。  
ティアもその行動に、その声に安堵の息を漏らすが――それは一瞬のこと。  
「おまえ……やっぱり」  
更に憎悪の光を濃くした住民たちが、まるで親の仇のようにティアを見つめていた。  
違う、とティアは叫ぶ。本当に街を滅ぼすなんて恐ろしいこと、ティアはやっていない。  
ティアは生まれ育ったこの街が大好きで、両親がいないティアを助けてくれたこの住民たちも大好きだったはずなのに、どうしてこんなことに。  
今度はティアの四肢を拘束するように数人の男が襲いかかる。  
『このっ、お前ら……!』  
再びレンポが炎を呼ぼうとして、――それはティアによって阻まれる。  
目が合う。ティアは首を振る。やめて、と精霊達に訴える。  
普段はあんなに優しい人達なのだから、混乱しているだけに違いないのだ。  
優しい心を持った少女は、最後まで街の仲間を信じようとして――裏切られる。  
服が、強引に引き裂かれた。  
「――っ!?」  
普段は厚い服に覆われていた真っ白な肌が、露わになる。  
誰かが息を呑んだ音が響く。今、この辱めを受けている少女は街でも上位の部類に入る美少女なのだ。  
整った顔が恐怖に歪むのを見て、住民たちは己の中の何かが切れたことを自覚する。  
それほど大きくない膨らみを覆っていた下着まで剥ぎ取られ、  
 
 

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