風邪で欠席したつみきさん。  
みんながお見舞いに来てくれたけれど、伊御さんは用事で後から来ることになった。  
皆が帰った後、にぎやかな後の寂しさと彼に会いたい気持ちと、風邪の具合悪さが  
どんどん思考を暗い方向へ。  
布団をかぶってふと思い出したのは、過激な少女漫画に出ていたカップルが  
汗を流して風邪を治すという陳腐な内容。  
彼に会いたい気持ちが登場人物を伊御さんと自分に変化させ、湿った秘所に指を潜らせ  
「伊御、伊御…」と思い人の名を呼び肉欲を貪り続ける。  
彼女の失敗は、あまりに夢想の世界にのめり込み、チャイムやノックを全て聞き逃したこと。  
用事から解放された伊御さん。呼び鈴を押しても返事ない、  
余程重症と最悪の想定をし、勝手知ったる彼女の部屋へ。  
布団をかぶって自分の名を呼びながら蠢く彼女に、なぜもっと早く  
彼女の下へ来なかったのだと自分を責める伊御。  
せめて自分は一刻も早く彼女の苦しみを除いてあげたい。  
「ここだよ、つみき」  
「伊御、え? い、お…、いや、イ、いっちゃ、だめえええええ」  
 シュゥゥゥゥゥゥ、チロチロチロ  
自らの指が生み出した絶頂  
伊御が来たうれしさ  
伊御の名を使い自涜行為に耽っていることを知られてしまった  
(この時点ではまだばれてない)  
これらの感情と、彼女が自慰に伴う放尿癖があったことで、漏らしてしまう。  
あまりに情けなかった。  
低身長に劣等感は有していたが、彼のそばで放尿したことはあまりに情けなかった。  
すんすん鼻を鳴らしながら、なおかつ布団から出ようとしない彼女。  
もっとも少女特有の酸味のある汗の他に、アンモニア臭と液体射出音で  
何がおきたか想像できないほど伊御は鈍感ではなかった。  
 
 

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